地球浪漫紀行☆世界紀行スタッフの旅のお話し

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弱肉強食

2009年10月21日 10時32分19秒 | ケニア

ケニアではヌーの大移動が本格的になってまいりました。
上は今週のマサイマラの写真です。
現地旅行会社から送られてきました。
弊社でもヌーの大移動を見に行くツアーが来週出発です。

上の写真の見ながら、いつもの疑問が湧いてきました。

食生活を気をつけるように。3食規則正しく摂るように。
栄養バランスを考えて。カロリーの摂りすぎに注意して。
寝る前に食べないように。塩分は控えめに。
野菜を沢山とって。腹八分で。
などなど私はいつも病院で言われているわけですが、
アフリカの動物を見るたびに疑問が湧くのです。

カバ、象、ヌー、バッファローは野菜しか食べないのに太っているし、
ライオンはライオンで、肉を満腹まで食ったらすぐに寝るし、
なによりもみんな偏食だし・・・
なんてことをいつも考えています。
地産地消で、自然食品を摂れってことでしょうか。

どうでもいい話ですが、以下はもっとどうでもいい話です。
ケニアから送られてきた写真から思い浮かんだことを無責任に書きます。

弱肉強食は自然の掟。
しかし今、社会の負の側面として語られることが多いわけです。
弱肉強食は悪だというのが、国民の総意のようになり、
逆らえない空気があります。
弱者保護という誰も逆らえない原則にイメージを被せるレトリックな場合が多い。
この場合の弱者は障害者であったり、老人や子供なわけですが、
弱肉強食批判の場合は、何を弱者として何を強者としているのか、
政治家や評論家によって意味するところが異なり、整理されていません。
大企業対中小零細だったり、外資対国内資本だったり、
労使だったり、正社員対派遣・フリーターだったり、官対民だったり、
その時々により、いろいろなケースに安易に言葉を使っています。
ネットにかき込むニートからは公務員が強者として批判され、
官公労は大企業や高級官僚を強者として、
各自が自分に都合のいいように言葉を使いながら
皆が弱肉強食批判に意見できなくなっている。

しかし、少なくとも大企業対中小零細や外資対国内資本などに関しては
規制緩和は必ずしも悪ではないのです。
規制緩和の良し悪しを決めるのは、消費者の利益になるかどうかだけです。
中小企業を守るとこが自体が善ではない。
やるべきことは、中小零細のハンディとなっている規制を取り除くことであり、
大企業に規制をかけることではありません。

政府や行政の仕事は、ライオンとヌーをそれぞれ別の檻に入れることではなく、
食べられたヌーの再チャレンジのシステム作りとセーフティネットの準備です。
動物園の中で種の繁栄はない。
ヌーはいかに生き延びるか知恵を絞り、ライオンはライオンでさらに考える。
ここが大事な点でしょう。

日本航空問題は、政府がナショナルフラッグキャリアだからといって、
へたに関与するのではなく、マーケットと自助努力に任せるべきです
(身障者に自助努力を期待するのとは意味が違います)。
もしも全日空一社体制になってしまった場合、
国民(消費者)の利益が損なわれないように
政府は国内線でオープンスカイの政策を取り、
ローコストキャリア(LCC)を外国から参入させ、
日系がいい人は高くても全日空に乗ればいいし、
値段だという人はLCCを選べばいいわけです。
羽田・千歳間を飛びたい外国の航空会社はたくさんあります。

自国の航空業界保護は開発途上国の話です。
あえて政府がやるとすれば、香港・シンガポール~デリー・ムンバイなどの
2国間交渉外の路線獲得です。
それよりも政府がやるべきは航空機産業の育成の方でしょう。
まあ零細企業だから私も勝手なことが言えます。

開発途上国といえば、今回の総選挙、前回の郵政選挙、さらにその前の
小泉さんが選ばれた自民党総裁選。全部、アフリカあたりの開発途上国の
大統領選挙のように見えてしまうのは気のせいですか。(照沼 一人)



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