ここからは原作ゲーム版・アニメ版を踏まえた結末に関して思ったことを書いてみたいと思います。これまでなかなかその話ができなかったのでその分も。両方のネタバレ・色々思い込みがあるので、一応ご注意を。両方とも大丈夫という方はどうぞ~。
原作を見事に再現し、素晴らしい作品となったクラナドですが、ただやっぱり結末には疑問が残る点もありました。ここではその結末・幻想世界について考えていきたいと思います。
まず考える前に疑問に感じた点を。一つ目は朋也の繰り返し人生がどう繋がっていたのか。原作プレイ後はそのことを考えるたびに悶々としていました。原作では汐の死の後、幻想世界で僕が少女に送り出され、運命を変えるために1回強制的にタイトル画面へ戻されてしまいます。1回目のプレイ時、このシーンからタイトル画面に飛ばされた時は「これからどうしたらいいんだろう…」と途方に暮れたのをよく覚えています。プレイしてきた人はここをどう乗り越えたのかと気になりました。
で、それだけにそこからどう繋がるのか楽しみにしていたのですが、あまり原作ではそこへ向けてのフォローがあまりなく、いつの間にかEDにたどり着いてしまいました…。ある人物の光の玉を回収してからまた先に進めばいいと分かり、そう進めていたらいつの間にかそうなっていたという…。未だに送り出されてからEDまでの流れは、はっきりと掴みきれていないところがあります。この辺はよく考えればきっと分かってくるんだとは思い考えましたが、難しかったです…。
二つ目はこのEDに関して。この結末も朋也・渚・汐が本当の幸せを掴むことができて良かったと本当に思うのですが、個人的に朋也と汐のあの話、親子和解話でもう十分満たされていただけに、汐編で朋也・汐が築いた時をこうリセットしていいのかと、この結末に納得しきれない部分もありました。
この結末が朋也にとって一番の幸せであり、朋也も運命を変えようと様々な形で頑張り続けてきたので、その頑張りに見合ったものだとは思いますが…。朋也・渚の幸せを考えると、この結末が一番幸せなものだとは分かるんですけどね…。色々複雑でした。
でも今回、アニメを見て、その後様々な感想サイトさんを見てその辺の考えも変わってきた気はします。各感想サイトさんの考察は様々で面白かったです。とりあえず見てきた感じではこういうことでしょうか。
渚・汐亡くなる
→朋也、汐と幻想世界で旅をする
→汐に送り出され、再び坂道に立つ(1期1話)
→それから朋也が街の人を救い光の玉を集めていく
→結果、街、そして渚が救われる
と、流れを見て何となく流れを見て分かってきたような気がします。これで正しいのかは分かりませんが、確かにそう考えれば納得できる気もしてきました。1期1話で朋也が街を嫌っていたのも、ただ単に今の状況だけに嫌気を感じていたわけではなく、渚・汐を失った記憶も蓄積されていたからなのではないかと思います。
またリセットに関してはあくまでループ・時間が巻き戻ったわけではなく、
「次元の違う新しく作られたもう1つの世界」
だそうです。詳しくは下のことみの話で。新しい世界でまだ汐と出会っていない風子が汐の匂いを覚えていたのも、そう時間は過去から未来へと繋がっていることを示していて、これまでの思いもちゃんと心のどこかに蓄積されているんじゃないかと思いました。これまで朋也が辿ってきた道がすべて消えたわけではないと考えてみると、何だか納得できる気がしてきました。
また最終回だけみると幻想世界とかくされた世界についての謎が残ったように思えますが、アニメ版では実はもうどういうことか大体明かされていたんですよね…。これは今回振り返ってみて改めて気づきました。それは16話のあの渚の出産前、演劇部の面々が正月に岡崎家へ来た時の話。ここでことみが語っていた「かくされた世界の話」が既にその答えを導き出していました。以下その時のセリフ。
「うん、この世界のすぐ隣にあって、
だれど、見ることも感じることもできない、もう一つの世界。
でも意外とそうじゃないってことが分かってきたの!」
「つまりこの世界とかくされた世界は、
深く結びついているんじゃないかってことか」
「そう!時間や空間や人の意識が不思議な形で響きあって、
両方の世界を造り替えたり、新しい世界を生み出したり、
そんなふうに影響し合っているのかもしれない。
そういうことなの」
「かくされた世界はひとつじゃないかもしれないの。
いろんな世界がたくさんあるという説もあるの」
と、アニメでは既にどういうことなのか説明されていました。アニメで教えられることもこうして振り返ると多いですね…。ことみの持っていた役割は思っていた以上に大きいものでした。ことみをここで出してまとめてくれたアニメに感謝します。
つまり幻想世界とかくされた世界は別物であり、
・かくされた世界→光の玉であり、
様々な可能性を持っている、「もしも」の世界。
・幻想世界→あったかもしれない世界の可能性である、光の玉の置き場所。
新しい世界を生み出すこともあったりと、
光の玉と影響し合っている。
ということなんだと思います。朋也があの時、急に幻想世界のことを思い出したのは既にその世界を知っていたからなんじゃないかと思います。
でもこう考えると渚・汐が亡くなり、朋也が倒れた後もあの世界は続いてかもしれないわけで…そう考えると少し怖いです。あの後の世界もどうなっているのか少し気になるところです。
終わりは原作・アニメと、いきなり異次元の話になって戸惑いましたが、こうして振り返って見ると始めから伏線が仕込まれていたことが分かりました。納得です。
あと幻想世界と街の繋がりについても考えてみたいところですが…世界について考えて燃え尽きた+そこはまだ自分もよく分かっていないので後日追記か番外編感想で書いて見たいと思います。こんなに考えて書いた記事はブログ始まって以来だったかもしれません…。いっぱいっぱいです。
と、自分で色々考えてみましたが、考えが完全にまとまるまではまだまだかかりそうです…。考察を書かれている感想サイトさんは改めてすごいと思いました。クラナドも奥が深い作品ですね。
と、今回書きたいことは書いたので、次回の番外編以降は気楽に見ていきたいと思います。
少し前からCLANNADの感想がとても細やかで、物語に対して少なくない愛情を感じる文章に感銘を受けておりました。
ソウキさんの考察された「かくされた世界」と「幻想世界」、凄く面白いです!!私は、原作を知らないので知識が色々と足りないと思いますが、自分を無理矢理納得させる為に少しばかり考えをまとめました。それに、今回のソウキさんの生地を頂いて、スパイスとBLTを加えてサンドにしてみましたので見て下さい。
えと・・・少しばかり長いので幾つかに分割して投稿させて頂きます・・・(汗
まず、「かくされた世界」ですが、ことみが話していた古い考えというのは、おそらく並列世界(パラレルワードルの方が判り易いかな?)の事を指していると思うのです。これは、ことみも話している通り複数存在するものだと思います。それこそ、数でいうと天文学的数値、おそらく物事を想像する事の出来る生物全てに幾つかの平行世界があるのではないかと思うんです。まあ、こういった話をすると量子力学や宇宙論といった質めんどくさい解説が必要になってきて説明出来なくなるので省きますが、私の敬愛する小説家の一人であられる星新一先生は並列世界の事を、「あそこでこういった選択をしていれば、ここで別の選択肢があれば・・・といった同じ時間軸でも別な選択肢を用意する事で全く異なった世界が存在し、その選択によって流れる時間軸もまた異なっていくのである」といった結論付けをしていた事があるのです。ただし、そのような並列世界が存在するのだとしても、それは別の並列世界では全く異なった世界が進行される為、別の選択肢によって存在している世界がある事など感知出来ません。
で、この既知の考えにソウキさんの考えで挟んでみますと、新たな「もしもの世界」になるのかもしれません。では、この「もしもの世界」とはどのような世界になるのか?その考察をする前に、先に「幻想世界」の話をさせて下さい。
「幻想世界」の私の考えは少し変わっていまして、これは物語上でも語られたように「汐そのものの世界」であったのだと思うのです。これは、おそらくはパラレル的な並列世界では無く、異界に属するものだと思います。ただ、通常使われる異界というのは、現世以外の世界、つまり浄土や黄泉などの死後世界、または来世に使われる言葉になります。要するに、人の意思そのものが、ある固有世界を形成する事は有り得ないのです。・・・まあ、だから「幻想世界」なのでしょうけど(笑
では何故、幻想世界が存在するか?何故、幻想世界に汐(少女)と朋也(ロボット)だけが存在したか?何故、幻想世界だけが平行世界に干渉する事が出来たのか?・・・これらの謎は、実はある一つの事で説明出来たりします。それは、おそらくは渚の謎の病気にあると思うのです。
では、渚は何故、謎の病気に悩まされたのでしょうか?多分ですが、渚は本来なら5歳の時に死んでいたハズだったのではないでしょうか?それを、秋生さんが街に願った為に説明は出来ませんが、街の意思によって助けられたのではないでしょうか。この街には昔から「光の玉」の伝承がありました。その為、おそらくですが、こういった表現は本来好きではないのですが、街には精霊がいたのかな?と・・・ああ、自分で言っていて物凄い嫌悪感が・・・(汗
とまあ、そういった経緯で、本来死ぬハズだった渚は街の意思によって助けられた。でも、人一人の命を助けるには、いくら街の奇跡を持っても完全に助ける事が出来なかった。その代償として、朋也も言っていたように、渚と街が繋がってしまったのではないでしょうか?だから、街が切り崩されたりすると、渚が発熱という方法でリンクしてしまう・・・。そして、街が変わった事に慣れた頃になると、渚の熱も治まる・・・そう、まるで歯の治療をした時に、しばらく違和感を感じるが、暫くすると何でもなくなるように・・・つまり、そういった感じだったのではないでしょうか?そういった意味では、秋生さんの言った「街自体に痛みは無いんじゃないか?ああ、変わっていくんだな・・・程度なんじゃないのか?」というのは正しい解釈なんでしょうね・・・。そうすると、秋生さんは渚が街と繋がっているといった話を一笑していましたが、もしかしたら秋生さん自身も何度も至った考えだったのかもしれませんね・・・。
そんな訳で、汐も街と繋がって生きていくことになったのだと思います。でも、渚を繋ぎ止めていただけでも奇跡だったのに、奇跡を移譲された汐を現世に繋ぎ止めておくには、街自体の力が少し足りなかったのでしょう・・・。5歳まではスクスクと育ちました。でも、それは渚が病気になった歳です。その先の奇跡は、渚を繋ぎ止めた時と同じだけのチカラが必要だったのではないでしょうか・・・。結果として、渚から移譲されたチカラだけでは汐を生かすだけのチカラが足りなかったのかもしれません・・・。
さて、ここからいよいよ幻想世界が発生した考察になります。
街の奇跡と繋がったまま息絶えた汐でしたが、街自体は生きています。その為、汐は浄土に旅立つ事が出来なかったのではないでしょうか?そして、全くの異世界である「幻想世界」を生み出した・・・これが幻想世界が生み出された私の結論です。
次に、先程中断した「もしもの世界」の考察をしたいと思います。まず、「幻想世界」は、ソウキさんもおっしゃるように、「光の玉」の保管場所だと思われます。では、何故「幻想世界」に「光の玉」を集めたのか?それは、おそらくは汐が望んだ為だったと思われます。その理由は、以降の説明で記したいと思います。「光の玉」は、この街の人の「こうあって欲しい」という「叶った願いの形」だと思われます。そして、「幻想世界」は汐が生み出した、汐そのものの世界です。そして、汐は本編にて「幻想世界が消えてしまうと、沢山の光達が不幸になってしまう」と言っていました。更に、ことみは「時間や空間や人の意識が不思議な形で響きあって、両方の世界を造り替えたり、新しい世界を生み出したり、そんなふうに影響し合っているのかもしれない。」という考えを話していました。これを汐がやっているとしたら、説明がつきます。ここにソウキさんの「幻想世界が新しい世界を生み出す」という考えを加えて考えると、「幻想世界」にある「叶った願いの形」である「光の玉」を「かくされた世界」に干渉させる事で、秋生さんの言う「この街に住む人全てに幸あれ」の世界になったのかもしれません。
とまあ、ソウキさんの生地に具材とスパイスを加えただけですが、私の考えとしては「幻想世界」は、街と繋がっている為に浄土へと旅立てない汐が形成した世界で、「かくされた世界」を幸せにする為に「光の玉」を集める場所とした世界。そして、「かくされた世界」とは、「こうあって欲しい」という「叶った願いの光の玉」を「並列世界」に干渉させる事で、最も人々が幸せに暮らせるようにした世界なのだろうと思うのです。・・・汐ちゃん、私の為に「かくされた世界」を用意してくれないかなぁ・・・。
さて、かなり長くなってしまったのですが、もう少しだけ宜しいでしょうか(汗
では、何故、本編で語られたような、渚のいない、汐も奪われた「終わった世界」が存在したのか?についても考察してみたいと思います。
幻想世界は先にも述べたように平行世界とは種を異する世界になります。本来、世界とは現世と、お互いに干渉し合う事が無い並列世界と、浄土や黄泉そして来世などの異世界の三つになります。しかし、並列世界は、それこそ天文学的数値の世界が存在します。ここに、異世界に類する「幻想世界」を組み込んでみます。そして、ここからは「終わった世界」と「光の玉によって幸せになった世界」と「幻想世界」の3つに絞って考えていきます。この3つの世界は、それぞれの時間軸はバラバラであると考えて下さい。本来、「終わった世界」と「光の玉によって幸せになった世界」の2つが干渉し合う事はありません。しかし、ここに異世界である「幻想世界」が介入すると、2つの世界にパイプが出来るのです。つまり、「終わった世界」では、汐と朋也はあのまま亡くなってしまったのだと思います。そして、汐は幻想世界を創り出した・・・。朋也は、本来は浄土へ旅立つハズだったのですが、渚と汐を助けられなかった無念から旅立つ事が出来なかったのかもしれません。その為、汐が魂をロボットに入れて幻想世界にいられるようにしたのではないでしょうか?でも、それは親子の繋がりがある朋也だから出来た事だったのでしょう・・・。その理由として、他のロボットを生み出そうとしても出来ませんでした。このような経緯によって、朋也は「終わった世界」から「幻想世界」に移る事が出来ました。
ただ、汐に出来る事はここまででした。幻想世界において、「終わった世界」での出来事は全て忘れていたのではないでしょうか?これは、輪廻と同じで前世の記憶を持つ事が出来ないのと同じなのではないでしょうか?・・・それとも、この辺は大人の事情、かな?(汗
では、何故、汐が最後の最後になって「終わった世界」での事を思い出したかというと、ここで「街の伝承」が関わってくるのではないでしょうか?つまり、終わった世界において、朋也は親父の直幸の願いを叶える事で「光の玉」を掴む事が出来ました。ただ、この時は、まだ朋也の強い願いはありませんでした。汐が亡くなった、その時に「汐を助けて欲しい」と強く願いました。そして、願い通りに汐に再び生命を吹き込む事で、「幻想世界の少女」は、生前の「汐の記憶」を取り戻す事が出来たのかもしれません。
とまあ、以上が汐が「幻想世界」で「光の玉」をもって「かくされた世界」を幸せに導いているのに、「終わった世界」が存在していた考察になります。
ところで、私は原作をやっていないのですが、原作では何度も同じようなシナリオ?を繰り返すんですか??それって、「ひぐらしのなく頃に」のようなイメージなのでしょうか?すみません、私、基本的に小説はよく読むのですが、ゲームはからっきしで・・・変な質問をしてしまいました・・・(汗
でも、原作を知っていれば、本編で語られた「坂道の途中」の描写が理解出来るのかなぁ・・・と思うと少し残念に感じるのも事実でして・・・。いえ、何故こんな話しになっているかというと、正直、私にはあの「坂道の途中」のシーンがどうしても理解出来なかったもので・・・(汗
あのシーンを想像してみると、街と繋がりのある渚が「新世界」へと旅立つ朋也が「自分と関わりのある世界」と「自分と関わりの無い世界」のどちらに行きたいのかを迷った為に試したのかな?と感じてしまいました・・・。渚が、もし、朋也が「自分と出会わなければ良かった」と考えているならば、朋也を「自分と関わりの無い世界」に送ってあげよう・・・という渚の哀しくも、渚らしい優しさ溢れる配慮だったのかな、と感じられたりもしたもので・・・。でも、そうすると汐が元気でいられる「光の玉によって幸せになった世界」に「終わった世界」の朋也が行き着く事は永遠に無かったと思うのですが・・・。やはり、この辺りは原作を知らないと理解仕切れないのかもしれませんね・・・。
ちなみに、原作を知らない私が予想していた最終回だと、幻想世界の少女が渚になってしまったりします(笑
もしも、幻想世界の少女が渚だったら、例えばこんな話になるのかもしれませんね。5歳の時の病気で本来死ぬハズだった渚を街は救ってくれました。その代償として、渚と街が繋がってしまいました。幻想世界は、実は昔から存在していました。この街に伝わる伝承である「光の玉」は、街の人の想いを形にしたものだった。その想いが形になった為、裏の世界である幻想世界が存在する必要があった。でも、幻想世界とは「光の玉」が集まるためだけの場所であった為、それ以外の有機物や無機物が存在するハズは無かった。しかし、街が渚を助けた時に、渚の一部が幻想世界に流れ込んでしまった。その為、本来有り得るハズのなかった有機物が幻想世界に誕生してしまった・・・。年月は流れて、渚は朋也と知り合い、やがて恋に落ちた。そして、結婚をし、子供を授かった・・・。しかし、子供を世に送り出すには、渚の体力が持たなかった。このままでは、お腹の子供も死んでしまう為、渚は街から貰った生命力を汐に与える事で何とか汐を世に送り出す事に成功した。しかし、渚は力尽きてしまった・・・。更に時が進んで汐も成長し、スクスクと元気な子供に成長した。そんな二人の前に、交通事故により一生目覚める事がないと思われた風子と出会う事になる。風子は、実は街の伝承にある「光の玉」によって救い出されていた。そんな風子は、汐と出会った時から友達だった。元気に育つ汐、毎日がそんな微笑ましい日常に包まれて、とても幸せな時間を過ごしていた。そして、汐が5歳を迎えてから暫くして、汐が急に発病した。病名は不明、母の渚と同じ病だった・・・。汐が渚から貰った街の生命力は、本来は渚を救う為のチカラであって、譲渡によって得た奇跡では、汐を5歳から先まで生き長らえさせるのにはチカラが足りなかった・・・。その為、汐もやがて絶命してしまう・・・。渚を失い、汐までも奪われた朋也は絶望に打ちひしがられながらも何とか汐を助けてくれるように、奇跡の森へ向かい、そして願った。ただただ悲痛なまでの叫びとも取れる程に強く願った、森へ、天へ、そして渚に願った・・・。必死で願った・・・。そんな朋也であったが、汐の看病により、ろくに食事も睡眠も採っていなかった為、心身共に限界を迎えていた。そして、意識を失った・・・。幻想世界では、少女がロボットを生み出していた。ロボットは、一台しか生み出せなかった。ロボットは、少女にとって暖かな温もりのある唯一無二の存在だった。少女は渚だった。でも、現世での記憶が無かった。そして、ロボットは朋也だった。朋也は渚の生前にとって、最も大切な存在だった。だから、ロボットは一台しか生み出せなかった。そして、朋也も現世での記憶が無かった・・・。しかし、現世での朋也の必死の願いにより、その想いが「光の玉」に昇華されて、朋也も渚も自分の存在を思い出す事になる。そして、渚は汐を必ず救い出す事を朋也に約束すると、朋也を現世に戻した。そして、自身の持てる全ての生命力を使って、汐に再び生命を吹き込んだ・・・。目を覚ますと、そこは朋也の見慣れた部屋だった。廻りを見渡してみると、死んでいたハズの汐の頬に色が宿っていた。幻想世界での事は朋也の夢ではなかった。渚の想いは通じて、現世では再び汐に生命を宿す事に成功した・・・。後日、汐が再び元気になった時に、夢の中で渚に会った事を朋也は知る事になる・・・。そして、フィナーレへ・・・。
あれ?・・・超駄作な匂いがします!!!!(笑
あと、新たに気付いた点をもうひとつ。
本来、「幻想世界」に季節感というのは必要だったのでしょうか?「幻想世界」とは、汐そのものの世界です。では、「幻想世界」の冬とは何を表すのか?生きとし生ける物全てを凍りつかせる季節、それが「冬」です。生命の存在が感じられない世界、それが「冬」です。つまり、「幻想世界」とは、汐の「終わり」を表現していたのではないでしょうか?理由は判りませんが、もしかしたら、汐の意識が完全に街と溶け込み、汐としての存在が消えてしまう、そんな瞬間だったのかもしれません。それとも、考えたくは無いのですが、天文学的数値にも昇る並列世界において、汐の存在自体が消えようとしていたのかもしれません。並列世界での汐の消滅は、同時に存在していたはずの「終わった世界」の汐の消滅を意味します。つまり、朋也が「渚と出会わなければ良かった・・・」という考えを実現させた世界で埋め尽くされる、そんな世界・・・。渚と出会わない世界、それは、朋也と渚の子供である「汐が永遠に生まれる事の無い世界」という事なのです・・・。
そうすると、汐が「幻想世界」を閉じる事によって、「光の玉」によって別の並列世界に「幸せの連鎖を引き起こす」事が出来なくなったとしても、今回、現世に来る事が出来て、本当に良かったのかもしれませんb
コメント読ませて頂きました。もうこれ上の記事に追記していいんじゃないかと思うほど深く追求されていて圧倒されてしまいました。私の考えたことや感じたことは大体最終回の感想・上の記事に書いたのですべてなのでそこは省きますが、おそらく大体はゆうさんのおっしゃる通りなんじゃないかと思います。
渚の病気も本編でははっきりとは説明されていませんが、大体そんな感じです。多分5歳の時、渚があそこで街に救われたことで、渚はあの時街と繋がってしまったんだと思います。それで以降街が変わっていくたびに、それと連動して渚の病気も発症するようになっていったんじゃないかと。歯の治療というのは良い例えかもしれません。街自体はきっと変わることを本当に苦には思っていないんでしょうね。秋生のあのセリフも色々考えさせられるセリフでした。
幻想世界の方の考察の方も、おそらく大体そんな感じだと思います。最終回が終わってからも幻想世界について何度か考えてはいて、なかなか考えがまとまらなかったのですが、ゆうさんのコメントを読んでだいぶ考えがまとまってきました。これからもし上の記事に追記することがあれば参考にさせていただきたいと思います。
幻想世界の季節に関しては、幻想世界と本編での渚・汐と連動しているからとしか思っていませんでしたが、もしかするとそういう意図もあったのかもしれませんね…。幻想世界が汐の「終わり」だったというのは確かにと思いました。「汐が永遠に生まれる事の無い世界」の話もありえるわけで…。本編で朋也が幸せをつかめて本当よかったと思いました。
原作では願いを叶える光の玉を集めるために、各キャラのルートをクリアしていくことになります。まあルートの数(ヒロインやサブキャラ含め)×光の玉(13個)という感じでしょうか。そこに至るまでの過程・設定等は色々異なってはいますが、確かに大まかに言うとひぐらしともシステムの根本的なところは似ていると思います。どちらも幸せを掴むまではいくつもの困難もありますし。
坂道の途中の話は多分原作をやってもアニメと同じ疑問が浮かんで終わると思います。原作でもあまりはっきりとはその辺の説明はされていないので。私も原作・アニメと見ましたが、あの坂道のシーンの意味は今もはっきりとは理解しきれていない部分があります。ただアニメより原作の方が「光の玉によって幸せになった世界」に行き着くまでの流れは分かりやすくなっている気はしました。
ゆうさんの考えたストーリーもストーリーで面白いなと思いました。なんか原作以上にドラマチックになりそうな予感がします。そういう違った可能性の話を考えるのも面白いですよね~。
と、書いてみましたが、あまりたいしたことが書けずすいません…。ゆうさんの深いコメントには感心させられるばかりでした。幻想世界について考えるきっかけにもなり、色々参考になりました。ゆうさんのコメントを読むまでは幻想世界についてはもうまとめられさそうだな…と思っていましたが、なんか読んだら色々また考えが浮かんできました。また色々考えてみたいと思います!
では、ありがとうございました~。