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さわやか展覧会紹介 素材の息吹展

2017年04月22日 | オープンギャラリー

セレネ美術館の姉妹館である「黒部市美術館」で、4/22から『素材の息吹-発展する工芸のかたち』がはじまりました。

午後1時から、作家さんによる作品解説とオープニングパフォーマンスが行われるということで行ってきました。

天気もよく陽射しも爽やかです。

美術館の中は、薄暗く調光されていました。

なんだか映画のワンシーンみたいに並んだ作家さんたち。(右の方の5名が作家さんたちです。

さて、館長と市長によるあいさつが終わると、作家さんによる解説がはじまりました。

 ものすごい盛況ですね。

 

まず、岸本耕平さんの作品解説です。

ガラス素材なのですが、多彩な色があり(色を塗ったわけではないとおっしゃってました)、形も自由自在で

わくわくするような作品です。

↓ 東京の一流ホテルのロビーにあってもおかしくないというか、むしろあってほしいと思うすばらしさ。

 

つづきまして横山翔平さん。この方もガラス作家さんです。

無色透明の無骨なガラス玉といいますか、かたまりといいますか、無防備にごろんとあって、

なんだか空間に不思議な場をつくりだしています。

(最初の写真で右の方にある透明なガラス作品がそれです)

そしてこちらは、巨大なガラス風船といいますか、漏斗といいますか、クラゲ生物といいますか、

透明なのに、ものすごい存在感です。(実物はもっとキレイです。写真が下手ですみません・・・)

 

続きまして、田中孝明さん。木彫ですね。

少女像。花の妖精でしょうか。

繊細な表現の中に、生きとし生けるものへの大きな愛情がこもっているようです。

ヤスリはつかわず、刃物で切り出したままの木の質感を大切にしておられます。

といっても、荒々しいざっくりさなどは全くありません。

写真のイメージどおり、なめらかなやわらかい感じです。

ちなみに楠がお好きだそうで、独特の木の香りがほのかしにします。

 

 

お次は、村田佳彦さん。漆作家さんです。

ところで覚えておられる方がいらっしゃるかどうか。

むか~し、宇奈月町と黒部市が合併して新「黒部市」になるとき、セレネ美術館で記念ワークショップを開催しました。

「黒」部市にちなんで、漆「黒」の漆に沈金をほどこすというワークショップでした。

そのときの講師が村田佳彦さんです。

村田さんも覚えていてくださいました。ありがとうございます。ご活躍のこと誠に重畳に存じ上げ奉ります。

さて、村田さんの作品は、ひっそりと存在について語りかけてきます。

漆という黒の素材が見えない「陰」のような存在と感じておられたそうですが、その漆作品に光をあてると

(当然ながら)「影」が生れます。見えない存在が、さらに見えない存在である影によって立ち上がってくる。

見えないからこその存在感が不思議な印象をもたらします。

上の写真では、作品は壁面にとりつけられており、影が鳥となって現われています。

 

ほかにも紹介したいのですが、美術館へ行ったときのお楽しみということで。

 

最後は釋永 維(しゃくなが ゆい)さん。女性の金属造形作家さんです。

壁面に展示してあります。

花のような、レースのような、軽やかな印象です。

薄い金属の板に無数の穴があけられており、触るとぼろぼろ崩れちゃいそうな気がするほど。

強固なはずの金属が、まるで枯れた植物のようにはかなく、もろく、時のうつろいが感じられます。

 

と、5名の作家さんによる紹介が終わったところで、

ヤマダベンさん(パーカッション)と伊藤拓次さん(ダンス・人形)によるパフォーマンスがはじまりました。

左端でガラスをかかえて音を出しているのがヤマダベンさん。

奥で踊っているというのか人形を操っているというのかが伊藤拓次さんです。

音を出す素材は、展覧会出品作家さんからお借りした、ガラス鉢やガラス壺、金属の板、木の棒などなどで、

それらを組み合わせて音を出しています。今日の朝はじめてみたものばかりだそうで、ほぼ即興演奏です。

しーん、と静かな空間に響く音色。静かに動く人形。なんだか静謐な時間と空間でした。

 

さてさて長々と書いてきましたが、とっても引き締まった、いい展覧会です。

個々の作品もすばらしく、それらが美術館の一つの空間にまとまり、魅力的な相乗効果を生み出しています。

是非お立ち寄りください。

 

素材の息吹―発展する工芸のかたち

会場 黒部市美術館 富山県黒部市堀切1035 TEL0765-52-5011

期間 2017年4/22(土)~7/2(日)※月曜休館 9:30~16:30(入館は16:00まで)

料金 一般500円 高校・大学生400円 中学生以下無料

黒部市美術館facebook https://www.facebook.com/kurobecityartmuseum

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宇奈月国際会館セレネ
富山県黒部市宇奈月温泉6-3
TEL0765-62-2000 セレネHP

 


春のなごり

2017年04月22日 | オープンギャラリー

気がつけばもう春もおわりです。

せっかくなので春の思い出に、ちょっと前に撮った桜の様子をご紹介します。

黒部峡谷鉄道駐車場のわきにある桜並木です。

その桜並木越しにセレネを見てみました。

トロッコ駅舎を桜越しに。(先ほどの桜並木とは別の木です)

このときはまだトロッコ電車は試運転中でしたが、いまは絶賛、営業中です。

4/20~4/30 宇奈月―笹平まで運行

5/1~5/4 宇奈月―鐘釣まで運行

そして5/5から、欅平まで全線開通する予定です。

 

トロッコにのって、セレネによって、総湯にはいって、宇奈月温泉をお楽しみください。

 

宇奈月国際会館セレネ
富山県黒部市宇奈月温泉6-3
TEL0765-62-2000 セレネHP