月刊オダサガ増刊号

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092 「学校大奥」長池小学校裏物語 9-2 早朝練習

2014-02-27 09:39:31 | 脚本「ママは名探偵」~「学校大奥」
「学校大奥」長池小学校裏物語 9-2

季来子「うーん、4月の朝って、なんか清々しい」

私、新垣季来子は毎朝の日課、空手の型の稽古を実家の庭で行っております。

今は午前5時、空気は美味しいものの、さすがにまだ肌寒いです。

正宗「季来子、ゆっこがおらんのだが」
季来子「え?寝てるんじゃないの?」
正宗「昨日、具合が悪そうだったから部屋に様子を見に行ったら、いなかったんだ」
季来子「トイレでしょ?」
正宗「トイレにもいなかった」

珍しい、どこに行ったのかしら。

結局、その後、優季子は戻って来なかったようです。私はいつも通り、長池小学校へと出かけていきました。

季来子「西野さん、おはようございます」
優季子「あら、新垣さん、おはようございます」

優季子の目の下にクマができていました。

季来子「朝早くから仕事熱心なんですね」
優季子「そうでもありません、いつもの事です」

確かに、朝は意外と早目に出勤してるのよね、初日から。

美香「きっこ先生、おはよう」
季来子「あら、烏田さん、朝から練習?」
美香「はい、朝倉摩央が朝練やってくれるっていうので」

摩央「呼び捨てにするな」
美香「間違えました、朝倉摩央先生と朝練をしてきました」
摩央「おはようございます、新垣指導員」
季来子「おはよう、朝倉さん」

摩央「あら、事務のお姉さんは、今日はなんだかおとなしいのね」
美香「ゆっこさん、おはよう」

優季子「ふわああ、眠い」
季来子「あら、ゆうべは早寝したんじゃなかったの?」
優季子「寝過ぎると眠いものなのよ」

季来子「アルコールとニコチンのエネルギーが足りないんじゃないの?」
優季子「そんなエネルギー、摂取したことがありません、眠い」
美香「じゃあ、教室にいきます」

烏田さんは、朝練の疲れを全く感じさせない様子で走っていきました。

季来子「朝倉さん、毎日朝練なんて、大変ね」
摩央「そうすかあ、私は何年も続けてるんで普通っすよ」
季来子「そういえばそうだったわね」
摩央「きっこ先輩は道場通ってるんすか?」

季来子「大学卒業してからは、空手、やめちゃった」
摩央「新垣季来子が空手やめちゃったんすか?」
季来子「今は毎朝2時間、自主トレしてるだけ」

摩央「それ、やめたうちに入らないっすよ」
季来子「摩央、学校と陸上の両立、無理してない?」
摩央「そんなの学生時代っからっすよ」
季来子「学生と教員では負担が全然違うじゃない」
摩央「感じたことないっす」

季来子「たいしたものね、どっかのグウタラ事務員とは大違いね」
優季子「仕事はちゃんとやってるわよ」
季来子「そんなの、当たり前でしょ?」
優季子「まあ、鍛えなくってもノロマには負けないけどね」

摩央「あら、ゆっこさん、烏田さんに負けたそうじゃない?」

優季子「あれは花を持たせてあげたんですよ、どこかの頭トンカチみたいに児童相手にムキになって勝ったって仕方ないでしょ?」
季来子「あれは指導の一貫です」

優季子「あ、そう、どうでもいいけどね、ね、ね、眠い」

仕事中に居眠りすんなよ、ゆっこ。

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