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田舎暮らし~南信州四季折々の記

南アルプスと中央アルプスをのぞむ田舎での四季折々のつれづれの記写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

チェコ旅日記 25 チェスキークルムロフ5

2022-02-14 08:15:13 | 旅行

              

                   

 昼食を取ったレストラン

 洞窟の中に迷い込んだようなレストランで その昔はワインセラーのような何かの倉庫だったような・・・

 幅は狭いけれどとても奥行きのあるお店で 途中から横に曲がっていたりしてちょっと迷路の様な店内だった

 メインは(マスのグリル)でブロッコリーのスープやデザートのケーキまでおいしく食べられた

 大きなマスで食べ応えのあるものだった

 内陸で海のないチェコでは肉食が多いようだけど 川や湖で捕れる鯉やマスなどの川魚も食卓に上るのだという

 昼間でも薄暗い店内は落ち着いた雰囲気だったけど 観光客が大勢いて繁盛している様子だった

 

               

 町を散策した後はお城の中を見学する

 お城の窓から町を見下ろすと 歩いてきた街並みや教会の塔が一望できる 町の向こうには緑の丘が広がっている

 一幅の絵をながめているような風景だ

 城の住人はこうして町を眺めながら どんなことを思いながら日々を送っていたのかな と過去に思いを馳せつつ見学する

 

               

 城に入って最初に向かったのは礼拝堂 きらびやかさは無いけれど城内の礼拝堂にふさわしい立派なものだった 

 

               

 町に入る時に渡った橋が緑の木の向こうに見える

 かつてハンガリーやオーストリア、ドイツなどの支配下に置かれたり 共産圏に組み込まれたりと幾多の変遷を経てなお

 昔の面影のままに静かに佇むこの町は それだけで魅力的であり美しい

 一時期この町にはナチスドイツ軍の基地がおかれていたという そのころドイツ軍兵士によって破壊された建物もあったらしい

 近代化の波にさらされないように いつまでもこのままの姿を残してほしいと思う

 

 

               

 

 

 

 


チェコ旅日記24 チェスキークルムロフ4

2022-01-25 14:39:08 | 旅行

 

 町並みを中心部に向かって歩いて行くと スヴォルノスティ広場に出る

 市庁舎や観光案内所に面した石畳のこじんまりとした広場だ

 広場の中央には彫刻が施されたモニュメントが立っている 

                 

               

 真ん中の柱はひときわ高くのびていてその天辺には聖母マリアの像がある

 この塔は中世に大流行したペストの終焉を記念して建てられたものだという

 ペスト菌による 感染力の強い致死率の高い病気で 感染すると黒い斑点ができることから別名黒死病ともいわれ 

 ヨーロッパの人口の30%もの人々を死に至らしめたと言われ大変恐れられた疫病だった

 ペストの終焉が人々の悲願であったことは コロナ禍の今容易に想像がつく

 ペストの前では神も教会も無力でその権威は失墜し、またいろいろな職業で人手不足が生じ混乱もあったようだ

 

                

 町中から仰ぎ見ると 崖の上に城の一部が見える

 

           

 城の方面を見渡せる展望台の様な所

 

           

 町全体がほぼこのような赤茶色の屋根の家々に覆われていて 本当に美しい 中世そのもの

 

           

 何百年と変わらない小さな田舎町の風景に出会えたことは 今もとても良い思い出として残っている

 展望台の手前に名もない小さな教会があり 中からオルガンの音が聞こえてきた

 町なかの教会は誰でも入って良いのだと聞いたことがあったので 入ってみた

 木製の横長ベンチ状の長椅子が正面の祭壇に向かって3列に並んでいて 高い天井にオルガンの音が響いて

 荘厳な雰囲気を作っている 

 間もなくオルガンの音は無くなってしまい静かな教会となった 良いタイミングでオルガンが聞けてラッキーだった

 祭壇を除く左右後方三方の壁一面に キリストの誕生から始まる生涯のストーリーが描かれたボード(?)が掛けられていた

 右の祭壇側から始まり後ろ側そして左の祭壇側にとストーリーは流れていく

 有名画家が描いたものではなく 素朴な絵だったけどとても親しみ感じることが出来た

 キリストの生涯の折々に起きた出来事が一枚一枚に丁寧に描いてあり それが十数枚壁一面にあるのは圧巻だった

 

          

 要塞のようにそびえる城壁は長い間この町を守ってきて 今は町のシンボルとなっている

 

        

 

 

 


チェコ旅日記 23 チェスキークルムロフ3

2022-01-07 09:03:38 | 旅行

 13世紀にボヘミアの貴族によってこの地に城が作られたのが チェスキークルムロフの始まりだという

 領主は代わったものの16世紀になると現在の形がほぼ出来上がりとても繁栄していたという

 しかしその後も支配者が移り変わり 次第に近代化から取り残されて寂れていったようだ

 取り残されていったおかげで 最も栄えた時代の風景が現在まで損なわれずに保存されたのだそうだ

 

                

                   

 

 ヴルタヴァの川に架かる橋を渡ると そこはもう中世そのままの面影を残すチェスキークルムロフの町だ

 高い建物は無くせいぜい3階までくらいの小さな窓の 昔を偲ばせる町並みだ

 石畳の道はほとんど車が通らず ゆっくりキョロキョロしながら歩いていても危なくない

 

                 

 通りに面した家々は小さなホテルやレストラン、土産店が多い

 共産圏だった時の名残で何年か前まではマトリョーシカなど ロシアのものを土産店で見かけることもあったという

 

             

 昔ながらの古い窓はこの町の雰囲気にとてもあっている

 

            

 窓辺には良く手入れされた花が飾られていて 綺麗に咲いて目を楽しませてくれる

 これだけきれいな状態を維持するのには 水の管理や肥料の管理咲き終えた花摘みやかなり手を掛けないとできないと思う

 ましてや庭先ではなく 上層階の窓辺ともなれば

 

            

 一階がレストランや土産店で上層階が小さなホテルという所がいくつもあった 民宿の様なペンションの様な

 そんな感覚で泊まれる所かもしれない

 こうした町中の小さなホテルに泊まって ゆっくりとこの町を堪能出来たら・・・と思った

 

 

 

      

         


チェコ旅日記22 チェスキークルムロフ 2

2021-12-21 19:35:24 | 旅行

 

                    

 駐車場から町に向かって坂を上って行くと 急に目の前に堅牢な石造りのアーチの門が現れた ここは通称クローク橋と言われる

 上を見ると 渡り廊下の様に見える 実際そこはお城の渡り廊下だった

 この門の向こうに 世界で最も美しい町の一つに数えられるチェスキークルムロフがあると思うと胸が高鳴る 

 いつかはこの町を訪れてみたいと ずっとあこがれてきた地なのだから・・・

 

            

 門をくぐって後ろを振り返るとこうなっている

                  

                  

 門をくぐると今度は下り坂 だんだん視界が開け教会の塔や建物が見えてきた

 左側の土手の上にチェスキークルムロフ城がある

 城と町の間には川が流れている 川に架かる橋を渡って町に入って行く

 

                  

 流れている川はヴルタヴァ川(モルダウ) 橋の上からは城の一部が見える

 歴史の翻弄の中でこの城は増築を重ねて大きくなり ボヘミアの中ではプラハ城に次ぐ規模を誇るという

 高台からまるで町を見下ろすようにそびえ建っている

 

                  

 ゆったり穏やかに流れている川では カヌーを楽しむ人たちがいる

 この川の水は透明だけど黒っぽい なんとも変わった色をしている

 そのわけは 豊かな森の栄養分が溶け込んでいるのでこんな色なのだそうだ

                  

 

                 

 

                  

 


チェコ旅日記 21 チェスキークルムロフヘ

2021-12-04 20:28:33 | 旅行

 

 南ボヘミアにある小さな町チェスキークルムロフ 

 この町の存在を知ったのは 我が家に届いた一通の絵葉書からだった

 (おとぎ話に出てくるような町)との文と 赤い屋根の町並みが写った写真に魅せられて いつか行ってみたい町となった

 

 プラハから南に向かう道中は なだらかな丘がどこまでも続く

 ボヘミアのイメージとして暗くどんよりしたものを想像していたけれど 9月のボヘミアの大地は緑あふれる美しい所だった

 そういえば(おお牧場は緑)という歌は元々ボヘミアの民謡だという

 一面の緑の丘の中をバスは走っていく 

 車窓の遠くに教会の塔が見えてくる だんだん近づいて行くにつれて 教会の周りに集落があったり町があったりする

 人々の生活の中に教会がしっかり根付いている証の様に思う

 ほとんどの民家の屋根にはサンタクロースが降りられるくらいの 太い四角い暖炉の煙突がついている

 冬はかなり寒いことが想像できる

 車窓をぼんやり眺めていると ある家の庭が目に入ってきた

 そこには大きな りんごの様な木が茂りたわわに実が生っている その下をガチョウがちょこちょこ歩いていた

 この時も何かの童話の一場面を見た様な気がした