先月、muxコードを使うことでWT32のイベントメッセージをSPP接続したリンクに出力できることを記事にしました。これだけではWT32とのやりとりが片方向でしたので、さらにチョット手を加えて双方向化、SSP経由でWT32のコマンドも入力できるようにしてみました。PCからSPP経由で WT32に ATコマンドを送り、その応答であるOKが表示されるまでの経過を図示すると下図のようになります。
このようにWT32とLPC1114の間のやりとりは倍増してしまいますが、ワイヤレスでWT32の動作をモニタできるだけでなく、その設定変更までできるのは、なかなか便利です。これまではWT32の設定変更が必要になると、他の実験基板にWT32を載せ代えたり、ボード上のジャンパ設定を変更して外部シリアルにつなぎかえて作業をしていましたが、もうその必要もなくなりました。
- muxモードでは、WT32が出力するメッセージには、つねにリンク番号がついている。Bluetooth接続を経由して受信したデータには、そのリンク番号。WT32が出力するイベントメッセージには、リンク番号として255が使用される。この例では、SPPのリンク番号は0であると想定する。
- マイコンでは、0番リンクからのデータはSPP経由で入力されたWT32コマンドであると解釈。そこで、受信した文字列
at
を、WT32の制御リンクである255番リンクに送り返す。 - WT32はATコマンドを実行し、その応答である
OK
を制御リンク255番を使って返す。 - マイコンでは、制御リンクからのメッセージを全てSPPのリンクに出力する。
- 結果として、OK応答がPCに伝わる。
このようにWT32とLPC1114の間のやりとりは倍増してしまいますが、ワイヤレスでWT32の動作をモニタできるだけでなく、その設定変更までできるのは、なかなか便利です。これまではWT32の設定変更が必要になると、他の実験基板にWT32を載せ代えたり、ボード上のジャンパ設定を変更して外部シリアルにつなぎかえて作業をしていましたが、もうその必要もなくなりました。