晩秋に入った虫倉の里は、柿が霧を纏い彩どりを添えている。
9時を過ぎた頃、霧が晴れ残月と共に青空に柿が映えている。
<大姥様伝説> ととっ毛
昔は、小さい男の子は「ととっ毛」をしました。丸坊主の頭の、うしろの一部の髪の毛を残し、長く伸ばしておきます。
川や池で子供が水に溺れかかった時に、大姥様が「ととっ毛」をつかんで引っ張って助けてくれるといいます。
「ととっ毛」は小学校に入学する前に切って、大姥様に納めることになっていました。大きなケガもなく無事に育ったことに感謝するものです。また病 気が直るようにと願いをこめて奉納することもありました。大姥様の社殿の格子戸などに、よく「ととっ毛」がくくりつけてありました。子供がケガをしない ようにという願いがこめられていました。