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マーサの昔話

デジカメでの景色や花、動物などの写真
海外体験談、今日の一品、糖分控えめ?なおやつ等‥‥‥

中国の仙人

2009年10月31日 | China
 前回の続きですが、“第11回 北京 貧乏揺すり大会 !? ”から、早3ヶ月も
経ってしまいましたが、今日は“中国の仙人”について話したいと思います。

 2回目の中国訪問はアジア大会がメインになってしまいましたが、実は、黄山か
長沙へ行って “仙人探しの旅” という非現実的な旅を自分で企画していたのですが
陳さんに相談しましたら 「黄山まで行かなくても、北京にもいるよ。」 とあっさり
返答されてしまいました。

 「それより、残り僅かな休暇を、北京で美味しいものを食べて、無理しないで
リフレッシュしてから帰国しなさい。」 と言われました。  「それもそうだね
又、来ようと思えば、いつでも来れるし、決してこれが最後という訳でもないし。」

 という事で、この日の昼食は、北海公園の中にある、宮廷料理を扱う有名な老舗の
中華料理店に行く。 さほど美味という訳ではないが、普段食していないものを
食べる時のドキドキ感は、味わえた様な気がする。 でも、食べ慣れていないせいか
やはり街の中華料理店の方が美味しいと思ったので、夕食は、王府井にある
中華料理店へ行き、中華料理を堪能する事にしました。

 スープから始まって一通り、中華のフルコースを食べて、2人で食後の杏仁豆腐を食べて
いる時でした。 隣の家族が残した料理を誰かが持ち去ろうとしていた。
 最初は店員かと思ったのですが、よく見ると、ホームレスっぽい人が、2,3人、素早く
食べ残しを器に入れて、風の如く立ち去る。

 でも、店の人は注意する訳でもなく、回りで食事している人も全然平気なのです。
 私一人、唖然として、その光景を見ているのです。
 日本では、絶対ありえません。
 一応、白いクロスのかかった中級レストランですよ。

 ホテルの中ではありませんでしたが、多分、現在の北京では見れない光景かもしれません。
 20年前の北京では、自然に受け止められていた? ようです。 妙な顔をしたのは
私だけでしたから。 その時、陳さんは 「ほら、仙人が来ただろう。」って、、、

 「ええ~、仙人?」 仙人って、私の概念では、中国の道教の思想に基づいたもので
年寄りの風貌で、杖をついていて、こんな街中じゃなくて、上の写真の様な険しい山々に
住んでいらっしゃって、修行を終えた偉いお坊さんを想像していた。
 空こそは飛びませんが、ダライラマの様な高層を (又、ちょっと違いますが)
イメージしていたのは、私だけかしら、、、少し、夢がなくなりました。

 古~い考えでした。 でも、仙人=物乞いのイメージがあったとは、意外だったなあ。

 そう言えば、子供の頃、 “梨の実と仙人” を読んだ事がありまして、確か内容が・・・

 昔、昔、ある所で梨売りの商人が梨を売っていると、今にも倒れそうな老人が
歩いてきました。 老人が梨売りに「のどが渇いて死にそうだから梨一つをくれないか」と
言いましたが、梨売りは梨をあげなかった。 それを見た男が「一つくらいあげたら
いいだろう」と言っても梨売りは梨を老人にあげようとはしなかったのです。

 そこで男は、自分が梨を買ってあげようと財布を見ると、梨を買うだけのお金が
入っておらず、男は、その場にいた人達に「この老人に梨を買ってあげたいんだが
皆、少しでいいからお金を出してくれないか」と言うと、その場にいた人達は
皆、老人の為にお金を出した。

 老人はそのお金で梨を買ってもらい、梨を食べた。 食べ終わると、梨の種を
その場に蒔いた。 種を蒔くとすぐに芽を出して、またたく間に成長して木になり
実をつけた。 そして大量に梨が採れた。

 老人は、梨を買ってくれた人々に梨を分けた。 そして木を切り倒して立ち去って
しまった。

 その様子を不思議そうに見ていた梨売りだったが、ふと自分の屋台を見ると
何と梨が全て消えていた。

その場の人々は、老人が仙人であったことに気付いた。
  


 という話しですが、この時の老人も物乞いだったのでしょうか?
 近くにいた男の人も、梨を買うだけのお金を持ち合わしていない所を見ると
皆が貧しい生活をしていたのだと思うのです。 その当時、果物は高級品だったのかも・・・

 まあ、私達の残した食べ物も持って行くのだから、なるべくきれいに残して
出ようと思いました。 席を立つと同時に、若い男子が2人来てテーブルの上の
残り物を器に盛りながら、その様子をじっと見ていた私の方を見て、にやりと
笑ったのです。

 正直、薄気味悪かったので、見なければ良かったと悔やみました。
 それから、2人で、映画でも見に行こうという事になり、風が吹く歩道を歩いて
いた時です。 急に、今まで吹いていたきつい風が止み、そよ風に変わりました。

 その時です。 私の顔に紙切れの様なものが、へばり付いたのです。
 慌てて、その紙を手に取ると、10元札だったのです。 又、ヒラリ、ヒラリと結局
3枚、合せて30元。 (当時1元が40円前後だったので、日本円で1200円位、中国人の
1カ月の平均給料が5000円位の時でした。) 何と今、レストランで支払った料金が30元
だったのでビックリしました。

 陳さんは、生まれて始めての経験だと言ってました。 勿論こんな事、私もです。
 実際はもう少し多かった気もするのですが、私の顔に付いたものが3枚だったのです。
 この当時、日本ではちょうどバブル時期でしたので、税金逃れの為、何千万もの
お金が竹薮に廃棄してあったりして、よくニュースに出ていましたが、まさか
中国でお金をキャッチするなんて思いませんでした。

 公安局へ行くにも遠いし、夜だったので、結局、ご馳走になった陳さんに預けました。
 2人で、何なのこれは?、、、先程、レストランを出る時に、私に微笑んだあの青年の
顔が思い出されて、薄気味悪いと失礼なことを言いましたが、それは、にやりと笑った
その顔に何かを感じた訳でして、、、とても澄んだ賢そうな目をしていました。

 これは、単なる偶然の産物なのか? あの青年は、仙人だったのでしょうか?
 今となっては、ただの昔話になってしまいました。

 

 


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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2010-12-25 09:47:04
梨はみずだま(水玉)というイメージしかおぼえてなかったお話です
ありがとーございました
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Unknown (Unknown)
2010-12-25 10:55:37
PS
http://www.youtube.com/watch?v=YtKAYz3U1Os
1:00あたりから 中国の梨が。。。。。。。
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Unknownさんへ (マーサ)
2011-01-18 23:45:22
こんばんは、梨はみずだまですか?
まあ確かに水分は多いですからね・・・意味が違うのかな?
中国での旅行記を読んで下さってありがとうございます。
まだまだ、旅の続きの話が沢山あるのですが
肝心の旅先から出したかなりの手紙が、実家の方で
紛失したのか不明です。
なので続きがなかなか更新できない状態です。
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