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ROOSER 失い続けるアルバム

2006-07-09 | 映画・舞台

今日のDVD 「ROOSER~失い続けるアルバム~」

2004・チームナックス 第十回公演(新宿) 脚本・演出/森崎博之

チームナックスが初めて東京・新宿でやった舞台です★キャラメルの舞台見に行った時にチラシだけ貰って帰ってきた思い出があります(…何せチケットは即日完売だったし…)

内容としては、ルーズな現代人の佐藤重幸が、あやしげな薬を飲んで「一夜の夢」として幕末にタイムスリップ。一回目は新撰組の山南として芹沢局長の最後までを見届け、2回目は長州藩士吉田稔麿として別の側面から新撰組や時代を見る…という
完全ファンタジー。
途中で「どうでしょう予備校」の校長&生徒の安田君がでたり、面白いシーンやファンサービスも良い感じです★…が、なにせ羽織を裏返すと吉田⇔山南どっちにもなれるし、史実は殆ど無視と考えて大丈夫です。なにせ池田屋に桂さんきちゃってるし、他にも「新撰組、本気で大好きなんです!!」っていう人は怒るかもしれない設定がちらほらあります…。脚本も個人的にはまとまってない感じがあるし…。
でも笑いのシーンは凄いツボ!!それに熱演っぷりは本当素敵でした!!

まず、安田さん演じる芹沢局長…。ありですよ!かっこよかった…!
本気で愛してるお梅さんは、死にかけの重病人で、自分もその病気にかかって余命短いという設定なんですが、脚本の森崎さんの言うとおり、乱暴で豪気だけど「本当は悪人というよりも、間が悪い、結構良い人」となっておりました。因みに新しい解釈での「局長に宿を忘れられた、天然ボケの芹沢さん」は、良かった…(笑)
「さむいよね~。しんじゃうよ…火をつけてあったまろう…。…よいしょ…こらしょ…どっこらしょ…。…あ、なんか思ったより強くなっちゃった…。」あのしゃべり方といい、妙に滑らかな動きといい…(笑)素敵です安田さん!!(笑)
あと、芹沢先生の必殺技が良かった…!ちゃんと永倉さんに受け継がれてましたよ!(笑)
チームナックスは5人しか居なかったんで、安田さんは「現代のドラマ撮影での永倉役の人」「芹沢鴨」「古高俊太郎」(すごい良いキャラだった!!)「永倉新八」の4役やってましたが…どれも熱くてよかったですね~。やっぱ芹沢先生が秀逸でしたけど、「おれでい!古高俊太郎でい!」の繰り返しは可愛かった…。

音尾さんの沖田さんも良かったです…。声がいいんですよね~音尾さんは
にこにこと目を細くして、純粋なようで、色々わかってて、そして笑顔で「勿論斬りますよ」というキャラクターとかはわりと一般イメージにも合ってたかも。思いっきり芹沢さんと手をつないでスキップしてましたけどね(笑)
音尾さんは現在の「音尾」・「沖田総司」・「桂小五郎」の3役こなしてるわけなんですが…ちゃんと演じ分けられてましたね~。桂はシャープだったし、音尾さんは普通の青年っぽかったし。音尾さん、上手いですよね。

主人公の佐藤重幸さん(そのまんまの名前で主人公)はずっと一人のキャラなんですが、一応「山南敬介」と「吉田稔麿」、最後に「市村鉄之助」役としてでます。
かっこよかったし、キャラもよかったんですが、現代と過去でちょっと一貫性が欠けてた様な…。現代では結構アホキャラだし…。「なにかしなくちゃ。変わらなきゃ」の気持ちから、最初は「斬りに行くのについてゆく」→「斬ったら、なにか成し遂げたような気になっちゃうから斬らない」への変化がちょっとわかりにくいし…。最後は総理大臣かよ…っていうのが…。
でも、一人芝居は上手でした~。雰囲気も出てたし。あと、一番最後に「市村鉄之助」になったときは、可愛かった…。個人的贔屓かもしれませんが、なんかカッコいいはずの重さんが可愛く見えました(笑)

森崎さんは「局長」「宮部貞蔵」「相撲取り」役ですが、なんか無骨な感じがあってたかも。ちょっと声がくぐもるんですが、一生懸命な感じがでるんですよね、森さんは(笑)
いまいちまとまりがない脚本ではあったんですが、芹沢さんや土方さんの設定は面白かったし、キャラがよかったです。それに「テーマがどうこうよりも、見終わった後に何か考えたのが残って、だれかと話をしようと思う舞台を作りたい」との事だったので、良いんじゃないかと思います。確かに「え?そうなの??そういう結論にしちゃうの?」って話のほうが自分でいろいろ考えるし。
私はメインの「ルーズな自分/一生懸命な彼等→だけど、大義って、誠って、そういう狭いことにしちゃっていいの?」よりも、あの芹沢さんの一連の流れのほうが心に残ってますけど…。
最初は違和感があった宮部さんの「~バイ」も、なんか結構心に残ってます(笑)

大泉さんは「藤堂役の人」「監督」「校長」「薬を売ってる箱舘土方っぽい人」「土方・坂本」「大和屋」「藤堂」と…大活躍でしたね…。土方から坂本竜馬役への変貌っぷりは良かった…。坂本やってる時が一番かっこよかったかな~。そして監督の「120点!」はアドリブだったらしいんですが適当感が凄く出てて笑いました(笑)あと、弱さ比べしてるときに佐藤さんと大泉さんのへっぴり腰感がツボ。楽しませようっていう空気と演技で魅せようっていうのが両方あるのが大泉さんの素敵なところだと思います
それにしても、着替えご苦労様でした(笑)

っていうか、安田さんがあんなにお芝居上手だとは思ってませんでした…。(すみません)ホワイトストーンズの時とは全然ちがうじゃないですか!!なんか良いです、チームナックス!!副音声はちょっと引いたけど(笑)今回のは初の歴史物だったそうなので、もっと違う脚本の舞台もみてみたいです!