goo blog サービス終了のお知らせ 

美瑛の「四季」

北海道フードマイスターの宿主が綴る「今日もない物ねだり」

この足跡は・・・。

2010-12-29 16:05:23 | 美瑛の生き物たち
ちょっと寝坊してゆっくり目に起きた朝。日が差して、まだ薪ストーヴに火を入れる前のダイニングが、ほんわか暖かい。のんびりと1日が始まります。一面に広がる雪景色は、毎日見慣れているはずなのに、なぜか毎日が新鮮な気分になるから不思議です。
ダイニングから物置小屋を見下ろすと、ハデに足跡がありました。雪の上を歩いた主は、誰でしょう・・・?初めはいろいろな大きさ・カタチの足跡に、いったい何者?と考えをめぐらせましたが、何度か現場を目撃すると、ハハァーンあいつだな、とわかります。↓
http://pub.ne.jp/Biei4seasons/?entry_id=3226137

真冬になって、きっと食べ物が枯渇してきたんでしょう。あちこちで餌になる木の実を探している様子がわかります。それにしても、氷点下20℃の夜明け前を、ごそごそと裸足で(って当たり前ですが)雪の上を行くなんて、厳しいなぁ。

秋本番に(10)-けろ君とエゾリスの、熾烈な争奪戦は?

2010-10-08 00:39:15 | 美瑛の生き物たち
今年は庭の栗の木に、たわわに実がなっています。栗の木に肥料をやるわけでもなく、余分な枝葉を取り除いて養分を実に集約させるような労力をかけることもなく、ただ季節がめぐってくると実がなるのを待つだけですが、9月末から10月初旬にかけて栗が実るのは、少なからず楽しみな出来事です。
栗にも豊作の年ととそうでもない年とがあるようで、どうやら今年は素晴らしい豊作ではないかな・・・と思えるくらいにたくさんの実がなりました。例年栗が大好きなカケスという鳥(ハトをスリムにしたくらいの大きさです)がやってきて、もうすぐ実のる頃といういがから次々に栗の実を持ち去って行ったのですが、今年はウチくらいの栗の木に餌を求めなくてもふんだんにほかで間に合っているのか、やってきません(やれやれ!)。

毎日けろ君がコテージに行くついでに栗の実を拾ってきては「えへへー、これ、今日の収穫」と10個ほどの実を満足げに並べていました。でも、これだけたくさんの実がなっているのに1日10個というのも少ないような気がしてなりません。栗を拾い始めて3日目の10月6日(栗は33個ほど集まっています)、やや遅めの昼食をダイニングで食べていると(実はにゃんごろ&けろぴは、昼食だけはお客様がお使いになるダイニング・スペースで食事をします♪)、窓越しにやけに栗の木が揺れています・・・。風もないのに・・・。
箸を止めて栗の木をぼんやりと見ていると、あ、枝に茂る栗の葉の間から、栗を狙うエゾリスが登場です。このリス君、栗の木を縦横無尽にかけまわり、あちこちの毬の中から栗を奪っていきます。おいおい、食べすぎだぞ!もしかすると雪深い厳冬期に備えて、巣にも運んでいるかもしれません。
さんざん栗の木を揺らした挙句に大きなしっぽを勝ち誇ったようにぶんぶんと振って、リス君は去っていきました。冷め切った残りのご飯を食べ始めてまもなく、また栗の木が揺れました。えー、またリス君食べに来たのかい・・・?と唖然としていると、今度はさきほどのリス君よりひとまわり小さい弟でしょうか、随分臆病そうに毬を探査しています。いくつかの実を手に入れるとすぐにいなくなりました。

けろ君が毎日拾うのは「原則落ちているやつ」だそうで、木になっているものはこうして入れ代わり立ち代りリス君一派の胃袋に消えていっている、というのが現状のようです。
私どものいる美瑛では、各家がエゾリスを誘致すべくえさ台をおき市販のピーナツやアーモンドを与えているご家庭があります。また、加工品ではないひまわりの実を与えているご家庭もあります。にゃんごろ&けろぴは、餌付けには少なからず抵抗もあり、でもリスには来て欲しいという気持ちもありましたが、庭の栗の木は強力なエゾリス誘致の役割を果たしていました。けろ君はと言えば、リスに負けずに栗拾いに精を出すと宣言しつつも、やっぱり原則落ちているものだけを拾うことにするようです。
ここはそれぞれの共存・共栄のために(今風には互恵関係を発展させるべく)、リス君とは仲良くやって行きたいと願っています。でも、なんだかリス君には歩み寄ってもいいよ、なーんて言う気持ちは少なくて、出来る限り片っ端から食べるか運ぶか!栗が落ちる前に休まずやりまっせ!と言いたいような気がしてなりません。

ちなみにどうにか1回目の栗ご飯が無事に炊けました。朝ご飯にお客様にもお出しして、庭の栗をご賞味いただきました。もう2~3回程度栗ご飯、できそうです。


今年は無事に巣立ってくれそうです♪

2010-07-30 16:47:43 | 美瑛の生き物たち
今年、「四季」の庭に、小鳥の巣が3つ作られました。全然知らなかったんですけど・・・。

ある日、庭の草むらから玉砂利のところに、引きづられて放り出された鳥の巣を、早朝見つけました。これは紛れもなく・・・キタキツネの仕業です。キツネも生きていくのに真剣、小鳥はうまく見つからないように隠れたつもりでしょうけれども、自然って厳しいです。残った巣を見つめながら、ちょっと悲しかった。

7月に入って、庭の草取りを一斉にしました。忙しい時期に草も伸びてきて手に負えず、美瑛町の事業団にお願いすると、瞬く間に草むらが綺麗になりました。すると庭の木に小鳥の巣を2つ発見したのです。うち1つは草がなくなってしまうといかにも無防備で、親鳥も気が気ではなかったんでしょう、いつしか空き家になってしまいました。
最後に残った巣は、ハマナスの老木の高さ1.2mくらいのところにあって、上からも下からもちょうど見えにくい位置です。キツネにもぎりぎり攻撃されない高さでしょうか・・・。その付近を行き来すると、親鳥(と思われる鳥)が、威嚇するように鳴いたりも。しばらくは近づかないようにしていましたが、先日つい横を通ったら、雛と目が合いました。随分大きくなっている、やったー!

実は昨年もハマナスと反対の場所にあるシラカバに、カワラヒワの巣が作られました。でも、結局雛の姿は見ることはできないまま、やっぱり巣だけが残ったんです。でも、今年はどうやら立派に雛が巣立ってくれそうです!今日は脚立を持ってそっと忍び寄り、200mmの望遠レンズで狙いました。

基本、餌付けはしない主義ですが、つい。

2010-06-08 01:05:53 | 美瑛の生き物たち
曲がりなりにも「別荘地」のようなところですので、いちおう家は建っているのですが、こちら「四季」のある憩が丘には、さまざまな野生動物が現れます。コガラやシジュウカラの可憐な小鳥達や、ちょっと大き目の綺麗な鳥カケス君。そして今のところ憩いが丘の一番人気はエゾリスでしょうか。4匹まではわかっていますが、もっといるのかな。
さらにはキタキツネも平気な顔して徘徊します。家に孔を開けないでほしいのはやや大き目なキツツキのアカゲラさん。

冬の間、憩いが丘の家では小鳥やエゾリスの誘致合戦が、静かに行われます。ヒマワリの種や落花生、さらには胡桃なんかも用意して、野生動物がやってくるのを楽しむのです。動物達もエサの少ない厳冬期には、嬉しいご馳走かもしれませんね。
にゃんごろは、と言いますか、当館「四季」では餌付けはしない派。小鳥やエゾリスの愛くるしい仕種を見ていると、つい餌を与えたくなりますが、少し長い目でみると、いいことばかりではありません。可愛い小動物でも、野生に生きるものには野生が一番(もっとも原始のままの大自然なんて、北海道にもほとんど残っていないのが現実ではありますが)。そう感じています。

でも、今日はその気持ちが少しぐらついてしまいました。洗濯物を取り込んだけろ君が
「くわがた見つけたゾ」
と自慢げに言います。くわがたを見つけるのは、いつもにゃんごろの方が早いのに、今日はけろ君に先を越されました。何でもかなり立派なあご(角)があるとか。ってことはミヤマ・クワガタのオスに違いありません。北国の氷点下30℃に迫る厳しい冬を越せるくわがたは、この種類くらいではないでしょうか。見つけた場所に行ってみると、案の定大きなあごをした立派なミヤマ・クワガタに出会いました。

小さい頃、愛知県で過ごしたにゃんごろは、よくノコギリ・クワガタを採取したものですが、ミヤマ・クワガタには出会いませんでした。少し調べて見ると、やや暖かい地方で人の生活圏に近い里山に多いノコギリ・クワガタに対し、どちらかと言うと手付かずの自然、冷涼な地域で見られるミヤマ・クワガタの差はあるようです。
くわがたの代表選手のこの2種、いずれも成虫で越冬して、5~6月に活動を始めると、その夏までの命でさらなる越冬は出来ないようです。そんなことが頭に浮んだら、ついけろ君の見つけたくわがたに砂糖水を与えてしまいました。最初は擬似死したポーズを崩しませんでしたが、すぐにティッシュペーパーに含ませた濃い目の砂糖水を勢いよく摂取していました。きっと腹ペコだったんでしょう。

ここのところ美瑛の山奥から運んできた薪材にくっついたまま、「四季」まで運ばれてきてしまったのかもしれません。充分に砂糖水を吸わせた後に、「四季」の庭にも1本だけ自生しているミズナラの幹にくっつけて放っておきました。今頃どうしているかなぁ、とちょっとは気になるにゃんごろです。

春がみなぎっています。

2010-05-04 15:34:41 | 美瑛の生き物たち
5月1日、お客様をお迎えする合間に、ちょっと庭仕事をやっていました。今年初めて「ちょっと暑いな」と感じた午後、それでも気温は、10℃をやっと超えたくらい・・・。2日には17℃、ついに3日に20℃にまで届いて、いよいよ美瑛にも春が溢れてきました。

今日も、お客さんのいらっしゃる前に、ちょっとだけ庭仕事をしていたところ、綺麗にカタクリの花が開いています。可憐な、とはこの花にあるようなコトバかもしれませんね。淡くて儚い紫色が、待ちに待った強い春の日差しを浴びて、嬉しそうに揺れています。
十勝岳連峰も、久しぶりに全山が姿を見せて、このゴールデン・ウィークに美瑛にいらしたお客様は、きっと大満足されたんじゃないかな。

いよいよ大型連休も終盤戦。あちこちで帰宅のための混雑が目立ってきているようです。どうか、無事にご自宅まで到着いただいて「楽しかったね、また学校も仕事もがんばろう!」と言っていただけたら、最高です。