仙台POSSE(NPO法人POSSE仙台支部)活動報告

仙台POSSEは、労働相談・生活相談をお受けしています。ボランティアも募集中です。お気軽にお問い合わせください。

2月10日(日)に「冬の学び場」第二弾を開催しました!

2013-02-15 14:17:35 | 活動報告(就学支援)


 2月10日(日)に、被災した小中学生を高砂市民センターに招いて「冬の学び場」第二弾を開催しました!

 今回は一日だけの開催でしたが、小中学生が計9人参加しました。全員が前回の学び場に来てくれた子どもたちで、前回よりもボランティアスタッフと打ち解けてきているようでした。
 
 子どもたちの感想の中には、「また次も来たい」「もっと時間を増やしてほしい」という声や、「楽しかった」「わからないところがわかって良かった」という声が多く聞かれました。また、「家では聞ける人がいないから、ここでやりたいんだ」という子どもさんもおり、津波で家族を亡くしたり、仮設住宅が狭かったりして家でなかなか勉強できない様子が垣間見えました。

 誰にも言えずに抱えている生活面などでの問題がまだまだありそうなので、相談してもらえるような関係になれるように、今後も継続的に支援を続けていきたいと思います。


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仙台POSSEでは、この度の東日本大震災における被災者支援・復興支援ボランティアを募集しています。ボランティアに参加したいという方は、下記までお問い合わせください。

NPO法人POSSE仙台支部
法人代表:今野晴貴
所在地:宮城県仙台市青葉区本町1-14-20 キクタビル6階
TEL:022-266-7630
Email:sendai@npoposse.jp
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BLOG:http://blog.goo.ne.jp/sendai-posse
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就学支援――ひとり親世帯の子どもに向き合う

2013-01-02 19:56:09 | 活動報告(就学支援)
初めてブログを書かせていただきます。就学支援ボランティアとして主に中学生に勉強を教えている、仙台市内の大学生です。

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仙台POSSEが就学支援を行っている被災世帯の中には、母子家庭や父子家庭が少なくありません。今回は、被災した一人親世帯の子どもたちの現状について報告したいと思います。

私の担当している一人親の世帯では、家計を支えつつ家事の全般を担う親御さんに、子どもの勉強を見てあげるまでの余裕はなく、かといって塾に通わせたり、家庭教師をつけるにはかなりのお金がかかります。中高年の再就職の厳しさから、世帯主が安定した仕事に就けておらず、生活自体が不安定なケースもあります。

そうした状況の中で、一度学校の授業に遅れてしまった子どもが自力で授業に追いつくことは非常に困難です。特に、小学校の時点で着いていけなくなってしまった子どもは、授業から取り残され放置されています。たとえ一念発起して一生懸命二次方程式や二次関数の授業を聞こうとしても、通分や約分の仕方、+-の計算といった基礎が身についていないので、中学の授業の内容に着いていけないのです。これでは勉強への意欲を失ってしまっても無理はありません。しかし、学校の先生も授業や事務仕事、部活動の指導等に追われており、ひとりひとりの子どもに単元を遡ってまで丁寧に教えるといったきめ細かな対応はなかなかできないのが現状かと思います。

仙台POSSEでは、そういった学校の授業から取り残されてしまった子どもに対し、マンツーマンで基礎の基礎から勉強を教えています。勉強の仕方から教えることもあります。机に向かう習慣のない子どもは、「来週までに○ページから○ページまでやっておいてね」と言っても、自分で計画を立てて勉強することができないので、その子のペースに合わせた一日毎のスケジュールを組んで、一日あたり小問5題程度の宿題を出すなどの工夫をします。小学校の時点で授業に着いていけなくなり、勉強に関しては怒られるばかりだった子どもには、達成できる程度の目標を設定し、自信をつけさせることを意識しています。

子どもたちと接する中で感じることは、今現在のテストの成績を伸ばすといった短期的な目標に止まらず、将来の自立を見据えて、総合的・継続的なサポートをしていくことが必要だということです。同時に、一人親世帯の子どもたちについて特に思うことですが、震災からいくらか時間が経ったとはいえ、子どもたちは口に出さないまでもどこかで不安や心細さを感じているように思います。単に勉強を教えてくれる人、ではなく、何かあったときに頼れる兄や姉のような存在になりたいと願いつつ、支援に向かっています。



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仙台POSSEでは、この度の東日本大震災における被災者支援・復興支援ボランティアを募集しています。ボランティアに参加したいという方は、下記までお問い合わせください。

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就学支援に参加して

2012-11-12 17:10:17 | 活動報告(就学支援)

 私は、今年に入ってから就学支援に参加し、現在は一世帯を担当させていただいています。支援に参加しての感想を、わずかではありますが書かせていただきます。

 仮設住宅は非常に狭く、勉強する時間・空間が確保しづらいです。一方で、私が支援している中学3年生のお子さんは、勉強への意欲が非常に高いです。被災してからは、「自分がしっかりしなければいけない」という思いが強いようです。その自覚の強さには正直感服しています。分からないところは積極的に質問してくれます。

 一緒に支援している妹さんの支援も行っています。最近その妹さんには、「もじゃメガネ」というあだ名を付けられました。ただ勉強を教える・教えられる関係であるだけでなく、打ち解けて、何でも話せる信頼関係ができてきた証拠かなと思うと、非常に嬉しいです。

 今後の方向性としては、まずは今年の高校受験に向けてのサポートを中心に行っていく予定です。そして高校に入学した後も、経済面・生活面で少しでも力になれるようにと考えています。

(ボランティアスタッフMさん)



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【就学支援】10月16日朝日新聞 人脈記に就学支援が取り上げられました!

2012-11-01 10:02:18 | 活動報告(就学支援)

10月16日朝日新聞人脈記に、就学支援スタッフ鈴木が取り上げられました。

支援の様子が大変わかりやすい記事になっています。ぜひ読んでいただければ幸いです。


〈ニッポン人脈記〉そばにいるよ:2

■やさしいから心開けた

覚悟が足りなかった。

一橋大の3年生、鈴木由真(すずきゆま)(22)は悔やんだ。

宮城県の沿岸部にある仮設住宅に通い、ボランティアで小中学生の勉強をみていた。そのなかの一人、母子家庭の中3の女の子が、3月に入って母親と2人、仮設住宅から消えた。 …


続きは下記のURLで読むことができます。 http://www.asahi.com/news/intro/TKY201210150180.html?id1=3



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仙台POSSEボランティアスタッフから―就学支援の現場報告―

2012-09-19 20:03:38 | 活動報告(就学支援)


 私は仙台POSSEのボランティアスタッフとして就学支援に参加しており、継続して支援を行っています。

 私の担当する世帯は、民間賃貸住宅を自治体が借り上げて仮設住宅とするいわゆる「みなし仮設」で生活されています。「みなし仮設」の特徴として、その実態が周りから見えにくいことがよく挙げられます。なぜなら、民間賃貸住宅は、傍から見ると「被災者」なのか「被災者」でないのかわかりづらいからです。そのため、本当に支援を必要としている場合でも、誰からも気づかれず、支援ニーズが埋没してしまうことも少なくありません。また、プレハブ仮設の方では被災者のためのイベントが行われていることが多く、住民が集まって話をしたり、一緒に趣味を楽しんだりする機会も多少確保されていることが多いのですが、「みなし仮設」の方はそうはいきません。支援団体の手が差し伸べられることは圧倒的に少なく、被災による経済的・精神的ショックを抱え、話し合える相手を持たないまま、周囲の人々から孤立してしまうことが多いのです。

 私が支援している世帯の方も、例に漏れません。同じ賃貸住宅に住む方と震災をきっかけに知り合ったそうですが、知り合ってから日も浅く、仕事などで忙しい日々を送る中でほとんど言葉を交わすこともなくなったといいます。

 また、得られる情報にも限りがあります。昨年には市からの定期刊行物が届かなくなったこともありました。こうして地域から少しずつ分断されてしまうところをみると、就学支援という形で外部からコンタクトをとることの意義を再確認できます。

 仮設での勉強は六畳二間の部屋のうちの一部屋を借り、真ん中にテーブルを置いていつも行なっています。エアコンはなく、近くに勉強できる施設もないため、扇風機を回して暑さと闘いながらの勉強です。それでも担当する子どもは中学3年生ということで、受験勉強と授業の復習とを並行して勉強しています。

 ある日の支援では、苦手科目である数学と英語を中心に受験勉強を行いました。基本的にはどちらも参考書を用いて、まず問題を解いてもらってその解説をするという形で教えています。数学は四則混合の計算と正負の数について勉強しました。内容はそれほど難しいものではないですが、ケアレスミスがいくつか見受けられました。時間制限などのプレッシャーから確認し忘れてしまうようです。英語は What’s ~ ? や He is ~ . の文について勉強しました。英語も以前から苦手と言っていましたが、問題を解かせるとほぼ全問正解できました。自分でもどこが弱点なのかわかってきたようで、疑問点は自ら質問してくれます。支援開始当初は自ら話すことはほとんどなかったので、いい関係が築けている証拠ではないかと嬉しく思います。
 
 休憩時間には、学校での出来事や趣味、悩みなどを聞くようにしています。夏休み中は学習塾の夏期講習に参加しているということを聞きました。学校とは違ってとても静かで落ち着いている空気であったことが印象的だったようです。ただ、震災の影響もあって経済的に余裕がなく、継続して学習塾に通うことは困難であるようです。
ほかにもオリンピックや好きな漫画の話などをしました。なんだか昨年よりも笑顔で話してくれることが増えたように思えます。
 
 しかし、私たちはこの笑顔の裏側で大変な苦労を強いられているということを忘れてはなりません。今後も目の前の生徒さんだけでなく、世帯全体のサポートも視野に入れた支援を継続していきたいです。

(ボランティアスタッフ Sさん)

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