korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 52 「灯台」

2016-02-06 | 松浦亜弥

4thアルバム「ダブルレインボウ」の収録曲。

アルバムの発売日は2007年10月10日。

作詞・作曲・編曲:小林建樹。

 

小林建樹は1972年、神戸生まれのシンガーソングライター。

1999年にデビューするが、自身のスマッシュヒットは持っていない。

その後、他のアーティストへの楽曲提供も行うようになり

嵐「シリウス」のようにファンに人気の高い曲や

平原綾香「誓い」のようなシングル曲などで知られている。

 

平原綾香 誓い.mp4

https://www.youtube.com/watch?v=sfBSD2YqXYs

 

シンプルでわかりやすい歌詞、

綺麗で、繊細なメロディ、

もっと注目されてもいいクリエイターだと思う。

 

「灯台」の映像は

①「ダブルレインボウ」ツアー(2007年11月)

マニアックライブVol.1(2008年7月)

マニアックライブVol.2(2009年7月)

あたりがすぐに検索できる。

ただし③は

私個人的に非常に不満な出来で

一般的にこの歌唱がどう聴こえているのか分からないが

個人的感想としては、ちょっと信じられないほどヒドい。

あの素晴らしい限りのマニアックライブ2で

どうしてこれだけこんなにヒドいのか不思議なくらいだ

(音程は何度も外れる、声が全然出ていない、感情も上の空・・・)

 

その点、①と②は安心して聴くことができる。

しかも対照的な歌い方なのが面白い。

雰囲気としては②のような静かでしみじみとした歌い方が

この曲に合っていると思う。

小林さんも

こんな感じの「あやや」をイメージして曲を作ったに違いないと

想像してしまうほどだ。

かつては、私も、これがベストだと思っていた。

聴くたびに心の奥底を揺さぶられた。

 

ところが

「想いあふれて」ツアーでのアコースティックコーナーで

この曲を歌ったときのこの歌唱を聴いてから

この曲への印象は一変した。

これは静かに心境を物語る歌ではなく

奥に秘めた思いを情熱的に「ぶちまける」歌なのだと。

 

(「想いあふれて」ツアーから。9月6日、八王子 夜の部)
https://www.youtube.com/watch?v=n3h_ggSkKsA

<どういうわけか同じものが2回繰り返し再生されます>

 

いつ聴いても

2番のサビの「また会えるときにはあなたの」のところで

ドキッとするくらいアクセントをつけて歌う歌い方に

感動してしまう。

歌詞の内容からいけば

そこにアクセントがどうしても必要な部分ではないのだが

感情が高まってピークに達するポイントとしては

そこ以外考えられない歌い方なので

これはメロディの流れを重視した歌唱と言える。

 

歌詞の内容ががんがん伝わってくる実力派歌手というのは

今の日本には大勢居る、とは言えないまでも

少なからず存在するのは間違いない。

でも

メロディの流れからして、ここではこう歌ってほしいという高度な要求について

これほど見事に歌いこなせる歌手は

なかなか居ない。

上記リンクの歌唱は

その稀有な例だと思う、

 

そう考えながら

マニアックライブ1の歌唱を聴いてみると

歌詞の内容の表現についてはベストではあるけれど

メロディが織りなすクライマックスの表現については

今一つに思えてきた。

もちろん、声質の良さとかでは

これ以上のものは考えられないが。

 

声質は不十分ながら

「ダブルレインボウ」ツアーでの歌唱(①)は

感情の込め具合がハンパでなく

「想いあふれて」ツアーの歌唱とは違うアプローチだけれども

結果として、メロディの美しさを引き立てている歌唱になっている。

しかも、感情表現が素晴らしいので

歌詞の内容も強く伝わってくる。

しかも、このツアーの亜弥さんはメチャ可愛いし・・・・・

ということで、今回はこの動画でご堪能ください。

 

灯台 松浦亜弥コンサート2007秋~ダブルレインボウ~

 

PS CHINOちゃんがこの曲を聴くたびに泣けてくると言ってましたが

   私も、今現在、一番泣けるのがこの曲です。

   通勤電車の中で聴いたりしたら・・・もう後が大変ですww

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
1・2を争う曲です (mago_emom)
2016-02-06 22:07:09
私の中では、持ち歌では1・2を争う曲ですね。
私もその通りと感心しました。この曲に関しては、なぜか
Ver.1なのです。私がファンになりかけのかなり初期に
この映像を見て、意外性に驚いた一本でした。
こういった曲を見事に表現して、聴くものを引き込む力が、
それも弱冠21・2歳で備わっていたというのは、
あらためて考えると驚きますね。

それはそうと、
このダブルレインボウの時のサムネイル画像はいいですね。
一時自宅PCの表紙にしていたくらいです(笑)
返信する
聴き比べられる亜弥さん (おいちゃん)
2016-02-07 01:54:46
korouさんに言われるまで気が付きませんでした。
全くその通りですね。vol.2はどうしたんでしょう?気乗りしていないのがありありと分かりますね。
korouさんの的確な指摘に、いつもふむふむとと感じ入る事ばかりです。

こういった聴き比べが出来るのは、本当に有難い事です。ひとつの楽曲でこれだけ挙げられているのですから、素晴らしい事です。
挙げてくれた方々に感謝です。

そして、このような聴き方が出来るのも松浦亜弥ならではですね。
沢山音源があるだけでなく、色々な歌い方があるので、比べ甲斐がありますよね。

これからも益々繰り返し聴きたくなってきました(^_^)
返信する
厳しいですね (Dragon)
2016-02-07 05:27:29
>個人的感想としては、ちょっと信じられないほどヒドい。
>あの素晴らしい限りのマニアックライブ2で
>どうしてこれだけこんなにヒドいのか不思議なくらいだ

これにびっくりしてマニアックライブVol.2の「灯台」を聴きました。
私の耳では伸びやかな声だけでも素晴らしとしかいいようが無く、
何が酷いのかが分からず、すぐにダブルレインボウツアーの「灯台」を聴きました。
こっちも素晴らしい。
しかし、二つを比べると歌い方と、若干声も違うということは分かりました。
それからマニアックライブVol.1、想いあふれてと聴き、
またマニアックライブVol.2を頭から聴きなおし、
(「灯台」はちょうど開始1時間後ぐらい軽妙なトークの後ですが編集が入ってるので直前の雰囲気はまでは分かりませんでした)
やー全部素晴らしいなーと感激しつつ(なんという幸せ者でしょう)、

あえて言えば、感情により訴えてくるのはコンサートツアーの方だなとようやく少しわかった程度です。

マニアックライブとコンサートツアーでは準備が相当違うだろうし、
ご本人も言っているとおりマニアックライブはユルいのかも知れません(特に後になるほど)が、私レベルではそれでも十分感激します。

大御所お二人の後に素人の戯言で失礼しました。
返信する
Re:1・2を争う曲です (korou)
2016-02-07 11:26:44
>mago_emomさん

「灯台」は
私の中でも
亜弥さんの歌った全曲の中で
確実にベスト3に入るお気に入り曲です。

残念なのは
もう、この曲に関して
この年代の亜弥さん以上の歌唱などは
当の亜弥さんでさえ期待できないという
予感がすることです。

これだけ深く深く恋愛に入り込む内容の歌詞について
十分共感しつつ歌えるのは
10代後半から20代前半までではないでしょうか。
その点で「私のすごい方法」と似たところがあって
マニアックライブ2での気乗りしない歌い方とか
その後マニアックライブで歌っていないところなどをみると
亜弥さん本人も
そういったことを感じていたのかな、と思ったりしています。
返信する
Re:聴き比べられる亜弥さん (korou)
2016-02-07 11:36:13
>おいちゃんさん

仰る通りで
これほど聴き比べができる歌手は
なかなか他に居ないと思います。
それもかなりのハイレベルな比較ができるので
一度亜弥さんにハマったら
もう抜けられない(笑)

音源アップされた方と
あえてそういった動画を放置されている(?)関係者の方々には
感謝ですね。

何か新しいお宝映像がアップされたら
それだけでかなりの期間、気分が高揚すると思うのですが
何か出てきませんかねえ・・・・
返信する
Re:厳しいですね (korou)
2016-02-07 12:04:03
>Dragonさん

確かに厳しすぎたかもしれません(苦笑)
「ヒドい」出来というより「不調」と書いたほうが穏当でしたね。

ただ、マニアックライブ4や5の時期とは違うので
こちらから要求するものが高いのも事実です。
マニアックライブ2の時期で「灯台」なら
ほぼ奇跡のような歌唱が聴けるに違いないと
思うわけです。
それが、意外と心に響かないので
あえて「ヒドい」と表現しました。
Dragonさんには、それこそ「ヒドい」表現だったかもしれませんね。
すいません。

その「不調」の内容を具体的に書くと
最初のサビの部分で(「泣きたくて」という歌詞の最後の「て」で伸ばすところ)
声が十分伸びていない、というか息継ぎを間違えたような感じになってますね。
結局、音程がフラット気味に聴こえてくるので
メロディの盛り上がりが全然伝わってこないわけです。
そのサビの最後の「彼女に向けた笑顔」の部分も
最後の音程が若干フラット気味に聴こえ
そこは少しだけ音程を高めに歌うべきだろうと
私などは思うわけです。
全体に気分が乗っていない感じなので
どうしても要所要所で音程が低めに入ってしまい
サビでその歌唱はないだろうという感想になります。

2か月後の「想いあふれて」ツアーの歌唱と比べると
そのあたりは歴然としています。
「想いあふれて」では
サビに入る前から音程をしっかりと安定させて
気持ちも十分入っていて
サビに入ると、歌詞の要所要所にアクセントが込められ
恋人への想いが告げられない少女の哀しみといった感情が
手に取るように伝わってきます。

まあ、音程がフラットだ、感情が込もっていないと言っても
音程が全然間違っているとか、人形みたいな歌い方だとかの低レベルな話ではなくて
ちゃんと音程は合ってるし、歌詞の内容は伝わってくるわけで
マニアックライブ2の歌唱にしてもハイレベルであることは
間違いないんですが・・・・もっと、ハイレベルなものを知ってしまったので
どうしようもないんです(苦笑)。

でも凄いと思うのは
その後の2回目のサビでは(「思い出に」の「に」で伸ばすところ)
ちゃんと歌ってますね。
これは、間違いなく1回目の失敗を意識して
ここはちゃんと決めなくちゃと
歌いながら修正していったのだと想像(妄想)するわけです。

こういうのを想像しながら
聴いていると
亜弥さんの胸のうちが伝わってくるようで
楽しいですよ(と妄想世界に誘ってみる・・・笑)
返信する
Unknown (Dragon)
2016-02-08 03:36:27
懇篤なる鑑賞指導ありがとうございます。

教えていただいてもなかなか聞き分けられないんですが、あらが目立たないというのも幸せコトですので自然に分かるようになるまで焦らず聞き込みます。

本番まで、まだしばらく時間があるでしょうから。
返信する
本番!(笑) (korou)
2016-02-08 18:34:06
いつになるんでしょうねえ、本番。
本番という響きにふさわしい歌が聴けたら最高ですね(^^)
返信する

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