モロッコインゲンのすっくと伸びた姿を見てスケッチ。
生まれ故郷へ帰りました。
半年ぶりです。
福島県白河市の自宅から9時間かかりました。
広島港から能美島まで、高速艇で帰る途中なつかしい景色を写しました。
山と山の谷間に小さく国立江田島青年の家が見える。
いつもと変わらない風景でした。
高速艇が走って来て、写真を撮ろうとしたら、あっという間に行き過ぎて撮れませんでした。
家について温水器の電源を入れます。
長く使っていない水道水をしばらく流して捨てます。
締めていた南側の雨戸を開けると、涼しい風がそっと吹き込みました。
福島にくらべ、日差しは明るく眩しい。
着ていた上着を脱ぎました。
暖かいな。
母は、この四月で88歳になりました。
気分は変わらず元気そのもの。
歩く姿は少し弱っているようでしたが、家の前の畑は見事に野菜が育っていました。
モロッコインゲンが気持ちよくそのツルを伸ばしていた。
冒頭の絵手紙は、そのインゲンを見て描きました。
シャキッと伸びて育っている様は、母の生き様そのものです。
私も思わず背筋を伸ばしました。
母との会話も前と変わりません。
頷けるところもあれば、食い違いもあります。
大いに口うるさいところは、まったく老いていませんでした。
腹立たしい反面、まだまだ元気な姿が有り難くもありました。
家の前のみかん畑には、白い小さな花が咲き誇り、甘い香りが漂っています。
そこに父のお墓が建っています。
白い可憐なみかんの花。
父のお墓に手を合わせました。
あれもこれも、父の残してくれたもの。
形あるものも、形ないものも、代え難い大切なものばかり。
母も姉も父の残した志や農業技術やもろもろを受け継いでやっています。
私も、父から受け継いだことを大切にこれからの人生に生かそうと思います。
島の家に帰ると、私の中に育まれた小さな歴史がしみじみとわき起こります。
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