志穂 つぶやかないで、いってみよう。

日々の出来事を書いていきます。

マドモアゼル・モーツァルト 本編【音楽座ミュージカル】

2009-02-04 16:30:37 | 芝居・ライブ・イベント
ミュージカル「マドモアゼル・モーツァルト」本編です。

かなり長いです・・・

※ネタバレありです。
 ただ、内容を知ってからステージを観てもとても楽しめると思います。(何度観ても、楽しめると思います。)


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日時:2009/2/1(日)
   バックステージツアー開始:11:15
   開場:13:00/開演:13:30
会場:グリーンホール相模大野
上演:Rカンパニー
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<あらすじ>
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天才作曲家モーツァルトは、実は女の子だった!
名前は「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」ではなく「エリーザ」。
でも、時代は18世紀。
「女に作曲など出来ない」とされ、女性は宮廷音楽家になれなかった時代。

娘の才能を世に出そうと思ったモーツァルトの父レオポルドは、
なんと、エリーザの髪の毛を切り、男の子としてしまいます。
「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」の誕生です。

次から次へと才能を発揮して、注目を集めるモーツァルト。
しかし女であるにも関わらず、コンスタンツェの母によって
コンスタンツェと結婚させられてしまったモーツァルト。

男だけど実は女のモーツァルトと、コンスタンツェとの結婚生活。
実は女でありながら、そのことを隠して曲を作り続けた
モーツァルトの一生と、モーツァルトを取り巻く人々を描いています。
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●音楽
ミュージカルの曲は小室哲哉が作曲していますが、
モーツァルトのミュージカルですから、モーツァルトの曲がたくさん出てきます。

スタッフの「音楽担当」の先頭には
 「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」
と書かれています。

劇中で使われたモーツァルトの曲も、分かる限りで書いてみました。


●演奏
音楽の演奏は、基本は録音されたものなのですが、舞台上手の後ろ側のところに、ピアノとヴァイオリンの演奏者がいます。

録音された音楽のほかに、生の音が入る部分が劇中全般にあって、生のピアノとヴァイオリンが入ります。


●精霊たち
原作には登場しないらしいですが、ミュージカルには
モーツァルトを取り巻く14人の精霊たちが登場します。

精霊たちは
 ・劇中に最初から最後まで登場し、舞台の世界観を創り上げる。
 ・人間からは見えない(という設定)
 ・登場人物たちの気持ちを動作や歌で表現する(セリフは一切なし)
 ・グローブサークルに乗っている時は「音符」を表現していることがある
です。

精霊たちには台詞がありませんし、殆どのシーンで登場しているので、説明が難しいので、本当に「舞台を観てくださいっ!」としか言えないのですが、特徴あるシーンについては、説明を入れようかと思います。

精霊たちにはそれぞれ、モーツァルトの4つのオペラの登場人物の名前がついています。

 ・ケルビーノ(フィガロの結婚)
 ・スザンナ(フィガロの結婚)
 ・フィガロ(フィガロの結婚)
 ・ドン・ジョヴァンニ(ドン・ジョヴァンニ)
 ・ツェルリーナ(ドン・ジョヴァンニ)
 ・レポレッロ(ドン・ジョヴァンニ)
 ・グリエルモ(コシ・ファン・トゥッテ)
 ・フェランド(コシ・ファン・トゥッテ)
 ・フィオルデリージ(コシ・ファン・トゥッテ)
 ・ドラベッラ(コシ・ファン・トゥッテ)
 ・夜の女王(魔笛)
 ・タミーノ(魔笛)
 ・パパゲーナ(魔笛)
 ・ダーメ(魔笛)

各オペラの内容などはこちらをご参照ください。
・フィガロの結婚
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AC%E3%83%AD%E3%81%AE%E7%B5%90%E5%A9%9A

・ドン・ジョヴァンニ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%8B

・コシ・ファン・トゥッテ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%83%E3%83%86

・魔笛
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E7%AC%9B


●幕開け
モーツァルトが亡くなり、亡骸がベッドに横たわり、
ベッドのそばでコンスタンツェが泣いているシーンから始まります。

ベッドの反対側には、モーツァルトの弟子のフランツと
劇場支配人シカネーダー。

「この部屋から出て行ってください・・・二人っきりにしてください・・・」
コンスタンツェのこの台詞の後、
精霊たちのコーラスで物語が始まります。

使われたモーツァルトの曲
レクイエム二短調から(涙の日)


●ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの誕生
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第2楽章の旋律に合わせて歌う、天真爛漫で可愛らしい少女エリーザが登場します。

エリーザはツェンバロの前に座り演奏を始めます。
最初は「キラキラ星」を弾いているのですが、その旋律に飽き足らず、どんどんと変奏していってしまうエリーザ。

エリーザに音楽を教えている父レオポルトは
 「なぜ、楽譜通りに弾かないのだ!!」
と怒るのですが、すぐに
 「ん?もしかして・・・即興で弾いているのか?!!」
と、娘の才能に驚きます。

 「だって~こっちの方が楽しいんだもん!」
と、天真爛漫に即興で演奏を続けるエリーザ。

娘を宮廷音楽家にしたいと考えた父レオポルト。
しかし、女性は宮廷音楽家にはなれなかった時代。

父は娘を男の子にすることを考えます。
そして、彼女は父によって男の子とされ「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」が誕生します。

精霊たちがモーツァルトの誕生を祝います。

使われたモーツァルトの曲
アイネ・クライネ・ナハトムジーク(1楽章、2楽章)
きらきら星変奏曲
トルコ行進曲(ピアノソナタ11番第3楽章)


●コンスタンツェとの結婚
男性として成長したモーツァルトは、次々に曲を作曲していきます。

このころ住んでいた下宿の娘、コンスタンツェは、モーツァルトに想いを寄せています。
コンスタンツェは、何とかモーツァルトに想いを伝えたいのですが、なかなか伝わらず・・・

しかもモーツァルトは
 「あ~結婚なんて無理無理、僕には結婚は向かないよ!」
と言う始末。

そこへ登場するコンスタンツェの母。
いかにも「下宿をやってるお母ちゃん」って感じの
貫録たっぷりのお母さんです。
(コンスタンツェの衣装のテーマカラーはピンクなのですが、
お母さんもピンクを着ています)

コンスタンツェとモーツァルトを結婚させようと思っていた母は、
半ば無理やり、結婚させてしまいます。

オペラ「フィガロの結婚」に合わせて、精霊たちが祝います。
精霊たちが結婚式を先導し、二人の結婚式が行われます。
(あくまでも精霊は人間からは見えません)

モーツァルトに想いを寄せていたコンスタンツェは喜びますが、
実は女なのに、女性と結婚してしまったモーツァルトは困惑するだけ。

コンスタンツェは初々しい新妻らしく、モーツァルトをベッドに誘ったり、
色々と喜ばせようとします。

コンスタンツェのテーマカラーであるピンク。
淡いピンクのナイトガウンを着たコンスタンツェが初々しいです。

が・・・その度にモーツァルトは
 「あ~仕事仕事!」
と、ツェンバロに向かい、はぐらかすだけ・・・

そりゃ、そうですよね。。。
女であることを隠して結婚してしまったんですから、
普通の夫婦のようにはいきませんし、
モーツァルトだって困ってしまったでしょう。

最初は困惑していたコンスタンツェですが、
だんだんとイライラが募り、ついには爆発してしまいます。

そしてとうとう・・・モーツァルトは自分が女であることをコンスタンツェに明かします。

困惑するコンスタンツェ。

女であることを明かしたモーツァルトから
 「君に・・・そばにいてほしい」
と言われ、うなずくコンスタンツェ。

彼女は誰にも秘密を漏らさず、隠し通します。

父親の欲から、男の子にされ、ついには女性と結婚してしまったモーツァルト。
彼の苦悩は続きます。


使われたモーツァルトの曲
フィガロの結婚(序曲、恋とはどんなものかしら)


●サリエリの登場
時が前後しますが・・・宮廷音楽家サリエリです。

自分は宮廷音楽家なのに、宮廷音楽家ではないモーツァルトに人気を持っていかれてしまったサリエリ。
(まだ、モーツァルトは宮廷音楽家にはなっていない)
モーツァルトの人気に嫉妬します。

ふとしたことから、サリエリは
 「モーツァルトは女ではないか・・・?」
と思い始めます。

そして、恋人の歌姫カテリーナを使い、モーツァルトの正体を暴こうとたくらみます。

が、たくらみは失敗し、モーツァルトの正体は分からずに終わります。


●人気の落ち目と父の死
モーツァルトの人気が、次第に落ちてきます。

演奏会をやっても客は来なくてガラガラ。
そんな日々が続きます。

それと反対に、人気が出なかったサリエリは人気急上昇。

モーツァルトは
 「なぜ?なぜ?」
を繰り返します。

サリエリは冷たく
 「君の音楽は飽きられたのさ。世間は常に新しいものを求めている」
と言い放ちます。

そこへ、台本作家ダ・ポンテが、ドン・ジョヴァンニの台本を手に現れます。
 「新しいオペラを書かないか?!」
ダ・ポンテの言葉に「ドン・ジョヴァンニ」を書き始めるモーツァルト。

「ドン・ジョヴァンニ」の「地獄」のシーンで、モーツァルトの父レオポルトが死んだと伝えられます。

この「地獄」のシーンには、実際に「ドン・ジョヴァンニ」に登場する「騎士長の石像」と、複数の「黒い影」が出てきます。

精霊タミーノは剣を振り回し、戦いが繰り広げられ、地獄のシーンが終わります。

 「パパが・・・死んだ・・・」


●マドモアゼル・モーツァルト
モーツァルトの父レオポルトが死んだことによって、モーツァルトは
 「僕は自由だ!もう男でいる必要なんかないんだ!」
と喜び、今度は「女性」となって登場します。

モーツァルトのテーマカラーであるブルーのドレスを着て
コンスタンツェと共に「女同士」で出かけます。

今まで男だったモーツァルト。
ドレスを着ても、男だった頃のように大股でズカズカと歩き、
コンスタンツェから
 「もっと歩幅を小さく!おしとやかに!!背筋を伸ばしてっ!!」
と、ダメ出しを食らいます(笑)

出かけた先でサリエリ、カテリーナのカップルと遭遇したモーツァルトとコンスタンツェ。

モーツァルトは
 「モーツァルトのいとこで、ザルツブルクから来ているエリーザ」
と紹介されますが、サリエリはエリーザに一目ぼれ(笑)

エリーザ(モーツァルト)に一目ぼれしたサリエリは、花束を持ってモーツァルトの家を訪ねます。

コンスタンツェが
 「サリエリが来ちゃったわよ・・・」
と言うと
 「彼が用があるのは、男?女?」
と聞き返します(笑)

サリエリにとって、モーツァルトはライバルですが、エリーザは一目惚れした素敵な女性。

サリエリは両方知っているわけですから、モーツァルトとしては、男として出ていくか、女として出ていくか、困りますよね(笑)

サリエリが
 「エリーザさんはいらっしゃいますか?」
と聞くと
 「うちは狭いので、私の実家に泊まってもらっていまして・・・」
と取り繕うコンスタンツェ。

すると続けてサリエリは
 「では、ご主人にお会いしたいのですが」

全く忙しいったらありません(笑)

エリーザは「運命の人であり、結婚したい」と思うサリエリ。

しばらくしてサリエリがモーツァルトに打診します。
 「宮廷音楽家の席が一つ空いたんだが、君を推薦しようと思う」
モーツァルトは喜びます。

が・・・
 「その代り・・・エリーザ嬢によろしく伝えてほしい」
と。

 「モーツアルト = エリーザ」
ですから、そんなこと言われても困っちゃいますよね(笑)

この辺の、モーツァルト、コンスタンツェ、サリエリのやり取りが、結構面白いです。



●子供ができた!
コンスタンツェに子供ができます。

でも、夫であるモーツァルトは女。
皆が祝福する中、モーツァルトの姉ナンネリはかなり困惑して祝福します。

ハッキリした事実は語られませんが、子供はおそらく、コンスタンツェの不倫相手で、モーツァルトの弟子であるフランツの子供。

フランツは
 「お腹の子は、僕の子供ではないのか?」
と疑いますが、
 「夫の子です!」
と言い通すコンスタンツェ。

夫が女であることを隠し、お腹の子どもの正体を隠し、疲れ果てたコンスタンツェ。

 「あなたのせいで、いったいどれだけの人が振り回されてるのよ?!
  生まれてくる子供が・・・可哀そう・・・」

と、嘆き悲しんでモーツァルトに当たると、彼は「僕だって、どうしたらいいかわからないんだ。。。」と答えます。


ただただ、音楽が大好きだった女の子エリーザ。
父親の欲によって、男の子にされたエリーザ。
もう、過去には戻れない。。。


●魔笛とモーツァルトの死
劇場支配人シカネーダーが、モーツァルトの前に現れます。

「新しいオペラを作ろう。貴族相手の堅苦しいのじゃなくて、もっと民衆に受けるものを!」

モーツァルトは、新しいオペラを書き始めます。
書いて、書いて・・・書いて書いて・・・次から次から湧き出てくる音を、音符を、ひたすら五線紙に書き続けます。

不眠不休で作業をするモーツァルトを心配するコンスタンツェ。
シカネーダーに
 「少し、休むように言ってください」
と頼む彼女に
 「いま、彼を止めてはいけない。書き続けるんだ」
とシカネーダー。

弟子のフランツの方が先にギブアップしてしまいますが、
モーツァルトは書き続けます。

そして、出来上がったオペラ「魔笛」。

上演は大成功。
民衆は、オペラのアリアを口ずさみながら帰っていきます。

大喜びするシカネーダーの元に、フラフラとよろめきながら現れるモーツァルト。

そのまま倒れ、帰らぬ人となってしまいます。

倒れたモーツァルトを助けるために、服を脱がせたシカネーダーは、モーツァルトが女であることを知ります。

が・・・黙ったまま、そっと服を着せて亡骸を運ぶシカネーダー。

モーツァルトの亡骸がベッドに横たわり、
シカネーダーとフランツがベッドの脇に、
反対側の脇に、コンスタンツェがひざまづいている最初のシーンに戻ります。

「この部屋から出て行ってください・・・二人っきりにしてください・・・」



●サリエリが観たまぼろし
雪が降る中、サリエリはエリーザに出会います。

しかしそれは、エリーザではなく、エリーザの幻(面影?)。
雪が降る中、天から白い羽が3枚落ちてきます。

最後の1枚を拾った時、サリエリはエリーザの正体に気づいたんでしょうか・・・?


●カーテンコール
カーテンコールは5回くらい掛かりました。
客席は、スタンディング・オベーションで半分くらいの人が立っていたと思います。
あちこちから「ブラボーッ!」の声が飛びます。

ずっとずっと鳴りやまない拍手に、何度も応えてくれた役者さんたち。
そして、ステージ上手で演奏していたヴァイオリン&ピアノ奏者の方たち。


本当に本当に、素晴らしいステージでした。
この「素晴らしさ」は、言葉では言い表せませんし、説明もうまくできません。
ミュージカルは、演技、音楽、ダンス、歌、照明、音響、大道具、演出・・・色々な要素で出来上がっていますが、どれをとっても「素晴らしい」の一言に尽きます。

精霊は台詞がない分、ダンスや歌が多いのですが、
精霊の方たちのダンスも、素晴らしかったです。

追加公演とかあれば、もう1度観たいです。
1度と言わず、2度、3度と観たいくらいですね。

Rカンパニーの方々、苦境の中、上演を決めてくださって、
そして素晴らしい舞台を観せてくださって、本当にありがとうございました。
3月には関西公演もありますが、頑張ってください

炬燵うたた寝とメガネレンズ

2009-02-03 12:35:43 | Weblog
やってしまいました~

炬燵でうたた寝・・・よくやってしまうんですが、
座椅子に座ったまま、知らない間に
よりかかって寝てることがあります

今日も
 「眠い~あ~眠い~
と思ってたら、知らない間に1時間くらい寝てました

あんまり長時間やると、首とか腰とか痛くなります。
今日はちょっと尾てい骨が痛かったです。


で、眼が覚めても「コタツ寝」をしてしまうと、
しばらく頭がボーっとしてることが多いので、
ちょっとしてから出かけようと思い、
メガネ拭きで眼鏡レンズの掃除をしてたら

  左側のレンズがフレームから外れて飛んで行った・・・

絨毯の上に落ちたのでレンズは無事でした。
(両眼32,000円のレンズ、買って1か月くらいなのに割れたらショック)

フレームの留めネジがゆるんだようで、
ネジもフレームにくっついてたので
精密ドライバーで締めなおしましたが、
斜視矯正用のプリズムが入っているため、
レンズの外端側が厚くなっているので
(レンズ自体は、非球面態の圧縮レンズなんですが、
プリズム部分だけ分厚くなってます)
レンズを留めてる部分に負荷がかかりやすいのかも・・・

眼鏡のレンズ片方無かったら、家の中でも転びます…たぶん

かといって、レンズだけで32,000円なので、
スペアのメガネ作るわけにもいかないきません。。。

ホントに眼鏡が壊れたら、とりあえず普通の
「近視用眼鏡(前に使ってたやつ)」掛けときますが、
プリズム入りのレンズに慣れてしまった今、
普通の近視用眼鏡掛けると、すごく違和感あります。

マドモアゼル・モーツァルト【音楽座ミュージカル バックステージ・ツアー】

2009-02-02 12:24:37 | 芝居・ライブ・イベント
昨日に引き続き
  ミュージカル「マドモアゼル・モーツァルト」
のお話です。

ミュージカル「マドモアゼル・モーツァルト」バックステージツアーです。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
日時:2009/2/1(日)
   バックステージツアー開始:11:15
   開場:13:00/開演:13:30
会場:グリーンホール相模大野
上演:Rカンパニー
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「マドモアゼル・モーツァルト」の本編の前に行われた
バックステージツアーに、夫とともに参加しました。
(以後、バックステージツアー => BST)

BSTに参加するためにロビーに集合。


藤田将範さん(通称「たまさん」)から、BSTについての説明。



藤田将範さん。ヨン様にちょっと似てるんですが・・・写真だとあんまり似てませんね~(ご本人も、そう仰ってました。)



BSTというのは、普段は観られない舞台裏や舞台そで、
リハーサルなどを見学したり、実際に上演前の舞台に上がって
セットなどを間近で見たりすることができます。

Bunkamuraなどでたまにやっていますが、
大抵、BSTだけで料金を取られますが、が、今回のBST、無料でした
また、上演前のリハーサルを見せてもらえる機会はほとんどありませんので、大変貴重な機会でした。

BST参加の集合時間は11:15。
朝10時に家を出ましたが、日曜の朝10時…ちょっと眠いです

BST参加者全員が、ロビーに集合。
今回の参加者は約250名。
ダ・ポンテ役の藤田将範さんが、BSTの説明をします。

人数が多いので、4チームに分かれて移動することに。
チーム名は、モーツァルトのオペラから取って
 ・フィガロの結婚 チーム
 ・ドン・ジョヴァンニ チーム
 ・コシ・ファン・トゥッテ チーム
 ・魔笛 チーム

BSTが始まる前に、藤田さんから1つクイズが。
役者の殆どは小型マイクを耳の所に目立たないようにつけていますが、
そのマイク、1本いくらでしょう?

正解は・・・1本80万円だそうです
ひゃぁぁぁぁ~お値段、すごいですね~
音質も抜群ですし、パチンコ屋で使われてるインカムと同じ、
というわけにはいきませんね

パチンコ屋では、しょっちゅう、ぶつけただの、落しただの故障しただのって、
新しいインカムを買ってましたが、小型マイクは
 「あ・・・踏んじゃった・・・
ってワケにはいかないですね
(インカムも安いものではないので、あんまり壊してばかりいる人は
 「今度壊したら給料から引くぞ!
って言われてましたが)


最初に、リハーサルを30分見学。
歌とダンスのリハーサルなので「S(SONG)D(DANCE)」と呼ばれています。
全員客席に座って、SDを見学。

BST参加者に見せるためのSDではなく、真剣にやっているSDです。
やっていたのは「女の子モーツァルト(エリーザ)」の登場シーンと、
1幕の最後、オペラ「ドン・ジョヴァンニ」の地獄のシーン。

客席に座っていた女性スタッフから、ダメ出しや指示が飛びます。
演出家か、舞台監督かな??と思っていたら、
なんと、役者の秋本みな子さんでした。
(サリエリの恋人・カテリーナ役で出演)

秋本みな子さん、どこかで聞き覚えが・・・
もしかして、劇団四季にいませんでした??
と思ってプロフィールを確認したら、
やっぱり、かつて、四季に在籍してました。

CATS(品川でやってた頃)とかに出ていたので、
何度かステージを観てたと思います。

さて、何で役者の秋本さんが、演出家のようなことをしていたかというと、
Rカンパニーでは、演出家や舞台監督のほかに、
役者が演出家の視点から見て指示を出したり、
専門の衣装スタッフもいますが、役者が衣装に参加したり、
役者さんもスタッフサイドの仕事に参加して、
一緒にステージを作り上げていく、ということらしいです。

なんか、こういうのいいなあ、って思いました。
専門のスタッフが全てやってくれる方が楽でしょうし、
スタッフ側の作業に参加すると、役者の負担が増えると思いますが、
完全分業でスタッフ側で出来上がったものを
 「ハイ、これです」
って持ってこられて
 「なんか、思ってたのと違う・・・」
ってなったら、なんかしっくりこないでしょうから。。。


SDの見学が終わって、今度はステージ上手へ。
そこには、衣装が置いてありました。

「マドモアゼル・モーツァルト」には、実在する人間のほかに、
モーツァルトを取り巻く
  「14人の精霊たち」
が、劇中に最初から最後まで登場します。
精霊たちは、各登場人物の心を表現したりします。

人間の衣装は「色の付いているもの」。
精霊の衣装は「白」。
ちなみに、精霊は「人間からは見えない」ということになってます。

見せていただいたのは、モーツァルト、コンスタンツェ、ナンネル(モーツァルトの姉)、精霊ドラベッラ(フィオルデリージ)、精霊タミーノの衣装。

人間は「色つきの衣装」ですが、登場人物ごとに
「テーマカラー」が決められていて、
役の上で歳をとっていって衣裳が変わっても、
同じテーマカラーの色の衣装です。

ちなみにテーマカラーは
 ・モーツァルト:青色
 ・モーツァルトの母アンナ:青色
 ・モーツァルトの姉ナンネル:黄色
 ・コンスタンツェ:ピンク
です。

モーツァルトは「母親似だったのでは?」という説があるそうで、
それでお母さんのテーマカラーも「青」だそうです。

コンスタンツェは可愛らしい感じのピンクのドレスでした。
淡いピンク色から、ハッキリしたピンク色まで、
色々な「ピンク色衣装」で登場するコンスタンツェですが、
どの衣装もとても素敵でした。

もうひとつ見せていただいた小道具が「譜面」。
モーツァルトは作曲家ですから、劇中でものすごくたくさん譜面を書きます。
ツェンバロの前に座っては、譜面を書いています。

当然、小道具として「譜面」もあるのですが、
なんと、この譜面、某大学に保存されている
 「モーツァルト直筆の譜面のコピー」
を借りてきて、役者さんの1人が、
1枚1枚、手書きで書き写したものだそうです。

譜面の中で、モーツァルトがグチャグチャっと書き消した後も
同じようにグチャグチャっと書き消してあり、
細かい指示や記号も忠実に写されていました。

役の稽古だけでも大変なのに、譜面を1枚1枚書き写し・・・
ホント、気の遠くなるような作業ですね。。。


最後に、ステージに案内されました。
「マドモアゼル・モーツァルト」で使われる大道具はいくつかありますが、
基本的には「グローブ・サークル」と呼ばれる、
大きな鉄柱を組み合わせてできた「球体」です。

Rカンパニーのサイトのトップページの写真で、
モーツァルトが中に入っている球体が「グローブ・サークル」
↓こちらで観れます
http://www.ongakuza-musical.com/

この球体、4分割されていて、場面に応じて立てたり寝かせたりして
回したりして使うのですが、4分の1のもので
  重さが500キロ

4つ合わせて「サークル」にすると、何と2トン

500キロの鉄の塊を、回すときは2~3人、立てたり寝かしたりするときは
4~5人で行うそうです。
グローブ・サークルを扱うのは、基本的に「精霊たち」だけなんですが、
14人の精霊のうち、男性は5人。
しかも、暗転してない場面で、音を立てないように
静かに動かさなければならないので、とっても大変だそうです。

一番最後に、4つを組み合わせて球体にして回すシーンがあるんですが、

 「2トンのやつを回してるのね。。。

と思ったら、なんか自分まで重いものを持っているような気がしました(笑)


球体をアルミで作れば、もっと軽く作れるのですが、
舞台美術の朝倉摂氏が
  「俺は絶対に『鉄』にこだわる!」
と、鉄材にこだわった結果、とっても重くなったそうです

ただ、ライトが当たった時の重厚感などは、
アルミと鉄では全然違ってきますから、
その辺のこだわりなのだそうです。

BSTだけでも、かなり盛りだくさんの内容で楽しめました。
BSTを案内してくださったのは、BST終了後、1時間もしたら
舞台にあがる役者さんたち。
忙しい中、一つ一つ丁寧に説明してくださった役者さんたち。

「お客さんと一緒に舞台をつくっていく」
っていう感じと温かさがとても伝わってきて、とても良かったです。


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<Rカンパニー 公式サイト>
http://www.ongakuza-musical.com/

こちらで、劇中の曲が聴けたり、映像が観れます。
劇中の曲は2曲聴けますが「子供ができた」という曲は
  「永遠と名付けて デイドリーム」
をアレンジしてあるものです。
知ってる方は、ぜひ聴いてみてください☆


<チケットぴあの「マドモアゼル・モーツァルト特集」>
http://t.pia.jp/feature/stage/m-mozart/m-mozart.html

「ぴあ」のサイトですが、こちらにも動画があります。
あと「舞台裏潜入レポ」とかもあります。
表舞台とはまた違って、楽しめると思いますので、
覗いてみていくださいね~☆
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BSTのレポだけで、だいぶ長くなってしまいました
(BST自体、かなり濃い内容でしたし)

次は「本編」いきます!

マドモアゼル・モーツァルト【音楽座ミュージカル】

2009-02-01 22:21:46 | 芝居・ライブ・イベント
「Rカンパニー」の音楽座ミュージカル
  「マドモアゼル・モーツァルト」
の神奈川公演(相模大野)に行ってきました。

バックステージツアー(開演直前のリハや舞台そでを見学できる)
も行われたので、そちらにも参加しました。
(長くなってしまうので、バックステージツアー、本編については後日)


一言感想
「ミュージカルに必要な要素、歌、音楽、ダンス、演出、脚本
音響、照明、衣装、舞台美術・・・
全てにおいて芸術性も完成度も高く、とても素晴らしい。
かつ、初めて観る人でも緊張せずに楽しめるミュージカル

・・・「一言」じゃなくなっちゃいました(笑)

本当に本当に、どの部分をとっても芸術性と完成度の高いミュージカルでした。
ミュージカルで鳥肌が立つくらいゾクっとしたのは、
いったい何年ぶりだろう・・・?と思うくらいでした。

カーテンコールが5回くらいかかって、スタンディングオベーション
(全員ではないけれど客席の半分近くは立ってたと思います)
「ブラボーっ!!」の声があちこちから飛びました。


哲ちゃん(小室哲哉)が音楽を作曲したことで、
協賛企業(テ●ビ朝日ね)が降りてしまい、
一時は上演が危ぶまれたこの作品。

でも、Rカンパニーの方たちが
 「芸術に、音楽に罪はない」
と、上演を決意してくださり、稽古の合間をぬって
地道に宣伝活動をしたりしながら、実現した公演でした。

本当に、一人でも多くの人に観てもらいたい、素晴らしい舞台でした。

公演日程が発表され、チケットも発売された後に
哲ちゃんの事件が起こり、テ●ビ朝日が協賛から降りてしまったのですが、
 「なんでこのタイミングで協賛から降りるかね?!」
って憤りを感じていました。

テ●ビ朝日側は「作曲者が逮捕されたので企業イメージが悪くなる」
と主張してましたが、罪を問われているのは哲ちゃんであり、
彼が作り出した音楽ではありません。

もし上演中止になってしまったら、
何よりも一番ショックを受けるのは、チケットを購入して
公演を楽しみにしているお客さんだと思います。

お客さんを悲しませるようなことをする企業には、
ほかのイベントなどでも「協賛」を名乗ってほしくないです。

世間を騒がせた事件ではありますが、
厄介事から逃げるように協賛を降りたら、そっちの方がよっぽど
  「企業イメージが悪くなる」
んじゃないかと思うんですが。。。
(少なくとも私の中では、テ●ビ朝日イメージはな感じです。)

でも、そんな苦境にも負けず上演された本作品。
相模大野公演は2日とも完売の満員御礼でした。


ミュージカル「マドモアゼル・モーツァルト」のポスターとチラシ。