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『天平冥所図会』 山之口洋著

2009年12月15日 19時02分09秒 | 読書記録(2010年まで)
大仏造立、正倉院献納、恵美押勝の乱を経て道鏡の八幡事件までを描いているのに、
ちっともシリアスではなく、この緩さが今までにない感じで面白かった。

役人の視点から描くことで、
雲の上の人々の画策に振り回される下の人間の姿が、とても身近に感じられる。

真面目に扱われることの多かったこの時代に、
江戸人情ものや妖怪退治ものの感覚をブレンドした感じかな。


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