ラブレア@ロサンゼルス

南カルフォルニア大学(USC)でのMBA生活や家族三人でのロスでの生活の様子をお伝えします。

人工血液

2005-09-20 03:42:21 | Weblog
セグメンテーションの魅力を判断する良い例として、人工血液のケースがマーケティングで出されました。対象となる会社は、Biopure。コンペティターは二つ。

製品の特徴は、
・冷凍保存の必要がない。(室温で保存可能)
・2年もつ。(輸血は6週間程度)
・安全。
・血液型のマッチングの必要がない。
・牛のヘモグロビンを利用。

一方で、コンペティターは、
・冷凍保存の必要がある。
・安全。
・血液型のマッチングの必要がない。
・期限切れの輸血の血(人の血)からヘモグロビンを抽出。

などなど。

これらを比べたときに、セグメントが最も重視する価値に対して、自社製品が他社と比べてValueを提供できるかどうか?というのが重要になります。RDB(Ralative Differentiate Benefit) といいます。

一般的な手術や、緊急手術、交通事故など輸血を必要とするものはたくさんあるけれども、この製品が最も価値を提供できるセグメントは、交通事故になります。
なぜなら、冷凍保存が必要でないため、救急車など移動中や事故現場での処置が高くなります。しかも、この層はそういった緊急の輸血手配が間に合わないという残念なケースが多い。
不謹慎な話に聞こえるかもしれないけれども、保険会社としてもこれで命が助かるなら、人工血液に対してお金をたくさんはらっても全く問題ないってことにもなるので、高い価格設定でもいけるってことです。

聞けば当たり前なんだけれども、実際にはなかなかそれがうまくいかないものです。課題のシミュレーションゲームでも今一度その点をしっかりと吟味していかないとな。明日は、教授とのミーティングです。



最新の画像もっと見る