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紫苑の部屋      

観劇・絵画と音楽・源氏物語      
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秀山祭九月大歌舞伎ー幽玄の魅力

2018-09-19 00:01:52 | 観劇
↑羽衣の玉三郎

坂東玉三郎・花柳壽輔 演出・振付
 「新作歌舞伎舞踊 幽玄」
幽玄の玉三郎がお目当てではあったのですが、
鼓童が素晴らしい!

昨年のも見ているのですが、断然今回のがいい。
演出がより洗練されて、レベルアップしているのでしょうか、
歌舞伎座でみるからなのか…

鼓童の太鼓、いつもながら身体の奥のほうで共鳴します。
かれらは若い、20人揃うと圧巻です、
まさにつわもの揃い、です。
鼓童というと、上半身裸の筋肉粒々、というイメージですが、
幽玄にはそれは似つかない、
2017のときは裃に頭上にもなにか被っていたように記憶していますが、
歌舞伎座の鳴り物方のなりで、清楚で好感がもてる。
お三味線は本物の三味線方だったようですが、
お琴、笛もメンバーのうちなのですね、
笛は一流、謡もなかなかのもの、独得のものがあります。

羽衣の玉三郎、すり足が完璧、
石橋、つづく道成寺は、20人の鼓童の独壇場、
太鼓を打ち続ける彼らのあいだを
玉三郎の胡蝶が軽やかに、のびやかに舞います、
玉&鼓童のこれまでの集大成、
ずーとこの幽玄の世界にひたっていたい!

夜の部その他
松寿操り三番叟
三番叟は新幸四郎の十八番、
まだまだ身体高く上がります。
そして操り人形の仕草に磨きがかかって、楽しい舞台。

平家女護島「俊寛」
吉右衛門の俊寛、
文楽の俊寛に拮抗するのは、やはりこの人の右に出る歌舞伎役者はいない。
雀右衛門の千鳥は、丈夫そうな海女、田舎娘にぴったりなのですが、
仮にも都の貴公子丹波少将と恋仲、
簑助さんの千鳥、のような愛らしさ、田舎言葉にも品のよさがほしい。
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