2011.1月合宿にて
合唱は、言葉が聞きとりにくいというイメージがありますが、第一混声合唱団は、誰が聴いても日本語がはっきりと伝わり、歌う側も聴いて下さる方も、いっしょになって楽しむことができる演奏を目指しています。
1971年に発足し、現在にいたるまで40年間、多くの方々のご協力を得て活動を続けています。その間にいろいろな創作曲が誕生しました。
代表作「手なし娘」「子供の十字軍」「外郎売りの科白」など、数々の創作曲を生み出している合唱団です。
団員の職業は、学校の先生、サラリーマン、経営者、薬剤師、俳優など、実にバラエティーに富んでおりますが、歌うことが大好きな小人数の混声合唱団です。
-生い立ち- 1971年、合唱団「東京プリマヴォークス」と「日本合唱団」が合併して、第一混声合唱団は誕生しました。
第1回目から第4回目の演奏会までは、バッハ、モーツァルト、ムソルグスキー、プーランク、ショスタコーヴィッチ、ドビュッシー、そして指揮者であり作曲家の岡田和夫の作品を演奏してきました。
ところが、この先何を歌っていくかという運営上の大きな問題に突き当たりました。歌う側も聴く人にとっても楽しむことができ、いろいろな想いや心情をこめて歌える合唱曲が、なかなか無いのです。
そこでみんなで話し合った結果、日本語を大切に聴いて下さる人々に楽しんでもらえる作品を創作しようということになり、合唱で語る民話「手なし娘(改題:手なし地蔵ものがたり)」は誕生しました。
初演は1979年、小さなスタジオでのコンサートです。演奏が終わると、会場の中は感動の声と(大袈裟ではなく)拍手でいっぱいになりました。
現在は作曲家であり指揮者である岡田和夫の合唱曲を多く歌っています。常に創作曲を歌えることが、他の合唱曲にはできない第一混声合唱団のユニークなところです。
- 特 色 - 合唱団で物語を語るオリジナルの作品が、他の合唱団とは違う魅力的な音楽団体として好評を得ています。(テーマはみんなで話し合って決めます。)
生命を慈しむ歌、本当の人間の愛とは何か、子供達への応援歌や、寂しさ、つらさを慰める子守唄もあります。
岡田和夫の作品は、合唱で語ることばのとおり、自然なことばに乗って音楽が流れています。そして、美しいピアノの旋律がさらに合唱を引き立たせ、その交わりの組み合わせは絶妙で、私達の心をゆさぶります。
また、クラシックから現代まで、あらゆるジャンルの音楽の中から歌詞にあったものを選んで創られた合唱曲は、美しく、誇らかで歌う喜びを充分に味わうことができます。
最近では、舞台から生まれた音楽、岡田和夫の「劇場からのおくりもの」として、その作品のテーマや作者、携わった人々の熱い思いのこもった歌も演奏しています。