ものづくりあれこれ

ものづくりで毎日を楽しもう!

南部裂織(さきおり)と出会う

2016年08月11日 05時09分56秒 | 手工芸

八戸市ポータルミュージアム「はっち」で裂織の工芸家に会いました。

八戸市立「はっち」とは?
八戸市の中心街にある5階建ての新しい発想で建てられた地域活性化の施設です。

パンフレットによると・・・
観光やビジネスで訪れた人にとっては、八戸の凝縮された情報をリアルに目に見えるかたちで紹介した場所。
市民にとっては、公園のような憩いの場所で、クリエイターにとっては、創造活動のためのあらゆるツールがそろった環境を提供されています。
赤ちゃんから大人まで利用できるスペースが設置されていました。

そこで、南部裂織の工芸家に出会いました。
はっち「ものづくりスタジオ」のスペースを借りて、小さなお店「澄」をやっておられるのです。

裂織とは、古い衣類やリサイクルの布を細く裂いてひもにし、織機で丈夫な糸で織り込み、新しい布を織りあげていくのです。
ここ八戸に昔から伝わる庶民の知恵から生まれた織物なのだそうです。
厳しい寒さを耐えるため、新しい布を買えない人々は、古い衣類を再生し、より丈夫で温かい布を織る技術を生み出したのです。
その作家さんは、この裂織を始めたとき、「ぼろ織なんかやるのか」と言われたそうです。
古布を使って織るからそういう名称で呼ばれていたとか。
しかし現代では、裂き織と名称が変わりました。


南部裂き織の作品展示から。

現代では、素材も色合いも豊富で、織りあがった布はとても美しく、素晴らしい出来上がりす。



この織機は、300年くらい前から残されている貴重なもので、現代作家が新たに創作活動を広めようとしています。
会場には数台の織機が備えられ、希望者に技術伝承をしているとのことでした。
もし八戸近隣に住んでいたら、習えるのになと残念でした。

青森では、ほかにも伝統工芸としてこぎん刺しが有名です。
展示説明によると、津軽地方ではこぎん刺しが伝わり、南部地方(八戸)では、菱刺しが伝承されています。
どちらも糸を刺すことで布を厚くし、暖をとるために生まれた知恵と努力なのです。
その縫い目模様は、多種に工夫され、美しい芸術作品となりました。

以前より、刺し子をいつかやってみたいと思っていたました。
この旅行で青森の伝統工芸について知ることができてよかったなと思います。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

書類スタンドを作ろう (後編)

2016年02月22日 22時33分55秒 | 手工芸
  
  便利な書類ボックスが完成。いくつあってもいいな。

ものをつくるということは、何事も手間仕事です。
仕上がってほっとして、しばらく眺めていました。
以前作った整理ボックスとお揃いで並べて置こうと思いデザインしました。
素材が似ているので、おしゃれな感じでくつろぎます。

  
  オリジナルのパッチワーク模様。

牛乳パックを重ねてはったことで、丈夫なボックスができました。

さて、今日は、仕上がりを左右する布の貼り付けです。
木工ボンドは、多めにして筆で塗り、その上から布地をのせます。
ボンドがねばくて伸ばしにくい時は、筆に水を含ませてよく混ぜて使うとぬりやすくなります。

内側の牛乳パック同士をはり合わせる時は、木工ボンドではうまくつかないので、両面テープを貼って補強していきます。

では、完成までの手順を書いてみましょう。


■書類スタンドの製作(布のはりつけ)

1)木綿の平織の生地が気に入っているが、まとまった大きさが残っていなかったので、パッチワークをすることにした。
 

多く残っている布地(紫)をメインにモザイクみたいに並べてはり合わせた。
両面にはるので、左右対称の形になるように気をつける。
 
 模様布ができた。布はほつれないよう、かがり縫いをした。

2)箱にボンドではりつける。
 

 四つ角は、0.2mmくらい残して切る。内側にのりをつけ、布端を折りこむ。
 

3)前後の面を飾り布ではる。
  
  ここは、目立つところなのでていねいに。

4)内側の布をはる。(花柄)
  
  下(底)側にはのりをつけず、他の3辺にのりをつけ縁を折りこむ。

5)内側の小さい面をまずはる。
 

 次に、内側の台形の両面をはる。両面テープではりあわせ、縁は、ボンドではる。
 

 ボンドが乾くまで圧着しておく。

6)最後に、底用の厚紙に布をはり、ボックスの内側にボンドではりつける。
 外側の底にも布をはる。

7)背側に止めをはる。

 

 
いよいよ完成です。

牛乳パックは、幅7cmの箱です。
その箱の形を生かすと、簡単に丈夫な箱が作れます。

  


この書類ボックスは、ちょい置きするのにとても便利そう。
整理整頓の苦手な私にとっては、大いに役に立ちそうです。



 


  




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

書類スタンドを作ろう (前編)

2016年02月19日 23時30分53秒 | 手工芸
  
  書類スタンド製作中。

ひさしぶりに牛乳パックを使った工作をしています。
書類スタンドを作ってみたかったので、牛乳パックをたくさんためておいたのです。

参考図書によると、1つ作るのに7個必要と書いてありました。
十分たまっています。
4つくらい作れそう。

昨日からひたすら牛乳パックを解体して、部品の準備をしています。
出来上がり予定は、こんな感じです。

   
  
本を入れても倒れないように、サイドと底を3枚重ねにし丈夫にしようと思います。

牛乳パックを切る時に使うはさみはとても重要です。
固い部分があるので、持ち手が大きく小回りが利くものがいいのです。
普通の紙を切るはさみでは、手が痛くなって嫌になります。
今使っているはさみは、とてもよくきれて便利です。

  
  
道具がいいと、すいすい作業が進んで楽しくなります。

では、作業開始。
部品を次のように切り抜きます。

1)書類スタンドの基本形(A)を2枚切り抜く。

 
 同じ方向に切り抜く。

2)補強のための側面(B・C)を切り抜く。

 
 
3)内側に布をはるための部品を作る。(上の図参照)
  Bの内側とCの内側を描く枚。
  底Fは、内側と外側で計2枚。
  前面と後面の内側Gを2枚。
  背側を支えるHを2枚。


側面のBとCは、2枚重ねにすると丈夫になりました。
内側用の部品は、外側にはる部品より3ミリくらい小さく作ると、布をはりつける時はみ出さずにきれいに出来上がります。

出来上がった部品をはり合わせる時は、両面テープとセロテープを使います。

  


無事組み立てができました。

さて、いよいよ布をはって仕上げです。
今回は、できるだけ手持ちの残り布ではることにしました。
うまくいくかどうか心配。
小さな布をつないで、ユニークな模様にしたいな。
試行錯誤。やってみるしかありませんね。

では、続きはまた明日に。

 

 


 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ひも結びでつくるおひな様 (後編)

2016年02月17日 18時43分34秒 | 手工芸
ひも結びのおひな様ができあがりました。
とてもかわいい掛け軸となりました。

  
  布の台紙にして壁飾り。人形が映えました。


作品が完成すると喜びもひとしおです。
背景の飾り布は、手芸店にあった6色セットの布を購入。生地はちりめんです。
どの色にしてもそれぞれに違った雰囲気になりますね。
いくつかご紹介します。

  
  紫色のおしゃれな色調で。

  
  薄黄緑色の色調で若々しい雰囲気に。

では、作り方を書いてみます。

■掛け軸「ひも結びのおひなさま」

<準備物>
 土台の丈夫な布(デニムを使用) たて30cm×横26cm
 人形の背景の模様布  たて15cm×横22cm
 丸棒 太さ直径8ミリ×25cm
 吊り下げ用ひも

 木工ボンド
 裁縫用具

<おひな様用の材料>
 着物用 長さ55cmを各3色 計6色
 おびな冠用  長さ50cm 黒1本
 めびな冠用  長さ30cm 金色1本(梅結び)他の色でもよい。
 めびな用髪の毛 細めの黒いひも 15cm×5本
おびな しゃもじ用 1本(5cm)
 めびな 扇用 1本(20cm)
 顔用 厚紙・手芸綿少量 白布
 背景の梅  1つ 30cmを2~3個

1)顔を作る。

 

 100円玉くらいの大きさの厚紙を2個くり抜く。
 白い布を縫い代を入れて丸く切り、縁を縫い、厚紙と綿を入れて絞り、裏を綴じる。

2)出来上がり図のように掛け軸の土台を作る。

 布はしの始末は、縫ってもよいが、木工ボンドで縁を糊付けすると、手早く丈夫にできる。
 裏にもう一枚布をはりつけて丈夫にするとよい。
 背景の模様布は、所々にボンドで補強し、縁は、かがり縫いをしてとめた。

 <出来上がり図>
 

 
 色違いの台紙ができた。

3)人形の着物を仮置きして位置を決める。

 
 おびなの位置を決め、めびなを置く。

 着物と顔をボンドではり、おびなの冠をはる。

4)めびなの髪の毛と冠をはる。

 
 髪の毛は、先に頭にボンドぬり、一本ずつ髪の毛をはっていく。
 最後に、梅の花を貼りつける。

5)背景に梅の花をバランスよくはり、吊り下げようのひもを結んで出来上がり。


ずいぶんと細かい作業で手間がかかるけれど、予想以上にいい出来上がりになりました。
いくつか作って、お世話になった方にプレゼントしようかなと思っています。

ひも結び手芸では、製作した後、短いひもがたくさん出てきます。
切り落としたひもは捨てがたいので、とっておきました。
でも、新しい飾りを結ぶには、短いものは結べないのです。
そこで、糸で縫い合わせて長くしてやってみました。

 

つなぎ目は、ボンドを塗り、針で両端を縫ってつないで長くしてみました。
何とか使えそうです。

冒頭の写真のおひな様は、繕ったひもを使って仕上げました。
つなぎ目は、ひもが重なったところに来るように結んだら、隠れて見えなくなりました。
3セット作るつもりが、おまけができて4セットの作品が完成。
最後のおまけの作品が、一番愛着のある作品になってよかったなと思います。

 ※梅結びのやり方  以前このブログで掲載したページを参照してください。
 
  ひも結び手芸「色紙のおひな様」へリンク(12月1日掲載)

  


 



 

 

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ひも結びで作るおひな様 (前編)

2016年02月15日 20時49分53秒 | 手工芸
  
  つくえにたくさんの梅の花が咲いた。

2月も半ば、春らしい日がやって来ました。
もうおひな様を飾る季節です。

ひも結び講座で習ったおひな様を、もう一度自分流に作ってみようと思いながらも・・・
編み物にかまけてなかなかとりかかれませんでした。

3月3日のひな祭りはもうすぐ。
早く飾らないと間に合わないかもしれません。
早めに仕上げることにしましょう。
でも、旧暦のひな祭り(4月初旬)までは、飾ってもいいんだと聞いたことがありますよ。

材料は、手持ちの余ったひもで使って作ることにしました。
さて、おひな様の着物は、どんな色を組み合わせたらいいでしょう。

  
  色とりどりのひもから組み合わせを選ぶのは楽しい作業。
  
おびな用は青を主にして、めびな用は赤を主にしてそれぞれ3色ひもを選び、作ってみました。
作り方の図を見ながら、何とか思い出して結ぶことができました。

  
  3色のひもで着物を結ぶと、豪華さが出て来た。

その次は、おびなの冠と扇を結びました。

   

材料は、太さ2.5mmでポリエステル100%のひもを使っています。
この太さが一番結びやすい。
結び方の基本形は、あわじ結びです。

  

これは、何度も練習して、ようやく覚えることができました。
結び目のしめ具合や膨らみ、左右のバランスなどを最後に整えます。
きれいに結べたときは、とても嬉しくなります。


☆★ これから、それぞれの結び方を紹介します。

1)あわじ結び(扇)

 ひも(金色)20cmを用意。
 あわじ結びをして、逆さまにし、下を糸で結ぶ。

 
   
2)松結び(胴体)
 
 おびな・めびなともに、ひも55cmを各3色用意する。
 1本であわじ結びをし、他の色を順に添わせて3本結びにする。

 
 青いひもは、黄色のひもの横を順に通して同じように結ぶ。

 
 さらに、赤い糸を順に通し3本結びができる。

 手順の図は、次の通り。
 
 
 あわじ結びのひもの端をはずし、楊枝で止めておく。
 

 ひもの両端を楊枝の通したところにぐぐらせる。
 手順は、図の通り。
 

 その時、ピンセットやかぎ針を使うとスムーズに通せる。
 

3)けまん結び(冠)

 黒いひもを50cm用意する。結び方は図の通り。
 


一日かかって部品を結びました。
3組飾りを作ることにしました。

 
 
この次は、おひな様の顔とはりつける台紙を準備しようと思います。

今日の製作はここまでに。
ではまたあした。
  
 








  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする