ちょっと前のCMですが、みなさん印象に残っている方も多いのではないかしら。
” 「心」は誰にも見えない。けれど「心遣い」は見える。”
” 「思い」は誰にも見えない。けれど「思いやり」は見える。”
これ、実は宮沢章二さんという詩人が「行為の意味」という本に乗せた詩なんですって。
この後の詩は、 ”あたたかい心も、やさしい思いも、行いによってはじめて見える。”と続きます。
いくら心に思っていても、他人に分かるように表現しなければ思っていないのと同じこと。
反対に、自分は優しく思いやりを持って接しているつもりなのに、他人から見た行いが雑に見えたり乱暴に見えたりすれば冷たい人と見られたり思いやりがないとみられてしまう。行いによってよくも悪くも見えてしまう。。。だから、表現ってとっても大事。
言葉って難しい。介護の場面では、一にも二にも「言葉がけ」と言われるだけに、ほんっとに奥が深いなぁ。
先日、立山の里のIさんという職員さんと話をしていて、「一度にコールが鳴ったり、呼ばれたり、色んなことが重なると余裕がなくなって。。。慌てた口調になってしまう。」と。。。
わかる、わかるよ~。私もご利用者の一番近いところで長く働いていたから、気持ちわかるわ~。病院勤務だったからなおの事、「看護婦さ~ん!」と呼ばれるそばから「急患です!」「点滴ないよ!」という毎日
そして彼に聞かれました。「坂上さんはそんな時、心がけていたことはありますか」
私も忍者のように分身の術は使えないので、体一つでできることとできないことがあります。
当然優先順位を考えて、対応せざるを得ないことばかり
そんな中で唯一これだけは。。。と努力していたことは、後回しせざるを得ない状況の場合は、後になる事をお詫びしてから「遅くなっても後で必ず行きます。」と説明し、どんなに遅くなっても(仮に、点滴など他の職員がフォローしてくれた後でも)後必ず顔をだすように努力していたという話をしました。夜勤で一人の時は、フォローしてもらえないことの方が多いですが、後回しになっても少なくとも「ごめんなさい。」の気持ちは伝えたかったというのもあります。
自分は100%できていたなんてことは思っていません。むしろどんなに努力しても100%なんてことは絶対にないからこそ、これだけは努力しようという決め事を一つ作っていたに過ぎないですが。。。彼の質問に対する答えになったかどうかは。。。謎です。。。
と、いうことで。。。どの職員も、介護の場面ひとつひとつの支援の中で、想いを少しでも伝ようと日々奮闘しています。
今日は、立山の里。。。介護福祉士のTさんに髭剃りをしてもらって「益々いい男になったねぇ~」とご満悦なIさん。髭剃りをした後は、表情まで若々しく違って見えます。
その横で、「私も写真撮って~」とIさん。先ほどのIさんと同学年だそう。ちょっと緊張気味です
ご利用者Nさんをベッドから優しく声をかけて起こしていた職員のMさん。シャッターを押すタイミングがいまいちで、この後Nさんにっこ~っと笑ってくださったのに取れませんでした。ごめんなさい
三寿苑 今日の一コマでした。
三寿苑 坂上
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