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ロットン虫採り放浪記

日記、放浪記、標本紹介

9/8 マヤサンコブヤハズ探策記PART2 IN三重

2012-09-23 18:12:51 | 放浪記
前回の滋賀のマヤサンコブ探策では無事にマヤサンに出会うことができた・・・。

あれからちょうど1週間、滋賀以外にもう1つマヤサン探策に行ってみたい場所がある・・・それは三重県。

三重県といえば数年前にN山でイワワキセダカを採ったきり・・・。

そういえば三重ではあまりムシを採ったことがないな~ 「後は松坂市のフェモラータオオモモブトハムシくらいか・・・」

いろいろ調べてみると、三重には魅力的なムシが多くいるんだよネ・・・

クロソンホソハナとかクラルアとかタケウチヒゲナガコバネとかその他etc・・・

まぁ、このあたりの種はまた今後の課題ということで、今回は三重県産のマヤサンを採るべく三重の某山へ
マヤサン探策に行くことにした。

 では、行ってみますか!

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8時過ぎに家を出発、距離的には前回の滋賀のR山より近そうだから1時間くらいで着くかな・・・

 

 よく分からんけど、今回の目的地はあの山辺りか・・・

 で、結局1時間半ほどかかって10時半過ぎに現地に到着・・・

 R山とあんまり変わらないな(汗

 

 ジャーン!! このミッキーさんの霧吹きは対ヤマビル撃退アイテム、「THE 塩水!」・・・

 前回のR山ではヤマビルで悲惨な目にあったので、この即席アイテムでヒルを撃退してやる!

 塩水を靴、首筋などに吹きかけていざ登山道へ・・・。

 

 最初は登りが急でけっこうキツイ!

 

 しばらくは急な登りが続く。

 ここで足元を見てみるとヒルの姿が・・・

 が、よく見てみると靴から上になかなか上がろうとしない。

 これは靴に散布した塩水の効果か!

 ここで霧吹きを取り出し、ヒルに直接発射!

 もがくヒル・・・「フフっ!ヒルどもめ、今日 俺に会ったことを不運と思え!」

 予想に反してこの山はヒルが少ないのか、この後ヒルは3~4匹しか見かけなかった。

 

 急斜面にある登山道をどんどん進んでいく・・・。

 

 登り始めて20分、〇〇〇〇峠の標識。標高は790メートルほど・・・

 マヤサンはどの辺りから分布しているのだろうか?

 

 やがて尾根にでる。

 ここから本格的に探策するとしよう・・・。

 

 先ずはこんな木と木の間に枯葉がないか探してみる。がこの日は風が強く飛ばされてしまったのか
なかなか枯葉は見つからない。

 

 しばらく探してようやく見つけたのがこんな物件。

 雨上がりの後なので湿度もそこそこあり良い感じ!

 そっとネットを地面スレスレに差し込み叩いてみる・・・

 期待に反して落ちてきたのはちいさなゴミムシのみ・・・あれ?

 よく探すとこんな伐採枝はあちこちにあるが、落ちるのはクモやゴミムシばかり・・・。

 コブはこういう物件は好まないのかな?・・・

 仕方ないので目線を変えて木やシダに引っ掛かった枯葉を探すことに。

 しかし枯葉がない! 風も影響しているだろうが、こりゃシカの被害も大きいね。

 とにかく下草がほとんどないんだよね・・・

 

 

 やっと見つけたのがこんな枯葉。

 なにか枯葉を齧った痕も見られる・・・

 これはもしかしたら!?

 ネットは使わず、そっと枯葉をひらいてみると・・・

 

 いてくれてありがとう・・・

 これで前の滋賀に続き、三重県産のマヤサンも採ることができた。

 やや小振りだが長いヒゲがカッコいい♂の個体。

 残りの枯葉も開いてみたが結局ここではこれ1頭のみだった。

 さらに先に進んでいく。

 

 途中で見つけたのがこんな水たまり・・・。

 イノシシかなんかのヌタ場かな?

 水たまりがあるということはその周りは湿度が保たれている証、水たまりの周りを丹念に探すもコブは見つからず・・・

 う~ん・・・この山のコブは個体数が少ないのか、それとも探し方が悪いのか・・・

 さらに良い枯葉を求めて先へ進む。

 

 シカに樹皮を齧られた木々。

 シカの被害にあった木々があちこちに見られる。

 下草もほとんどシカに食べられ、林床の乾燥化が進んでいく・・・

 このシカの多さ、なんとかならんもんかね(涙

 

 良い枯葉を見つけられないまま、開けた場所に出てしまった。

 

 風がとにかく強い!が山頂までは行ってみよう・・・

 

 12時過ぎ、目的の山の一つ前の山の山頂に到着。

 

 

 風はメチャ強いが、眺めは素晴らしい!

 ここで登山者の方が登ってこられたので、目的の山までどれくらいかかるか訪ねてみた・・・。

 すると〇〇岳まではまだ1時間ほどかかるとのこと・・・

 エッ!マジで!?

 ここで僕の心は完全に折れてしまったのでした・・・(トホホ・・・

 少し山頂で休憩したあと、下山することにした。

 下山途中もめぼしい場所を探してみたが結局コブは見つけられなかった・・・。

 

 下山中に見かけたオオセンチコガネ。

 ここのは緑がかった赤銅色なんだね、緑色のセンチはもっと南に行かないと見れないのかな・・・

 

 13時半過ぎ、ようやく駐車場まで下りてきた・・・

 

 車内にて撮影。

 ♀も採りたかったが贅沢は言うまい・・・。

 1頭でも出会えてよかった!

 また機会があったら、もう一度 この山でコブ探策をしよう。


 
 今回の三重採集行にあたり、タイヤキさんにはポイントなどを教えていただいた。

 タイヤキさん 無事にマヤサンを採ることができました、本当にありがとうございました!(^^)

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 




 



 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 



 

 9/8 マヤサンコブヤハズ探策記 IN 滋賀

2012-09-16 23:40:02 | 放浪記
 前回は岐阜県西北部でなんとかチュウブマヤサン♀1頭を採集できた・・・

 本当は♂を含めもう少し追加が欲しいところだが、同じトコばかり行っててもね~・・・

 ということで、今回はまだ未採集のマヤサンコブを採るべく先ずは記録のある滋賀のR山へ足を延ばすことにした。

 「実はこのR山は今年5月にヤマシャクヤクの妖精を探しに1度訪れた山です。」 

 少し整理すると、マヤサンコブは原名亜種でチュウブマヤサンコブは亜種というこになるそうです・・・。

 
 では行ってみますか!

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 朝8時半ごろ家を出発、この時はまだ曇りだったが国道に出るころにはかなり強い雨が降ってきた。

 やがてドシャ降りに!(+_+)

 チュウブマヤサンなら車横付けで・・・なんてポイントもあるがどうしてもマヤサンは登山が必要なため、これ以上
雨が強くなれば危険なため断念も考えなければ・・・

 とりあえずポイント近くまで行って雨が強く降っていたらやめよう・・・

 
 

 10時20分ごろポイント近くまで来ると、願いが天に通じたのか雨は上がり晴れ間がでてきて天気も回復してきた!

 こりゃ 雨上がり直後だし湿度を好むコブにはちょうどイイかも!

 この先はちょうど工事中で車では先に進めないため、適当な広い場所に車を止め、支度を整えいざ登山道へ!



歩くこと2分ほど、登山口が見えてきた。

 時間は10時半、さてと! ガンバって登りますか!

 

 雨上がりでなので、登山道、木々は雨に濡れて湿度も高くコブにはいい感じ!

 

 登山道脇の伐採枝などを時折チェックしていく・・・。

 居残りのクモノスモンサビでもいないかな~・・・

 ちょっと期待したが何もおらず・・・



例のガレ場のような登山道の一部。

 左脇にはたくさんの流木が・・・

 今は水は流れていないが、大雨の時はちょっとした川になるのかな?

 

 やがてガレ場のような登山道は終わり、ここからは沢沿いの登山道へ・・・

 それにしても湿度が高い! 少し歩いただけで蒸し暑さで汗が噴き出てくる!

 まぁ、コブにはいいんだけどね、こうも蒸し暑いと人間にはこたえるね~(*_*)

 今回、ここで目指すポイントはここR山では有名な滝。

 滝の周りなら雨など関係なく湿度も保たれていてきっとマヤサンの個体数も多いに違いない・・・。

 

 そして例の〇〇〇〇穴・・・。

 今日こそは覗いてみようと思ったが、やっぱり怖いので止めておいた(笑

 

 途中、切られた細めの木の切り口にいたトガリシロオビサビカミキリ。

 濡れた体を乾かしているのかな?

 

 時折 周りを軽く探索しながら滝を目指す。

 しかしこの山,うかうか休憩もできないんですよね~!

 その訳は・・・

 

 そう!この山 やたらとヤマビルが多くてちょっと座って休憩しようもんなら、まるで「バイオハザード」のゾンビのごとく
あちこちから湧いて出てきて、襲ってくるんですヨ!

 こうやって靴にへばりついて裾から中に入ってきます・・・

 「軽装で来るんじゃなかった(T_T)」

 正直、発狂しそうで引き返そうかとちょっと思ったが、ここまで来た以上マヤサンの姿を拝まないで帰るわけにはいかない!

 足元のヒルに細心の注意をはらいながら先へ進む・・・。

 そろそろ滝も近くなってきた。もう生息圏に入ってもいいころかな・・・

 

 とりあえず目についためぼしい枯葉を叩いていくが何も落ちず・・・

 まだ生息圏に入っていないのかな・・・

 

 登山開始から約2時間、今度はこのような枯れた草があちこちにあるポイントがあったので半信半疑で1本づつ見ていくと・・・

 ん!?ちょっと離れた草のてっぺんになんか塊が付いてるゾ!

 ゆっくり近づいてみると・・・

 あ!いた!

 
   マヤサンコブヤハズカミキリ Mesechthistatus furciferus furciferus (Bates,1884)

 やっと滋賀県産マヤサンを採ることができた!ヒルに怯むことなくここまで来てヨカッタ~!

 最初は♀かと思ったが、どうやら触角が両方とも切れた♂のようだ・・・。

 

 そしてすぐそばの枯草でもう1頭ゲット!

 今度は小振りな♀の個体。

 「そいえば今年6月、四国遠征でサヌキセダカ採集に行ったとき、ちょうど雨上がりで枝先で多くのサヌキセダカが体を乾かしてたっけ・・・」

 ということはこの辺り一帯の枯草の先を見ていけばたくさんいるかも!

 ところが1本1本丹念に探すも結局採れたのはこの2頭という・・・あれ?

 しかたないので滝を目指して先へ・・・

 

 途中見つけたのがこんな物件。写真には写ってないが上のほうもそこそこ枯葉が引っかかっていてイイ感じ!

 ちょうど真下が水たまりになっていたのでネットを使わずそのまま軽く一叩き・・・

 すると小さく「チャポン!」という水のはねる音が・・・

 水たまりに目をやると・・・

 

 やった!

 今度は立派な体格の♀の個体。やっぱり大きい個体はいいね!

 こうなってくると♂の完品が欲しいところ・・・。

 ここから先は滝まで登りのややキツイ道,登る途中まだ生の部分が残る葉がついた枝が目に入った。

 よく見ると葉の下から触角のようなものが・・・

 ゆっくり葉をひっくり返してみると・・・

 

 そこにはなかなか大きな♂がいてくれました・・・。

 いてくれてありがとう!

 葉には齧ったような痕も見られる。半生でも齧るのかな?

 これで完品のペアが揃った。もう十分、滝まで行って少し休憩したら戻ろう・・・



 13時半、ようやく滝に到着。

 ここで軽く昼食をとって下山することにした・・・。

 下山途中も枯葉などを軽くチェックしていくもマヤサンは見つけられなかった。

 

 このガレ場のような道が一番キツい!

 大小に石に足をとられて足首がだるくなってくる(+_+)

 

 14時50分、ようやく登山道入り口が見えてきた。あと一息・・・

 そして車内で少し休んで、滋賀の自然に感謝をし帰路についた・・・。

 

 自宅にて撮影。 チュウブマヤサンと比べるとエリトラの黒紋がやや横に長く縦に短い印象。

 一番の違いはチュウブマヤサンの触角がダンダラなのに対し、こちらマヤサンは一様に黒に近い茶色一色という感じ。

 

 チュウブマヤサン♀(左)とマヤサン♀(右)の比較。
   (左の♀個体はeichanさんからご指摘をいただき、チュウブマヤサンではなくマヤサンの可能性がでてきました)
  まだまだ 自分の亜種同定能力の低さを痛感しました。
   

 チュウブマヤサンは触角のダンダラがよく目立ちます。

 

 

 こちらは♂の個体。 ♂もほぼ同じ特徴だが、これも少なからず個体差もあるだろうからもっと多くの個体を
見比べないと正直なんとも言えないですね・・・。

 またいずれこの山でもう少し個体数を採って見比べたいと思います・・・

 
 「帰って足を見たら10ヵ所以上ヒルに血を吸われてました(*_*)」


 さて!次は三重のマヤサン探策に行ってきます!
 
 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 

  

 

 9/1 岐阜県最南エリア?のチュウブマヤサンコブ探策

2012-09-03 18:59:29 | 放浪記
 いよいよコブの季節がやってきましたね!

 しばらく厳しい残暑が続きますが、もう気の早い個体はそろそろ出始めているでしょう・・・。

 前日は雷をともなった激しい雨が降っていたので、湿度を好むコブ採りにはちょうどイイかも!

 本当は三重、滋賀あたりでマヤサンコブを狙いたいところだが、今回は時間的制約があるので自宅から1時間チョイで行ける岐阜県西北部へチュウブマヤサンコブを探しに行くことにした・・・。


 では行ってきます!

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 10時頃 出発し快晴の中チュウブマヤサン生息エリアへ車をヒタとばす・・・

 

 10時50分頃、チュウブマヤサン生息エリア近くまでやってきた・・・。

 う~ん、それにしても快晴だな~、できれば雲ってくれたほうがコブ採りにはありがたいんだけどね・・・

 さらに林道を進んで行く。

 

 あちこちで見られるクマさん出没の看板。どうかクマさんと会いませんように・・・m(__)m

 

 進むこと30分ほど、ようやくポイントに到着。

 やはりこちらも前日に雨が降ったようで森は適度に湿っていてイイ感じ!

 さっそく林道左側の林縁をルッキング&ビーティング。

 

 こんな所をまずはルッキングし、そしてビーティングという作業をくり返す。がコブはなかなか落ちず・・・

 30分ほど探策するもカスリもしない(汗・・・。

 まだちょっとここら辺は時期が早いのかな~

 

 まさかこんなショボい枯葉にはいないよね・・・と、その場を立ち去ろうとした時・・・

 何か違和感を感じてもう1度よく見てみると・・・

 

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 あ!あれは!・・・

 こちらからは本体が見えないため、振動を与えないように慎重に左側に回り込むと・・・

 

 枯葉が邪魔でお尻しか見えませんが、いてくれました!

 よく見ると枯葉をかじった痕もみられます。

 

 
   チュウブマヤサンコブヤハズカミキリ Mesechthistatus furciferus meridionalis (Hayashi,1951)

 やっとここのチュウブマヤサンが採れた!

 これで生涯3頭目のチュウブマヤサンとなりました。                                                                                                       「まだチュウブマヤサンはこの個体を入れて3頭しか採っていないです。ショボイでしょ!(+_+)」

 体長21.5ミリのなかなか体格のよいチュウブマヤサン姫でした!(^^)

 この後しばらく探すも追加は得られずタイムアップ・・・

 ♂も採りたかったが、まぁ1頭でもとれたんだから良しとしよう・・・。


 

 自宅にて撮影。

 こうして見るとコブヤハズ族は改めて良いカミキリですね~!

 この派手さがまったくない茶色の体色とゴツゴツ感がなんともいえないです!


 さて、次は三重、滋賀のマヤサン探策に行くとしますか・・・

  

                                                               
 

 

 

 

 

 

 

 6/15・16・17 セダカ3亜種を求めて+αIN四国、淡路

2012-07-20 23:43:15 | 放浪記
 最終日

朝5時過ぎに起床し、後片付けをした後、6時過ぎにS山に向けて出発!

 宿泊先を提供してくださったeichanさんに感謝です、ありがとうございました!m(__)m

今日は最終日、最後に狙うは「セダカ原名亜種」。

 

 目の前は海! 山と海が近くにあるっていいですね!

 

 しばらく進むと雲の切れ間から太陽の光が・・・。とてもきれいだったので記念にパシャ!

 

 7時過ぎ、無事S山に到着。かなり霧がたちこめております。

 eichanさんにポイントを教えていただきながら、進んでいく・・・

 

 前日にかなりの雨が降ったのか林床は濡れて、霧もでているので湿度は相当高く蒸し暑い。

 

 先行されるeichanさん。伐採枝や落ち枝などを2人で丹念にチェックしていく・・・。

 

 本命はなかなか見つからないが、枯れ枝を見ていくと小さなカミキリがポツポツ見つかる。

 
   ドウボソカミキリ Pseudocalamobius japonicus japonicus (Bates,1873)

 

 ちょっとピンボケになってしまいましたが、本人は枝になり切っているんでしょうけど触角の水滴がライトでよく光ってその存在を浮き立たせております。

この後、小枝などでクリサビ、不明種の小さなカミキリを採集。

 クリサビは1ペア持っているのでeichanさんにお譲りすることに・・・。

 不明種はeichanさんに同定していただくことにした。

 
  ヒメアヤモンチビカミキリ Neosybra cribrella (Bates,1873) eichanさん撮影

 「同定の結果、ヒメアヤモンチビと判明しました。」


 ぽつぽつドウボソなどを採りながら粗朶や伐採枝などをチェックしていくがなかなか本命は見つからない。

 

 シイの巨木。何か威厳を感じます。

 しばらくして、フと自分の背丈よりやや高い小枝にライトを当てた時のこと・・・

 

 水滴で光るムシがこちらを見ている・・・

 ようやく、ようやく見つけることができた・・・

 

 もうダメかと半ば諦めかけていたが無事に見つけることができてよかった・・・。

 枝をたぐり寄せても落ちないのは、触角に水滴が付いていてセンサーが働かないからか・・・。

 
   セダカコブヤハズカミキリ原名亜種 Parechthistatus gibber gibber (Bates,1873)

 やっとセダカを採集することができた。

 普通のコブヤハズがタダコブならば、こちらはタダセダカといったところか・・・。

 小粒な個体だが1頭採れただけでも、ここに来た甲斐があった。

 この後、登山道を下って、今度はスピニの材採をすることに。

 四国では幼虫しか見つけられなかったが、うまくいけば成虫の割り出しができるかも・・・

 

 林縁をルッキングされるeichanさん。

 eichanさんは葉に止まっているニセシラホシをポツポツ採集されているが、僕は見つけられず・・・

 見かねたeichaさんが1頭見つけて僕に採らせてくれました。ありがとうございます!m(__)m

 
     ニセシラホシカミキリ Pareutetrapha simulans (Bates,1873

 うれしい初採集! シラホシカミキリより全体的に太くてガッチリした印象だ。

 この後、以前ここでスピニの材採をした知り合いのムシ屋さんに電話をし、詳しい材のポイントを教えてもらうも材が見つからず・・・

 人の入った形跡があちこちにあり、どうやら材は持っていかれたようだった・・・。

 ここはスピニが有名だから優良な物件があれば持っていかれても仕方ないかな・・・

 そしてここでタイムアップ。

 林縁をチェックしながら戻ることにした。

 ジャリの駐車場で帰りの支度をしていた時、さっき採ったセダカを撮影しようとした時のこと・・・

 目の前をフワフワ飛ぶムシが目に入り、最初は小さめのカミキリモドキかベニボタルだと思って手ではたき,そのまま気にも止めずセダカの写真を撮っていると・・・

 フと足元にヨチヨチ小さなムシがはっているのが目に入った次の瞬間・・・エ!?これは!

 

 
  クビアカモモブトホソカミキリ Kurarua rhopalophoroides Hayashi,1951

 クラルアじゃないか~!

 先ほど手ではたいたのはどうもクラルアだったらしい。

 自己初採集、最後にこの山の自然が僕にクラルアを採らせてくれたようだ。

 S山の自然よ ありがとう!m(__)m

 淡路の自然に感謝し、3日に及ぶ採集行は幕を下ろしたのでした・・・

 
 京都でeichanさんとお別れをし、岐阜に向けて帰路についた・・・

 

 15時半過ぎ、頭を雲の上にちょこんと出した伊吹山が見えてきた・・・。

 岐阜まであと少し・・・アッという間の3日間だったけど、本当に楽しい3日間だったな~

 そして17時ごろ無事に岐阜に到着・・・。

 

 自宅にて撮影。 セダカ原名亜種の背中の盛り上がりはこれまで見た他の亜種の中でかなり低い印象・・・

 


 
 今回 クロナンキが採れなかったのは残念だが、サヌキセダカ、セダカ原名亜種には無事に出会うことができた。


 これもひとえにeichanさんのおかげであり、僕一人では何一つ目標を達成できなかったかもしれない・・・。


 
 eichanさん 3日間 本当にお疲れ様でした・・・

 3日間 たいへんお世話になり、本当に充実した四国遠征になりました、ありがとうございました!m(__)m

 次は8月に岐阜の地でお会いしましょう!


 

 eichanさんからいただいたクラルア。

 eichanさんからいただいたクラルアも今回 淡路で採ったクラルアもどちらも僕の宝物になったのでした・・・

 


 

 

 

 

 

 

 



 

 





 

 
   


 

 


 

 

 
 

 

 

 

 

 

6/15・16・17セダカ3亜種を求めて+αIN四国、淡路

2012-07-07 21:15:37 | 放浪記
 二日目・・・

 早朝4時、携帯のアラームで目が覚める・・・

 窓の外からは「ザー!!」という音・・・

 窓を開けてみるとあいにくの雨、しかもかなりの本降り!

 今日は本命のクロナンキ探策だというのに!・・・雨のバカ!!

 まぁ 予報は雨だし仕方ないっていえば仕方ないんだけどね、やっぱ出発前から雨だとちょっとヘコむなぁ~・・・

 いや だいぶヘコむ・・・(T_T)

 
 4時半過ぎ、ビジネスホテルをチェックアウト。

 僕が運転することになり、eichanさんナビのもと、いざクロナンキの棲む某山へ!・・・

 さぁ!行くゾ!さぁ行くゾ!って・・・えぇ!?

 ここにきて雨がさらにドシャ降りに!

 いや、もはやドシャ降りという域を通りこして滝のような雨!

 ワイパーフルスピードでもほとんど視界ゼロ!

 運転するのも正直メチャ恐い状況!

 しばらく進むも、ここでeichanさんがこの状況で登山は危険と判断されクロナンキ探策はあえなくボツとなったのでした(T_T)

 あぁ~~ここまで来て本命が遠ざかっていく・・・雨のバカ!バカ!

 とまぁ雨に怒ってもしょうがないし、こればっかりは人間にはどうしようもないもんネ・・・。

 クロナンキはまた機会があれば探策することにしよう。


 それじゃ、これからどうしようということになり、eichanさんがサヌキ狙いでOT山に行こうということになった。

 正直 昨日はサヌキはボウズだったので、サヌキは今回の目的の1つだし1頭でも押さえておきたいところ・・・。

 ここはeichanさんの提案に甘えることにして、ここから一気に北上して徳島と香川の県境へ・・・

eichanさんの話では「おそらく北上するにともない雨も弱まってくるだろう」とのこと。




 車内から撮影・・・。

7時40分過ぎ、現地近くまでやってきた。

 あの民家の向こうに見える上部に霞みがかった山が目的のOT山とのこと・・・。

 eichanさんの言われたとおり、ここでは雨も小雨程度になっていた。

 そして8時半過ぎ、無事にOT山の駐車場に到着。

 

 さっそく準備をし、登山道へ・・・

 

 登山道を先行されるeichanさん。

 けっこう歩くのかな~?なんて思いながら2~3分歩いただろうか、「ポイントに着いたよ」とeichanさん・・・。

 エっ!?もう!

 セダカ探策は基本的にかなり登山道を登るものだと思っていただけにちょっと拍子抜け・・・。

 要するにこの山は車でほとんど山頂までこれるってことなんですね。

 去年の剣山のツルギセダカ探策といい、四国の山はこんなアクセスが楽な山が多いのかな??


 さぁ探策するゾ!思った矢先、eichanさんが「いた!」

 エ!?もう!!

 ちょうど目の前にあった粗朶の枝先でeichanさんが早くもサヌキセダカ♂をゲット!

 昨日のO山のセダカといいeichanさん今日もツイテルし~・・・

 ヤバい!このままじゃ僕だけ置いていかれてしまう!!

 eichanさんが採集した粗朶にビーティングネットを差し込み、叩いてみるも何も落ちず・・・・

 ここでeichanさんから夏季のコブ採集の1ポイントアドバイス。

  「落ち枝や倒木を見る時は上から覗くと襲われると思いすぐに落ちてしまうから遠回りしてでも必ず回り込むように」。

 なるほど、「秋季の枯葉のビーティング」と「夏季の倒木回り」とは採集法もガラリと変わるということなんですね。

 アドバイス ありがとうございます! 

 登山道を登りきった左側にはブナの倒木や枯れ枝がかなりあり、そっちに行こうと何気に目の前にあったショボイ枝先に目をやると・・・

 あ!?いた~~!!

 

 ようやく僕もサヌキ・・・見つけたど~!!

 いや~いてくれてありがとう!ここまで来た甲斐があったよ!

 eichanさんが落ちないように見張っていただけるということで、その間にデジカメを取り出しパシャ!

 
   サヌキセダカコブヤハズカミキリ Parechthistatus gibber nakanei Miyake,1980

 ようやくこれで去年のツルギと合わせて四国のセダカ2亜種を採ることができた。

 ここから思い思いに探策。

 

 立派なブナの倒木。こりゃ絶対いるでしょ!

 倒木の裏側、上部など隅々まで見ていくが予想に反してセダカの姿はなし・・・。

 おかしいなぁ~、こんなおいしそうな倒木にいないなんて。探し方が悪いのかな?

 その場を去ろうと倒木の近くにあった細い枝に何気に目をやると・・・

 

 あっ!いた!

 

 今度はやや小振りの♂の個体。これで先ほどの♀と合わせてペアが揃った!

 雨に濡れて体は真っ黒だが、乾いてこれば本来の体色に戻るだろう。

 う~ん、これは幸先いいかも!

 

 次に見つけたのはこんな落ち枝。

 視線をゆっくり幹から枝先へ・・・すると・・・

 

 先ほどの♂より体格のいい♂個体。

 どうもいるのはみな枝先で倒木では1頭も見つけることができない・・・。

 eichanさんも枝先でポツポツ採られているようだ。

 eichanさんの話では「他のムシでも同じ行動が見られることから、どうも雨に濡れた体を風通しのよい枝先で乾かしているのでは」とのこと。

 なるほど、そうと分かれば探策の的は絞れた!

 ここからは倒木はすべて無視して枝先だけに的を絞って探すことにした。

 

 今度はこれまで探策した反対の林道へ行ってみることに・・・。

 

 雨にしっとり濡れた森もなかなか幻想的でいいですね。

 

 しばらく行くと県境の標識。

 これまでは徳島エリア、ここから先は香川エリアでの探策になる。

 両県またいでいるから、ラベル作成がややこしくなるな~・・・全部統一しようかな(笑

 

 しばらく進んで見つけたのが、こんな枝どうしが絡まった枯れ枝。

 枝先の方にむかってゆっくり見ていくと・・・いた!

 かなり大きな♀で、下にビーティングネットを忍ばせ、いつ落ちてもいいようにカメラを取り出そうとしたら、こちらの気配に気づいてポロリ・・・

 

 なかなか体格のいい♀。でもかなりスレてるなぁ~、こりゃ複数の♂と・・・

 

 さらにすぐ近くで枝にしがみつく♂を発見。

 この後も枝先などでポツポツ追加し、ヒゲ折れなどはリリースする余裕もでてきた。

 それにしても昨日のO山の広葉樹林とは違ってブナ林は個体数が多い。これがブナ林の底力か・・・。


 ここで来た道を引き換えし、eichanさんと合流し軽めの昼食。

 昼食後、再び探策開始。

 eichanさんは樹種不明の細い立ち枯れの枝先でクモノスモンサビとチャボヒゲナガを採っておられた。

 僕はクモノスモンサビは未採集なので丹念に枝先探してみるも、採れたのはチャボヒゲナガ2頭のみ・・・。

 十分な個体も確保できたので、そろそろ探策も終了。

 この後、eichanさんはさらに枯葉のビーティングで大きな♀、下の駐車場脇に置いてあった伐採枝でも♂を追加された。

 やはり僕とは目の付け所が違うな~・・・eichanさん すごし!


 OT山の自然にセダカを採らせてもらったことに感謝し、ここを後にした・・・。


 ここから今度は明日の採集地である淡路島に向けて車を走らせる。

 かなり進んだだろうか、ここでフとあることに気づく・・・

 あれ!?、ビーティングネットが・・・ない!?

 車の中をくまなく探してみたがやっぱりない!!

 どうやらOT山に置き去りにしてしまったようだ・・・あぁ~なんたる不覚・・・

 さすがにかなり来てしまっているし、戻るのも時間がかかるのでここは仕方なく諦めることに・・・


 
 さて気をとりなおして、今日の宿泊先はeichanさんが淡路に来られるときに使っているとう「海の小屋」。

 途中、スーパーでビールやつまみ、夕食などを買い込み「海の小屋へ」・・・

 そして17時頃、無事に「海の小屋」に到着。

 海もすぐそばだし、こういう佇まい好きだなァ・・・「宿泊先を提供してくださったeichanさんに本当に感謝ですm(__)m」

 少し小屋で休んだ後、eichanさんが小屋のすぐ近くでシロスジドウボソを落とされたそうで少し探索することにした。

 道沿いの草木のめぼしい場所をしばらく叩いてみるも、シロスジドウボソは落ちなかった・・・



 小屋に戻り、お互いの今日の採集品のチェック。これもムシ屋の醍醐味!

 

 今日 採集した中で1番大きなサヌキセダカ♂個体。

 去年採ったツルギセダカとはだいぶ印象が異なり、体はやや細く先すぼみで、体表もゴツゴツ感があまりない。

 背中の隆起もツルギよりかなり低い印象・・・。

 

 こちらはeichanさんが終盤で枯葉から落とした大きな♀個体。

 まるで新成虫のようなスレのないキレイな個体。

 

 こちらは僕が採集した大きな♀個体。なんかスレてくたびれてますな~(汗

 

 eichanさんが細い立ち枯れで採集されたクモノスモンサビカミキリ。

 小粒ながら独特の「クモの巣」模様が個性を引き立たせております!

 う~ん、カッコいいな~!

 採集品で盛り上がった後、お風呂をいただき、夕食&ビールで乾杯!

 

 やはり採集後のビールはウマい!(^O^)

 eichanさんはさまざまな採集経験やこれまで歩んでこられた人生経験などいろいろな話をしてくださった。

 「人はそれぞれその人なりの苦労やドラマがあるんですね・・・」


 酔いも程よくまわったところで、そろそろ休むことに・・・

 明日はいよいよ最終日、狙うは「セダカ原名種」。果たして無事に出会うことはできるだろうか・・・


 eichanさん 今日も本当にお疲れ様でした。たいへん充実した1日となりました。

 明日、もう1日よろしくお願いしますm(__)m

 それでは おやすみなさい・・・ZZZ


 最終日へつづく・・・