教養懇話会資料(第58回)
2011.4.21
「ギネス世界記録」について
1 はじめに
2011年4月10日 九州ハーモニカ連盟主催の第17回ハーモニカ定期演奏会が佐賀市文化会館で開催された。
定期演奏会を開始する前に1466名がハーモニカ(アンサンブル)で「故郷」を演奏して「ギネス世界記録」に挑戦する催しがあった。
私達のグループ(霧島市、姶良市)からもバスを貸切り66名が日帰りで参加したことで「ギネス世界記録」に興味を持ち調べた結果について述べてみたい。
2 「ギネス世界記録」の歴史
1951年、当時イギリスにあるギネス醸造所の代表取締役だったサー・ヒユー・ビーバー氏が狩に出かけたとき、仲間と議論した。それは「ヨーロッパで最も早く飛ぶ猟鳥は、ヨーロッパムナグロとライチョウのどちらだろうか?」というものであった。
そこで彼は、こういった疑問に答える本を出せば、人気が出るのでは、と思いついた。
サー・ヒユー・ビーバー氏は、ロンドンで情報調査会社を経営していたノリスとロスという双子のマクワーター兄弟に、世界一の記録を集めるよう依頼した。
こうして「ザ・ギネス・ブック・オブ・レコーズ」(現在の「ギネス世界記録」)として出版され、1955年8月27日に発行された初版は、その年のクリスマス前には、イギリスでベストセラーになった。
その後、「ギネス・ワールド・レコーズ」は世界中に知られた名前となり、世界記録の先駆者となった。
幅広く世界記録を集め、紹介する信頼性の高い組織として認められている背景には記録認定審査会で、すべてのギネス記録の正確さと適切さを保つため、厳重で公正な管理を行っているからでと考えられる。
申請された記録は、内容が検討され、証明され、認定されてはじめてギネス記録となる。
「ギネス世界記録」は、この本自体がギネス世界記録として認定されていて、37の言語に翻訳され100か国で通算1億冊以上売れている「ギネス世界記録」は著作権のある本として史上最高の販売数を誇る本であるといわれている。
3 「ギネス世界記録」への挑戦方法
ギネス世界記録に登録されるためには、挑戦する前に「ギネス・ワールド・レコーズ英語版公式サイト」での申請が必要であるが、記録申請の流れは次のようになっている。
ステップ 1・・・ユーザー登録を行う。
ステップ 2・・・ウエブフォームから挑戦したい記録を申請する。(英語無料申請と日本語プレミアムサービス(有料1000ポンド)がある。
ステップ 3・・・ウエブ申請後、本部からメールが届いたら同意書を確認して問題が無い場合は署名してフアックスか電子システムで署名を送付する。
ステップ 4・・・記録が受付けられた場合は、担当者からガイドラインを入手。
ステップ 5・・・記録に挑戦
※認定員を依頼した場合は、その場で審査・認定が可能(認定員の費用負担を伴う)
※認定員を呼ばない場合は、証人が必要で、またガイドラインにそった証拠物(映像、画像)をとっておく。
ステップ 6・・・証拠物を認定委員会で審査
4 ギネス世界記録として認められる記録
・検証でき、定量化でき、測定し得る、他人が破ることができるもの
・ギネス・ワールド・レコーズのブランドとして賞賛できるもの
※認められない記録(参考)
・危険なもの。わいせつなもの。決して破ることができないもの。
・ギネス・ワールド・レコーズのブランドの価値からみて挑戦に値しないもの
5 第17回 九州ハーモニカ定期演奏会における「ギネス記録挑戦」の経過
・2010年6月13日 九州ハーモニカ連盟役員会で「ギネス世界記録」への挑戦が決定
・2010年11月2日 「ギネス世界記録」演奏曲の「故郷」の楽譜が決定
・2010年12月13日 「ギネス世界記録」へ挑戦する参加者の締め切り日がハーモニカ連盟員は1月31日、一般は2月末までと決定
・2011年3月6日 「ギネス世界記録」参加者の応募は1000名以上の見込みとなる
・2011年4月10日 「ギネス世界記録挑戦」当日の集計結果は1466名となる
立会人(2名)で確認した集計結果と「故郷」を演奏した映像を証拠物として認定委員会へ送付する予定。(認定には90日程度かかる見込み)
6 むすび
「ギネス世界記録挑戦」の催しに参加してみて、人員把握の厳格なことに驚くと共に1466名の一員として参加できたことに感激した。
今回の結果が90日後に認定されることを信じて見守っていきたい。
[参考資料]
・ギネス・ワールド・レコーズについて(ギネス・ワールド・レコーズ会社情報)
・九州ハーモニカ連盟ホームページ
・2011年(第17回)九州ハーモニカ連盟定期演奏会(佐賀大会) プログラム
[ギネス記録挑戦で『故郷』の演奏を1466名で実施しているところ]
※舞台には主に第2パート、コード、バスのメンバーが上がり、第1パートは自分の席で演奏した。
スポーツ吹矢発祥記念館樋口裕乗医師国連英検A級
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