この「〆鯖」は美味しかったね！

　　　　　　　　　　　　【これは「ゴマ鯖」です！】

伊豆高原から少し下って、定置網が上がる北川漁港があります
見れば防波堤には釣り人がびっしり並んでいます
夏の魚「いさき」を狙っています
釣る人は３０ｃｍ以上の大物をゲットしています
ポツンと離れて釣っている人がいます
何釣ってるの？これだよ！見れば大きな「ゴマ鯖」です
「寒鯖」ではないので美味しくないでしょう？
いや、これは美味しいんだよ！本当でしようか？
なんだったら、もって行けば？
で大きな「ごま鯖」４匹、戴いて参りました。


これは「ごま鯖」だから当らないよ、刺身で十分に美味しいよ！
「味噌煮」用には２枚に下ろし、タッパー入れて冷凍庫ポイ。
「〆鯖」用に三枚に下ろし、塩を振って２時間、冷蔵します
お酢に昆布を敷き、塩を洗って水気を切りジャボンね。
さらに待つ事１時間で、「〆鯖」の出来あがり、とても脂が乗ってます
この時期の鯖でも十分脂が乗っています。
馴染みのお寿司屋へ持って行けばいつもの口癖
「今世紀最高」の鯖と評判になる事請け負います。




お刺身の方も十分に美味しいお味です。
「鯖」だから当るかなあと思いながらも
「ゴマ」ちゃんは当らないよを信じます

先程までは投げれば釣れていました、
日焼けした顔と繰り出す二の腕は
まるで漁師さんのようなベテランさんです。
体も身軽で５ｍはあろうかという堤防にヒョコと乗ります
僕なんか臆病ですからズ～ト離れた場所から良いこらしょです

浮きも色違いの手作りで、車のトランク一杯に積んでいます
どうしてこんなに沢山の浮きを使うの？
日差しによっては見やすい色があるんだよ、それと錘の関係だから
どうしても増えてしまうんだよ。
赤青緑に黄色、そして重しの違いでですからその数増えますね

この釣り場では結構有名な人らしく見物の釣り人が輪になります
流されていった仕掛けを名残り惜しそうに見つめます
あの下に魚が掛かってるのだよ
向こうで引っかかったら俺だと判ってしまうと心配そうです！


案の定、釣り人が仕掛けを持ってきましたので
離れているとは言え、釣り人固有の手作りの違いが判るのですね
妙な所で感心です。

脂の乗った「〆鯖」を頬張り、これが「〆鯖」の醍醐味
薄く回りは白く酢で〆てはいますが、中身はピンク色で
脂が散らばっています。伊豆に来て「関鯖」のような味です

こんな釣りの外道に美味しさが凝縮しているなんてどうして
でしょうか。
富戸定置網に掛かる「鯖」は残念ながらこんな味ではありません。
釣り人が捨てる魚こそ美味しいもんですね！
「ひいらぎ」「すずめ鯛」も美味しいようですが
あの小さな魚をさばくには熟練技が必要でしょう