地球浪漫紀行☆世界紀行スタッフの旅のお話し

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台湾映画『海角七号/君想う、国境の南』

2010年01月21日 19時05分18秒 | 台湾

台湾での2008年映画興行成績1位を記録し、
あらゆる世代を魅了したことで社会現象まで引き起こした
台湾映画『海角七号/君想う、国境の南』が
いよいよ日本で上映されはじめました。

舞台となるのは台湾最南端の町「恒春」と「墾丁」。
澄んだ青い空と紺碧の海を舞台に、
60年前の日本人教師と台湾人女性との悲恋と、
現代の台湾をシンクロさせながら繰り広げられる
笑いと涙あふれる感動作として、
日本語訳もすぐにできあがり、日本での上映が待ち望まれていたにもかかわらず、
どこからか妨害が入り、なかなか上映されなかった作品です。
暖かな南部台湾への旅情にかられるこの映画、今年一番のお薦めです。
第10回台北映画祭にて、最優秀作品賞にあたる「百萬首獎」を受賞。
(照沼)

『海角七号 君想う、国境の南』公式サイト

以下、以前に書いた、金美齢さんによる紹介文を再掲します。

『・・・・・製作費が少なく、話題にもならない作品だったが、
上映されて2カ月で、台湾映画の興行成績トップに躍り出た。
奇跡的に、すべての国産映画の記録を破ったのである。
昨年11月週刊誌「新台湾」は、(略)カバーストーリーをはじめ、
30ページ近くを割いて紹介している。[注:2008年のこと(照沼)]

これは2人の友子さんの物語である。
日本統治時代、日本人教師と相思相愛だった台湾人友子と
六十余年後、台湾で孤軍奮闘し、台湾青年アガに恋する日本人女性友子。
2人の運命は、7通の手紙で結ばれる。
教師が教え子友子にあてて深い思いを切々と書きつづった手紙は当時は発送されず、
その亡きあと、娘によって台湾に郵送されるが、
宛先の「海角七号」は過去の住所で、配達できないでいた。

アガも深い敗北感を抱えて、台北から故郷・恒春に舞い戻ってきた。
ロック歌手の夢かなわず、ギターを捨てて投げやりの日々。
母親の愛人、地元の有力者の口利きで、郵便配達のバイトを始めたが、
まるでやる気がない。
(略)
有力者の肝いりでフェスティバルに出演することになった地元のメンバーは、
アガをはじめいずれも「問題児」だが、本番直前に7通の手紙は届けられ、
アガは演奏の合間、友子に求愛する。

「終わりよければすべてよし。」
2曲しか持ち歌のない地元寄せ集めバンドは、大歓声の中、
アンコールに「のばら」を歌う。
これは日本統治時代の小学唱歌として、年配者が歌い続け、
若者たちも自然に口ずさむ歌なのだ。

エンディングは冒頭の日本人引き揚げシーンに戻る。
埠頭に立ちつくす友子の足元にはトランクが。
しかし、船上の教師はまともに別れが告げられず、身を隠している。
自信と勇気を喪失したその姿は、
敗戦のトラウマからついに立ち直れなかった現在の日本を彷彿させる。

「…(あなたを)棄てたのではない。泣く泣く手放したのだ」との手紙の言葉。
敗戦直後の日本の姿そのものだが、今でも日本が大きく変わったとは言い難い。
海角七号の英語は「Cape No.7」。The Cape of Good Hope(喜望峰)。
台湾人の思いが込められている。

台湾では多くの若者が「感動した」と2回も3回も映画館に足を運んだ。
挫折、癒やし、そして再生への希求。
泣く泣く友子(台湾)を手放した青年(日本)。
台湾人の優しさは、日本でも多くの観客を集められるだろうか・・・・。』



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