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エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

一歩ずつの体育指導

2025-06-03 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、新卒教員に体育指導をさせた話です。
 令和7年度、同じ学年を組んでいるAさん。3月に大学を卒業したばかりの新卒さんです。当然、学級を担任するのは初めてですから、色々と指導方法について教えたり考えさせたりしています(市川伸一先生の「教えて考えさせる」ですね)。
 ところで、5月と言えば札幌市の小学校は大半が運動会の季節。Aさんは「かけっこ」の担当なので、学年全体の子供たちに「かけっこ」の指導をしてもらう事としました。これまで、学級担任に専念してもらっていたので、学年全体への指導は初めて…つまりデビュー戦です。
 最初の指導日は5月の某週の金曜日。体育館で行いました。指導する内容は2つ。出走順に並ぶ事と、時間があれば走ってみる事です。
 「たった、それだけ?」と思う方もいるでしょうが、1年生は並ばせるだけでも一苦労なのです。何せ、自分が何番目に出走するかも、自分が何コースを走るのかも、ぜ~んぜん記憶してない(記憶しようとしない)子が何人もいるのです。それを出走順に出走コースに並ばせる…もうメッチャ苦行です。
 私の場合、並ばせた後、出走順や出走コースを何度も確認します。「■番目に走る人、立って」と指示を出し、直ぐ立てたら合格、立つのが遅れたら不合格…と評定していくのです。そうする事で、緊張感を生み出し、強制的に記憶させていく訳です。途中、「■コースで走る人、立って」と指示を変えます。この「変化のある繰り返し」で緊張感を持続し、出来るだけ短時間で記憶させていきます。
 もちろん、新卒のAさんには無理だろうと思っています。新卒最初の学年指導で、そんな事が出来たら化け物ですから。これまで30年以上、学び続けてきた私の立場もありませんし…ね。
 だから、この日は6~7割くらいの定着率で並ばせる事が出来れば、もう大成功だと考えていました。そしてAさん、見事に大成功でした。初めての学年指導で成功体験を得て、ちょっぴり自信が付いたのではないでしょうか。
 もちろん、不足している部分は幾つかありました。中でも、指導の最後に他の教員へ話を振る…をしなかったのは大きいです。指導した教員が落としている部分を、他の教員がカバーしてくれる機会を失ってしまいますから。それは放課後、話をしておきました。
 2回目は翌週の月曜日。今度はグランドでの指導です。指導する内容は2つ…出走順に並ぶ事と、ゴールまで走ってみる事です。
 「前と、ほとんど同じじゃん」と思うでしょうが、今回は場所が違います。体育館とグランドでは、難易度が3~4倍違ってくるのです。もちろん、グランドの方が難易度高めとなります。
 最大の理由は、グランドだと「土遊び」出来るから…です。その為、子供たちの集中力が大きく低下してしまうのです。まぁ、だからこそ、初回の練習は体育館で行ったのですが…。
 2回目の指導も、やはり不足している部分は幾つかありました。それでも、出走順に並ばせ、ほぼ全員を走らせる事が出来たのですから、これは、もう大成功と言って良いでしょう。これが、Aさんの自信に繋がれば良いのですが…。
 いや、若手を育てるのって難しいです。
 でも、出来るだけ計画的に取り組んでいき、育てていきたいなぁ…。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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油粘土の初期指導・片付け編

2025-06-02 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前々回(R7.5.26)や前回(R7.5.27)に続き、1年生での油粘土の初期指導について書きます。
 予め、時計を見せて終了時刻を指示していました。その時刻になったので、スパッと終了する様に指示を出します。いよいよ片付けの指導です。ここが甘いと、教室はヤバい状況になるので、ここはキッチリ指導します。
 まず、粘土を粘土ケースに入れさせる指示です。
 「作った作品が勿体ないけど、全部まとめて1つの大きな粘土の塊にします。
  でも、そのままだと粘土ケースに入れた時、はみ出る事があります。
  (実演して見せて)蓋が傾いていると重ねて置けません。
  だから、ケースの高さより低くなる様にのばしてから入れてください」
 実演しながら見せると、どうするのかが子供たちにも伝わりました。直ぐに取り組み始めます。ケースに入れ終わったら私の所に持ってこさせ、私が収納場所に積み上げていきます。指示通りに出来ている子が大半だったので、綺麗に積み重ねる事が出来ました。
 数人持ってきた段階で活動をストップさせ、次の指示を全体に出しました。
 「次に、粘土板をティッシュで拭きます。
  (実演しながら)ここのトイレットペーパーを、このくらい切ります。
  そして、それで粘土板を擦って、べたべたを取ります。
  この時、絶対に、トイレットペーパーを水で濡らしてはいけません。
  べたべたが取れなくなってしまうからです」
 教卓の横には常時、トイレットペーパーが吊り下げられています。それを使って拭き取る様に指示した訳です。トイレットペーパーの入手先は1ヶ所しかないので、ちょっと並んでしまいますが、作業に時差があるので、とても長く並ぶ…と言う事にはなりません。まぁ、許容の範囲でしょう。
 粘土板を拭き終わった子は、やはり私の所に持ってこさせます。べたべたした粘土板を重ねてしまうと、カッター板の面に汚れが付いてしまうので、ここは厳しく仕上がりをチェックします。拭き方が甘い場合、容赦なく駄目出しして拭き直させました。
 なお、拭き終わったトイレットペーパーは紙ゴミ用のゴミ箱に捨てさせます。私の学級の場合、教室の後方の隅っこにあるので、この時は黒板の前に置いておきました。こうすると、色々な方向から捨てる事が出来るので、混雑が少し緩和されます。
 ここまで終わった子には、水飲み場かトイレで手を洗ってくる様に指示しました。それも終わった子は、私の学級の定番「読書」か「自由帳(お絵描き)」をさせます。
 初めてなので、片付けに20分くらいかかると予想していましたが、15分ほどで終了しました。また、その次の週も油粘土を行ったのですが、何の全体指示を出さなくても、きちんと片付ける事が出来ました。
 うん、初期指導…大切です。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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油粘土の初期指導・準備編

2025-05-27 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前回(R7.5.26)に続き、1年生での油粘土の初期指導について書きます。
 前回の記事で書いた様に、かなりの覚悟で臨んだ油粘土の最初の授業。
 まず、教室に置かせている油粘土と粘土板を配りました。もちろん、油粘土はケースに入った状態です。令和7年度の場合、全ての子供たちが、袋に入った状態の油粘土をケースに入れていました。
 でも、最初に指導するのは粘土の事ではありません。粘土板の事です。
 札幌市の多くの小学校で採用されている粘土板…実は、正式名称は「工作板」と言います。何故かと言うと、片面がカッター板に、反対面が粘土板になっているからです。
 当然、何も教えずに使わせると、カッター板の面で油粘土を使う子が出てしまいます。そんな事をしたら、いざカッターを使おうとした時、べたべたで使いにくくなってしまいますし、最悪、切ろうとした紙に油染みが付いてしまいます。
 ですから、きちんと「工作板」について説明しなくてはなりません。そして、油粘土を使う際は、必ず粘土板の面を使う様に指示します。もちろん、次の活動に入る前に、必ず、全員の机上に粘土板の面が向いて置かれているかどうか確認します。
 では、いよいよ粘土自体の指導に入ります…と言っても、令和7年度の子供たちは全員、粘土が袋に入った状態です。まず、袋から出させなくてはなりませんが、ここで甘い指示を出すと収拾が付かなくなります。
 そこで、粘土板の上に袋のまま置かせ、粘土ベラなどは粘土ケースに入れて蓋をさせます。その粘土ケースは机の片隅に置かせ、指示を出しました。
 「油粘土を触ってごらん。(触ったのを確認してから)固いでしょ?
  粘土の中の油が冷えてると固いんです。
  でも、手で触っていると少しずつ温まって柔らかくなります。
  じゃ、柔らかくする為に粘土を触って丸くしてみよう」
 子供たちが触り始めたら机間巡視して、アドバイスの必要そうな子に関わっていきます。令和7年度は関わる必要のない子が多かったので、もっぱら「どうですか?」とか「どんな感じ?」とか聞いていました。
 丸くなる頃には、「ホントだ。柔らかくなってきた」などと言う子が増えてきます。そこで、今回の作品についての指示を出しました…が、それは今回の記事のテーマ「初期指導」とは離れた内容です。機会があれば、また記事にしようと思います。
 この後、片付けなのですが、また長くなってしまいました。続きは、また次回とさせていただきます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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油粘土の初期指導・理屈編

2025-05-26 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、1年生での油粘土の初期指導について書きます。
 油粘土…小学校1年生や2年生の頃、皆さんも使った事があるのではないでしょうか。皆さんは、「べたべたして嫌だった」ですか? それとも、「自由に物を作れて楽しかった」ですか?
 私は、べたべたする点は好きじゃなかったのですが、自由に造形できる点は大大大好きでした。
 もちろん、土粘土の方が衛生面や情操面で優れているらしい…と言う事は知っています。それでも、土粘土より手軽に使う事が出来る上、保管も簡単な油粘土は小学校で使いたい教材の1つだ…と私は考えます。
 油粘土を使いたい理由は、何と言っても「指先の感覚を鍛える」事が出来るからです。
 最近の子供たちを見ていると、失礼ですけど、昔に比べて不器用な子が増えています。図工の授業で顕著に感じますが、音楽で楽器を使わせても感じます。鍵盤ハーモニカはもちろん、カスタネットやタンバリンでもリズミカルに演奏出来ません。
 これは、頭で考えた事を指先などに伝達する力が弱いから…と考えられます。何せ、昔に比べ、砂場のある公園は激減しましたし、泥んこ遊び出来る環境は皆無に近くなりました。「泥んこ保育」をしている幼稚園や保育園も少なくなっており、指先を使って造形遊びする経験は極端に少なくなっている…と感じます。これでは、頭で考えた事を指先などに伝達する力も弱くなろうってもんです。
 ですから、小学校低学年の図工における油粘土の重要性は、かなり高いものがある…そう、私は考えています。出来るだけ何度も、油粘土を使った造形遊びをさせたい…のですが、その為には重要なポイントがあります。
 それは、「準備の仕方や片付け方のルールを徹底させる」です。
 これを疎かにすると、べたべたの手でアチコチ触られて、教室中がべたべたになってしまいます。更に、授業後の教室内に油粘土が幾つも落ちていたり、べたべたの粘土板が散乱していたり…と悲惨な状態が待っています。だから、1年生の最初の油粘土は、「準備の仕方や片付け方のルールを徹底させる」為に全力を尽くさなくてはなりません。
 ここから実践に入るのですが、長くなりました。続きは、また次回にさせていただきます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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百玉算盤で「数感覚」を養う・後編

2025-05-20 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前回の続きで、低学年…特に、1年生では絶対に取り入れたい「百玉算盤」を紹介します。
 技の紹介を続けます。
6.5の分解(ごのぶんかい)
   中央に、珠を5個×5列になる様に移動させます。
   教員が「5は」と言ったら、子供に「1と4」などと言わせます。
   それに合わせ、教員は珠を1個と4個に分けて両側に移動させます。
   「1と4」「2と3」「3と2」「4と1」「5と0」までで終了です。
7.5の合成(ごのごうせい)
   上記6を行った後に行います。
   教員と子供で「1と4で5」と言います。
   それと同時に、両側に移動させた1個と4個の珠を中央に戻します。
   「1と4で5」「2と3で5」「3と2で5」「4と1で5」
   「5と0で5」までで終了です。
8.10の分解(じゅうのぶんかい)
   中央に、珠を全部(10個×10列)になる様に移動させます。
   教員が「10は」と言ったら、子供に「1と9」などと言わせます。
   それに合わせ、教員は珠を1個と9個に分けて両側に移動させます。
   「1と9」「2と8」「3と7」「4と6」「5と5」「6と4」
   「7と3」「8と2」「9と1」「10と0」までで終了です。
9.10の合成(じゅうのごうせい)
   上記8を行った後に行います。
   教員と子供で「1と9で10」と言います。
   それと同時に、両側に移動させた1個と9個の珠を中央に戻します。
   「1と9で10」「2と8で10」「3と7で10」「4と6で10」
   「5と5で10」「6と4で10」「7と3で10」「8と2で10」
   「9と1で10」「10と0で10」までで終了です。
10.数え方(かぞえかた)
   基本的な珠の動かし方は上記1と同じで、1列分しか動かしません。
   その際、例えば教員が「鉛筆」と言ったとします。
   子供たちには「1、2…」ではなく、「1本、2本…」と数えさせます。
   「10本」まで数えたら珠を戻し、次の数え方を行います。
   「消しゴム」なら「1個、2個…」、「折り紙」なら「1枚、2枚…」、
   「自動車」なら「1台、2台…」の様に数えさせます。
 私の学級で行っている技は、他にも「何番目(なんばんめ)」や「瞬間(しゅんかん)」、「目隠し(めかくし)」、「お小遣い(おこづかい)」、「掛け算九九(かけざんくく)」、「ワイングラス」などもあります…が、これらは応用編なので必ずしも一般的ではありません。また、応用編だけに文章で紹介するのが難しいので、今回は省略させていただきます。
 今回記事にしてみて、「百玉算盤」は文章だけだと伝わりにくいな…と感じました。もちろん、これは私の文章力の影響が大きいですが、動きのある内容なので動画で伝えた方が伝わりやすい様に思います。興味のある方は、YouTubeなどで調べてみると良いでしょう。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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百玉算盤で「数感覚」を養う・前編

2025-05-19 04:30:24 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、低学年…特に、1年生では絶対に取り入れたい算数の活動を紹介します。
 絶対に取り入れたい算数の活動…それは「百玉算盤」です。「百玉算盤」とは珠が10個ずつ10列に並んだ算盤です…が、普通「百玉算盤」と言えば、教員が子供たちに見せる為の大きな算盤(概ね50cm×50cm)を指します。トモエさんやスエヒロさんと言ったメーカーが有名で、ここの算盤の珠は5個ずつ赤や黄色に塗り分けられており、価格は概ね2~3万円くらいします。
 教員が子供たちに見せる事が目的の教具なので、授業の中で色々な活動に使います。その活動を通して、子供たちは数概念を身に付けていく訳です。
 基本的な使い方は、右側(または、左側)に寄せた珠を右から左(または、左から右)に弾いて反対側へ動かします。この際、算盤ですから珠がぶつかる時に「カチッ」と音がします。この、「珠の動きを目で追う(視覚情報)」と「珠がぶつかる音を聞く(聴覚情報)」の二重の情報入力により、自然と子供が「数感覚」を身に付けていく事を目指すのが「百玉算盤」です。
 「百玉算盤」は色々と研究されており、様々な「技」が開発されています。もっとも、私が行う技は割と一般的な技ばかりです。幾つか紹介します。


1.数唱(すうしょう)
   右から左(または左から右)に珠を弾いていきます。
   そして、「カチッ」と言う音に合わせ数を数えさせます。
   カチッ「1」 カチッ「2」 カチッ「3」 …みたいな感じです。
2.逆唱(ぎゃくしょう)
   数唱が終わった状態から始め、逆向きに珠を弾いていきます。
   そして、数唱とは逆に数を数えさせます。 
   カチッ「20」 カチッ「19」 カチッ「18」 …って感じです。
3.二跳び(にとび)
   数唱と同じ動かし方で、珠を2個ずつ弾いていきます。
   そして、2跳びで数を数えさせます。
   カチッ「2」 カチッ「4」 カチッ「6」 …って感じです。
4.五跳び(ごとび)
   数唱と同じ動かし方で、珠を5個ずつ弾いていきます。
   そして、5跳びで数を数えさせます。
   カチッ「5」 カチッ「10」 カチッ「15」 …って感じです。
5.十跳び(じっとび)
   数唱と同じ動かし方で、珠を10個ずつ弾いていきます。
   そして、10跳びで数を数えさせます。
   カチッ「10」 カチッ「20」 カチッ「30」 …って感じです。
 まだあるのですが、長くなりましたので次回に続きます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。

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自習中の様子から感じた事

2025-05-13 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、自習中の学級の様子を見て感じた事です。
 令和7年5月某日、提案授業が校内に公開されました。これは、令和7年度の校内研究の方向性を示す為、代表の教員が授業を公開し、それを全校の教員が参観すると言うものです。
 当然、授業を参観する為には、自分の担任する学級の授業は自習となります。その為、学年で相談し、
  1.まず、平仮名練習プリントに取り組ませる。
  2.次に、線なぞりプリントに取り組ませる。
  3.どちらも終わった子には、自由帳でのお絵描きか読書をさせる。
…と自習内容を決めました。また、それでも学年の教員が全員不在になるのは心配だったので、「A先生は後半30分間を参観する」、「B先生は前半30分間を参観する」、「エスせんは最初の10分間と最後の10分間を参観する」と分担を決めました。
 さて、実際の授業ですが、参観から戻ってくるとビックリ仰天。各学級の差が大きいのです。
 A先生の学級は、シーンとしていて喋っている子は皆無です。時々立ち歩く子はいましたが、それは読書する為の本を取りに行ったり、戻したりする時だけです。1年生の自習としては、もう「完璧」と言えます。
 B先生の学級も、割と静かでした。落ち着かない子がいて立ち歩いていましたが、他の子にちょっかいをかけるような事はなく、全体としては落ち着いた自習の様子だったと言えるでしょう。
 それに対して私の学級…少々うるさかったです。作業中に声を発してしまう子が何人かいた為、どうしてもシーンとはしなかったからです。私が指導したら少しずつ落ち着いてきましたが、指導しなかったら少しずつうるさくなり、最後は大騒ぎになった可能性も否定できません。
 この様子から、私は2つの事を感じました。
 1つ目は、若いA先生やB先生は、子供たちから好かれているんだなぁ…と言う事です。日常的には甘えが出るから騒々しくなる時もあるのでしょうが、ここ一番の大事な場面では、「大好きな先生を悲しませたくないから頑張るぞ」と思えるのですから。
 2つ目は、私の学級では、もっともっと子供たち自身に考えさせる場面を多くしなくては駄目だ…と言う事です。日常的に落ち着いて見えるのは、子供たち自身が考えての行動ではなく、私にコントロールされているだけ…な訳ですから。もちろん、令和7年度は始まったばかりとも言えますし、これから本格的に指導していく事となります。それでも、今回の結果は大きな問題点を私に突きつけました。
 さてさて…どうしたものか。マジで考えていかねばなりません。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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立場が人を育てる

2025-05-12 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、立場が人を育てるって話です。
 令和7年の5月某日、1年生と2年生の交流集会がありました。これは、1学期に行われる1・2年生の様々な交流活動に向けて、「始めるぞ!」とか「頑張ろう!」とかって気持ちを盛り上げる為の集会です。
 因みに、私は令和6年度も令和7年度も1年生を担任しています。つまり、2年生は昨年度の担任学年で、1年生は現在の担任学年となる訳です。どちらの学年も分かっているので、それぞれの子供たちが、どんな動きを見せてくれるのか、とても楽しみに感じていました。
 集会自体は、

  1.1年生の体育館入場
  2.2年生の模範演舞
  3.交流グループでの自己紹介
  4.交流グループでのゲーム
  5.全体でのゲーム
  6.2年生から1年生へプレゼント
  7.1年生担任の代表から謝辞
  8.1年生の体育館退場

…と言う構成です。2年生の担任からは、「凄くシンプルなんですが…」と言われましたが、いえいえ、かなりのボリュームがあります。時間にすると、30分間くらいで終わるかどうか…って感じの内容でしょうか。
 この内、2の模範演舞は、運動会で1・2年生が踊る身体表現「エイサー」の見本を踊ると言うものです。練習時間が十分に取れなかった様で、完璧ではありませんでしたが、気合いの入った「エイサー」を見せてくれました。
 後で聞いたところによると、この交流集会の前の時間、2年生は色々と練習をしたそうなのです…が、あまり集中しきれなくて失敗が多かったのだとか。それが、1年生が入場してきた途端、全体がピッとして雰囲気が変わったらしいのです。そして、「エイサー」も過去一の出来映えで踊れたようで、「いゃ~、1年生の前だと、お兄さんお姉さんに変身するんだねぇ」と驚いていました。
 1年生の前では、お兄さんお姉さんに変身する…は、その後も続きました。
 3のゲームでは、1年生が自己紹介した後、直ぐに大きな拍手する姿が見られたのです。その中の1人は前の年度に私が担任した子で、どちらかと言えば「打てば響く」感じではなかったのに、この場では素早く反応していました。2年生として成長したんだなぁ…と感じて、私はメッチャ嬉しかったです。
 4のゲームでも、1年生が相手を見付けられなくて困っている時、2年生に「助けてあげて」と頼むと対応してくれました。1年生の為に動ける…凄い成長です。
 7の謝辞は、私からでした。もちろん、2年生の事は褒めましたよ。座ってる姿勢が良い事から始まり、ゲームの時の対応力や、踊る時の気合いまで。名前の分かってる子が多いので、出来るだけ名前も挙げる様にしました。2年生の子供たち、結構、喜んでくれたようです。
 交流集会の終了後の放課後、2年生の担任と語ったのは、「2年生と言う立場になったから、あんな風に動けるって部分があるよねぇ。やっぱり、立場が人を育てるって本当だわ~」って事でした。これこそ、異学年交流活動の重要なポイントですよねぇ。 
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活動前にチームワークUP!

2025-05-06 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は異学年交流活動の準備…みたいな話です。
 1年生の生活科では、2年生と一緒に行う異学年交流活動を行う事が多いです。校内探検を一緒に行ったり、アサガオについて教えてもらったり、おもちゃ遊びに招待してもらったり…色々な活動が行われます。
 それらの異学年交流活動は、年間を通して同じ交流グループ同士で行われる事が多いです。令和7年度の勤務校も同じで、4人ずつの6グループを作り、そのグループで1年間2年生と一緒に活動します。
 そんな訳で、令和7年4月のある日、子供たちに交流グループを発表しました。交流当日に迷わない様に…と言う配慮ですが、ただ発表しただけだと相当な高確率で忘れられてしまいます。そこで、簡単なゲームをしました。
 最初は、私が呼んだグループの全員が5秒以内に指定の場所に集まる…と言うゲームです。1グループ、2グループと呼んで、「次は3グループだと思うでしょ~。残念、6グループです」とフェイントを混ぜながら、全部のグループを呼びました。教室内で行っているので、5秒なら確実に集まれます。このゲームは、全グループがクリアしました。
 次は、私が指定した場所に各グループが集まるゲームです。「1グループは入口前、2グループは黒板の右側…」などと指定していき、20秒以内に集まらせます。一斉に動くと激突してケガする事も考えられるので、「走ったら負け」と言うルールも加えました(必ず歩かせる為に20秒も確保した訳です)。これも、きっちり行った子ばかりだったので、全グループがクリアしました。
 「じゃ、せっかく集まったから、今度はチームワークをテストします。これから先生が三択クイズを出します。グループで相談して、正解だと思う番号を紙に書いてください。4問出すけど、全部正解出来るかな~」と言って、紙を配り、筆箱を準備させました。
 出した問題は、

1.エスせん先生が手を洗う水飲み場はどこにあるか?
   ①1かい ②2かい ③4かい
2.エスせん先生が使うトイレはどこにあるか?
   ①2かい ②3かい ③ちかくのこうえん
3.校長先生はどんな人か?
   ①おとこのひと ②うちゅうじん ③おんなのひと
4.エスせん先生は給食を盛りつける時に何と言うか?
   ①どっさりもりなさい ②ちょうどよくもりなさい
        ③けちけちもりなさい

…の4問です。どれも、普段から見聞きしている事ばかりなので、きちんとグループで相談して答えれば、まず間違い様のない問題ばかりです。もちろん、全てのグループが全問正解しました。
 まぁ、これだけやれば当日も大丈夫…と思いたいですが、想定外が発生するのが1年生。油断せずに臨みます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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ちょっとした変化が面白さ…かな

2025-05-05 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は音楽の授業でやった事を紹介します。
 1年生の音楽の教科書に「さんぽ」が載っています。もちろん、歌の教材として載っていますが、単に歌って終わりではありません。歌いながら歩いたり、歌いながら手拍子したり…そんな教材として載っています。
 令和6年度の実践では、この「さんぽ」は歌いながら歩く…だけで終わりにしました。手拍子を入れても、大した面白そうではなかったので…。
 でも、令和7年度の実践をする時、ふっと思ったのです。「ただ歩いて終わりじゃ、勿体ないなぁ。もう少し何か出来ないかなぁ」と。
 そこで取り敢えず、歌いながら手拍子をする事にしました。子供たち、いい感じで手拍子しています…が、これを何度も繰り返すだけでは、間違いなく飽きてしまうでしょう。では、どうするか?
 そこで思い出したのが、教育技術の法則化運動で学んだ「変化のある繰り返し」です。全部手拍子させるのではなく、一部分を手拍子じゃない活動にしたら、変化が発生して面白く続けられるんじゃないかな…と思いました。
 さっそく子供たちに、「手拍子はバッチリだね。じゃ、少し難しくするよ」と声をかけました。そして、「さかみち とんねる くさっぱら」の部分は手拍子ではなく、足踏みをする様に指示しました。直ぐには出来ない子もいると考え、その部分だけ練習してみましたが、結構いけそうです。
 そこで、音楽にあわせて手拍子or足踏みをしながら歌ってみました。子供たち、ノリノリで歌っています。手拍子と足踏みの切り替えも、バッチリ出来ています。
 「いいねぇ。じゃ、もっと難しくしてもイイ?」と聞きました。「大丈夫!」と、子供たちか返事が返ってきました。今度は、足踏み部分はそのままで、「いっぽんばしに でこぼこ じゃりみち」の部分は机を手で叩く様に指示しました。手拍子→足踏み→机叩き→手拍子…と言う流れです。
 一度練習してから、音楽に合わせて歌ってみました。子供たち、とっても上手です。そして、多くの子が楽しそうです。
 「すっご~い。これだけ出来るなら、も~っと難しくしてもイイ?」と聞くと、「いいよ~!」「まかせて!」と子供たち。そこで今度は、手拍子だった部分は足踏みで、足踏みだった部分は机叩き、机叩きだった部分は手拍子…と、ズラしてみました。足踏み→机叩き→手拍子→足踏み…と言う流れになる訳です。
 これは練習なしで、いきなり音楽にあわせて歌ってみました。勘違いして間違える子が多いかと思いましたが、ほとんどの子が間違えずに出来ました。その事を褒めると、どの子も嬉しそうです。
 今回、実践してみて改めて、「変化のある繰り返し」の効果を実感しました。ちょっとした変化で、面白く活動できる訳ですから、これは今後も取り入れていきたいです。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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