仙台POSSE(NPO法人POSSE仙台支部)活動報告

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就学支援――ひとり親世帯の子どもに向き合う

2013-01-02 19:56:09 | 活動報告(就学支援)
初めてブログを書かせていただきます。就学支援ボランティアとして主に中学生に勉強を教えている、仙台市内の大学生です。

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仙台POSSEが就学支援を行っている被災世帯の中には、母子家庭や父子家庭が少なくありません。今回は、被災した一人親世帯の子どもたちの現状について報告したいと思います。

私の担当している一人親の世帯では、家計を支えつつ家事の全般を担う親御さんに、子どもの勉強を見てあげるまでの余裕はなく、かといって塾に通わせたり、家庭教師をつけるにはかなりのお金がかかります。中高年の再就職の厳しさから、世帯主が安定した仕事に就けておらず、生活自体が不安定なケースもあります。

そうした状況の中で、一度学校の授業に遅れてしまった子どもが自力で授業に追いつくことは非常に困難です。特に、小学校の時点で着いていけなくなってしまった子どもは、授業から取り残され放置されています。たとえ一念発起して一生懸命二次方程式や二次関数の授業を聞こうとしても、通分や約分の仕方、+-の計算といった基礎が身についていないので、中学の授業の内容に着いていけないのです。これでは勉強への意欲を失ってしまっても無理はありません。しかし、学校の先生も授業や事務仕事、部活動の指導等に追われており、ひとりひとりの子どもに単元を遡ってまで丁寧に教えるといったきめ細かな対応はなかなかできないのが現状かと思います。

仙台POSSEでは、そういった学校の授業から取り残されてしまった子どもに対し、マンツーマンで基礎の基礎から勉強を教えています。勉強の仕方から教えることもあります。机に向かう習慣のない子どもは、「来週までに○ページから○ページまでやっておいてね」と言っても、自分で計画を立てて勉強することができないので、その子のペースに合わせた一日毎のスケジュールを組んで、一日あたり小問5題程度の宿題を出すなどの工夫をします。小学校の時点で授業に着いていけなくなり、勉強に関しては怒られるばかりだった子どもには、達成できる程度の目標を設定し、自信をつけさせることを意識しています。

子どもたちと接する中で感じることは、今現在のテストの成績を伸ばすといった短期的な目標に止まらず、将来の自立を見据えて、総合的・継続的なサポートをしていくことが必要だということです。同時に、一人親世帯の子どもたちについて特に思うことですが、震災からいくらか時間が経ったとはいえ、子どもたちは口に出さないまでもどこかで不安や心細さを感じているように思います。単に勉強を教えてくれる人、ではなく、何かあったときに頼れる兄や姉のような存在になりたいと願いつつ、支援に向かっています。



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仙台POSSEでは、この度の東日本大震災における被災者支援・復興支援ボランティアを募集しています。ボランティアに参加したいという方は、下記までお問い合わせください。

NPO法人POSSE仙台支部
法人代表:今野晴貴
所在地:宮城県仙台市青葉区本町1-14-20 キクタビル6階
TEL:022-266-7630
Email:sendai@npoposse.jp
HP:http://www.npoposse.jp/
BLOG:http://blog.goo.ne.jp/sendai-posse
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