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紫苑の部屋      

観劇・絵画と音楽・源氏物語      
について語ります        

海老蔵の義賢ー九月大歌舞伎演舞場

2008-09-30 23:26:56 | 観劇
源平布引滝
実盛との二役、
源平ものも手を変え品を変え本当に尽きない、
義賢も悲劇の武将ではあるのですが、
その思いの強さは、小万を通じてまだ見ぬ我が子へ引き継ぐ執念となります。
義賢は義朝の弟であり、その子は木曽義仲、
もののふの有りようもストレートです。
若い海老蔵義賢の一途さがストレートに響きます。
源平布引合戦、通し狂言でみるから、
実盛一幕では奇想天外なことでも、必然性出てくるのですね。
…小万(門之助)の片腕、握られた源氏の白幡、
胴体に戻してやると、一瞬息を吹き返し、その任を果たしたことを知ります。
(でも、やはり笑いが起こるのね、)
それにしても、小万のこの義賢への忠義、
それほどの縁の深さはないのにもかかわらずにです…。
義賢の最期にたまたま居合わせた、
夫にしていた折平(権十郎)が実は源氏一統、義賢に後を托されて、
待宵姫(梅枝)とともに落ち延びていってしまっていて、
取り残されて小万が味方の最後のひとりだったんですね。
大事な白幡が置き忘れられている!
(そんな!葵御前[=松也くん]気がついたのにそのまま行ってしまうなんて!?)
義賢の無念さ、
小万はもののふとしての義賢の迫力に感動したんですね、きっと、
命をかけて必ず届けると、安心させるのね。
小万はだれよりも、人としてとても立派なのです。

今回、2幕目竹生島遊覧が挿入されたのがいい。
筋の展開がわかりやすい、のはもちろん、
都人の姿(これ直垂姿ね)の海老さま実盛、
どうみても武将というより貴公子、源氏の光君に似て美しい。
(ブロマイド買っちゃった!)

昼の部、大歌舞伎のデザートはやはり舞踊で締め、これがオツなもの、
俄獅子の時蔵、
獅子になってからのほうが、より美しいのはなぜ?
(2008/9/23 観劇 新橋演舞場)

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4 コメント

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初めまして (さよ)
2008-10-05 15:19:15
紫苑さま、こんにちは。
初めまして。初めてコメントします。

9月の演舞場、行かれたのですね。
私は残念ながら行けませんでしたが、
海老蔵さんファンの友人が行きましたので
話を聞かせてもらいました。

夜の部を観にいったのですが、「海老蔵さん
良かったよ~。」と言っていました。

初コメントが長くなりすみません。
また遊びに来ますのでよろしくお願いします。
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ご訪問ありがとうございます (sion)
2008-10-09 20:52:42
さよさま
ブログの更新ができないでいるのですが、
私も夜の部の「かさね」観てます。
昼夜通して、海老蔵は義賢がよかったと思いました。
亀ちゃんのかさねはもちろん、よかったです。
さよさまのブログ、ゆっくり拝見させていただきます。
取り急ぎ…。
返信する
義賢すばらし~♪ (かほる)
2008-10-12 22:49:42
sion様、こんにちは。
私も観劇が精一杯でレポ書けずにいますが、もちろん海老様@義賢も見ましたよ。それも最前列!
病鉢巻しめてこんなに素敵なのは海老様くらい?もちろん、助六の伊達な方もいいけれど♪

青白い化粧で凄みもあり、苦悩もあり、本当に久々に抑制の利いた演技が素敵でした。声も渋く低めでした。
一転して後半の立ち回りも迫力ありましたね~。
横倒しになるとき、会場から抑え気味の悲鳴が。うんうん、分かるわよ。海老様に何かあったら大変ですもの。

岩藤の時は倒れて運ばれる場面では「重そう~」とクスクス笑いもあり、色々と楽しませてくれる海老様ね。
返信する
かほるさん、コメントありがとうございます (sion)
2008-10-13 15:10:39
わたし今、いろいろ重なって、身動きできなくて、
パソコンに向かうのはもっぱらgooの木の検索のみで、
かほるさんのところにも行けないでいます。
観劇は手を抜いていないのですが…。
12月京都に行くつもりで計画しているのですが、
肝心のチケット、ぴあのほうが扱いするのかどうか未定で、やきもきしてます。
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