【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

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佐々木スレ7-399 「カミナリさま」

2007-05-11 | その他中学時代ss

399 :カミナリさま 1/5:2007/05/12(土) 03:43:17 ID:e3JPxhor
 9月、暦の上では秋なれど、残暑は未だに厳しい。あまりの暑さに机に突っ伏す中学三年の
俺だった。机の輻射熱で返って暑いな、こりゃ。
「キョン、英語では今日のように暑い日をドックデイズと言うそうだ。キミの態度を見るに、
それは極めて妥当な表現なようだね」
 隣に座る佐々木はいつものようなすまし顔、考えてみれば、この夏、こいつが暑さでへばっ
ている所など見たことはなかった。こいつ一体どんな身体構造をしているんだ。もしかしたら、
宇宙産のアンドロイドか何か何じゃないだろうな。
「キミは夏は好きなのではなかったのかな? そんなことでは夏好きが廃るとは思わないのかね」
 残念でした。暦の上ではもう秋だ。
「うむ、確かに。立秋から立冬の前日までが秋だね、だから今年の秋は8月7日から11月6日
までだ」
 そりゃほとんど夏の盛りからじゃないか。
「うむ、だから、立秋以降に出すのは暑中見舞いではなく、残暑見舞いだ。間違えないように
しなければいけないよ。まぁもう今年は暑中見舞いも残暑見舞いも出すことはないだろうが、
来年以降の時のためにも覚えておきたまえ」
 俺は一生そんなモノを出す機会はないように思うがな。しかし、暦ってのは実感とは離れて
いるもんなんだな。
「言いえて妙だね、さすがはキョンだ」
 もういっそのこと、セミが鳴いている間は、夏ってことにすりゃいいんだ。
「それもまた、風流な暦法だね、悪くはないね。だが、生活する場所や時期に左右されすぎる
のが問題だね」
 まじめに返すなよ。また、暑くなってきた。
「僕はいつだって、どこだって、キミの言葉はきちんと聞いているつもりさ。キョン、キミと
の会話は僕にとってインタレスティングだ。そして君の言葉はサジェスチョンにあふれている、
一言たりともおろそかにはできないさ」
 そういう俺は、お前が何をいいたいのかすらわからんのだがね。
「気にしないでくれたまえ。僕の言葉なんて、小難しいだけの戯言の類さ。もちろん、キミに
対して虚言を弄するつもりはないから、その点は安心してほしい」
 日本語で言えば、わかるとでも思ってるな、お前は。
「おやおや、英語も日本語も通じないなら、僕はキミにどんな言葉で話しかければいいんだろ
う。もしかして、ドイツ語かスワヒリ語ならOKかな? それとも、僕は今、遠まわしに絶交
されてしまったのだろうか。これは、正直、悲しいね」
 泣きまねかよ、俺に対する周囲の目が冷える。
「はいはい、ごめんなさい。意地悪言いました」
 半ば自棄になりつつ、声高にそういった。返答はくつくつといういつもの笑い。
「やや、失敬。意地が悪いのは僕の方だったね、まったく僕という人間は基本的に卑怯にでき
ているからね、申し訳ない」
 言われてみれば、そうかもしれないな。
「キミ、ねぇ、今のは否定する所だよ。友達甲斐のないことこの上ないね」
 その切り返しの早さは一体どこの通信教育で学んだんだ。
「そりゃあ、キミからさ。キミのリアクション能力の高さを僕は評価しているのだ。尊敬して
いるとすらいってもよい」
 そういって、佐々木は止めのように、微笑を返した。
 犬のように舌を出して、暑さを耐え忍ぶ俺なのだった。


401 :カミナリさま 2/5:2007/05/12(土) 03:46:33 ID:e3JPxhor
 その舌を一陣の風が通りすぎる。湿った空気の中に雨の匂いを嗅いだ俺は、教室の窓を振り
仰いだ。すると、一天にわかにかき曇り、ゴロゴロと雷様がやってくるではないか。おお、なんと
見事な積乱雲か。これは一雨来るね、通り雨であってくれよ。俺は今日は傘持ってきてねえの
だ。置き傘はこの前の雨の時に使ってしまい、未だに補充を怠っていたのだった。
 その時、笛を鳴らすような音が聞こえた。思わず、振り返る。珍しく佐々木が顔色を失い、
強ばった表情を見せていた。どした?
「い、いや、なんでもないのだ。気にしないでくれたまえ、あ、ほら、先生がいらっしゃったよ」
 汗を拭き拭き、担任の教師がやってきて、帰りのHRがはじまった。


 放課後になり、雨は本格的に降り始めた。遠くの空では一条の光。はい、1、2、3、4、
ゴッシャーン。おお、なかなか近くなってないかな、これは。
「ひゃああああああ」
 情けない悲鳴と、木箱をひっくり返すような音。振り返ると、佐々木が下駄箱で転んでいた。
何をしているんだ、お前は。パンツ見えてるぞ。もちろん、そんなセクハラまがいのセリフは
おくびにも出さずに、明朗に声を掛ける俺である。
「おお、佐々木、探したんだぜ。須藤も国木田もあっという間に帰っちまってな、ちょっと難
儀してたんだ」
 バタバタと立ち上がり、スカートを直して、平静を取り戻す佐々木である。もちろん、俺は
さっきの風景など、すでに脳みそのゴミ箱に叩き込んでいる。
「な、なんのことだろうか、さ、さっぱりわからないね。しかし、今日は塾の講義のある曜日
ではないはずだが、どうした風の吹き回しかね」
 確かに今日は塾の日ではない。よって、別段、佐々木と一緒に下校する必要はないわけだが。
「なるほど。目当ては僕のこの折りたたみ傘だね。キミは傘を持っていないというわけだ」
 うむ、持つべきは、カンの良い友人であることよ。悪いが、家まで入れてくれんか? 何なら、
我が家で一時の憩いの時間を提供するのもやぶさかではない。
「ふむ、それは魅力的なお誘いだね、いいだろう。僕の傘は折りたたみで多少狭いが、僕らの
頭くらいなら多少は保護できるだろう。ここでキミを見捨てて、キミが風邪を引くような事があっ
ては、寝覚めが悪いしね」
 では、契約成立だな。家にて、バスタオルと、コーヒーを提供しよう。俺はそう言いながら、
佐々木に右手を差し出した。佐々木はそっと、傘を差し出す。言っておくが別に強奪している
わけではないぞ。俺の方が身長は高いのだ。俺が傘を持つ方が効率的というものだ。

 降りしきる雨の中を佐々木と共に歩く。
「これだけ激しいと、止むのを待った方が早かったかもしれないね」
 佐々木が声を掛けてきた。どことなく、声が震えているようにも感じる。
 佐々木、身体の調子が悪かったりするか?
「いやいや、僕は至って、普段通りだよ、何ら不調は、ない」
 そうか?
 佐々木が傘の柄を押した、押し返す。
「キョン。キミが優しいのは知っている。ただね、僕に気遣いは無用だよ。傘はちゃんと直立
させたまえ、キミのシャツはもう濡れているじゃないか」
 風のせいだよ、そんで、雨粒が俺の方に吹き込んでくるのだ。
 そう答えた、瞬間。すっと、自然に傘を持った俺の左腕に佐々木の右腕が絡みつく。瞬間、
肘に寄せられた感触に俺の左腕は総毛立った。い、今のは……もしや。
「キミは素直でないなぁ。これなら傘を直立させざるを得ないだろう。この体勢なら、
僕もキミも傘の恩恵を享受できるというものだ」
 いや、そうは言ってもだな、佐々木よ、さっきから俺は動きが固くなっているのが自分でも
解ってしまうくらいなのだがね。その、男の本能を……持て余す。
「気にするな、僕は気にしない。それに、キミは紳士だろう、キョン」
 佐々木はそういって、舌を出した。
 おいおい、お前さん、俺が気が付かないとでも思ってるのか、佐々木の右腕は、ほんのかす
かに震えていた。夏服が半袖でなければ、気づかないであろうほど微細に。


402 :カミナリさま 3/5:2007/05/12(土) 03:49:17 ID:e3JPxhor
 そんな俺の困惑を余所に、俺たちは我が家に向けて順調に移動していった。あと、数分で到
着、そんな時に事件は起こった。

 ドン!!

 爆発したような、音が響き、視界が真っ白になる。うおお、あぶねー、至近弾かよ。
その瞬間だ、左を歩く佐々木が鞄を落とし、腰からふらついた。腕を組んでいるのだ、俺も引
きずられ半ば転びそうなところで、やっと踏みとどまった。
「おい、大丈夫か、佐々木。おい」
 佐々木に声を掛ける。
「ふぇぇええ、こわいよ、雷こわい」
 なんということか。佐々木は泣いていた。腕を解いて、濡れたアスファルトの上にびしゃり
と尻餅をついて、マジ泣きである。
「おいおい、こんなとこで座り込むなよ」
 泣きじゃくるだけで、答えない佐々木。マジに雷、怖がっているのか、何事にも動じない、
自制心と冷静さの化身が。
「ほら、行くぞ。早く家に帰ろう」
 ふえ、とばかりに涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げる佐々木である。
 こんなところじゃ危なくて仕方がない、歩けるか、そう問いかけると、ぶんぶんと勢いよく首を振った。
 こりゃだめだ。天を仰いで、嘆息する俺なのさ。本当に仕方ねぇな。
 佐々木に傘を渡し、その前にしゃがみ込む。ほら、オンブしてやるよ、傘は、お前持て。
そう、声を掛ける。
 しばしの逡巡の後、首に佐々木の両手が回り、背中に佐々木の決して重くはないが、羽根の
ように軽いとも言えない体重が掛かる。それを確認して、鞄の持ち手を口にくわえこむ。教科書、
机に入れっぱなしで助かった。
「ほが、いくご(じゃあ、いくぞ)」
 鞄に歯を食い込ませつつ、立ち上がる。もはや、ふたりとも全身びしょぬれである。傘が何
の役の立つのかとも思ったが、背の佐々木は律儀に、俺の頭の上に傘を広げていた。
 さて、歩き始めて、俺は再び男の本能を持て余すことになる。……仕方ないだろ、なぁ。
両手には佐々木の太ももの感覚が、背には押しつけられた佐々木の上半身の感触が、
濡れた薄いYシャツとブラウス越しにほとんどダイレクトに響いてくるのだ。
 これで、何も感じないなら、俺はチベットの高僧の生まれ変わりに違いない。もちろん、そ
んなことはないのだ。俺は平々凡々たる男子中学三年生、14歳。異性のアレやらコレやらが気
になるお年頃なのである。おまけに首筋当たりからは佐々木のつけているデオドラントスプレー
かコロンか、さわやかな、シトラス系の香りが漂ってくる。あーー、やばい、細かく描写して
る場合じゃないかもしれない。
 口がふさがってしゃべれないのをいいことに、前屈みに(オンブしているからだぞ)早足に
なる俺なのだ。


 あまりにも、甘美な拷問の時間が通り過ぎ、俺は玄関前の三和土にゆっくりと佐々木を降ろ
した。鞄を口から落とし、玄関の鍵を取り出す。どうやら、お袋も妹も帰ってはいないらしい。
助かったという気分が七割、困ったなが三割だ。
 もう、大分落ち着いたのか、佐々木は折りたたみ傘を畳みながら、俺の手元を見ていた。
 くしゅん、小さなくしゃみが、佐々木から漏れた。やばいな、風邪引いたか?
 玄関のドアを開け、佐々木を我が家に招き入れる。濡らしては不味いと思っているのだろう、
佐々木の動きは玄関の中でぴたりと止まった。…………どうしよう、やっぱ不味いよな。だが
なぁ、これは仕方のないことだ。


403 :カミナリさま 4/5:2007/05/12(土) 03:53:02 ID:e3JPxhor
「佐々木、いまバスタオル取ってくる。そしたら、お前、シャワー浴びてこい。そのままでは
風邪を引いてしまう」
 さすがに、この展開は予想しなかったのだろう、佐々木は顔を上気させ、「いや、お構いな
く、そこまでキミに甘える訳にはいかないよ」手振りコミで、大げさに断わる。
 何言ってるんだ。俺を送って貰って、お前に風邪でも引かれようものなら、俺の寝覚めが悪
くなる。それに俺もさっさとシャワーを浴びたいのだ。お前を放っておいて、そんな事をする
わけにもいかない、俺は着替えられるが、お前は濡れ鼠のままになってしまうのだからな。
 な、結局のところ、これは俺のためなのだ。だから、遠慮しなくていい。
 俺は佐々木の返事を聞かずに、廊下を濡らしながら、洗面所に駆け込んだ。タオル入れから、
清潔なバスタオルを3枚取り出し、1枚は頭から被った。湿った音を立てる靴下を脱ぎ、この
間、お袋が大枚はたいて買った、斜めドラム型全自動洗濯機に叩き込む。
 なにをぼーっとしてるんだ。早くあがれよ。
 玄関先にしょんぼりと佇んだままの佐々木にバスタオルを2枚渡す。佐々木は1枚を俺と同
じように頭から被り、もう1枚で手足を拭いた。
「いや、濡れた足で歩いて、廊下を傷めてはいけない。あと、古い新聞紙を持ってきてくれな
いか、靴を乾かしたい」
 居間にとって返して、古新聞を1部持ってくる。俺がやって置くから、お前はシャワーを浴
びてこい、そこを左に曲がったら洗面台と風呂場だから。
「何から、何まで、すまないね、本当に」
 いいよ、言いっこなしのお互い様だ。ばわっくしょい、くしゃみが俺の口からも漏れた。
やばい、俺も早く着替えないと。
「キョン、早く着替えて来たまえ、それから、僕はキミを信頼しているからね。不埒なことを
してはいけないぞ」
 しねぇよ、さっさと行け。
「少しは悩みたまえよ。友達甲斐のないことこの上ないね、そんなに僕は女性としての魅力に
欠けているかね」
 な゛っ……絶句する俺の視界から、艶やかな微笑を浮かべた佐々木が消えた。な、何を考え
ているんだ……わからない。ぶわくしょい、やばい。身体冷えてきた。乱暴に新聞紙で俺と
佐々木の靴を包むと、俺は自分も着替えるべく、自室に戻った。


 上から下まで、乾いた衣服に着替え、俺はやっと人心地着いていた。乱暴に頭をこすり、
気分を切り替える。タンスをひっくり返して、冬用のスウェットの上下を取り出した。下着は、
どうしたモノだろうか、妹のではサイズは合わないだろう。お袋……さすがにお袋のタンスを
ごそごそとやって下着を取り出すというのは、俺の羞恥心を超えた行為だ。まぁ、その点は
我慢して貰うより他はない。
 そう、決意して、脱いだ制服ひとまとめと、スウェットをもって、風呂場へと向かった。
「おい、佐々木~、着替え持ってきた。今、中に入っても大丈夫か?」
 洗面台の前の引き戸は閉じていた。辺りに漂うお湯の匂いとシャワーの水音からから、佐々木
が風呂場の中にいるのは解っている。
「あ、ああ、キョン。やっぱり、覗きに来てしまったのかい。まったく、いけない男(ひと)だね」
 覗かねえよ、目を閉じるよ。
「いまなら、大丈夫さ。すまないね、本当に」
 もう、いいよ。冬用のスウェットで悪いんだけど、確実に洗濯していて、俺が手を通してい
ないのがこれしかなかった。出口の所に置いておく。
「ありがとう、恩に着るよ」
 中には、佐々木の匂いがお湯の匂いに混じって漂っていた。きれいに畳まれた、佐々木の
制服が目に付いた。スカート、ブラウス、リボン、靴下という順番で積み重ねられている。
いや、なんか、その、ドキドキするな。その隣に、スウェットとを置く。持ってきた自分の制服
その他はそのまま洗濯機に叩き込んだ。


404 :カミナリさま 5/5:2007/05/12(土) 03:55:32 ID:e3JPxhor
 さて用も済んだ。コーヒーでも淹れよう。そう思って、立ち去ろうとしたその時だ。
「ねぇ、キョン」
 呼びかけられて、ついそっちを向いてしまった。……心臓が、高鳴る。
 磨りガラスには、佐々木のシルエットがはっきりと映っていた。細身ながら、奇麗なライン
を描く肉体が……。
 慌てて目をそらす。な、なんだよ。シャワーの水音が扇情的に耳を叩いた。なぜだか、喉が
渇く、舌が口蓋に張り付きそう……だ。
「ねぇ、キョン。だらしのない所を見せて、すまなかったね。僕は、その……」

 ガラピッシャーン!!

「きゃあああ!!」
 がちゃ? ってぎゃああああaaaa!!!11!!1!

 俺は風呂場から、飛び出してきた佐々木に抱きしめられていた。もちろん、佐々木は、その、
すっぽんぽん、生まれたままの姿である。
 ……正直、堪りません。

「も、もうやだあ」
 そう言いたいのは、俺の方です、佐々木さん。天井を見上げ、両手をゾンビのように宙ぶら
りんにしながら、俺は日本史の年号を暗記していた。ナクヨウグイスヘイジョウキョウ。

「す、ぅぅぅ、すまない、キョン。す、すぐに退く。だから、目を閉じてくれたまえ」
 わかっている、わかっているから、早く自分を取り戻せ、佐々木。それからお願いだから、
それ以上は腕に力を込めないで。

 ドンガラピッシャーン!!

 はい、来た。三度目の正直。

 佐々木はぎゅうっと、俺に身体を押しつけてくる。その胸の下辺りに、柔らかい感触が、
ああ~~~~。お父さん、お母さん、ごめんなさい。あなた達の息子は、今、人であることを
止めようとしています。

 …………だけど。
 佐々木はガタガタと子供のように震えていた。本当に、怖いんだな。
 それに気が付いた。

 俺はそっと、両腕を佐々木の背中に回して、ぽんぽんとあやすようにゆっくりとさすった。
大丈夫だから、俺はここにいるから。そういう気持ちを込めて。
 ゆっくりと、ゆっくりと、不思議と俺は平静を取り戻していた。しばらくそうしていると。
「今日は、本当に、なんというか、だらしのない姿ばかりを見せてしまっているね。申し訳な
いが、今日のことは忘れてくれたまえ」
 ゆっくりと、頷く。これはお前の見せたい、お前じゃない、まぁそのくらいは分かるさ。
忘れろというなら、そうする。ちょっと、惜しいけどな。
「すまないが、もう少しだけ、こうしていて欲しい。もう少しで、落ち着くから、いつもの……
キミの知っている“僕”に戻るから」

 ああ、大丈夫。こんな役得なら、もう少しどころか、ずっとでもいいくら?

 ガチャリ、たっだいまーーー。ひゃ~~い、びっしょぬれだよう。シャワー、シャワー。

 しまった、く、来るなー、マイシスターーーー!! さ、佐々木ぃい。
「いや、すまない。まだ、腰が、抜けていて。その、動けない」


 その後の悲劇については、語る必要はないだろう。妹を口止めするために、俺のなけなしの
小遣いが月初めにほとんど木っ端微塵に吹き飛んだことだけはお知らせしておこう。


405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/12(土) 03:56:18 ID:e3JPxhor
これでおしまい。
ふぅ、あぶなく地下スレにいくとこだったぜ。ありがとう、妹ちゃん。それからこれ以上はやばいって、佐々木さん。

ああ、佐々木、可愛いよ佐々木。