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ロットン虫採り放浪記

日記、放浪記、標本紹介

2016・9・4 思わぬ出会いと収穫 IN 岐阜

2017-03-01 22:31:10 | 日記
皆さん お元気ですか!(^^)

早いもので、今日からもう3月ですね・・・

厳しかった冬ももう終盤、春はそこまで来てますよ
もう少しの辛抱です(^_^)


元旦にナンキセダカ幼虫を採集してはや2ヶ月、家にあった
ブロッコリースプラウトの容器を利用して上の写真のように飼育していますが、ずいぶん菌糸が伸びてキノコが!

まさか菌糸に巻かれて死んでるんじゃ!?

外からでは幼虫の安否が分からないので、恐る恐るおが屑を崩してみると・・・


幼虫は無事でした・・・ホッと一安心

家の中でも1番寒い場所に置いていたので、菌糸をほとんど
食べていないですね、摂食し始めるのはもう少し暖かくなってからでしょう。

無事に育っておくれよ^^



去年暮れのご挨拶の記事でアップした樹皮下のシナノラギの写真、
このエピソードをちょこっとご紹介したいと思います。


シナノラギ第1号が無事に羽化した次の日のこと、最後の花掬いから
1ヶ月以上フィールドに出ていなかったのでそろそろストレスで禁断症状がでてくるころ

シナノラギ幼虫はまだ小さな幼虫も2頭ほどいたので
エサの樹皮が足りないと判断、ここはロングドライブも兼ねて久しぶりにフィールドに出ることにした。

車を軽快に飛ばし、3時間ちょいでポイントに到着。

せっかくここまで来たので、エサ採取の前にタニグチ―マヤサンコブエリア
を少し探策することにした。

このエリアは上部にタニグチ、そこから3キロほど下った
ところにマヤサンエリアがあり、S沢辺りが両種の分布接点とのこと。

先ずはタニグチエリアから・・・
林道を進んでいくと、奥から何やら人の声が・・・

2人のムシ屋さんと思しき方がおられたので、お声をかけると
まだタニグチは採れてないとのこと。

その中のお一人が広島から来られているとのことで、5月に広島を訪れた
ことを話すと「ロットンさんでしょ?」とあっさり正体を見破られてしまった(笑

この奥にフキの群落があることをお伝えしてお二人のお邪魔にならないように
この場を後にした。

(後日、当ブログにコメントをくださり、
広島から来られていた方があの有名なムシムシQさんと知って驚き!
あの後、無事にタニグチを手中に収められたそうで本当に良かった!)

タニグチエリアから3キロほど下って・・・


マヤサンエリアに到着。

がしかし、なぜか真面目に探す気もなく周りを適当に叩いて3~40分ほどで
終了~

まぁ、今日の本題はシナノラギのエサ取りだからね~

ここから一気に標高を上げ、今年の夏にもお世話になった
シナノラギポイントへ・・・

実はここのポイント、見つけた時は樹皮にびっしり覆われた素晴らしいトウヒ材だったが、
どこかのムシ屋さんにキレイさっぱり樹皮が捲られ、今は見るも無残な白骨材と化してしまった(T_T)

まぁ、カミキリ屋なら考えることは皆同じ、こんな良材を見逃すはずないか・・・

わずかでも樹皮が残ってないか探し、ようやく小さな樹皮を見つけ何気に捲ってみて驚き!


いきなりシナノラギ成虫が出てきた!

さらに別の残った樹皮を捲ってみると・・・


またいた!!

幼虫もわずかな樹皮に高密度でいる。おそらくわずかなエサを求めて
集中してくるのだろう。

この後、成虫は♂2、♀2と運よく2ペアになったところで打ち止め。

まだよく探せば見つかりそうだが、むやみにたくさん採るのはあまり好まないので
幼虫は大きいのだけ飼育用に少し摘まんで、小さな個体は元に戻しておいた。


 
今回はムシムシQさんという有名な方との思わぬ出会い、
そして幼虫のエサ取りのはずがいきなり成虫が採れるという思わぬ収穫があり大変充実した1日となった。


以上、シナノラギのエピソードでした(^^)

今週末は今年最初のマイイベントな遠征が待っているのですよ!

今からワクワクしています!

え、どこへ行くかって・・・それはまた後日^^

 今年1年 本当にお世話になりました! 

2016-12-31 23:45:32 | 日記
皆様 お元気ですか(^^)

今年もあと数分となりました。

今年は僕にとって厄年だったのですが、
これといって事故もなくムシ事もそれなりに楽しく過ごすことができました。

これもムシ屋の諸先輩方、それと当ブログを
ご観覧くださる皆様のおかげと深く感謝いたしますm(__)m

ありがとうございました!m(__)m

来年もどうぞ「ロットン虫採り放浪記」をよろしくお願いいたします。

では皆様!良いお正月をお迎えください!


 

トウヒ樹皮下のシナノラギ
2016・9・4岐阜県にて


シナノラギ幼虫 飼育結果など・・・

2016-12-06 22:50:06 | 日記
皆さん またまたご無沙汰です!(^^)

早いものでもう12月、朝はすいぶん冷え込みも厳しくなって、初冬の様相
を呈してきました。

東京は54年ぶりに初雪が降ったとか・・・

ホント、朝は布団から出るのがツラいですよね(+_+)

今秋は仕事や私用で忙殺されてほとんど出かけられなくて
まともなコブ探策も一度行ったきりでストレスもMAX

近いうちに材採でも行きたいなぁ~・・・

と、まぁ愚痴はこれくらいにして
本題のシナノラギ幼虫飼育のご報告を(^^)

今年6月、アラメハナ探策時に採集
したシナノラギ幼虫9頭、別日に5頭採集し計14頭のうち、5頭が無事に羽化しました。

(9月初めに幼虫のエサ取りのためにもう一度
現地を訪れてます。この時もいろいろエピソードがありましたのでまた近いうちに
記事にしたいと思います(^^))

2016・8・20 蛹化確認

最初の蛹化は8月20日に確認しました。


こちらが8月31日の様子。

だいぶ体色も濃くなって羽化も近いかな・・・


2016・9・3羽化

そして待望のシナノラギ第1号が羽化しました!

横幅もありなかなか立派な♀個体です。

このまま順調に蛹化、羽化が続くと思いきや、これが甘かった・・・

小さな幼虫2頭は新しいエサを与えたにも関わらず死亡・・・

ラギウム系の幼虫はかなり乾燥に弱いようで
死亡した幼虫も樹皮下の乾燥が原因と思われます。

もっと密閉度の高い容器に入れればよかったかな~
もったいない(+_+)

シナノラギポイントよりさらに上部の立ち枯れで
採集した幼虫2頭はタダラギになりやした・・・


ハイイロハナカミキリ
Rhagium japonicum Bates,1884

この両種、混生地ではあるていど棲み分けてるようで
タダラギは主に立ち枯れ、シナノラギは倒木が良いのだそう・・・。

その後、順調に4頭が蛹化しましたが、とんでもないことが!

取ってきたエサの樹皮になんと!コメツキ幼虫が紛れ込んでいて、
サナギ3頭が餌食に!!あぁ~なんということ!(T_T)


さらに残った1頭も羽化直前で蛹態のままでしばらく動き回りその後死亡・・・

うぅっ泣けてくるッス・・・(T_T)(T_T)


もうこれ以上コメツキ幼虫にやられないように
蛹化を確認したら、すぐに別容器に移すことにしました。



2016・11・7 2頭同日羽化

待望の2号、3号羽化!しかもペアでした\(^o^)/


第1号よりさらに大きな♀で、体長は20ミリを超えているでしょう。



そして同月14日、第4号が無事に羽化。

羽化の瞬間を撮ってみたのですが、セミやトンボみたいに
幼虫の背中がパックリ割れて成虫が出てくるのと違い、頭から順に(脱ぐ)といった感じ。

まぁ、完全変態のカミキリと不完全変態のセミ、トンボ
じゃ違って当たり前といえばそれまでだが・・・

それにしてもこの脱皮殻、とても極薄です。
羽化の時間もわずか3分ほどでした。

その後、同月27日に♂が無事に羽化、残りの1頭は羽化不全にて死亡・・・。

今回は全個体完全羽化を目指していたのですが、
半分にも届かない結果に・・・

う~ん、次はもっと精進せねば!


 
以上、シナノラギ幼虫飼育の結果報告でした(^^)

この夏、出会ったカミキリあれこれ

2016-10-17 00:49:55 | 日記
いや~皆さん しばらくです!(^^)

更新もずいぶん滞ってしまいましたが
ちゃんと生きてますよ~

気づけばもう10月中旬ですね、早いもんです!
朝方はだいぶ冷えるようになってきました・・・

今秋は仕事や私用でなかなかコブ叩きに出掛けられず
まともなコブ探策はこれまで一度だけ・・・

この先も出かけられる時間がなく、本当は四国方面の
クロナンキ、シロナンキ、石鎚などのセダカ群を探策したかったのですが
幼虫探しも含めゆっくり計画を立てて来年以降は行こうと思ってます。

今秋唯一のコブ探策はまた近いうちにアップ
するとして、その前に記事を2つばかり・・・

1つ目の記事は今年7月下旬までに出会った
カミキリ達を簡単な説明を入れて紹介したいと思います(^_^)






ヒゲジロホソコバネカミキリ
Necydalis(Necydalisca) odai Hayashi,1951
2016・7・16奈良県


これにて本州産ネキは制覇!
と言いたいところですが、ネキほこれまでほとんど相方しか採れておらず、
ペアで揃っているのはフォモルサとアルマンだけ・・・

来年以降は1つずつペアで揃えたいですね。
特にギガン、サハリンはペアで揃えたいな~

写真の個体は♂で、ガガンボのような
アルマン♂に比べて体長約18ミリとまあまあの大きさでしょうか。

photo by eichanさん

後日、eichanさんから現地の写真を送っていただきました。

奥左の斜めに立っている立ち枯れがオダイの御神木。

当日はT君にポイントを案内してもらい、T君は見事ペアでゲット、
eichanさんは後日♀をバッチリ採集され、過去に採集された♂と合わせてペアに。

そしてビオスケさんは愛知方面にてオダイフィーバーに遭遇された。

うぅ・・・もう皆さん羨ましい限り(涙

来年は絶対♀を採ってやるゾ!

そしてオダイ以外でもう1種、採りたかったカミキリがこちら・・
 
マルバネコブヒゲカミキリ
Rhodopina integripennis (Bates,1884)

こちらは割りとあっけない出会いでした。

切り株、立ち枯れ、粗朶とあちこちでマルバネコブがくっついていました。

東日本や中部では珍種扱いですが、ここでは普通種並みにいるんですね・・・
まぁ、所変われば・・・と言ったところでしょうか。




クロソンホシハナカミキリ
Mimostrangalia kurosonensis (Ohbayashi,1936)
2016・7・23 三重県

今年も恒例?の三重県Mダム方面へ行ってきました。

ここは年に一回は行っています。

このMダム付近はタブノキやカゴノキなどクスノキ科やミミズバイなどが多く
自生し、写真のクロソンやタキグチモモブトホソ、キイロアラゲやニッポンモモブトコバネなど
特に南方系のカミキリが充実しているんですよ。

この日は小雨の降るコンディションの中、
eichanさん、T君と3人で探策。

eichanさん、T君はクロソン狙い、
そして僕はタキグチ狙ってポイントのノリウツギへ・・・

(去年、eichanさんは同地にてタキグチフィーバーに遭遇された!)

で、結局タキグチは採れなかったですが、クロソンは小雨でも
そこそこ飛んでいて最終的に3人で14~5頭は採れたでしょうか・・・

あぁ~それにしてもタキグチ採りたかったな~
雨が悪かったのかそれとも今年は発生数が少ないのか・・・また来年以降の課題ですね(T_T)/~~~


ジャコウホソハナカミキリ
Mimostrangalia dulcis (Bates,1884)
2016.5.14関西某所

こちらはちょっと番外編で紹介します。

そういえば今年ジャコウを初採集したのをふと思い出しまして・・・

とある関西某所限定のカミキリを狙いに行った時のこと、
小さな野バラの株に3~4頭がヒラヒラと飛んでいました。

良いアングルの写真を撮ろうとアタフタしていたらいつの間にか
いなくなり、結局この1頭しか採れませんでした(汗

長く伸びた後脚と光の角度で輝く上翅が美しいですね。

(狙いのカミキリも1頭採ることができましたが
諸事情により詳細を伏せさせていただきます、ご了承くださいませm(__)m)




イガブチヒゲハナカミキリ
Stictoleptura (Stictoleptura) igai (Tamanuki,1942)
2016.7・24 愛知

クロソンを採った次の日、僕は愛知の某有名ポイントに出向いた。

このポイント、依然から知ってはいたのですが、
どうもこの時期は御岳のことばかりが頭にあってすっかり忘れていました。

ここはけっこう良いカミキリが数種採れるのですが
今回採れたのはその中の1つイガブチのみ・・・

まぁ、久しぶりの出会いで嬉しかったですが。

それにしても♂ばかりで全身朱赤の♀が採れませんね~

来年はもう少し早く来てみようかな・・・


2016・7・30 岐阜県

最後に恒例のH高原は花掬いの成果です。


次はシナノラギ幼虫の飼育経過などをアップします、
お楽しみに(^^)