周平本人が目を瞑りながら国語辞典を適当なページで開いて適当な場所を指差し、目を開けた時に指が指している単語(1話につき5個)を全て文章のどこかに組み込まなければいけない「シューピー散文クッキング」の第2弾『ブサメンの音楽隊』の第10話です!
さて、今回の材料は…
「細々」…小さじ2杯(なんと第1弾『夢馬鹿』第9話に続いて2度目!)
「折しも」…大さじ1杯
「規則的」…小さじ6杯
「免許」…小さじ3杯
「大した」…小さじ2杯
いよいよ次回は最終話。今から”大した”急展開はない第10話スタート!!
『ブサメンの音楽隊』~第10話~
新入生歓迎会の直後、僕らは正式に軽音楽部に入った。
軽音楽部には僕らを含め4組のバンドがある。しかし、文化祭で4組全てが全校生徒の前で演奏を披露できる時間が確保されるかは分からないという。
もし1組でも削られるとしたら、それはレベルも一番下で入り立ての僕らで間違いないだろう。
顧問の二瓶先生が4組全て演奏披露ができるようにかけ合ってくれると言ってくれたがどうなるかは分からない。
二瓶先生は結構歳のいってるオジサン教師なのだが、甥っ子である二瓶一之さんがちょっと前までギタリストを目指していたが挫折したとかで、僕らみたいな連中には理解があるらしい。
とにかく僕らは”規則的”に練習を積んだ。
部室である音楽準備室を使えるのは週に1回、しかも1時間しかない。
なので、高校生にとっては決して安いとは言えない駅前のスタジオも借りて練習した。
まるで悪い事でもしているかのように”細々”と、こっそりと。
特にネコは自動車の運転”免許”をとるための教習や勉強と並行しながらなので、バンドの事は親にも内緒にしているらしいから尚更だ。
そして、文化祭まで約2ヶ月となったある日。
いつものように昼休みに校舎の屋上で、僕とイヌとニワトリの3人で、女子にモテる日々を迎えた際の計画を話していると、そこにネコがやって来た。
「やぁ! 今日は皆に良い報告があるんだ。」とネコ。
「マジかよ!? まさか文化祭で演奏披露できんのか!?」とイヌ。
「いや、そうじゃなくて… 運転”免許”とれたんだ。」とネコが申し訳なさそうに答えた。
「なんだよ~。期待させんなよ~。でも、やっぱりお前は”大した”もんだよ。俺なんか絶対無理だもん。バンドやりながら教習とか勉強なんて。」とイヌが返した。
「とにかくおめでとう!」
「おめでとう!ネコ!」
僕とニワトリもネコを祝ってあげると、”折しも”軽音楽部顧問の二瓶先生がやって来た。
「おう、やっぱりお前たちココにいたか。今日はお前たちに良い報告があるんだ。」と、本日2度目となる重大発表フラグが立った。
続けて二瓶先生が言った。
「文化祭で4組全て演奏できる事になったぞ! 良かったな!」
その言葉を聞いて、僕ら4人の中で笑顔になった者は1人もいなかった。
4人ともひたすら嬉し涙を流した。
《最終話へ続く》
さて、今回の材料は…
「細々」…小さじ2杯(なんと第1弾『夢馬鹿』第9話に続いて2度目!)
「折しも」…大さじ1杯
「規則的」…小さじ6杯
「免許」…小さじ3杯
「大した」…小さじ2杯
いよいよ次回は最終話。今から”大した”急展開はない第10話スタート!!
『ブサメンの音楽隊』~第10話~
新入生歓迎会の直後、僕らは正式に軽音楽部に入った。
軽音楽部には僕らを含め4組のバンドがある。しかし、文化祭で4組全てが全校生徒の前で演奏を披露できる時間が確保されるかは分からないという。
もし1組でも削られるとしたら、それはレベルも一番下で入り立ての僕らで間違いないだろう。
顧問の二瓶先生が4組全て演奏披露ができるようにかけ合ってくれると言ってくれたがどうなるかは分からない。
二瓶先生は結構歳のいってるオジサン教師なのだが、甥っ子である二瓶一之さんがちょっと前までギタリストを目指していたが挫折したとかで、僕らみたいな連中には理解があるらしい。
とにかく僕らは”規則的”に練習を積んだ。
部室である音楽準備室を使えるのは週に1回、しかも1時間しかない。
なので、高校生にとっては決して安いとは言えない駅前のスタジオも借りて練習した。
まるで悪い事でもしているかのように”細々”と、こっそりと。
特にネコは自動車の運転”免許”をとるための教習や勉強と並行しながらなので、バンドの事は親にも内緒にしているらしいから尚更だ。
そして、文化祭まで約2ヶ月となったある日。
いつものように昼休みに校舎の屋上で、僕とイヌとニワトリの3人で、女子にモテる日々を迎えた際の計画を話していると、そこにネコがやって来た。
「やぁ! 今日は皆に良い報告があるんだ。」とネコ。
「マジかよ!? まさか文化祭で演奏披露できんのか!?」とイヌ。
「いや、そうじゃなくて… 運転”免許”とれたんだ。」とネコが申し訳なさそうに答えた。
「なんだよ~。期待させんなよ~。でも、やっぱりお前は”大した”もんだよ。俺なんか絶対無理だもん。バンドやりながら教習とか勉強なんて。」とイヌが返した。
「とにかくおめでとう!」
「おめでとう!ネコ!」
僕とニワトリもネコを祝ってあげると、”折しも”軽音楽部顧問の二瓶先生がやって来た。
「おう、やっぱりお前たちココにいたか。今日はお前たちに良い報告があるんだ。」と、本日2度目となる重大発表フラグが立った。
続けて二瓶先生が言った。
「文化祭で4組全て演奏できる事になったぞ! 良かったな!」
その言葉を聞いて、僕ら4人の中で笑顔になった者は1人もいなかった。
4人ともひたすら嬉し涙を流した。
《最終話へ続く》
続きは気になってましたが私的にものすごい忙しく、しかも環境が大きく変化する波に飲み込まれましてね(汗)
1つ目の「あれ?」
二瓶さん、の名前に見覚えあり。
こちらではあまり「二瓶さん」という苗字の方はいらっしゃらない(私の周りは皆無)のですが、そちらでは割と多い苗字ですかね?
2つ目の「あれ?」
分かるように” ”で材料囲んでくれてるのに”折しも”だけ探せなくて3回も読んでしまいました。
味噌汁の出汁みたいに溶け込んでましたわ。
今回はまさかの二瓶一之のおじが登場(笑)
たぶんこれから先も二瓶一之の名前は必ず出す気がします。
ちなみに福島は二瓶けっこういます。
「折しも」なんて言葉は今回初めて知りました。