ラブレア@ロサンゼルス

南カルフォルニア大学(USC)でのMBA生活や家族三人でのロスでの生活の様子をお伝えします。

仮説木

2005-09-30 14:17:22 | Weblog
ベンチャーキャピタルが投資先の事業を判断する際に、Issue Tree, Hypothesis Treeを使って、本当に問題となる課題は何かを搾り出す方法があります。

大きく分けてインダストリー、ビジネスモデル、ファイナンスの3分野において、まずは何が問題なのかをTree構造をつかってどんどんと絞っていく。例えば、インダストリーでは、ターゲットとしている市場が本当に商品を受け入れることができるか?などなど。そういった質問をさらに詳細化していくことで、何が問題になるかをどんどんと洗い出していきます。

次に洗い出した結果、何が一番重要な問題なのかを洗い出し、それが成立するための仮説を立てます。そしてその仮説が成立する場合に次は何が必要になるか。どんどんと搾り出していきます。その結果、企業家に対して聞かなければいけない質問がいくつかうかびあがっていく。という流れです。

月曜日提出の課題が、MediaWorksという会社の事業性を判断するというものでした。上記を見てもわかるようになんだかどうしたらいいか分からないような課題です。お昼の2時過ぎから作業を始めて夜の12時過ぎまで作業するというかなーり時間をかけてしまいました。その結果、問題点を洗い出したりする作業の重要性が体感できたかなと思います。

明日はファイナンスの中間試験対策のための勉強会だ~。

個々のリターンだけではだめだ!

2005-09-29 17:29:24 | Weblog
アントレファイナンスでスタンシルが2回の授業に渡って言っていたことがある。
個々のプロジェクトのリターンを見るだけでは、会社全体としてうまくいかなくなることがある。

会社が今、投資家が期待する利益を産み出していないとする。そのギャップ(Earning Gap)を埋めるために新たなプロジェクトをいくつか候補として存在している。それらを評価する際に、例えばIRRという指標だけみたらどうなるか?

IRRがとても高くても、初期の投資額がとても大きくかつ初年度は赤字になるプロジェクトだったとすると、当初の目的である利益のギャップを埋めることはできない。また、複数のプロジェクトがそれなりによい結果をだしそうであっても、プロジェクトの関連性が高い場合、共倒れになる可能性も高くなりリスクが大きくなってしまう。これなんかは、投資家のポートフォリオの考え方と一緒。

でそれらを整理すると、
1.個々のプロジェクトを「うまくいった場合」、「あまりうまくいかなかった場合」、「最もありそうな場合」の3タイプで、事業予測をし、それらの平均のリターンを出す。

2.プロジェクトの初期の投資が、投資に必要な金額を超えていないかチェック。(予定よりも投資金額が多くなる場合は、チェックが必要)

3.初年度の事業を四半期毎にみてみて、各期に必要となるCash Flowが、予定のCash Flowを超えそうでないかをチェック。(使いすぎちゃう事業は、採用しないようにする)

4.1年間で得られる利益が、そもそもの目的であるEarning Gapを埋めるのに十分かチェックする。そもそもの目的を達成できるかどうかのチェック。

5.プロジェクト全体としてリターンを確保しながらリスクを低減できているかをチェック。プロジェクト単体のリスクと、全体との関連性をみた上で、総合的なリスクを算出。


その結果、IRRがそれほど高くなくても、総合的に見て価値のある事業も出てくる可能性があるってことです。1年目のEarning Gapを埋めるっていう、投資家の期待に答えることは、特に起業まもない会社にとっては死活問題になりえるから。

いろんな式が授業中に出てくるので、統計とか苦手な場合とっつきにくくなるけど、かなり面白いなあってのが感想。おすすめです。

Sharp-Xerox

2005-09-28 15:52:25 | Weblog
Fuji-Xeroxは知ってるけど、SharpとXeroxってどんな関係があったのかこのケースを読むまでは知りませんでした。

1980年代にCanonが家庭・SOHO用の小型コピー機を発売した後に、Sharpがそれに追随。大量生産が得意ではないXeroxがSharpからコピー機をOEM供給してもらって、販売を開始していったという話です。Canonが仕掛ける低価格攻勢に対応しきれなくなり、共同で高性能な新機種を出そうとしたんだけど、仕様が完全に決まっていないし、台数も分からない状態で価格交渉をするんだけどなかなかうまくいかないっていうのがケースのおおまかな流れ。

今日はそのケースを書いた人がゲストスピーカとして来て、実際にディスカッションの進行もしてくれました。全体的な感想としては、Xerox側の人だから仕方ないけど、Xerox寄りの意見になっちゃってるなあって感じがしました。「組み立てるだけだからSharp側の生産コストなんてたいしてかからない。」「XeroxはMarket Riskがあるんだから、購入台数をコミットすることもない。」などなど。仕様が最終的に詰まっていないのに、「いくらで作れるんだ」って価格交渉するところが、対等なアライアンスになっていないと思うけどな。また、小型コピー機がPCを組み立てるのと一緒って言い切っていたけど、標準化が進んでいるPCと比べてもなあ。

ディスカッションの間に僕らが書いたライトアップを参照しているようなコメントが随所に出てきたので、議論を活性化させるという意味では役にたてたのかもしれない。でも、Sharpのリスクが高いと判断した僕らの内容は彼にとっては理解できなかったのかもしれないな。

最終的にXeroxは小型コピー機から撤退するんだけど、生産側に対する見方を感じると、そうなってもいたしかたないなというのが感想。最近になった再びFuji Xeroxを間に挟んで、インクジェットなどを出すようになったみたいだけどうまくいくのかなあ。

Law Schoolのソファー

2005-09-27 02:54:25 | Weblog
ハイテクストラテジーのライトアップの提出が火曜日のお昼ということで、日曜日に打ち合わせをした後、役割分担をして作業開始しました。今回の僕の役割はイントロとサマリーを書きながら全体の流れを確認すること。そんなこんなで、色々微調整をしていると夜の3時くらいまでかかってしまいました。その間、マーケのシミュレーションゲームをいじったりしてるから余計に時間がかかるってのはあるかもしれないけど。

朝は10時から授業があるし、Junが8時30分から風邪で病院にいくので、RENをプレスクールにも送っていかなきゃいけない。ということで、あまり寝ることができませんでした。さすがに午前の授業が終わると眠くなっちゃったので、どこかで仮眠をとろうかと思ったら、ちょうどいい場所が。

いつも図書館を利用させてもらっているLaw Schoolの一階に大きなソファーがいくつもならんでます。既に寝てる人もいる状態。座ってみるとふんわりしていてなかなか居心地がいい。30分ほどだと思うけど、ゆったりと休ませてもらいました~。

シネマスクールの授業では、PublicityやPromotionの仕事をしている人がゲストで登場。World of Warやスポンジ・ボブ(アメリカで人気のアニメ:海中で生活している)の映画などの仕事をしたりもしたようです。 普通の映画は、出演者や監督が直接インタビューに答えたりするけど、アニメの場合はどうするの?と思ったら、インタビューワーが海底探索機に乗り込んで、海の中に入っていき、スポンジボブをみつけてインタビューするって映像をつくったとのこと。実際にそれを見たけどなかなか面白い。そんなちょっとした工夫が大切なんだなと感じました。おみやげにサンバイザーや映画音楽のCDをもらったりして得した気分でした。

NYからの訪問者

2005-09-24 15:09:21 | Weblog
土曜日にUSCのすぐ近くでNIKE主催の10Kマラソンが開催されたようです。
NY在住の友人Mとその同僚のNさんがそれに参加するために、はるばるNYからやってきました。M君は学生時代にアメフトをやっていたので、USCのことはちゃんと知っててくれます。
マラソンのコースはまさにUSCのキャンパスの周りだったそうで、走っている時にアメフトの途中経過を掲げている人を見かけたりとかなり楽しんだようです。「USCってとってもきれいですね」のコメントもうれしかったな。

我が家の近くまで来てもらい、The Groveのすぐ横でやっているイタリアンフェスティバルに向かった後で、Y氏紹介のRoscoe'sというチキン料理+ワッフルという変わった店に向かいました。名物おばちゃん?がいて、テーブルにひじをついていると「だめだめ」と手をはらったり、サンダルを脱いだMにも「だめだめ」とかなり面白い。そもそも、チキンとワッフルってどうなんだろって感じだけれども、意外と気にならなかったかな。まあ、こちらに来て牛丼食べながらコーラ飲んでも気にならなくなっているからたいしたことないかも。

日曜日の早朝NYに戻るMくんとN氏は無事たどりついたかな。

教授とのミーティング

2005-09-21 19:28:42 | Weblog
3時からPriester教授とのミーティングがありました。
どんな内容かなーと思ったら、基本的にはちゃんと分析して、チームで話し合った上で意思決定をしているか?ということや、そもそも、まじめにやっているかの確認だったように思う。開発体制や、新車の販売についての質問があったってことは、今後も含めてその点は気をつけるようにという示唆だったようにも思う。

実際の社会でもそうだけれども、全て完璧にいくなんてことはありえない。むしろ失敗だらけ。。そんな時に、どうして自分がその決断をしたかをきちんと整理しておくと、何故失敗したのかという原因が分かるので進歩につながると思う。
そういった意味で、今回のシミュレーションゲームでの結果そのものよりも、プロセスを重視していきたいと強く思うようになりました。結果が良いにこしたことはないんだけどね。

教授は、授業のときと変わらぬ陽気さで、接してくれたかな。いい先生だと思う。

その後、アントレファイナンスがあったんだけど、スタンシル教授は、元気な様子でほっとしました。でも、外を歩いているときはかなり大変そうなので、大丈夫か気になってしまいます。きっと、スタンシル教授にとって、この授業を教えることは生きがいなんだろうな。だから、調子が悪くても授業ではエネルギッシュになるんだと思います。

人工血液

2005-09-20 03:42:21 | Weblog
セグメンテーションの魅力を判断する良い例として、人工血液のケースがマーケティングで出されました。対象となる会社は、Biopure。コンペティターは二つ。

製品の特徴は、
・冷凍保存の必要がない。(室温で保存可能)
・2年もつ。(輸血は6週間程度)
・安全。
・血液型のマッチングの必要がない。
・牛のヘモグロビンを利用。

一方で、コンペティターは、
・冷凍保存の必要がある。
・安全。
・血液型のマッチングの必要がない。
・期限切れの輸血の血(人の血)からヘモグロビンを抽出。

などなど。

これらを比べたときに、セグメントが最も重視する価値に対して、自社製品が他社と比べてValueを提供できるかどうか?というのが重要になります。RDB(Ralative Differentiate Benefit) といいます。

一般的な手術や、緊急手術、交通事故など輸血を必要とするものはたくさんあるけれども、この製品が最も価値を提供できるセグメントは、交通事故になります。
なぜなら、冷凍保存が必要でないため、救急車など移動中や事故現場での処置が高くなります。しかも、この層はそういった緊急の輸血手配が間に合わないという残念なケースが多い。
不謹慎な話に聞こえるかもしれないけれども、保険会社としてもこれで命が助かるなら、人工血液に対してお金をたくさんはらっても全く問題ないってことにもなるので、高い価格設定でもいけるってことです。

聞けば当たり前なんだけれども、実際にはなかなかそれがうまくいかないものです。課題のシミュレーションゲームでも今一度その点をしっかりと吟味していかないとな。明日は、教授とのミーティングです。



USC といえばアメフト!!

2005-09-19 14:49:27 | Weblog
日本ではまだまだメジャーじゃないUSCですが、アメフトの世界ではかなーり有名らしい。

日本でも一部で報道されていると思うけれども、全米の大学ランキングでUSCは22週連続首位の新記録を樹立したらしいです。Marshallもそれに負けずにランクをあげてくれるとうれしいんだけれども。

そーいえば、日本を発つ前に、アメフト好きの同僚が「南加大(ナンカダイ)」は有名だよーと教えてくれたのを思い出します。今回のニュースも南加大って書いてあるのを目撃しました。でも、UCLAはUCLAって言われるんだから、USCも南加大ではなくてUSCそのままで報道してほしいな。

ライバル校のUCLAもランクを上げたらしいので、今年のUCLAとの試合は盛り上がること間違いなし!だと思います。今年はUSCがホームなので是非いきたいんだけど、チケット手に入るのかな。

そうそう、今日アントレファイナンスの授業が休講になっちゃいました。スタンシル教授の体調が思わしくないらしい。今年の春の授業も途中から先生が変わったらしいのでちょっと心配です。すぐに回復するといいんだけど。

ベンチャーキャピタルの投資戦略

2005-09-18 17:07:16 | Weblog
月曜日夜は、Investing in New Ventureの授業があります。
その課題の提出のために週末は、四苦八苦しておりました。
課題の概要は、100MのFundがあり、それをどのように運用するかを提出せよというものです。VCのチームにはどんな用件が必要なのか。どういった産業にどの段階(Seed? Early? Later?)を中心に関与していくのか。どのようにしてDeal Flowをひきつけるのか?などなど盛り込むべきものは多彩です。

そもそも、ベンチャーキャピタルの基礎部分が弱いために、まずはその点の情報収集から開始。その上で、投資の根拠となる数値を色々なところから集めて、それを元にSimulationしてみたりとなかなか大変です。
実際の運用の際には、審査のプロセスをどのようにするかとか、どういったネットワークを活用するのかなども必要になってきますが、全体を網羅した内容になったかは疑問が多いです。

1000Words以内という制限があったのですが、TotalのWord数をカウントしてみるとなんと、
1000文字ジャスト!

ちょっとしたことだけど、なんだか幸せな気分になっちゃいました。

週末はそれにプラスして、ファイナンスの課題検討でかなり時間をとられたし、マーケティングのシミュレーションのディシジョンもあるし、ということで結構大変でした。大変なんだけれども、応用力を身につけるという2年目の目標に向けてそれなりにがんばっているという気はしています。

今は、全てを全力投球でやっている感じだけれども、しばらくするとPriority付けも重要になるんだろうなとも思う。その辺のバランス感覚も養っていく必要があるかも。


USC 日本人会

2005-09-16 16:31:51 | Weblog
S君らの呼びかけでUSCの日本人の集いがマンハッタンビーチ近くのM君の家で開催されました。USCは留学生の数はNo.1と言われるくらいの大学なのですが、キャンパスを歩いていて、「日本人だ!」という人に出会うことはあまりありません。
というか、アジア系の留学生が多いのであまり分からないってところなんですけど。

会場となったM君の家は、ちょっと歩けばマンハッタンビーチというすばらしい立地。

今日の会は色々な人に声をかけたらしく、総勢70名ほどになった模様。最終的には、名簿が送られてくるようなので、それで正確な数は分かるかな。

僕より一回りも若い人たち(学部の学生)や、0歳児を連れた方など様々でした。1年目のサマースクールで一緒だったパブリックポリシー所属の学生も来て、久しぶりに対話を楽しみました。みんな元気で楽しんでいるようです。話を聞くとやっぱりMBAはとっても忙しいのかなって感じます。まあ、それは人それぞれだろうけれども。

Marshallの1年生の3人も忙しい最中に参加してくれました。今週は、ミクロ経済や、アカウンティングの中間試験があったり、昨日にはレポート提出があったとのことでさすがに「疲れたー」って顔をしてました。昨年の自分を思い出してみると、確かにこんなに連続かよーっていうくらいだったように思う。がんばってね!
サポートできるところはサポートしげあげます!

明日は、クレアモント大学のMBAを卒業して日本にいる方がLAに遊びに来ているということで、お昼くらいに会うことになりました。僕が受験活動をしている時に志望理由や面接の対策などでお世話になった方です。