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ロットン虫採り放浪記

日記、放浪記、標本紹介

徳島県 U山産コブ 無事に羽化!

2017-12-14 21:50:49 | 日記
いや~本格的な冬到来って感じで
毎日凍えるような寒さですね!(+_+)

この冬は例年より寒さが厳しいということ
なので皆さん 体調管理には十分気を付けてくださいね!(^_^)


そうそう、前記事でアップした例のU山産のコブのサナギが
羽化しました!


2017・12・11羽化

こんな季節外れの時期に羽化するなんてなぁ~
12月に羽化なんてコブでは初めてです。


2日経ってクロナンキ?っぽくなってきました。

体長は約14ミリと小さな個体ですが貴重なU山産コブということで
本当にうれしい限り(^^)

この個体は♀だったので、あとは♂が出てきてくれたらな~・・・
残りの幼虫2頭に期待するしかないですね。


背中の盛り上がりもなかなか!


かわいいヒップですね(*^_^*)


話は変わりますが、四国南東部産のコブを「クロナンキ」、
南西部産のコブを「シロナンキ」とカミキリ屋の間では広く
そう呼ばれているそうですが、いつからそう呼ぶようになったんだろ?

だってナンキって漢字で書くと「南紀」だから、
和歌山県南部のことを指すんですよね・・・

要するに、真正ナンキコブは和歌山県南部産のみ・・・と思って
いる次第。

皆さんはどう思われますか・・・?


次は今年最後のコブ幼虫探策の記事を
近いうちにアップします、お楽しみに!(^^)/

 9/21・22・23 四国遠征 クロナンキ、クロツルギと呼ばれるコブを求めてIN 徳島・高知

2017-11-20 01:25:34 | 日記
ずいぶんお待たせしました~m(__)m

ようやく書けました(^^)


今から5年前、eichanさんと
初めてご一緒した遠征先が四国であった・・・。

思えば、eichanさんと僕のサクセスストーリーならぬ
カミキリストーリは四国が原点と言っても過言ではない・・・(ちょっとオーバー笑

現在、中国地方や四国地方のコブを精力的に
調査されているeichanさんにお声をかけていただき、これはまたとないチャンスなので
なんとか会社に有給休暇をもらって、5年の月日を経て四国遠征3日間の
コブ探策にご一緒させていただくことにした。

今回の計画は前回土砂降りの雨で泣く泣く断念した
U山の通称「クロナンキ」と呼ばれるコブ(実は僕はこの呼び名はあまり好きではないのだが)、
そしてeichanさん仮称?のクロツルギと呼ばれるコブの探策である。


早朝4時頃、eichanさん在住の京都の
自宅に到着、そこから車1台にして一路 四国へ・・・

先ずは最初の探策地、四国南東部のU山に10時頃に到着。

それにしてもここまで国道で来たのだが、
eichanさんが言われるように、本当に険しく道幅も狭く国道ならぬ酷道であった(汗

早速準備をして探策開始。


写真左側が林内入口となる。


先行されるeichanさん。
実に秋晴れの良い天気で採集日和と言いたいところだが
コブ探策には曇りか小雨のほうがいいかも・・・
見渡してみると、先の台風で枯葉はほとんど飛ばされてしまい
、叩く場所はほとんど無い。

これはなかなか厳しい探策になりそうだ。

奥に進みながら、台風で折れて落ちている葉付き枝などを丁寧に
見ていく。

が、どれも折れたばかりの葉が青い新鮮な落ち枝ばかり。

成虫採集は厳しそうなので、早々に幼虫採集に切り替える。

徘徊性の虫にとって、急斜面がキツイのは人と一緒、
窪地を探して斜面を登っていくとベストな場所を見つけた。

落ち枝を探していると、程よく朽ちたシデ材を発見!


Photo by eichanさん


コブ幼虫がいたシデ材


かなり小さな幼虫だけど、大事に育てるからね~(^_^)

1頭はクラッシュしてしまった(T_T)が、計3頭出したところで
eichanさんにバトンタッチ、eichanさんも3頭を出したところで終了、
さらに良材を探して林内を徘徊したが結局コブ幼虫が入っていた材はこの周りのシデ材だけであった。


Photo&採集 by eichanさん

最後の悪あがきで、尾根筋を探索中、echanさんがカラカラの
カエデ落ち枝から今日初の成虫を落とされた!


Photo & 採集 by eichanさん

おぉ~これが通称クロナンキと呼ばれるコブなのか!

左右の触角が欠損しているが、越冬個体?

でも体はあまりスレてないようだし、出てきて早々他の個体とケンカでもしたのかな?

結局、成虫が採れたのはeichaさんが採集されたこの1頭だけとなった。

次にeichanさんが仮称クロツルギと呼ぶコブを
求めて移動することに・・・。

が、ポイント近くまで来た時のこと、
1台の車が下りてきて、なんと!先の台風で通行止めとのこと・・・

あぁ~ここまで来たのに・・・残念!(T_T)


こちらが以前にeichanさんが採集されたという仮称クロツルギ。

う~ん、確かに黒い!実物が見たかったなぁ~
また来年以降チャレンジすることにしよう。

本日の探策はこれにて終了~
今日はベふ峡で宿泊、宿はややバンガローチックであったが、
料理は最高に美味かった!^^

就寝ZZZ

-2日目ー

2日目はeichanさんが以前にコブ幼虫を採集したという
某山へ・・・

朝7時半頃、宿を出発。

実はここからポイントまで徳島側から行ければ目と鼻の先という
近さなのだが、徳島側は通れないので高知側から迂回して向かう。

が、この移動距離がハンパじゃなかった!


しばらく国道を走って、こんな細い道を延々と進んでいくのだが
この道がとんでもなかった!

この道、ほぼ全行程が対向車すれ違い不可、退避場も少なく、しかも
ポイントまでの距離が約50キロという長さ!

しかもこの狭さでトラックも通るので、
対向車が来たときはいちいち車から降りてはeichanさんをなんとかすれ違える場所まで 
誘導するという作業を繰り返す。

四国の山間部はムシ屋にとって国道は「酷道」、県道は「険道」なのである。

そして、やっとポイントに着いたのが13時を過ぎていた。


なんかトンネルを撮ってみた。
向こう側が高知県、こちら側が徳島県である。
このトンネルを眺めていたら、なんか吸い込まれそうな不思議な感覚になった。


天気は昨日と打って変わって雨模様。
外に出てみると、吐く息が白くなるほど気温も低い。

この状況での探策はちょっと億劫になるが、ここまで来た以上、
やらねばならぬ!

早速、準備して探策開始!


先行されるeichanさん。
この道を30分ほど進んだ先に自然林があるらしい。
eichanさんの話ではここのポイントを境に南東側がクロナンキ、北西側がクロツルギとのことだが・・・
この一帯のエリアはクロツルギ~クロナンキ移行地帯というのがeichanさんの見解である。


しばらくしてようやく自然林が見えてきた。

樹相はブナを中心にカエデ、モミ、シデなどが点在するいかにも
コブがいそうな雰囲気。

雨が徐々に強くなっていく中、枯葉を探して林内を探策。

で、わずか5分程で、eichanさんが成虫を落とされた!


徳島産クロツルギ―クロナンキ移行型個体?
Photo&採集 by eichanさん

う~ん・・・確かに体色ややは黒い感じだが、上翅先端の突起が見られず、
ちょっとソボセダカの♀みたいな体型に見えるのだが、全体的にはツルギっぽい雰囲気。・・・


Photo by eichanさん

こんなシキミにひっかかったシデ枯葉付き枝から落ちたのだそう。

追加を求めて林内の枯葉をひたすら叩いていくが、eichanさんも僕も
この後まったくコブは落ちず・・・。

成虫は諦めて材採に切り換えるが強雨と低温の中、
徐々に戦意消失していく。

さらにeichanさんはシデ材で大きなコブ幼虫もゲット!

幼虫も採れない僕は、ほぼ諦めモードだったが、
eichanさんから「必ず1頭は採って帰ろう!」と励まされ、最後?の力を
振り絞って幼虫を探す・・・。

寒さで悴む手にムチ打ってなんとかコブ幼虫を採ることができた。


1センチもない小さな幼虫だけど、大きく育てるからね!^^

これにて終了~


Photo by eichanさん

体が芯から冷えてしまい、帰り道がかなりキツかった(+_+)

この日は宿泊先は奈半利の素泊まりホテル、コンビニで買い出しして、
それぞれの部屋へ・・・

明日は成虫採れるかなぁ~・・・そんなことを
想いながら就寝・・・zzz

―3日目―

3日目はeichanさんが目星を付けていたK山へ・・・

eichanさんもまだ未訪ということなのだが、
どんな山なのだろうか・・・


ダートを延々と進んでいくと、赤いゲートがあり、
そこから先は歩いていく。


しばらく歩いて行くが、右は断崖絶壁、左は谷底という
景観が続いていく。


時折、このような場所を見ていくが、あまりの急斜面で登ることも下りることも
ままならず2時間ちょいであえなく探策終了~

きっと上部にはコブがいるんだろうが、この急斜面ではどうにも・・・
あぁ~ドラエもんのタケコプターかどこでもドアがあったらなぁ~・・・と
アホなことをマジで考えてしまった(苦笑

K山を後にし、最後の探策地、Tの滝へ・・・

ここもクロナンキが採れているらしいが、どこを叩いていいのか
見当がつかず、小一時間ほどで探策終了~


最後に滝の記念撮影して、四国遠征は幕を閉じたのであった。


個人的意見として、今回の四国遠征のコブ成虫採集は
かなり難しい印象であった。
秋に限らず、夏にも訪れて倒木回りもそのうちしたい
と思う。


eichanさん 3日間本当にお疲れ様でした!m(__)m

今回も貴重な体験ができました、本当にありがとうございました!

また四国に行きましょうね!(^^)




2017・11・17 蛹化確認

U山産のコブがこんな時期に蛹化しました。
しかも極小で体長12ミリほど・・・

もっと大きくしたかったのに~!(泣

羽化しましたらまたご報告します(^^)/










四国遠征アップのその前に・・・

2017-10-18 22:30:36 | 日記
 
 
え~10月ももう中旬、朝晩がだいぶ冷えるようになってきましたね。

コブ叩きももう終盤・・・というか僕的にはもう終わりという感じかなぁ・・・

振り返ると、今年は前半から中盤にかけてけっこう出撃したんですけどね、
今年は季節の進行、ムシの発生が例年より遅い、裏年、はずれ年などなどあちこちで情報が飛び交い、
これが僕の採集センスの無さに拍車をかけ広島、岡山遠征以外は狙いのカミキリに
ことごとくフラレてしまいました(T_T)

ただ、現地では思わぬ副産物?的なカミキリやセカンドターゲット的なカミキリは
それなりに採ることができたので「四国遠征」アップの前にそれらをちょっと紹介したいと思います
ので四国遠征はもうちょっとお待ちくださいませm(__)m


クロサワヘリグロハナカミキリ
Eustrangalis anticereducta Hayashi,1958
2017・6・4長野県

先ずはクルサワヘリグロ。
大鹿方面へキマル(フタスジカタビロハナカミキリ)を狙いに行ったのですが、
現地ではヤマシャクヤクは咲いていたものの、花弁を齧った痕はまったくなく、
昼までねばりましたが結局キマルは姿を見せず・・・

以前、採集した時は花弁にあつこち齧った痕があったからなぁ~
これが俗にいう(裏年)というやつか・・・


T山からの眺め。日本の山は美しい!

キマルを諦め、帰り道にここらのウツギの花でクロサワが採れるという
話を以前に聞いていたので、川沿いのウツギの花を見ようと最初に見た
株にいきなりとまっていました!

う~ん、鮮やかなオレンジが美しい!
僕は「カエデノヘリグロ、クロソン」そして本種を合わせて「オレンジトリオ」と勝手に
呼んでいるのですが、これでカエデノヘリグロさえ採ればオレンジトリオ完結です(^_^)

来年は採らねば!



ヨコグロカシカミキリ
Exocentrus fisheri Gressitt,1935
2017.6.20羽脱 長野県 樹種不明

長野のとあるポイントへヤツボシ、ニセヤツボシ、モモブトハナを
狙いに行った時のこと、この日は曇り時々雨、気温も15℃前後の最悪のコンディション。

ハルニレを掬うも入るのはクロニセリンゴ、それとヒゲナガシラホシのなぜか
♂ばかり、花を掬うもピドニアばかり・・・
(この時ご一緒した春満作さんはハルニレでニセヤツボイをゲットされた。)

で、もう掬うのは諦めて樹種不明のワケ分からん材を取ってきたら
こいつが出ました。

本州ではけっこう珍種と聞きますが、ケシだけにとにかく
小さいですわ~

ネットで写真を見てみると、上翅が黄色い個体が多いのですが
この個体は黒化型なのでしょうかね?

う~ん・・・1頭しか出なかったのでよく分からんデス(-.-)



ダイセンセダカコブヤハズカミキリ
Parechthistatus gibber daisen Miyake et Tsuji,1980
2017.6.24 兵庫

兵庫のとある有名ポイントへあの大物ハナカミキリを
探しに行ってきました。

あの赤い翅と漆黒のボディが美しい西のKING そう!「ムナコブハナ」。
(ちなみに東のKINGは勝手にアラメハナだと思っている)

現地では知り合いのムシ屋のIさんと偶然 お会いし、
僕と一緒に行ったT君、その他に3名ほどムシ屋さんが来られていました。
さすがは有名ポイント。


林内に点在するこんな感じの苔むしたノリウツギを
巡回して♂は葉上、♀は幹に産卵にきていないかチェックしていきます。

が、昼過ぎまで探すも結局 誰もムナコブを採ることはできませんでした(T_T)

目線を変えて、次は林内の倒木を見て回ることに・・・。

するとブナ倒木の上に大きなダイセンセダカのペアがいました!

♂は19ミリ、♀は20ミリとなかなかのサイズ^^

が、しかし、T君はさらに大きな♂をゲットしていました。
上には上がいるもんです。

あ~それにしてもムナコブ採って、アラメの横に並べたかったなぁ~
来年は絶対採るぞ!



アラメハナカミキリ
Sachalinobia rugipennis koltzei Heyden,1887
2017.7.8 岐阜県

去年に続き、今年も出会うことができました(^^)

ムナコブが採れていれば、コラボできたのになぁ~・・・

この日は写真の♀と♂2頭の計3頭が採れました。

それと数年ぶりに現地でタイヤキ君と偶然会えたのが嬉しかったですね^^

彼もアラメを採りにきていて、その後無事にゲット!
本当に良かった。



キイロアラゲカミキリ
Penthides rufoflavus (Hayashi,1957)
2017.7.29 三重県

最後のご紹介するのがこのキイロアラゲ。

この日のメインはニッポンモモブトコバネ、タキグチモモブトホソのモモブトコンビ、
そしてセカンドターゲットがこのキイロアラゲでした。

この日もT君と一緒に三重の有名ポイント、Mダムに向かいます。

ここを有名にしたのは上記の3種やクロソンやキイロメダカなど
南方系の種が数多く生息しているからだろうと思うのですが、かれこれ5~6回は現地を
訪れていますが、これまで一度も他のムシ屋さんに会ったことないですね。

(某ムシの月刊誌にも紹介されています。)

みんな いつ来てるのかな?・・・とちょっと不思議に思った次第

ここに来ると、いつもお世話になっている高さ5メートルほどの
大きなノリウツギを早速2人で掬います。

が、しかし・・・入るのはコウヤホソとフタオビミドリトラばかり・・・

昼過ぎまでねばるも、結局モモブトコンビは撃沈
あぁ~モモブトコンビ何処に~(T_T)/~~~

帰り際、行きには気づかなかったが、高さ6メートルほどの
カラスザンショウを見つけ、見上げるとちょうど花も満開、
ムシもけっこう飛んでいるじゃないですか!

早速 掬ってみると、オオヨツスジとネットの底で
ヨチヨチ歩く黄色いムシ・・・

よく確認してみると・・・キイロアラゲ 入ったー!

上翅に毛がびっしり生えていて、このモフモフ感
が何とも言えず可愛いカミキリです^^


カラスザンショウを掬うT君。
この後、T君も無事にキイロアラゲをゲット、2人仲良く1頭づつ採集できました。

あ~本当は早くここのカミキリをコンプして
卒業したいんですけどね・・・またしばらく通うことになりそうです(涙


次はお待ちかねの四国遠征をアップします、お楽しみに!(^^)

 ホンドヒメシラオビ 無事に羽脱!

2017-09-10 23:46:48 | 日記

今日、何気にアカマツの材箱を見てみたら・・・

材箱のフタに小さな点のようなものが2つ、
慌てて確認してみると、念願のヒメシラオビでした!


ホンドヒメシラオビカミキリ
Pogonocherus fasciculatus hondoensis Ohbayashi,1963
2017・9・10羽脱

2頭がフタにくっついていました。

ちょっとヒメシラオビの食痕か自信がなかったですが、
ムシムシQさんから材選びを教えていただいて本当に良かった!

ムシムシQさん 無事にヒメシラオビを羽脱させることができました、
本当にありがとうございました!m(__)m

同属のネジロと比べると、かなり小さいです。

体長は6ミリ前後でしょうか・・・


上翅背面に3対の毛の束があるんですね、知らなかった。


試しにヒメシラオビが出た材の樹皮を捲ってみました。

直径3センチほどのアカマツ枝のヒメシラオビらしき食痕。

樹皮下と辺材部を食べ進み、左端に侵入孔が見えます。

まだおが屑が出ている枝がけっこうあるので追加がでるかも、
ナカバヤシモモブトなんかも出てくれると嬉しいなぁ~(^^)