korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 79 「みんなひとり」

2016-09-10 | 松浦亜弥

2010年11月24日に発売された

企画アルバム「Click you Link me」収録曲。

作詞・作曲:竹内まりや、編曲:斎藤悠弥、ホーンアレンジ:竹上良。

 

元々は、松たか子の20枚目のシングルとして

2006年11月29日に発売された曲である。

その翌年には

作詞・作曲を担当した竹内まりや自身が

アルバム「Denim」でセルフカヴァ―を発表。

さらに、2008年9月・10月にPARCO劇場で上演された

『竹内まりやソングミュージカル 本気でオンリーユー』で

主演の松浦亜弥により何度も歌われた。

 

とはいえ、これは誰の曲かといえば

普通に考えれば「松たか子」の歌であり

決して竹内まりや、松浦亜弥の歌ではない。

だから、マニアックライブ3での亜弥さんのMCで

「この曲、もう自分の曲だと思ってるから・・・・まりやさん、この歌くれないかな。

 くれないかな・・・達郎さんがくれないかもね」

という部分は無意味であり、youtubeに映像が出ている以上

松たか子ファンからブーイングが来ても仕方がないところだ。

 

そのオリジナルの松たか子の歌唱は

歌の巧いこの人にしては今一つの印象を受ける。

(2020.7.31追記・・・今一つの印象こそ変わらないが、多分、松たか子ファンで

 あれば素晴らしい歌唱に見えるのでは、という風に思えてきた。歌っている

 ときの表情のキメ具合などはさすがだ)

 

松たか子(Matsu Takako) - みんなひとり

 

セルフカヴァーの竹内まりやの歌唱は

さすがに一味違って、全くニュアンスの違う歌になっている。

松たか子、松浦亜弥の歌唱では違和感が感じられる

最後の英語の歌詞の部分も

この人にかかれば何ということもない。

もっとも(あくまでも個人的感想ですが)

亜弥さんの歌でイメージができているせいもあって

どうしてもこの曲には

奥底に「理不尽な哀しみ」のようなものを求めてしまうことになる。

その意味で言えば

まりやさんの声質には「理不尽な悲しみ」は皆無なわけで

つまり、ないものねだりになってしまうことになる。

http://bit.ly/2c0k30a

 

この曲に関して

亜弥さんの歌唱はさすがである。

まずCD音源。

http://bit.ly/2csg2kH

これこそ

この曲の歌詞で感じることのできるイメージに

ぴったりの表現ではないか?

声質は最適だし

亜弥さんのCD音源にしては

まずまずの感情移入ぶりではないかと思う。

ただ、他の誰にも真似できない歌唱という

レベルではないことも確かである。

優しい声質で、それなりの歌唱力さえあれば

他の歌手でも、この程度は可能かもしれない。

 

亜弥さんの真価が発揮されるライブでは

やはりこのCD音源のそれを上回るパフォーマンスを

聴くことができる。

 

まず、2010年7月のマニアックライブ3から。

声の伸びはいいし

何よりも

とても大切な曲、そして大好きな曲を歌っているという表情が

たまらない。

みんなひとり 松浦亜弥 マニアックライブ vol.3

 

 

 

2010年9月のコットンクラブでのライブ映像は

本当は素晴らしい歌唱だったらしいのだが

映像で見る限り、そこまでの感動は感じられない。

 

この日のライブの様子を撮ったこの公式映像は

全体に音が上手く拾えていない上に

固定カメラで何の動きもなくつまらない。

どの映像を見てもその点で不満を覚えるのだが

特にこの「みんなひとり」はヒドいのではないかと思っている。

(この「みんなひとり」を会場でナマで聴いた人が超絶賛していた当時のブログも確認済み)

それでいて、そんな映像でありながら、どれを見ても

それなりに亜弥さんの素晴らしさが伝わってくるのだから

それもある意味凄いことではあるのだが。

(2020.7.31追記・・・今聴くと、これも素晴らしい歌唱です。

 この部分に関しては上記の評価は撤回します)

http://bit.ly/2cK1fzq

 

2010年12月には、再びコットンクラブ他で

アルバム発売記念ライブを行っている。

そのライブ映像については

Webで確認可能だが

残念ながら

ここであえてリンクしてご紹介するほどの出来ではなかった。

 

そのライブ活動の合間に

CBC創立60周年記念特番のゲストとして

何曲かスタジオで歌った映像があって

実は、これこそ一番この曲にふさわしい歌唱ではないかと

個人的には思っている。

何よりもこの曲の歌詞がかもしだす世界観にふさわしい

しっとりとした雰囲気があって

感情移入にも全く迷いがないので

見ていて思わず惹き込まれるのである。

相澤さんのピアノ伴奏だけという構成も

この曲に最も合っている。

作詞・作曲のまりやさん本人の歌唱から受ける

明るい感じとは真逆の

どこか陰のある、それでいて透明感にも満ちた美しい歌唱が

亜弥さん独特の澄んだ声で聴こえてくるのである。

本当に

    生まれる時ひとり 最期もまたひとり
    だから生きてるあいだだけは
    小さなぬくもりや ふとした 優しさを
    求めずにはいられない

という心境になってくる。

 

歌詞の素晴らしさにも感動してくる

(だから、末尾の英語の歌詞は要らないと思う。

あれが抵抗なく歌えるのは

竹内まりやさん本人だけだと思うから)

 

松浦亜弥 みんなひとり

 

それにしても、亜弥さん、可愛くて綺麗。

マニアック3とCBCの映像は

私のツボに直球でハマります。

歌も上手いけど

やはりこのルックスにも惹かれている自分を否定できませんね(^^)

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5 コメント

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必殺声 (アヤまる)
2016-09-16 01:20:25
三人聞き比べると亜弥さんとまりやさんはさすがプロだなと感じる安定感があり、松たか子さんはなんというか最高にうまい素人といった感じがします。

確かにコットンクラブは感動までは行きませんが、CD音源とマニアックライブ3とCBC創立60周年記念はそれぞれ素晴らしいできで連続して聴いても飽きません。

私なりの言葉で表現すると

CDは竹内まりやさん寄りの軽やかさで、
マニアックライブは粘りけというか迫力があり、
CBCは丁寧でクリアな感じがしました。

実際に時間を測ってみると歌い始めから終わりまでで
マニアックライブが3分46秒、
CDが3分51秒、
CBCは4分7秒と21秒も違うのには驚きました。

私の好みとしてはマニアックライブ3で、目の前に居る聴衆を掴みにかっているなと感じます。

とりわけ2分43秒あたりから2度くり返される「あ~」という声には度肝を抜かれるというか、とどめを刺されてしまいます。思えばこの小娘に何度殺されたことか。。。
返信する
美 濁音 (aiseki)
2016-09-17 10:54:36
ホント英語の歌詞いらないですよね
私もずっと思ってました
しかも最後の最後に(ー ー;)

ルックス抜きならCD音源ですかね

♬ いられな〜い 🎶 の 『 い゛』が神
返信する
相澤さんのピアノ伴奏 (korou)
2016-09-17 11:34:30
>アヤまるさん

リンク先を全部聴いて頂いたようで
ありがとうございます。

それぞれについて
アヤまるさんがコメントされた通りのことを
私も思っていましたが
ただ時間計測まではしたことがなかったので
思わず「ヘぇーボタン」を押してしまいました(古っ!)

まあピアノonlyの伴奏なんで
テンポとかは自由に設定できるわけですが
それだけゆったりとした速さだと
「あ~」に続くフレーズの最後で
声を途切らせず出し切った亜弥さんの声量は
大したものですね。

相澤さんは
亜弥さんの限界点を伸ばしてくれる伴奏をしてくれるので
そのへんが聴きどころだと思っています。
「ホーム」にしてもこの「みんなひとり」にしても。
櫻井さんは、そういう面では遠慮がありますね。
相澤さんにも劣らず巧いのはももちろんですが。
(あとで突っ込まれるのを恐れているのか(笑))
さすがの亜弥さんも
相澤さんには
ツッコむよりも
懸命に歌うことに専念しているみたいで
そのへんがカワイイです・・・聴きどころです。
返信する
「い”」 私にはない感覚、でも気付きました (korou)
2016-09-17 11:43:34
>aisekiさん

CD音源、聴き直しました。

・・・素晴らしいですね。
萌えました、この「い”」。
神です。

こういうのは私の鈍いところでして
濁音、半濁音とかの世界が
全然気づかないのです。
でも、さすがにこれは気付きました。

・・・素晴らしいですね。
萌えました、この「い”」。
神です。
(と同じことを2回書いてみたくなるほど
 気付いたことに嬉しくなりました)
返信する
また少し延びた (aiseki)
2016-09-17 17:53:13
同調して頂き ホッとしました
また少しファン寿命が延びた気がします

そろそろリアルな新鮮さが欲しい(-。-;
返信する

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