今年は庭の栗の木に、たわわに実がなっています。栗の木に肥料をやるわけでもなく、余分な枝葉を取り除いて養分を実に集約させるような労力をかけることもなく、ただ季節がめぐってくると実がなるのを待つだけですが、9月末から10月初旬にかけて栗が実るのは、少なからず楽しみな出来事です。
栗にも豊作の年ととそうでもない年とがあるようで、どうやら今年は素晴らしい豊作ではないかな・・・と思えるくらいにたくさんの実がなりました。例年栗が大好きなカケスという鳥(ハトをスリムにしたくらいの大きさです)がやってきて、もうすぐ実のる頃といういがから次々に栗の実を持ち去って行ったのですが、今年はウチくらいの栗の木に餌を求めなくてもふんだんにほかで間に合っているのか、やってきません(やれやれ!)。

毎日けろ君がコテージに行くついでに栗の実を拾ってきては「えへへー、これ、今日の収穫」と10個ほどの実を満足げに並べていました。でも、これだけたくさんの実がなっているのに1日10個というのも少ないような気がしてなりません。栗を拾い始めて3日目の10月6日(栗は33個ほど集まっています)、やや遅めの昼食をダイニングで食べていると(実はにゃんごろ&けろぴは、昼食だけはお客様がお使いになるダイニング・スペースで食事をします♪)、窓越しにやけに栗の木が揺れています・・・。風もないのに・・・。
箸を止めて栗の木をぼんやりと見ていると、あ、枝に茂る栗の葉の間から、栗を狙うエゾリスが登場です。このリス君、栗の木を縦横無尽にかけまわり、あちこちの毬の中から栗を奪っていきます。おいおい、食べすぎだぞ!もしかすると雪深い厳冬期に備えて、巣にも運んでいるかもしれません。
さんざん栗の木を揺らした挙句に大きなしっぽを勝ち誇ったようにぶんぶんと振って、リス君は去っていきました。冷め切った残りのご飯を食べ始めてまもなく、また栗の木が揺れました。えー、またリス君食べに来たのかい・・・?と唖然としていると、今度はさきほどのリス君よりひとまわり小さい弟でしょうか、随分臆病そうに毬を探査しています。いくつかの実を手に入れるとすぐにいなくなりました。
けろ君が毎日拾うのは「原則落ちているやつ」だそうで、木になっているものはこうして入れ代わり立ち代りリス君一派の胃袋に消えていっている、というのが現状のようです。
私どものいる美瑛では、各家がエゾリスを誘致すべくえさ台をおき市販のピーナツやアーモンドを与えているご家庭があります。また、加工品ではないひまわりの実を与えているご家庭もあります。にゃんごろ&けろぴは、餌付けには少なからず抵抗もあり、でもリスには来て欲しいという気持ちもありましたが、庭の栗の木は強力なエゾリス誘致の役割を果たしていました。けろ君はと言えば、リスに負けずに栗拾いに精を出すと宣言しつつも、やっぱり原則落ちているものだけを拾うことにするようです。
ここはそれぞれの共存・共栄のために(今風には互恵関係を発展させるべく)、リス君とは仲良くやって行きたいと願っています。でも、なんだかリス君には歩み寄ってもいいよ、なーんて言う気持ちは少なくて、出来る限り片っ端から食べるか運ぶか!栗が落ちる前に休まずやりまっせ!と言いたいような気がしてなりません。
ちなみにどうにか1回目の栗ご飯が無事に炊けました。朝ご飯にお客様にもお出しして、庭の栗をご賞味いただきました。もう2~3回程度栗ご飯、できそうです。