ラブレア@ロサンゼルス

南カルフォルニア大学(USC)でのMBA生活や家族三人でのロスでの生活の様子をお伝えします。

Sharp-Xerox

2005-09-28 15:52:25 | Weblog
Fuji-Xeroxは知ってるけど、SharpとXeroxってどんな関係があったのかこのケースを読むまでは知りませんでした。

1980年代にCanonが家庭・SOHO用の小型コピー機を発売した後に、Sharpがそれに追随。大量生産が得意ではないXeroxがSharpからコピー機をOEM供給してもらって、販売を開始していったという話です。Canonが仕掛ける低価格攻勢に対応しきれなくなり、共同で高性能な新機種を出そうとしたんだけど、仕様が完全に決まっていないし、台数も分からない状態で価格交渉をするんだけどなかなかうまくいかないっていうのがケースのおおまかな流れ。

今日はそのケースを書いた人がゲストスピーカとして来て、実際にディスカッションの進行もしてくれました。全体的な感想としては、Xerox側の人だから仕方ないけど、Xerox寄りの意見になっちゃってるなあって感じがしました。「組み立てるだけだからSharp側の生産コストなんてたいしてかからない。」「XeroxはMarket Riskがあるんだから、購入台数をコミットすることもない。」などなど。仕様が最終的に詰まっていないのに、「いくらで作れるんだ」って価格交渉するところが、対等なアライアンスになっていないと思うけどな。また、小型コピー機がPCを組み立てるのと一緒って言い切っていたけど、標準化が進んでいるPCと比べてもなあ。

ディスカッションの間に僕らが書いたライトアップを参照しているようなコメントが随所に出てきたので、議論を活性化させるという意味では役にたてたのかもしれない。でも、Sharpのリスクが高いと判断した僕らの内容は彼にとっては理解できなかったのかもしれないな。

最終的にXeroxは小型コピー機から撤退するんだけど、生産側に対する見方を感じると、そうなってもいたしかたないなというのが感想。最近になった再びFuji Xeroxを間に挟んで、インクジェットなどを出すようになったみたいだけどうまくいくのかなあ。