何ともはや悩ましい、くりくりっとしたつぶらな瞳が、1m先からこっちを向いています。天心爛漫で好奇心旺盛なその小動物は、持ち前の愛嬌のある可愛い仕種で、ここ憩が丘の人気者。
ここのところ庭の栗の木の実がいい感じで実っていて、連日リスやカケスでにぎわっています。僕もケロ君ももちろん領有権(???)を主張すべく、参戦していますが、劣勢は否めません。5年前にここに来たときは3mちょっとしかなかった栗の木が、今や5mを越えんとする勢いで、庭の木々たちの中でも存在感が際立っているのです。栗の実も、小さいけれどもたくさんできるようになって、原則鳥や小動物に餌付けをしないウチにも、この時期にはリスが連日やって来ます。
そんな10月9日の午前10時頃、テラスに出る扉の外で、ふさふさと大きな尻尾を振りながら、中をのぞく子リスが現れました。そっとカメラをもって近づくも、逃げ出す気配はなし。でもって小さな体にしては大きな瞳のその子リスは、いかにも「お腹すいちゃったよ、栗の木は先輩たちが占領してるし、カケスも怖いんだ」と言っているように見えないこともない(と極めて個人的な妄想です)。
やれやれ・・・、僕らが取っておいた栗の実を投げてやると、喜び勇んで食べ始めました。栗の実を頬張る子リスの満足げな表情が、何とも愛くるしいのでした。
随分日が高くなって来たので、ドアを網戸にして洗い終わったお皿を片付けていると、すぐ横で何かが動く物音・・・。変だな・・・。と振り向くと、さっきの子リスが家の中まで入って来ているじゃないですか!ウチのテラスの扉の網戸は、ちょっと簡易な折り畳み式なので、強い力で押すとしなって隙間ができてしまいます。きっと子リスはそこから侵入したに違いないのでしょう。ソファーの上を、まるで人間の子供さながらに飛び跳ねています。仕方がないので網戸を開け放って、追い出しました。
家を出る際に振り向いた子リスは「もう1つだけ、栗欲しい」と罪深げな瞳でまたもや催促。やれやれ、本当にこれが最後なんだぞ、と子リスではなく自分に言い聞かせながら栗を取って来ると、今度は子リスは投げてもらう距離を縮めて、直に手のひらから栗を持っていったのでした。
この日は子リスの表情にあえなく方針変更してしまったけれども、これは紛れもない野生動物への餌付けです。餌付けをすると、ほとんどの場合その動物にとっていいことはないと言われているようです。そもそも野生の動物や昆虫は、厳しい生存競争や餌の確保・取り合いの中で、たくましく生き延びています。餌付けは野生で生き続けて行くためのたくましさやしたたかさを削ぐだけではなくて、優秀な(生存競争に優位な)個体が子孫を残して行くべきところを崩してもしまいます。
そう頭の中ではわかっているものの、ちょっとあちこちを見渡すと小鳥のための餌台がある家がほとんどで、毎日穀類やちょっとした果物までが庭先に供されているありさま。これをノーと叫んでみたところで、「四季さん、変わった方ね」で済まされてしまうのも現実でしょう。そう言えば何度か訪れたカナダでも、小鳥の餌と小洒落た餌台は、ものすごい品ぞろえでびっくりしたことを思い出しました。
人様のやっていることにまで意見具申する立場にないのは明白ではあるけれども、やっぱり小鳥やリスへの餌の提供は、しないことにしよう。庭の栗泥棒は大目に見る(しかも、そっと見ていることにします)として、あんまり至近距離に現れて、おねだりは慎んでいただきたいものです。
ここのところ庭の栗の木の実がいい感じで実っていて、連日リスやカケスでにぎわっています。僕もケロ君ももちろん領有権(???)を主張すべく、参戦していますが、劣勢は否めません。5年前にここに来たときは3mちょっとしかなかった栗の木が、今や5mを越えんとする勢いで、庭の木々たちの中でも存在感が際立っているのです。栗の実も、小さいけれどもたくさんできるようになって、原則鳥や小動物に餌付けをしないウチにも、この時期にはリスが連日やって来ます。

やれやれ・・・、僕らが取っておいた栗の実を投げてやると、喜び勇んで食べ始めました。栗の実を頬張る子リスの満足げな表情が、何とも愛くるしいのでした。
随分日が高くなって来たので、ドアを網戸にして洗い終わったお皿を片付けていると、すぐ横で何かが動く物音・・・。変だな・・・。と振り向くと、さっきの子リスが家の中まで入って来ているじゃないですか!ウチのテラスの扉の網戸は、ちょっと簡易な折り畳み式なので、強い力で押すとしなって隙間ができてしまいます。きっと子リスはそこから侵入したに違いないのでしょう。ソファーの上を、まるで人間の子供さながらに飛び跳ねています。仕方がないので網戸を開け放って、追い出しました。
家を出る際に振り向いた子リスは「もう1つだけ、栗欲しい」と罪深げな瞳でまたもや催促。やれやれ、本当にこれが最後なんだぞ、と子リスではなく自分に言い聞かせながら栗を取って来ると、今度は子リスは投げてもらう距離を縮めて、直に手のひらから栗を持っていったのでした。

そう頭の中ではわかっているものの、ちょっとあちこちを見渡すと小鳥のための餌台がある家がほとんどで、毎日穀類やちょっとした果物までが庭先に供されているありさま。これをノーと叫んでみたところで、「四季さん、変わった方ね」で済まされてしまうのも現実でしょう。そう言えば何度か訪れたカナダでも、小鳥の餌と小洒落た餌台は、ものすごい品ぞろえでびっくりしたことを思い出しました。
人様のやっていることにまで意見具申する立場にないのは明白ではあるけれども、やっぱり小鳥やリスへの餌の提供は、しないことにしよう。庭の栗泥棒は大目に見る(しかも、そっと見ていることにします)として、あんまり至近距離に現れて、おねだりは慎んでいただきたいものです。