パイ生地とりんごの甘煮を積み重ねて焼き固めたケーキ。
きょうは、りんごのパイのお話。
今、カフェでは、毎日アップルパイを作っています。
私が生まれて初めてアップルパイを食べたのは、学生の時でした。
洋菓子といえば、カステラかクリスマスケーキしか食べたことがありませんでした。
友人と喫茶店に入り、すすめられて、アップルパイを食べました。
それは、今まで食べたことがないような、甘酸っぱくて不思議な美味しさでした。
それ以来、アップルパイが大好きになりました。
それからずいぶんと月日が経って、私が初めてアップルパイを作ったのは、こうしてカフェをやり始めてからのこと。(なんと、45年ぶり!)
冷凍パイシートを使えば、とても簡単にパイができました。
地元の果樹農家から分けてもらったりんごをたっぷり使います。
りんごの皮と種を取り除き、食べやすい大きさに切り、砂糖とバターで炒め煮つめます。
アップルパイの味は、この炒め煮で決まりますね。
りんごの甘みと酸味が大切で、りんごを割ってみると、十分熟していないもの、甘みの少ないものは、やはり出来上がりがよくありません。
そこで、りんごの炒め煮だけでなく、手作りのりんごジャムをぬり足して焼き上げることにしました。
ジャムのおかげで味もなじみ、出来上がりもつやつやとおいしそうになりました。
パンやケーキは、作るたびに微妙に味や出来上がった形状が違ったものになります。
それをいつも変わらず美味しく仕上げるのが、経験(キャリア)なのかな。
私は、まだまだ未熟者。
では、カフェで焼いているアップルパイを紹介します。
これは、丸いパイ型を使って焼いたパイ。
プレゼントや、何人かで食べるときはリッチ感があります。
でも、一人ずつのお客様にお出しするには、切るときに壊れたり、残ったときに困ります。
そこで、小さめの焼き型で作ることにしました。
これは、いい考えでした。
コーヒーとセットにして、500円。
美味しく食べてもらえるようにと、毎日けんめいに作っています。
*** <ミニアップルパイの作り方> ******
まず、型の底にパイシートを敷き、その上に砕いたビスケットをのせます。
次に、煮詰めたりんごをのせます。
その上に、手作りりんごジャムをぬり、隙間を埋めます。
今度は、うすく伸ばしたパイ生地に切れ目をいれてふたをします。
200℃に余熱したオーブンで20分~25分焼きます。
パイ生地は、解凍しすぎるとやわらかくなり形が作りにくい。
パイ生地の伸びが悪いと、パイがふんわりと膨らみません。
ほんとうに生き物みたいで、焼いてみなけりゃわからない。
今度、遊びに行きますね。