すもーる・すたっふ
”愚直に”Th!nk Different for Serendipity
 



ビジネス戦略を考える:『プロの経営者っているのでしょうか?』経由、
事業計画の要諦(かなめ)"売上げポテンシャルをつかむ":『起業家は育成できないか?
本論考の「問題提起」より、
 私は、わが国の起業家不在、ベンチャースピリット欠如は、日本人固有の問題ではないと考えます。それは、経済成長を唯一の価値基準として国際競争力のある大企業を築きあげるわが国の経済政策、教育政策が築き上げた社会風土を反映しているものにすぎないと考えます。知的財産立国を作り上げる根本となる個人の創造性、独立心は教育と風土のわずかな改善によって育まれると信じます。起業こそ創造性や自律性を育む最大の機会なのです。この未曾有のベンチャー起業推進施策の中で、根本的にして唯一欠けている起業家育成の道を早急に模索し、実行することが重要と考えます。


「日本式ベンチャー創造仮説の脆弱性」より、
 それは、不確実性に富む事業の先行きに対して関与する人達の見方が違うことです。正解がないから誰でも思い思いのことを言えます。不確実性に対しては誰もがプロであると同時にアマチュアです。大企業であっても、新規事業は、少数(ほとんどは一人)のリスクテイカーによって周囲の保守的な反対を押し切って進みます。不確実性の前では大企業であろうが、どんな組織であろうが決して一枚岩にはならないのが普通です。それぞれ自分こそ一番と思う寄せ集めの80年代のベンチャーマネージメント・チームが機能しなかった理由はそこにあります。自分の解が正しいと思えば戦略が変ります。具体的な活動のひとつひとつも変ります。他の人と合わなくなります。

「起業家の育成」より、
 起業家あるいはクリエイターの行為や能力について、先ほど引用した「間違いだらけのテクノロジーマネージメント―校篠、本荘」で、両氏は起業家の行為を" 技術というシーズと市場の潜在ニーズをつなげる能力は多分に属人的なもので、その具体的なプロセスは混沌として人間くさい営み" と表現しています。米国のコンサルティング会社は、その能力について"事業構築と研究開発のマネージメントの経験に裏打ちされた高いレベルの創造力と技術評価能力を持ち、左脳と右脳のバランスが生み出すビジョン描画能力を持っていることが必要" などとも言っています。

 私は、「わが国の起業家不在、ベンチャースピリット欠如は、日本人固有の問題ではない。それは、経済成長を唯一の価値基準として国際競争力のある大企業を築きあげるわが国の経済政策、教育政策が築き上げた社会風土の鏡です」とも言いました。大企業やお役所に勤めることがもっとも安全で誇らしいとする風土を作ってきたのは事実です。加えて、その風土が生んだ"起業家を生まない遠因"がすぐ足元にあります。それは、別項で指摘する「ベンチャービジネスの技術評価」の問題であり、本来大企業向けの経営理論のつぎはぎで指導されている事業計画作成指導などです


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#関連リンク
産業技術総合研究所 ベンチャー開発戦略研究センター



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