楓荘日記

米女優サンドラ・ブロックの情報を中心に、洋画、日米ドラマ、本など、思いつくまま書いていきます。

今さらですが

2010-04-07 00:32:11 | 映画関連イベント

 かなり今さらな話題で恐縮です。ほんとうは、授賞式から1週間後ぐらいの週に書こうと思っていたところが、サンドラ・ブロックがあんなことになってしまい、なんとなく授賞式を見直すのも気が重く、延び延びになってしまいました。でも、仕事が一段落したこともあり、ムービープラスで放映されたレッドカーペット、WOWOWのレッドカーペット~授賞式をようやく見直しました。

 今回のオスカーで個人的にいちばんのポイントはもちろん、主演女優賞の発表で、受賞スピーチもサンディーのスピーチがいちばんよかったと身びいきながら改めて思いました。本人はあとで、自分が何をしゃべったかよく覚えていないと言っていましたが、おそらく、「これとこれとこれは忘れないように」ぐらいは考えていたのではないかと思えるぐらいに、よくまとまっていたと思います。アワード・ウォッチャーのサイトをいろいろ読んでも、ほとんどが彼女のスピーチをベストに挙げていましたし、オスカーの歴史の中でもベストのひとつとしている人も何人もいました。まあ、もう少し、動揺したスピーチても初々しくてよかったかも、と思いますが。昼食会では、スピーチは45秒とくぎを刺されていましたが、俳優部門の4人と監督賞、作品賞に関しては、時間制限をしなかったようですね。音楽に急かされず、よかったです。

 主演女優賞発表の映像はこちら:http://www.youtube.com/watch?v=-hTTwSQPmMo&feature=channel

 スピーチの英文はこちら:http://www.altfg.com/blog/awards/sandra-bullock-oscar-acceptance-speech-949/

 このスピーチの冒頭について、「エンターテイメント・ウィークリー」誌の3月19日号でサンディーはこう答えています。

 Asked to clarify her “Did I earn this?”remark, she responded with characterictic humility: “It's an important moment and you feel, ‘Do I really deserve this, especialy in the company I was sitting with?’ You should never feel like it's earned. I certainly don't.  But I'll work hard the next 15 years to make sure it was worth giving to me.

 (訳: 「私はこの賞をもらっていいのか?」という発言について説明を求められると、彼女は持ち前の謙虚さでこう答えた。「あれは、『私はほんとうにこれをもらう価値があるの? とくに、このノミネート者の中で?』と感じる大切な瞬間。もらって当然だなんて決して思うべきではないし、私は絶対にそう思わない。でも、これから先の15年、私は一生懸命仕事をして、これを私に与える価値があったと必ず思ってもらえるように頑張る」)

 これを読んだとき、この人は自分の立場をほんとうによく分かっているし、きっとこれからも大丈夫だと思いました。今は私生活で厳しい状況ですが、何らかの結論が出て、すっきりすれば、またいい仕事をしてくれると思います。

 授賞式後の公式パーティーで、オスカーに名前を入れてもっているところ。ワクワクしてますね。パプリシストのシェリルさんは携帯で撮影。

 感無量の表情。シェリルさんは大喜び。おめでとう!

 さて、今回はサンディーのことではなく、全体のことを書くんでした。思わず忘れそうに……。各賞の結果についてはほんとうに今さらなので、それ以外のことで感じたことをいくつか書いてみます。

 まず、司会の2人。アレック・ボールドウィンスティーブ・マーティンですが、期待が大きかっただけに、失望の声が多いようです。確かに、今一つテンポがよくなかったような気もしました。でも、微妙なジョークが私はけっこう面白かったですが。でも、今回はオープニングをニール・パトリック・ハリスが歌って踊ったわけですが、やはりその部分も司会者がこなせないと、盛り上がりに欠ける気がします。

 お疲れさまの2人。きっと二度とコンビでは司会をしないでしょう……。

 で、次の司会者にはこのコンビはいかが?と思ったのが、脚本賞のプレゼンターを務めたティナ・フェイロバート・ダウニー・ジュニア。オスカーのプレゼンターのスピーチは基本的にライターが書くそうですが、中には自分なりに考える人たちもいるそうなので、このふたりの場合、全部でなくてもある程度はお互いにアイディアを出し合ったんじゃないかと想像したり。ティナ・フェイはとくに脚本家でもありますし。このコンビでないにせよ、ティナ・フェイはおそらく近い将来、オスカーの司会をやるのではないかと言われています。ちなみに、ロバート・ダウニー・ジュニアの足元はスニーカー。水色のボウタイにせよ、スニーカーにせよ、お茶目さがとても好きです。

 ベスト・プレゼンター 

 ティナ:「将来は俳優なんて全部CGになるんだから」

 RDJ:「脚本家はビョーキ的に暗い連中」

<!-- Oscar 2010 Best Screenplay Presenters -->

 今回、受賞者発表の際、プレゼンターは昨年までの“Oscar goes to...”ではなく、“The winner is...”と言わせられ、かなりの不評だったようです。その中で、ただひとり、“The Oscar goes to...”と言ったのが、この方!

 えらいぞ、ケイト!(実は間違えただけ・・・かも)

 不評だったといえば、オープニングの主演部門ノミネート10名の登場も、「アメリカン・アイドル」みたいでよくない、と言われているようです。確かに、出すなら助演部門も全員出してあげなよ、と思いますが。

 また、主演部門だけは、各ノミネート者をゆかりのある俳優が紹介しましたが、それも賛否両論のようでした。紹介するのはいいが、過去の受賞者が紹介した(去年は助演部門もやった記憶が)のとは違い、今年は過去またはノミネート作品の共演者が紹介、という部分がよくない、という人もいれば、このそれぞれの紹介自体がダラダラしてよくない、という意見もあるようです。確かに、ジェフ・ブリッジスと該当作品で共演したコリン・ファレルジェレミー・レナーの紹介をしたり、実質的な共演が3日だけだったというジュリアン・ムーアコリン・ファースの紹介をしたり、「?」と思える組み合わせもありました。

 私は過去の受賞者から賛辞を贈られるほうがノミネート者も感激するのではないかと思うのですが、毎年では人選も難しいでしょうから、共演者、友人というのもアリかとは思いますが、もう少し人選を考えてほしいと思いました。サンディーの紹介は、サンタバーバラ映画祭と同じくフォレスト・ウィテカーでしたが、ほかの人たちが笑いをとりながら紹介したのに比べて、まじめすぎてイマイチだった気がします。でも、紹介されている間、ずっとクローズアップで映されているのもキツいだろうと思いますね。

 アメリカン・アイドル? ギャビーはちょっとダンス

 フォレストと記念撮影。フォレストは役作りなのか、かなりやせましたね。

 また、作曲賞ノミネート曲をストリート・ダンサー風の衣装とダンスでメドレーした部分も不評だったようです。私は正直、よく分かりません(苦笑)。振付チームには、「あなたは私の婿になる」の監督アン・フレッチャーが加わっているので、つい、ひいき目に見てしまいます。歌曲賞の生演奏を外したのは残念でしたね。

一生懸命踊ったのに……。

 そして、また主演女優賞に戻りますが、プレゼンターのショーン・ペンのスピーチが、何のことを言っているのか分かりませんでしたが、あとで一応謎が解けました。

 “I never became an official member of the Academy, but the Academy and I do have in common that we neglected to acknowledge the same actress in our own ways two years running. So, I’m going to start fresh with the Academy and acknowledge these wonderful actresses.”

 (訳:「僕はアカデミーの正式会員になったことはないけれど、アカデミーと僕には、2年続けてそれぞれの意味で同じ女優を称えることを怠ったという共通点があります。だから、アカデミーと仕切り直しをして、ノミネートされたすばらしい女優たちを称えたいと思います」)

 これに対しては問い合わせが殺到したらしく、ショーン・ペンのパプリシストがこのように回答しています。

 It would be a reasonable assumption to say he was referring to Robin Wright since he didn’t thank her last year in his acceptance speech, and the Academy failed to nominate her this year for The Private Lives of Pippa Lee.

 (「ペンが言おうとしたのはロビン・ライトのことだと推測するのが妥当でしょう。彼は昨年、受賞スピーチで彼女に対する感謝の言葉を忘れ、アカデミーは今年、『50歳の恋愛白書』の彼女の演技に対してノミネートしなかったからです」)

 「許して、ロビン」

 今回の女優さんたちのドレスはわりとシックなものが多かった感じです。サンディーのドレスは、あちこちでベスト・ドレスにあげられてますから、贈ったデザイナーもさぞ喜んでいるでしょう。私はヘレン・ミレンキャメロン・ディアスのドレスもけっこう好きです。キャリー・マリガンも柄に遊びがあって、若々しくてよかった。ちなみに、ギャビーのドレスもサンディーと同じマルケッサ。そんな真っ白なドレスで汚れが気にならないのか、と余計な心配をした女王メリルはクリス・マーチ。

 ドレスとは別に気になったのは、若手女優たちの姿勢の悪さ。クリスティン・ステュワートゾーイ・サルダナ、マイリー・サイラスなど、猫背なんですよね。あれだと、いくら豪華なドレスを着ていてもカッコ悪い。

刺繍が豪華なマルケッサ。シルバーに見えますが、実はゴールド。私は口紅があまり好きではありませんが、クラシックなハリウッド女優らしいとも。

オスカー・デ・ラ・レンタ  プレゼンはイマイチでしたが。

バジェリー・ミシュカ  ヘレン・ミレンのドレスはいつも素敵。

ハサミ?が可愛いプラダ

貫禄のメリル様はクリス・マーチ

別の意味で貫禄のギャビーはマルケッサ。別に好きなドレスではありませんが、一応。

 また長くなりましたが、最後まで読んでくださったかた、ありがとうございます。

 最後にひと言。ムービープラスさん、同時通訳者はもう少し実力のある人を起用してください。あまりにもひどすぎました。WOWOWさん、レッドカーペットのインタビュー、もう少しまともにやってください。滝クリ嬢はスタジオ専念でお願いします。それから、ゲスト出演させるならば、ちゃんとコメントができる人を出してください。


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2 コメント

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あらためて。 (104)
2010-04-07 10:23:05
何だかもう大昔のような気がしちゃいますね。。それもこれもジェシーのばかやろうのゴシップのせいですが

私的には今回のオスカーはショーとしていまいちでした。
司会二人もなぁ。。
プレゼンターでは、ベン・スティラーが「面白い」と言われる中(個人的には面白くなかった。)
ティナ・フェイとロバート・ダウニー・ジュニアを挙げた楓さんに拍手!
私もこの二人の掛け合いが面白くて笑っちゃいました。特にロバートは最高。俳優だなぁって。ティナもよい切り返しでした。(ヘレン・ハントとリー・トンプソンを足して2で割ったような顔ですよね。いつもそう思う(笑))
若手の多さと姿勢の悪さはオスカーらしくない感じもしました。

サンディの後日談。
へーそんなこと言ってたんですね!
さすが楓さん。情報量が豊富でありがたい
しかし、このサンディの発言は心強い。だって15年は見れるんですから(笑)ジェシーのばかやろうのゴシップは早く笑えるようになって欲しいです。だって来年のオスカーでは主演男優のプレゼンターですよね?それまでには忘れていますように・・・・・。

久々にオスカーの録画を見直そうと思います。
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104さんへ ()
2010-04-07 17:03:17
ほんとにジェシーのバカやろうですよね。
受賞スピーチを見ていてあのバカやろうの顔が映ると、リモコンをぶつけたくなりました。

私もEWのコメントを読んだときはほんとうにうれしかったです。オスカーに報いるように頑張るという言葉は、なによりも彼女の決意を表していますよね。
今回のゴシップで始動が少し遅れてしまいそうなのが残念ですけど。

ティナとRDJ、最高でしたよね。プロンプター棒読みのほかのプレゼンターと違って、RDJは、どこかのアクセントもつけて面白かった。ティナはさすがに頭がよさそう。
ちなみに、サンディーもいいプレゼンターぶりだったと思います。

とにかく、早く次回作の情報が知りたいですね。
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