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皇室の名品(京都国立近代美術館)

2013年11月24日 14時41分12秒 | 鑑賞記録(2011・2012年中断)

明治大正期の工芸品の素晴らしさは、もうレベルが違う。

とにかく、並河靖之の七宝「四季花鳥図花瓶」が見られたのが、一番。
あの黒、あの金線、あの色彩、そして図柄の素晴らしさ。
言葉にならない。
第一室の七宝花瓶も凄いと思ったけれど、
これはもう次元が違う。

海野勝の金工の凄さ。
微に入り細に入りそれも凄いのだけど、何よりあの質感。
何であんなものが打ち出せるのか。
しかし、正阿弥勝義がないのは残念。やっぱり帝室技芸員じゃないからかなあ。
次世代の香川勝廣が結構良かった。

柴田是真の漆画帖。
これが見られるとは思っていなかった。
藤の細やかさ、筆の勢い、あれが漆で描かれているなんて、到底思えない。

「菊蒔絵螺鈿棚」の美しさといったら。
金と螺鈿の絶妙な色合い。煌びやかなのに高潔。
金具の細やかさと蒔絵との統一感。この感性。

どれもこれも素晴らしくて、上げれば切りがない。
絵画も素晴らしかったけれど、やはり今回は工芸だ。
もっと注目されて良い。
しかし、見るのに時間が足りない。
絵画ももっとじっくり見たかったけど、疲れてしまったよ。
後期展も行きたいなあ。

コレクション展では、土田麦僊がいくつかあって良かった。



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