ほぼ一月前、同じ会社に勤めていた先輩が
交通事故で亡くなった。夜、横断歩道を
渡っているところに若者が運転する時速
100キロの車が突っ込んで来た。その瞬間
まで死ぬことなど全く想定外だった彼は、
突然、帰らぬ人となった。63才、団塊の
世代。酒を愛し、山歩きを趣味とし、映画
や読書も好きで、マラソンにも挑戦をし、
最近はウクレレの学校にも通っていた。
彼が突如思い立ってFACEBOOKを始めたの
は、3月11日の震災から2週間ほどたった
頃のこと。私もFACEBOOKをやっていたが、
それは震災の数日前。自分のほうがほんの
少しだけ先輩になるが、始めたのは同じ
3月なので、ほぼ同じと言える。
偶然にも同じFACEBOOKの入門書を参考に
しながら、FACEBOOKに挑戦していた我々。
彼はコピーライターでもあり、写真記録も
まめにしていたので、彼の投稿は、小気味
良い文章と着眼点の良い写真とで、独特の
世界を作り出していた。3ヶ月経って、
友達の数が25人になっていた。
7月7日の未明、彼は突如、現実の世界か
らいなくなった。しかし彼のFACEBOOKは
残っていた。こういう場合、どのように
対処したらよいのだろうか、悲しみの中で
残された我々は前例のない経験をすること
になる。
彼が亡くなって数日後、いろいろとネット
で調べていたら、FACEBOOKのヘルプセン
ターという所に、ユーザーが死亡した場合
の処置というところがあった。
それによると、ユーザーが死亡した場合は
アカウントを削除できたりするのだそうで
すが、それができるのは身内からの申請の
み。身内以外でできるのは、追悼アカウン
トというのがあるというのがわかりました。
追悼アカウントというのは一体なんのこと
だろうと調べてみると、こんな説明が書いて
ありました。
ユーザーの方が亡くなった場合、
Facebookはプライバシーを保護するため
にそのアカウントを追悼します。アカウン
トの追悼により、承認された友達の方のみ
がプロフィールを表示したり検索でプロ
フィールを見つけたりできるように、
アカウントのプライバシーが設定されます。
ウォールには、ご家族やお友達の方が追悼
メッセージを書き込むことができます。
アカウントを追悼すると、アカウントに
ログインしようとするアクセスはすべ
て防止されます。
アカウントを追悼にしないとどんな問題が
起きるんだろうかとふと疑問に思ったので
すが、追悼にしておいたほうがよいんだろ
うなと思って、追悼のための手続きをしま
した。
アカウントをそのままにしておくと、いろ
んな人がそこに訪問できるのですが、同時
に「この人に友達を紹介してあげよう」と
か、「今日はこの人の誕生日です」とかの
ような表示が現れたりして、死んでいるの
におかしな事態になる可能性があります。
また、もしもそのアカウントにへんな書込
みをされた場合、困った事態になってしま
います。
アカウント追悼の手続きは、同じヘルプ
センターにこんな説明が出ていました。
追悼アカウントへの移行:
この方のアカウントを追悼できるよう、
その情報をこちらからご報告ください。
追悼アカウントに移行すると、プロフィー
ルへのアクセスが承認済みの友達だけに
制限されます。亡くなったユーザーのプラ
イバシーを保護するため、弊社はそのアカ
ウントのログイン情報を誰にも提供できま
せんので、ご了承ください。
実際のサイトでは「こちら」という所が
クリックできるようになっており、そこ
から申請ができるようになっていました。
一応、死亡の証明を添付するようになって
いましたが、事故の死亡記事のリンクを
添付したらそれで受理されていました。
今、彼のFACEBOOKアカウントは追悼
アカウントとなって、ひっそりと存在して
います。そこには現在の友達だけが追悼の
コメントを残せるのですが、これは身内の
方が消してくれと言わない限り、永遠に
残り続けます。これも故人を弔う一つの
方法ではないかと思っております。
こういう場合の流儀はよくわからない点も
あるのですが、FACEBOOKはこういう点に
も配慮が行き届いている感じがしました。
こちらもよろしくお願いいたします
↓
にほんブログ村
方がなくなりました。
生前からタイミングが合えばFBでもつながりたいと思って
いた方。
その上、亡くなる寸前としては周りの中でも一番最後に
私が会っていたみたいです。
もっと早いタイミングでつながっておけば良かった、
もっと仲良くなっておけばよかった。
毎日悔やみ続けです、困りました。
じつは、故人のアカウントを追悼アカウントにした後で、生前、故人と友達になってなかった方が、アクセスしようとしても見られないという問題が発生していました。勝手に追悼してしまったことで、本当にこれが正しい追悼の仕方だったのだろうかとも思い悩みました。何かよい方法もあるのかもしれませんね。
Facebookを死亡時点でやっていない親族や子孫が、後々アクセスできるような配慮が欲しいですね。
こんばんは。
フェイスブック上の故人のアカウントはどのように処理されるのか調べていたところ、こちらのブログにたどり着きました。
貴重な情報ありがとうございました!
震災の後からFACEBOOK始められた人多いですよね。絆ということが重要になったからでしょうか。追悼アカウントの件、私もこんな機能があることは知りませんでした。今回、いろいろ調べてみてこれを発見しました。これをやった後で、まだその人と友達になってなかった人から、「見たかったのに見れなくなっちゃったじゃないか」とお叱りもいただきました。早まったことをしてしまったかと思いましたが、このへんのマナーというか、ルールというのはまだきちっとないような感じですね。でも、このような機能を使う機会がないのにこしたことはないですね。
今回の件。こんな事が出来るのか~?!と、ちょっと驚きつつ、感心しました。そうですよね、そのままにしておくと、事情を知らない人からアクセス等がありますもんね?使う事にならなければ良いですが、こういう方法があるんだ。と知る事ができました。
亡くなられた先輩。心からお悔やみ申し上げます。安らかに永眠されますように。