カメラを片手に

垂仁天皇陵、その陪塚が削られて平城京が造られた

雲一つない晴天で、最低気温1.3℃と冷え込んだ朝ですが、これでも平年並み
霜折れの朝になりました。
      12時、10.2℃、50%

奈良の師走の一大行事は『春日若宮おん祭り』、
1136年に関白藤原忠通によって始められてから870余年にわたり一度も途切
れることなく開催されている。 
今年も昨年同様、コロナ禍での開催につき縮小されて、関係者のみ非公開で
執行されるとアナウンスされている。
もう明日15日、通常13時から「大宿所詣(おおしゅくしょもうで) 」から始まるが、
中止となり、16時半の「御湯立」斎行からで、16日は16時の「宵宮祭」に
続き、17日0時「遷幸之儀(かんこうのぎ)」かた・・・12時には時代絵巻の
「お渡り式(おわたりしき)」も行列の編成を約50名、馬9頭に縮小し、さらに
一之鳥居から御旅所の間までと縮小されている。
その後の「還幸の儀(かんこうのぎ) 」23時から21時半に早め、これが最後に。
通常18日の「奉納相撲」と「後宴能(ごえんののう)」は中止と発表されている。
     *神事のため、一般参拝者の参入はご遠慮ください。
非公開のため、Youtubeチャンネル「春日大社チャンネル」で
17日 お渡り式、松之下式、御旅所祭(12時~21時30分)ライブ配信予定!  https://www.youtube.com/channel/UCnfMJUZYIQcnJB6vvfa-fBg 

「春日大社」は藤原氏の氏社で、平城京の東側に興福寺と共に配された。この
平城京は710年元明天皇により藤原京から遷都されたが、東西8坊の碁盤の目
72坊と区画されている。

この平城京遷都の構想と企画は右大臣だった「藤原不比等」が主導し氏寺社
興福寺と春日大社の造営もセットで成し遂げたと考えられている。
古代この辺りは「和爾氏」の勢力地で古墳造営に関わっていたらと考えられ
平城京内に残された築造5世紀前半「開化天皇陵・念仏寺古墳」、4世紀後半の
築造「垂仁天皇陵・宝来山古墳」がある。
さらに一部削られた古墳「平城天皇陵・市庭古墳」など・・・
消滅した古墳跡も平城宮内にも見つかっている。
これは平城公民館の講座「平城宮・京の造営で消えた古墳と残った古墳」
大阪大谷大学教授・狭川真一先生のお話があり、その後に平城京北側の佐紀
古墳群と垂仁天皇陵と陪塚での現地説明会をしてくださった。
      

佐紀古墳群はもう既に記したが・・・、
10月30日のブログ記事「垂仁天皇陵は平城京内になぜ残されたのか」も参照
して頂ければ・・・・・。
今回は東側を通る西二坊大路と北側の三条大路の間に残された「垂仁天皇陵」
そして削られた倍塚を見学して、平城京の設計者の意図は・・・

藤原不比等の指示を受けた設計者「???」名前を聞いたのだが忘れた。
一尺を29.6㎝として設計すれば、北側の古墳群を避け、暗峠を越え難波へ通じ
る三条大路が上手く配置されている。
倍塚「い号」の真下を三条大路が手前までは真っすぐから残すためか?
曲げられている。
       

尼ヶ辻駅の北側は三条大路跡で、その跡が東側に残ると地図にあるが池?
                 

      

駅から北へ2分で、住宅地に接し、倍塚「へ号」が残る。
      

西側が一直線で削られ、子の西に西二坊大路が通るのでは・・・
東側が一部へこんでおり、元は前方後円墳様にも見える。
 

反対に西二坊大路で東側が削られたと考える陪塚「ほ号」に3分ほどで
東側が一直線に見んかと接している。

西側で、一部回り込んでいる。
      

その道を地図上でたどれば、垂仁天皇陵の前方部周濠の東辺と通じている
「田道間守墓」とされる小島も、江戸時代灌漑用のため池が周濠に接し造ら
れたと考えられている。


・・・線の部分を望む。ここが元の周濠の縁と思われる。

更に南に下がると、西二坊大路に接していた「唐招提寺」の西の端を示す
「大界外相碑」が残されている。

飛鳥時代にはこんな測量の技術が伝わっていたとは、驚きですね。
開化天皇陵と垂仁天皇陵とされる古墳、残さねばいけない理由があったはず、
今となっては、発掘も出来ないので謎のままでしょうが・・・
それを考え、北方向にも東西方向にももうこれ以上動かせないという素晴らし
い平城京の配置は、ここしかないということが良く判りました。

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わんちゃん
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