月・火曜は学校教育話。今回は、新卒教員に体育指導をさせた話です。
令和7年度、同じ学年を組んでいるAさん。3月に大学を卒業したばかりの新卒さんです。当然、学級を担任するのは初めてですから、色々と指導方法について教えたり考えさせたりしています(市川伸一先生の「教えて考えさせる」ですね)。
ところで、5月と言えば札幌市の小学校は大半が運動会の季節。Aさんは「かけっこ」の担当なので、学年全体の子供たちに「かけっこ」の指導をしてもらう事としました。これまで、学級担任に専念してもらっていたので、学年全体への指導は初めて…つまりデビュー戦です。
最初の指導日は5月の某週の金曜日。体育館で行いました。指導する内容は2つ。出走順に並ぶ事と、時間があれば走ってみる事です。
「たった、それだけ?」と思う方もいるでしょうが、1年生は並ばせるだけでも一苦労なのです。何せ、自分が何番目に出走するかも、自分が何コースを走るのかも、ぜ~んぜん記憶してない(記憶しようとしない)子が何人もいるのです。それを出走順に出走コースに並ばせる…もうメッチャ苦行です。
私の場合、並ばせた後、出走順や出走コースを何度も確認します。「■番目に走る人、立って」と指示を出し、直ぐ立てたら合格、立つのが遅れたら不合格…と評定していくのです。そうする事で、緊張感を生み出し、強制的に記憶させていく訳です。途中、「■コースで走る人、立って」と指示を変えます。この「変化のある繰り返し」で緊張感を持続し、出来るだけ短時間で記憶させていきます。
もちろん、新卒のAさんには無理だろうと思っています。新卒最初の学年指導で、そんな事が出来たら化け物ですから。これまで30年以上、学び続けてきた私の立場もありませんし…ね。
だから、この日は6~7割くらいの定着率で並ばせる事が出来れば、もう大成功だと考えていました。そしてAさん、見事に大成功でした。初めての学年指導で成功体験を得て、ちょっぴり自信が付いたのではないでしょうか。
もちろん、不足している部分は幾つかありました。中でも、指導の最後に他の教員へ話を振る…をしなかったのは大きいです。指導した教員が落としている部分を、他の教員がカバーしてくれる機会を失ってしまいますから。それは放課後、話をしておきました。
2回目は翌週の月曜日。今度はグランドでの指導です。指導する内容は2つ…出走順に並ぶ事と、ゴールまで走ってみる事です。
「前と、ほとんど同じじゃん」と思うでしょうが、今回は場所が違います。体育館とグランドでは、難易度が3~4倍違ってくるのです。もちろん、グランドの方が難易度高めとなります。
最大の理由は、グランドだと「土遊び」出来るから…です。その為、子供たちの集中力が大きく低下してしまうのです。まぁ、だからこそ、初回の練習は体育館で行ったのですが…。
2回目の指導も、やはり不足している部分は幾つかありました。それでも、出走順に並ばせ、ほぼ全員を走らせる事が出来たのですから、これは、もう大成功と言って良いでしょう。これが、Aさんの自信に繋がれば良いのですが…。
いや、若手を育てるのって難しいです。
でも、出来るだけ計画的に取り組んでいき、育てていきたいなぁ…。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
令和7年度、同じ学年を組んでいるAさん。3月に大学を卒業したばかりの新卒さんです。当然、学級を担任するのは初めてですから、色々と指導方法について教えたり考えさせたりしています(市川伸一先生の「教えて考えさせる」ですね)。
ところで、5月と言えば札幌市の小学校は大半が運動会の季節。Aさんは「かけっこ」の担当なので、学年全体の子供たちに「かけっこ」の指導をしてもらう事としました。これまで、学級担任に専念してもらっていたので、学年全体への指導は初めて…つまりデビュー戦です。
最初の指導日は5月の某週の金曜日。体育館で行いました。指導する内容は2つ。出走順に並ぶ事と、時間があれば走ってみる事です。
「たった、それだけ?」と思う方もいるでしょうが、1年生は並ばせるだけでも一苦労なのです。何せ、自分が何番目に出走するかも、自分が何コースを走るのかも、ぜ~んぜん記憶してない(記憶しようとしない)子が何人もいるのです。それを出走順に出走コースに並ばせる…もうメッチャ苦行です。
私の場合、並ばせた後、出走順や出走コースを何度も確認します。「■番目に走る人、立って」と指示を出し、直ぐ立てたら合格、立つのが遅れたら不合格…と評定していくのです。そうする事で、緊張感を生み出し、強制的に記憶させていく訳です。途中、「■コースで走る人、立って」と指示を変えます。この「変化のある繰り返し」で緊張感を持続し、出来るだけ短時間で記憶させていきます。
もちろん、新卒のAさんには無理だろうと思っています。新卒最初の学年指導で、そんな事が出来たら化け物ですから。これまで30年以上、学び続けてきた私の立場もありませんし…ね。
だから、この日は6~7割くらいの定着率で並ばせる事が出来れば、もう大成功だと考えていました。そしてAさん、見事に大成功でした。初めての学年指導で成功体験を得て、ちょっぴり自信が付いたのではないでしょうか。
もちろん、不足している部分は幾つかありました。中でも、指導の最後に他の教員へ話を振る…をしなかったのは大きいです。指導した教員が落としている部分を、他の教員がカバーしてくれる機会を失ってしまいますから。それは放課後、話をしておきました。
2回目は翌週の月曜日。今度はグランドでの指導です。指導する内容は2つ…出走順に並ぶ事と、ゴールまで走ってみる事です。
「前と、ほとんど同じじゃん」と思うでしょうが、今回は場所が違います。体育館とグランドでは、難易度が3~4倍違ってくるのです。もちろん、グランドの方が難易度高めとなります。
最大の理由は、グランドだと「土遊び」出来るから…です。その為、子供たちの集中力が大きく低下してしまうのです。まぁ、だからこそ、初回の練習は体育館で行ったのですが…。
2回目の指導も、やはり不足している部分は幾つかありました。それでも、出走順に並ばせ、ほぼ全員を走らせる事が出来たのですから、これは、もう大成功と言って良いでしょう。これが、Aさんの自信に繋がれば良いのですが…。
いや、若手を育てるのって難しいです。
でも、出来るだけ計画的に取り組んでいき、育てていきたいなぁ…。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。