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エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

「思い出が無い」と言われたら…

2025-03-18 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、作文指導での出来事です。
 令和6年3月のある日、1年間を振り返って、思い出作文…と言うか、思い出カードを書く活動をしていた時の事です。
 この授業では、1年間を振り返り、思い出ベスト3を選んでカードに書きます。カードは、上3分の1くらいに大きな長方形が描かれ、その長方形の下に縦罫線が何本か引かれています。長方形の中にイラストを描き、縦罫線部分に作文を書く形式です。
 この手の活動は、一気に全部取り組ませると、作業の早い子と遅い子の差が大きく開きます。そこで今回の授業では、1コマ(1単位時間の事。普通は45分間)に1枚ずつ取り組ませる事にしました。
 問題となる出来事が発生したのは、2コマ目の事です。活動を開始して5分くらい過ぎた頃、Aさんがやってきました。そして、「先生、考えても思い出が浮かんできません。書かなくてもイイですか?」と言ってきたのです。
 Aさんは、こだわりの強い面があり、自分の興味の無い事には無関心な面もあります。おそらく、Aさんにとって「1年間を振り返って、思い出をカードにまとめる」と言う活動は、ほとんど興味の湧かない事だったのでしょう。
 ただ、さすがに、これは少し悩みました。ここでOKしてしまうと、予備の時間も含めて3コマの間、Aさんは何もしない事になってしまいます。それは駄目だと思うのですが、かと言って、代わりの活動を直ぐには思い付きません。
 そこで、次の様な話をしました。

 Aさんは、しっかり考えても思い出が思い付かなかったんだね。
 それなら、それは仕方ないと思うんだけど、先生は、それは残念な事だと思うんだ。
 先生は、この1年間、Aさんと一緒の学級で生活して、色々な思い出ができたよ。
 楽しかった事もあるし、悲しかった事も、残念だった事もある。
 そうやって思い出ができて、自分の人生が豊かになった…そう、先生は感じます。
 だから、思い出が無いAさんは可哀想だと思うし、残念だなとも思います。
 思い付かない事は悪い事でも何でもないけど、2年生では思い出が沢山できるといいね。

 これ、何の指示も出していません。私の思った事を伝えただけです。
 この後、Aさんが「書かなくてもイイですか?」と聞いてきたら、「どうぞ」と答えるつもりでしたが、Aさんは何も言わずに席へ戻りました。そして、その後、カードに何か書いては消して、書いては消して…を繰り返していたのです。
 最後に提出されたカードは、何も書かれていませんでした。それを見て私は、「頑張って思い出そうとしたけど、どうしても思い付かなかったんですね」と言い、Aさんは頷いていました。
 次回の授業、Aさんが同じ事を言ってきたら、今度は「書かなくてもイイですよ」と言おうと思います。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
コメント
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