goo blog サービス終了のお知らせ 

詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

恋愛小説「途中下車」NO.76

2011年10月26日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・


第三部第二十一章「昇進」NO.76

10月1日に課長に昇進をする人たちの内示祝いをしようという話が同期の間で持ち上がった。
今回、係長から課長へ昇進するのは、私と高井、柴崎とそして裕樹だった。
裕樹は、営業部から技術部への異動と同時の昇進だった。

洒落たイタリアレストランの2階のフロアー部分を貸しきっての開催だった。

会社に入ったときは同じスタートラインに並んでいても
その後の昇級で、給料も待遇も変わってくる。
出世の早い同期にライバル心を持っているのははじめのうちだけだ。
そのうち、みんなこの会社から期待されている同期に媚を売ってくる。
いつか、上司になるかも知れないからだ。

そういった意味では、SABの人事は冷淡でシビアだった。
自分の上司が、同期や自分よりも若手であるなどというのはザラにあった。
仕事ができれば、出世させ、やがて一握りの人間たちだけが、この会社を動かしていく。

社長、副社長、そして取締役たち。
SABの急成長をさせていった人たちには、それだけの報酬も与えられている。
役職手当も、社用車での送迎も・・・・・
祖父は、そうした実力のある人間たちを囲い込むのを得意としていた。

そんな上層部を見ながら日々の仕事をしている人間にとって、真っ先にゴマをすっておこうと思うのは、同期の中での出世頭であった。

内示祝いの参加者の名簿の中に、祐樹の名前を見つけた私は、業務時間中なのに
なぜか頬を赤らめた。
その次のメールは、「SAB株式会社 創立50周年パーティのお知らせ」だった。
そういえば、この会社も10月23日に創立50周年を迎えるのだった。
「だから・・・・・」
祖父の意図が読めた。午前中に結納を済ませて、このパーティで高井との婚約発表をするのであろう。

**第三部 第二十二章「メール」NO.77**




☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.75

2011年10月24日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第二十章「決断」NO.75

決断をしなければならなかった。
外堀は完全に埋められていた。
高井工機が、SABの傘下に入れば、うちの会社としても手放しで喜べるであろう。
高井工機は、SABに比べれば、まだ小さい会社だったが、技術力があった。
多くの、この業界での特許を持っていた。

祖父と別れた後、私は、悶々と一人で悩んでいた。
「もうどうにでもなれ」
という自暴自棄な気持ちにもなっていた。
姉の遺言がなければ、とっとと高井と結婚を決めていたかも知れない。
祖父が決めた、結納の日・・・・
10月23日までには、結論を出さなければならなかった。

裕樹に会おう・・・・
もう一度会って
私の気持ちを告げよう
それで、もしそれでも裕樹に拒絶されたら
もう、自分の意思は捨てて
会社のために尽くすことにしよう・・・・・

そして
できるだけ
高井を愛するように
努力しよう・・・・・
そうして
幸せな結婚生活をすごすようにしよう・・・・・

ポツリ
ポツリ
瞳からあふれた涙が
リビングのテーブルの上に
水溜りを作っていった。

第三部第二十一章「昇進」NO.76


☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.74

2011年10月21日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第十九章「重圧」NO.74

週明けの水曜日に、私は、祖父に夕食に誘われた。
場所は、会員制のフランス料理のレストランの個室だった。

手持ちぶさたで、先に席について待っていると、まもなく祖父が現れた。

御年80歳とは思えないほど、祖父の顔は精悍に輝いていた。

「まずは、一杯。」
祖父は、ウェイターが持ってきた、琥珀色の液体を私のグラスに注いだ。

「プロジェクトの成功おめでとう。」
というと祖父は、にっこりと笑って私のグラスに自分のグラスをカチリとぶつけた。

「私、乾杯は、二人でするのが好きよ。グラスとグラスを少しだけ・・そうKISSをするように優しく・・・周りに聴こえないくらい少しだけの音をたてて」
昔、私が裕樹と食事をしたときに言い放った言葉を思い出した。

幸せだった日々・・・愛に満ちていた日々
そんな日々は、もうずっと昔のものになってしまった。

「お前の父親、和利から聞いたよ。高井昌樹君とのことを。あの男は、実に社内でも評判がいい。今回のプロジェクトも彼のリーダーシップが発揮されたようだね。」
私は、何も言わずに、ただ継がれたビールをのどに流し込んでいた。

「彼のような逸材を、高井工機に戻すのは、もったいないと思っているんだよ。
そんな折に彼から、お前に求婚をしているという話を聞いてね。さすが私の孫娘だって思ったよ。」
祖父は、上機嫌にビールを飲み干す。
「まぁ善は急げということで、来月の23日に結納を取り交わすことにしたよ。まぁその前、来月の1日に、お前と高井君は、課長に昇進だ。」

私は、グラスの中から沸き立っている、白い小さな泡を見つめていた。

**第三部第二十章「決断」NO.75へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/980617fe68c6c50e363f39c5c556c918

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.73

2011年10月20日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第十八章「感情」NO.73

「お前がその気ならば、お義父さんは、すぐにでも婚約発表をしたいそうだ。
まぁ、高井工機が傘下になると発表したら、この業界、本当に一握りの大手を抜かして
向かうところ敵なしだからな。
ちょうど、今回、お前が参加した大型プロジェクトの成功とともに、世間への大いなるPRにもなると息巻いているよ。」

私の感情とは別のところで、話がどんどん進んでいる。

まぶたに亡くなった姉の顔が浮かんできた。
自殺する直前に、私の携帯の届いた最後の姉からのメール

「百合菜、ごめんね。百合菜は、絶対に自分の愛する人と一緒になってね。
そして幸せになってね。」

携帯の機種を変えても、そのメールだけは、ずっと保護していた。

どんなに悩んでももう相談できる姉はいない。
そしてこの会社で唯一心を許していた親友の友香も・・・・

「まぁ、すぐに結論を出せとはいわない。結婚は一生のことだからな。私や母さんのことは気にしなくていいから。お前のいいように結論をだせばいい。
ただ、お前も29歳だ。子供を生むことを考えたら・・・もうそろそろ・・・」
次第に父親の表情に翳りが見え始めた。

きっと父親は、高井から、私たちの関係を聞き、私も結婚する意志があると思っていたのだろう。もしくは、高井がそんなニュアンスで伝えたのか。

「うん。いきなりのプロポーズだったから、私もまだ、心の整理がつかなくて・・・」
「わかった。じゃあ、夜分に邪魔したな・・・」
父親は、弱々しい笑顔を私に向けると、そのまま私の部屋を後にした。

**第三部第十九章「重圧」NO.74へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c800d83523c859f8361ca21d51507789



☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.72

2011年10月17日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第十七章「関係」NO.72

「百合菜・・・・彼とは、大人のお付き合い、男女の関係だそうだね。」
「・・・・・」
私は、高井が、どのように父親に私たちの関係について話をしているか、全く検討がついていなかったので、そのまま無言で父親の言葉を待っていた。

「お前の姉さん、真里菜のことが、あってから、お前の結婚のことは、私も母さんも心配はしていたが、なかなか口にはできなかったけど。
そういう関係になったということは、お前にも結婚する意志はあるんだろう。」

父親は、よどみのないはっきりした口調で私に問いかけてきた。

「わ・・私は・・・・」
さっきまでの心地よい酔いなど、とっくにどこかに消えてしまっていた。

「高井君というのは、お義父さんからの評判もすこぶるいいみたいだね。」
「お・・・おじいちゃんにしゃべったの?」
「お前の結婚は、もちろんお前の意志を第一優先はするが、お前もわかっているとおり、結婚相手=SAB株式会社を継ぐことになるだろう。だから」
「でも高井君は、私が、冴場の孫だって知らないはずだし・・・・・」
「そうだろうな。このことは、SABでも副社長くらいしかしらないことだからな」
「・・・・・」
私は、下を向いたまま、唇をかみ締めた。
「高井工機といえば、業界でも技術力で定評のある会社だ。お前たちが結婚することによって、高井工業が、SABの傘下に入るということは、会社的にも大きなメリットになる。
まぁ、私は、そういったしがらみが嫌でお前の母さんとは結婚したが、会社に関してはノータッチだから、どうこう言う資格はないんだがな。」

いきなりの父親の訪問 そして、私と高井の関係、それがおじいちゃんにまで知られている。
私は、パニックで真っ白になりそうだった。

「高井君は、お前にプロポーズをしたそうだね。その答えを待っているところだけれどもという前置きをして、私に挨拶にきたんだよ。」


**第三部第十八章「感情」NO.73へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/88eaa6647192ea524cce72f0e55f9c27?fm=entry_awc



☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.71

2011年10月13日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第十六章「話」NO.71

プロジェクトは大成功を収め、わが社の社運をかけたシステムの開発提案は見事にユーザーの心をとらえ、3年間のシステム構築を受注した。
このプロジェクトの成功で、私と高井を課長への昇進はほぼ確実になっていた。
もちろん祖父である社長もこの成果に大いに喜んでいた。

プロジェクトの打ち上げは、帝国ホテルのパーティ会場をで行われた。
程よく酔った状態で、マンションの入り口につくと、そこにはひとつの影があった。

髪にはかなり白いものが混じっている、中肉中背の男性の姿。
最初は、エントランスの明かりで逆光になっていたので、誰だか気づかなかった。

「百合菜・・・・」
低音の効いた声で、名前を呼ばれ私はその影を見つめた。

「お父さん?」
「遅かったな。」
「ごめん。ずっと待っていたの?来るなら来るっていってくれれば・・・・」
私は、かばんからマンションのキーを取り出し、エントランスの自動ドアを開けた。

エレベーターに乗り、私の部屋に入るまで、父親は一言も口を利かなかった。

リビングのテーブルに、お茶をいれて出すと、やがてゆっくりと父親は口を開いた。

「結婚したい人がいるそうだな。」
「・・・・・!」
私は、一瞬、裕樹の顔が脳裏を横切った。

「高井昌樹君という人が、先週の日曜日に、お父さんを訪ねてきたよ。ちょうど、お母さんは出かけていたので、お父さん一人でその人の話を聞いた。」
「た・・・高井君が・・・・」
そういえば、プロポーズの返事は、きちんと断ることもなくうやむやになったまま、提案プロジェクトは終了していた。

**第三部第十七章「関係」NO.72へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/12f2eb6c6810b06cf75f2b796bd5c246

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.70

2011年10月12日 | 恋愛小説「途中下車」

恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第十五章「指輪」NO.70

「空けてみて」
私は、高井に促されるままに、そのブルーの小さな箱を開けてみた。
そこには、1カラットはあろうかと思う、大粒のダイヤモンドが輝いていた。

「高井君・・・・これ・・・・」
「もし、よかったら、受け取ってほしい。確かに、最初は酒の勢いだったかも知れないが、
今では、本当に、松井のことが女性として好きだし、俺の嫁さんにしたいと思っている。
もちろん、返事は、今すぐにとは言わない。
待ってるよ。」

もちろんあの夜以降、私は、高井とはなんの関係もなかったし、恋人でもなかった。
あいかわらず、祐樹も友香も私をさけたままだったし、私もプロジェクトが忙しくて
そんなことを考えている暇はなかった。

「ごめん。私、受け取れないよ。」
「だと思ったよ。わかった。とりあえず、指輪はひっこめるけど、プロポーズの言葉は、本気だ。なので、返事は、待っているよ。真剣に考えてほしい。」

気持ちは、うれしかった。
でも、恋心というのは、自分の頭とは別な方へ流れていく。
裕樹のことはあきらめなくてはならないと頭ではわかっている。
友香とつきあっているという噂を聞いたときも、心が張り裂けるかと思った。
でも、やはり結婚となると考えてしまう。
もちろん、私は、将来は、このSABを継がなくてはならない身の上なのだから、
自分個人の問題ではないとは、わかっているけど。

「とりあえず、今日は、解散だ。明日は、社長を含め、幹部への説明会があるから、
今日は、ゆっくり寝て、元気な顔見せてくれよ。」
というと高井は私の頭を軽くポンと叩いた。

「うん。」

**第三部第十六章「話」NO.71へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/26b7fb9b4bddcfd7aab5f3e557d5fd07


☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.69

2011年10月07日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・


第三部第十四章「告白」~NO.69~

高井がいきなり、テーブルの上に所在なく置いてあった私の両手をその大きな手で包んだ。
私は、自分の手をひっこめようとしたが、高井のまなざしがあまりにも熱く、そして瞳の中にさみしい揺らぎが見えたため、そのままひっこめることができなくなった。

「松井。この間のことは悪かった。」
高井のいきなりの謝罪に私は一瞬あっけにとられた。
「俺・・・・いつの間にか、松井のことが好きになってしまったんだ。」
「た・・・高井君・・・・?」

「どういう経緯であれ、お前をこの腕で抱けた時は、本当にうれしかったんだ。でも、俺、女性の前で正直になれるような性格じゃなくて、お前を傷つけることを言ってしまって。」

私の手を包んだ手に力がこめられる。

「俺、お前と松岡がつきあっているなんて知らなくて。まぁ昔から仲がよかったから、ヤキモチはやいていたけど。知らなかったから、俺、あの時、お前に誘われて・・・」
目の前にいる高井は、いつもの居丈高な男とは別人のようだった。

「な・・・中森さんは?中森さんとつきあってるんじゃないの?」
「あいつには、遊ばれただけさ・・・俺が高井工機の跡取り息子だから。
今は、渡部に夢中だよ。」
というと、高井の瞳によりいっそう深い翳りが感じられた。

「俺、お前が好きだ。このプロジェクトが成功したら、俺と結婚してほしい。」
高井は、熱を帯びた瞳で私のことをじっと見つめながら、一度離した右手を私の手に重ね、なにか、小さな箱を私に渡した。

「こ・・・・これは?」

**第三部第十五章「指輪」NO.70へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/85cb9ed5d9a193958e0200452755c87d?fm=entry_awc


☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪



恋愛小説「途中下車」NO.68

2011年10月06日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・


第三部第十三章「PJ」NO.68

あの悪夢のできごとがあってから、1ヶ月の時がたった。
朝起きて会社に向かい、仕事を終えて家に帰る。
ただ、それだけのむなしい日々が過ぎた。

そんな折、会社では社運をかけた巨大プロジェクトが発表された。
その営業部と開発部主体のプロジェクトでは、営業部も横断的に人材が抜擢されることに
なった。

第1課からは、高井。そして2課からは私が選抜された。
中堅クラスを中心に活動をするよう命をうけたプロジェクトでは、高井がプロジェクトリーダー、私が、サブリーダーに任命された。

仕事中の高井は、まるで別人のようだった。横柄な態度をとることもなく、個々の意見をきちんと取り入れ、瞬く間にメンバーからの信頼を得て、プロジェクトは順調に進んでいった。

生理的に受け付けられなかった高井のことも、会社の同僚としては、一目置く存在になっていった。

プロジェクトも成果物の作成まで、残り少しになっていたある日、時間は、0:00を回っていた。

最終チェックをまかされた私と高井は、プロジェクト用にあてがわられた会議室に二人きりでいた。

「よし、これでいいだろう。どうだ?松井?」
「うん。私もいいと思う。」
「じゃ、後は、明日にまかせて今日は、この辺で引き上げるか。」
「はい。」
会議室のテーブル越しに座っている高井と目があった。
「松井・・・・・」

**第三部第十四章「告白」NO.69へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/4e8739f3ebda2f750db9caad214ed3d6

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪



恋愛小説「途中下車」NO.67

2011年10月03日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第十二章「暗闇」NO.67


それでも、裕樹のことがあきらめなくて、私は、部屋に戻ると携帯に電話をした。
でも、また圏外。
メールをすると・・・・
エラーメッセージが送られてきた。
アドレス変えたんだ・・・・・

胸にぽっかり穴が開き、暗闇の中でたださまよっている毎日が続いた。
裕樹だけでもなく、友香まで私を避けるようになった。

そんな様子におかまいなく、高井の猛烈なアプローチは続いた。
もう、私の所属する第二課では、完全に私と高井がつきあっていることになっていた。

高井は、会社の中では、すごく評判がよかった。
営業成績もいつのまにか、1課でトップに躍り出て、私の所属する2課の課員からも
一目おかれていた。

そんな混沌とした気持ちの中で毎日を過ごしている私の耳に
風の噂で
「裕樹と友香がつきあっている」
という話しが聞こえてきた。

『もう・・そんなにもったいぶっていたら、松岡君誰かにとられちゃうよ。
好きな女の子とエッチできないなんて、私たち女が思うより、男の人のほうが大変なんだからね・・・』
会社の帰りに友香と一緒に食事をしたときに言われた言葉が、頭の中を回っていた。
(友香と裕樹が・・・・・)

友香と裕樹が抱き合っている姿が、脳裏を横切った。


* *第三部第十三章「PJ」へつづく**




☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.66

2011年09月29日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・


第三部第十一章「目撃」NO.66

私は、必死の思いで高井から逃れた。
そして振り向くとそこには、青ざめたふたつの顔があった。

「友香・・・・ま・・・松岡君・・・・」
高井の前では、裕樹と呼べなかった。
「どうしてここへ・・・・」

私は、足がガクガクしてきた。
「もういいよ。綾部行こう・・・」
裕樹が、友香を促して、歩き出す。

「ま・・・待って・・・裕樹!!」
裕樹に向かって走り出そうとした私の腕を高井が、再び力を入れて掴む。

「おい・・・・松岡!お前も見ていたと思うが、百合菜は、俺のものになったから、
ひとの女にこれ以上ちょっかいだすなよ・・・ははは・・・」

その場から一時も早く離れたいと早歩きで歩き出した裕樹に向かって
高井は大声で言い放った。

私は、全身の力が抜け、その場にしゃがみこんでしまった。

そんな私の上から高井の声が響く。
「もし、あの夜のことで、お前が、俺達の子供を身ごもったら、俺が、一生面倒みてやるから安心しろよ。お前は、もう俺のものなんだから・・・」

**第三部 第十二章「暗闇」NO.67へ続く**




☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.65

2011年09月28日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・


第三部第九章「訪問」NO.65


マンションの入り口の自動ドアのところに私は、その姿を見つけて青ざめた。
「今日は、早いんだな。」
「た・・・高井君。なんでここに?」
「その言い方冷たいな。お前が、腕時計を忘れていったから、せっかく届けに来てやったのに。それとも、2課に行った方がよかったか?」
高井がニヤリと笑う。

「やめて。職場にそういうこと持ち込まないで。」
「だよな。お前ならそういうと思っていたよ。そういうところが好きなんだけどな・・・」
そういいながらニヤニヤ笑う。

マンションの住人が、私たち二人を、いぶかしそうな表情で見ながら、自動ドアの中に入っていく。
「ありがとう。早く返して。」
「そう言うなよ。金曜日に、泊めてやった彼氏に対して、ちょっと冷たいんじゃないの?
その態度。」
というと、高井は、私の右腕をつかんだ。

ゾワゾワ
また、あの嫌な虫たちが、身体の中を走り回った。
「離して・・・・・」
私は、高井をにらんだ。
「怒った顔もかわいいな。」
高井が、いきなり私の腕をひっぱって抱きしめた。
「やめて!!!」
私は、思い切り高井を突き飛ばした。
だけど、頑強な高井の体はびくともしない。
そのまま、高井は私のあごを左手であげ、唇を近づけてきた。

「百合菜!!!」

**第三部第十章「目撃」NO.66へつづく**


☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.64

2011年09月27日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部 第八章「理由」NO.64

「松岡さん、1番に第2課の松井さんから電話です。」
受話口から、きびきびとした女性の声が聞こえる。

私は、居留守を使われないようにと、直通ではなく、代表電話に電話をかけた。

「悪い、牧田さん。今手が離せないから、後でかけるっていってくれる?」
懐かしい、裕樹の声が、電話越しに聞こえる。
懐かしいといっても、まだ、二日しかたっていないのに。

私たちは、携帯会社の通話料金無料プランをフルに活用し、ほとんど毎日電話で話をしていた。なのに、土曜日も、日曜日も結局、裕樹からは連絡はなかった。
(怒っているんだろうな・・・・)
もちろん、その気持ちはわかる。もし、私が、逆の立場だったら。

結局、終業時間まで待っていたけど、裕樹からの電話はなかった。

私は、体調不良を言い訳にして、残業をしないで、帰り支度をし始めた。

エレベーターを降りると、ロビーで、前を歩いていく友香の姿を見つけた。
私は、少し小走りで友香に追いつき、後ろから肩をポンと叩いた。

「ゆ・・・百合菜・・・」
振り向いた友香の顔は、まるでおばけでも見たかのような、顔面蒼白だった。

「友香?どうしたの?」
「い・・・・いえ・・・なんでも無い。じゃ、私急いでいるから。」
友香は、そういうといきなり、出口の自動ドアに向かって走り出した。
(一緒に帰ろうっていおうと思っていたのに)

親友の態度に違和感を覚えながらも、私は、一路帰路についた。
友香のあの態度、裕樹のあの態度
裕樹は、わかるけど、友香がなぜ私から逃げ出すように走り去ったのかは
まったく、検討がつかなかった。


**第三部 第九章「訪問」NO.65へつづく**↓
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/fa6d8cc8d19a04da2244ac8c3132d3bc

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪



恋愛小説「途中下車」NO.63

2011年09月26日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・


第三部第七章「圏外」~NO.63~


何度電話をしても、電源断か圏外のメッセージが、むなしく耳に響く。
裕樹・・・裕樹に会いたい。

ゆっくりだけど、着実に私と裕樹の「愛」ははぐくまれていたはずだった。
体の関係は無くても、私たちは、心で結ばれていると思っていた。
なのに・・・・・

「なぜ、電話に出てくれないの・・・・・」
映画館かコンサートホールにでもいないかぎり、昨今の東京で圏外の場所なんてそうそう無い。きっと裕樹は電源を切っているのだろう。

「会って話がしたいの。」
私は、震える指で泣きながら、裕樹にメールを打った。
裕樹は、あまり携帯メールは好きではない。なので、大体は要件があるときは、電話をしていたけれど。

裕樹のマンションは知っている。
でも、押しかけていって、もし拒否されたらと思うと怖かった。

今日は、土曜日。でも月曜日になれば、フロアは違うとはいえ、会社で会える。
でも、会ってなんていえばいいんだろう。
「あれは、嘘でした」
なんて通用しないだろうし。
「ううん。でも、自分の裕樹への気持ちだけは、きちんと伝えなきゃ。」

お酒のせいにするつもりは無い。でも・・・あんなに飲まなければ、自分の足できちんと歩いて帰れただろう。間違って焼酎なんて飲まなければ・・・・

私も胸は、後悔の嵐が吹き荒れていた。

携帯電話は、通じない。メールの返事も来ない。
私は、孤独とさみしさを抱きしめながら、携帯電話をにぎりしめて、土日を過ごした。


**第三部 第八章「理由」~NO.64~へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/596a6475ef710c8becaf64dc82c6ebbe

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪

恋愛小説「途中下車」NO.62

2011年09月22日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

第三部第六章「携帯」NO.62


私は、さっきから携帯電話とにらめっこをしていた。
イヤな記憶は、消しゴムで消すことも、記憶のかなたへおいやることもできない。
でも、今、私が一番しなきゃ行けない事。
一番失いたくないもの・・・・・
裕樹

携帯電話のディスプレイには、裕樹の電話番号が映し出されているのに
勇気がなくて発信ボタンが押せない。

ゆうべ、聞こえたグラスの割れた音は、夢じゃなかったんだ。
再び、涙がまぶたににじむ。

どんなに泣いても、あの忌まわしい記憶は消えない。
そして私の身体に刻まれた爪あとも。

なぜ、高井が私なんかに・・・
私は何も望んでいない。
愛する人とのつつましい恋愛、結婚。
それだけなのに・・・・

高井には、中森さんていう彼女までいるのに。
一夜限りの遊びのつもりでこんなことをするなんて
私の心の中で高井への憎しみの炎は燃え滾っていた。

「ふ・・・・ぅ」
大きなため息のあとに、思い切って発信ボタンを押してみる。


**第三部 第七章「圏外」NO.63へつづく**
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/1f77f8bc306279197d53be171779557e



☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村
↑よければポチしてください♪

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
過去の小説一覧
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/7a68ca5ccfad81ab3cc156c0c126dc98
よければこちらにも遊びにいらしてください♪