地球浪漫紀行☆世界紀行スタッフの旅のお話し

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西イランのカッパドキア・キャンドバン村

2007年08月04日 11時41分52秒 | イラン
ペルシャのカッパドキアと呼ばれる場所が、イランの西部にあります。
アゼルバイジャンに近いイラン北西部の中心地・タブリーズから南へ約50km、その不思議な村は、雪を抱く標高3,710mのサハンド山山麓に位置しています。

世界に名を馳せたペルシャ帝国は、その輝かしい歴史の中で多くの戦を繰り広げてきましたが、他国による大きな侵略は二度ありました。
一度目は紀元前4世紀、アケメネス朝ペルシャを滅ぼしたアレキサンダー大王にはじまるギリシャの支配、そして二度目がモンゴル軍の侵略です。
時は13世紀、強国モンゴル軍にやぶれたペルシャでは、モンゴルによる政権がしばらく続くこととなりますが、その時、モンゴル軍の襲撃から逃げてきた人々が辺地の岩山に住み始めたのが、キャンドバン村の始まりだという説があります。
そう考えると、この村の住人は、他国の支配下に屈せずに自分たちの生活と独立を守り抜いた、誇り高き人々の子孫なのかも知れません。



この村の住人は、林立する岩山をくり抜いて家を構えています。窟の家は決して昔話ではなく、今現在も立派に住居として使用されています。
一見似ているトルコのカッパドキアとの違いは、まだまだ観光化がされていないことです。
規模ではカッパドキアに敵いませんが、キャンドバン村では素朴な人々の普通の生活を垣間見ることができます。
中には電気が通り、電話が備え付けられてる家もありますが、どんなに内部が便利になろうとも、名産のペルシャ絨毯を敷き、岩に守られている彼らの生活は昔から変わらずに引き継がれています。
(田中 貴子)

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