遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。中村です。
今年もよろしくお願いいたします。
私の春のお薦めツアーご紹介させていただきます。
それは、昨年、新しいヨーロッパの旅として発表いたしました
「ヨーロッパ・ローカル鉄道の旅」の第3弾として、
この春お届けする「古都ライデン滞在と花のオランダ・ローカル鉄道の旅」です。
ライデンは、オランダの他の町に比べると日本ではあまり知られていないので、
なぜ、ライデンに?と思われるかもしれません。
私が以前にライデンを訪れたときに、古い建築物が並ぶ旧市街の中に
運河・風車・ハネ橋などオランダらしい絵になる風景があり、
散策していてとても心地よく、
「ただ、短時間立ち寄ったり、通り過ぎるのはもったいない。
この町に宿泊してもっと歩いてみたい」と思ったことがきっかけでした。
ライデンは、オランダ・南ホラント州にある人口約12万人の地方都市で、
オランダの経済の中心都市アムステルダムと政治の中心地デン・ハーグの中間に位置しています。
それぞれ列車で約30分という立地の良さと古都と呼ぶにふさわしい街並みであることに加え、
多くの日本人ツアー客が宿泊するアムステルダムに比べて町の規模も小さく、
治安も良いため安心して滞在でき、日本人観光客が少ないのも魅力的です。
ライデンは、16世紀後半から17世紀には、毛織物のヨーロッパ最大の生産地として繁栄を極め、
当時の面影を市役所など豪壮な建築物に見ることができます。
しかし、17世紀後半から繊維産業は衰退の一途をたどり、
ライデンの経済的繁栄にも終止符が打たれます。
そのため、18世紀以降は大規模な街の改造は行われず、
市街地には17世紀以前の建造物が数多く保存され、
2本のライン川の支流が合流する街の中心部には、
中世の佇まいをそのまま残しているレンガ造りの家と石畳の街並が広がっています。
旧市街を少し歩けば歴史的な建造物が次々と目に飛び込んできます。
18世紀以降のライデンは、商業の町としてではなく大学の町として知られるようになりました。
旧市街の中心にあるライデン大学は1575年に創設されたオランダ最古の大学で、
幕末には、西周や津田真道などの幕末留学生が講義を受け、
オランダのユリアナ前女王やベアトリクス現女王もここで学びました。
新潟の俳人・蒲原宏の句でも
「ライデンは 大学の町 月涼し」と詠まれています。
この由緒あるライデン大学には、日本ゆかりのシーボルトによって創られた日本学科もあります。
幕末の日本で活躍したシーボルトは、長崎の出島にあったオランダ商館の医師として働くかたわら、
多くの日本人蘭学者を育てました。
また旺盛な研究心で、日本について知ろうと努めましたが、
それが災いしてスパイの嫌疑をかけられて、日本を追放され、
帰国後、ライデンで日本研究の三部作を完成させました。
彼が持ち帰った栃、藤、竹、桜など日本の植物も構内の植物園で見ることができます。
「中世の秋」で知られる歴史家ヨハン・ホイジンガもこの大学の教授です。
今回のコースでは、ライデンに6連泊し、
オランダ・ローカル鉄道やローカルな路線バスを利用し、
近郊の町々をゆっくりと訪ねます。
車窓からは、平坦で牧歌的なオランダらしい景観をお楽しみいただけます。
ハイライト・ツアーでは、駆け足見学だったり、
立ち寄らなかったりする場所にもゆっくりとご案内たします。
町をゆっくり歩くと、人や物とのちょっとした出会いがあり、
その町、その国を深く知ることにつながっていくように思います。
カフェでお茶をしたり、ウィンドーショッピングをしたり、
市場やスーパーマーケットで買い物をしたり、ライトアップされた夜の町を歩いてみたり、
滞在しているからこそ味わえる楽しみもあります。
ローカル鉄道でオランダの美しい町々を訪ねてみませんか。
(中村 亜希子)
今年もよろしくお願いいたします。
私の春のお薦めツアーご紹介させていただきます。
それは、昨年、新しいヨーロッパの旅として発表いたしました
「ヨーロッパ・ローカル鉄道の旅」の第3弾として、
この春お届けする「古都ライデン滞在と花のオランダ・ローカル鉄道の旅」です。
ライデンは、オランダの他の町に比べると日本ではあまり知られていないので、
なぜ、ライデンに?と思われるかもしれません。
私が以前にライデンを訪れたときに、古い建築物が並ぶ旧市街の中に
運河・風車・ハネ橋などオランダらしい絵になる風景があり、
散策していてとても心地よく、
「ただ、短時間立ち寄ったり、通り過ぎるのはもったいない。
この町に宿泊してもっと歩いてみたい」と思ったことがきっかけでした。
ライデンは、オランダ・南ホラント州にある人口約12万人の地方都市で、
オランダの経済の中心都市アムステルダムと政治の中心地デン・ハーグの中間に位置しています。
それぞれ列車で約30分という立地の良さと古都と呼ぶにふさわしい街並みであることに加え、
多くの日本人ツアー客が宿泊するアムステルダムに比べて町の規模も小さく、
治安も良いため安心して滞在でき、日本人観光客が少ないのも魅力的です。
ライデンは、16世紀後半から17世紀には、毛織物のヨーロッパ最大の生産地として繁栄を極め、
当時の面影を市役所など豪壮な建築物に見ることができます。
しかし、17世紀後半から繊維産業は衰退の一途をたどり、
ライデンの経済的繁栄にも終止符が打たれます。
そのため、18世紀以降は大規模な街の改造は行われず、
市街地には17世紀以前の建造物が数多く保存され、
2本のライン川の支流が合流する街の中心部には、
中世の佇まいをそのまま残しているレンガ造りの家と石畳の街並が広がっています。
旧市街を少し歩けば歴史的な建造物が次々と目に飛び込んできます。
18世紀以降のライデンは、商業の町としてではなく大学の町として知られるようになりました。
旧市街の中心にあるライデン大学は1575年に創設されたオランダ最古の大学で、
幕末には、西周や津田真道などの幕末留学生が講義を受け、
オランダのユリアナ前女王やベアトリクス現女王もここで学びました。
新潟の俳人・蒲原宏の句でも
「ライデンは 大学の町 月涼し」と詠まれています。
この由緒あるライデン大学には、日本ゆかりのシーボルトによって創られた日本学科もあります。
幕末の日本で活躍したシーボルトは、長崎の出島にあったオランダ商館の医師として働くかたわら、
多くの日本人蘭学者を育てました。
また旺盛な研究心で、日本について知ろうと努めましたが、
それが災いしてスパイの嫌疑をかけられて、日本を追放され、
帰国後、ライデンで日本研究の三部作を完成させました。
彼が持ち帰った栃、藤、竹、桜など日本の植物も構内の植物園で見ることができます。
「中世の秋」で知られる歴史家ヨハン・ホイジンガもこの大学の教授です。
今回のコースでは、ライデンに6連泊し、
オランダ・ローカル鉄道やローカルな路線バスを利用し、
近郊の町々をゆっくりと訪ねます。
車窓からは、平坦で牧歌的なオランダらしい景観をお楽しみいただけます。
ハイライト・ツアーでは、駆け足見学だったり、
立ち寄らなかったりする場所にもゆっくりとご案内たします。
町をゆっくり歩くと、人や物とのちょっとした出会いがあり、
その町、その国を深く知ることにつながっていくように思います。
カフェでお茶をしたり、ウィンドーショッピングをしたり、
市場やスーパーマーケットで買い物をしたり、ライトアップされた夜の町を歩いてみたり、
滞在しているからこそ味わえる楽しみもあります。
ローカル鉄道でオランダの美しい町々を訪ねてみませんか。
(中村 亜希子)
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レンブラントに、サッカーのオレンジ軍団・・
ドイツ・フランス・イギリスの中間にあるという恵まれた地理的条件のせいでしょうか、オランダは面積は小さくとも多彩な国ですよね
レンブラントが生まれたライデンという町が、こんなに日本とつながりがあったなどとは知りませんでした。
日本史の授業に登場したシーボルトは歴史上の人物という印象でしたが、ライデン大学には彼が創設した日本学科があるんですね。
オランダに持ち帰った日本の植物が、何世紀もの時を越えて今も花を咲かせている、という光景は素晴らしいものがありますね。