コツコツ一直線

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花咲くいろは 第26話(最終回)「花咲くいつか」感想

2011-09-26 03:06:00 | 花咲くいろは(2011春夏)

 花咲くいろはも今回でとうとう最終回。2クール作品だったということで、とうとう最終回か…という感じがします。観終わった後もまだ終わった気がしません。4月がもう本当に遠く感じます…。
 最終回ということで、ぼんぼり祭り・喜翆荘の今後・緒花とスイの交流など、見どころ盛りだくさんでした。最終回を観てから気づくこともあり、また1話から見返したい…そう思う最終回でした。本当良い最終回だった…。ではいきます!



 最終回でいよいよ話はぼんぼり祭りへ!そしてスイの提案で喜翆荘の面々もぼんぼり祭りに!望み札も皆ちゃんと書いてきたようです。これで色々元通りな気がしました。
 そして前回来る気配がなくて心配だった孝一も到着!緒花は急いで迎えに行くことに。途中で喜翆荘に来る前までの自分を思い出しながら。孝一に対しての徹の反応にニヤニヤ。一応まだ緒花のことは好きなようで。

 ぼんぼり祭りの描写はここまで待たされた+最終回の見せ場というだけあってとても素晴らしかったです。人・灯り・歌が特に。ここまで丁寧に背景やモブも描かれている作品はそうそうないんじゃないかと…。true tearsからのPAの成長も感じました。地味に新幹線になりたいと願った男の子が今後どうなっていくのか気になったりも。

 縁と崇子はここで喜翆荘の今後について何か決めた様子。最終回までエニシングが出てくるとは思いませんでした~。
 スイと皐月。もうピリピリした感じはもうなく、和やかに会話している親子という感じがしました。そんな中、二人は緒花の願い札を見ます。そこには今の緒花の願いが…。1話の頃を思い出すと、胸が熱くなってきます…。いつの日か緒花もスイのような女将になる日がくるのでしょうか。

《四十万スイになりたい》緒花

 孝一のもとに向かう中、緒花はこれまでのことを振り返り、自分の気持ちを整理しようとします。喜翆荘に来たことでなんとなく日常を過ごしてきた緒花の気持ちも変化しました。緒花を変えたのはスイをはじめとする喜翆荘のみんな。色々な人のぼんぼりが照らしてくれたから、今の自分があると緒花は気づきます――。
 そして孝一発見…!今度こそ緒花は孝一に好きだという気持ちを伝えることができるのでしょうか…?

 緒花の願いを知ったスイ。戸惑っていたようでしたが、やっぱり嬉しそうです。そして皐月のぼんぼるという言葉を聞き、スイは笑顔に。
 民子・菜子・結名は願い札の前で、女子でワイワイしていましたー。癒されます。で、民子の願いはとても民子らしいものでした。しかもその後には徹が…!

《徹さんにいつか追いつけますように》民子
《板前として。
 もっともっと上へ駆け抜けていきたい》徹

「お前、
 よっぽどはやく走らねえとおいつけねえぞ」

 民子の願いを読んだ後、徹は自分の札を民子の札の隣に置きます。隣同士というのがまた~!かなりグッときました~。徹も微笑ましそうに民子をみていましたー。民子と徹、いつか結ばれる日がくるといいなと思います…。


 再会した緒花と孝一ですが、どこかぎこちなく…。とりあえず焼きそばを買うことに。緒花はどうにか自分の気持ちを伝えようとするのですが、なかなか言えません~。ここの緒花の表情が今までにない感じがしてよかったです。緒花が誰かに対してこんなもじもじした表情をするとは!緒花がいつも以上に恋する女の子に見えました。
 そして緒花は孝一が焼きそばを買っている時に告白を!まさかのタイミングでしたー。

「好き
 こうちゃんが、こうちゃんが、
 好き、大好きです!」

 あまりにも唐突だったからか孝一も呆然…。でも孝一も頬を赤らめたりとまんざらではないようで。そして紅しょうがと青のりでハートにトッピングした焼きそばを手渡す焼きそば屋のおっちゃん!空気読みすぎです~!まさかこういう告白シーンになるとは思わなかったです。
 こうして緒花と孝一は晴れて両想いに!割とあっさりしていましたが、ある意味緒花らしい感じがしてよかったです~。その後二人で火を見ながら焼きそばを食べるシーンも良い感じでしたー。

 そうしてぼんぼり祭りもクライマックスへ――。願い札を燃やし、願いを空へ届けるという儀式が。現実のお祭りの空気が見事再現されていて素晴らしかったです。神秘的な感じもして圧倒されました…。そして挿入歌が素晴らしい…。
 そんな中、その光景を見てスイもこれまでのことを振り返ります。スイの独白。スイもまたもう一度何かを見たいと願います――。それは一体…。こうしてぼんぼり祭りのシーンはおわりに。


 後半。祭りの後、喜翆荘で打ち上げに。そして今後のことについて話が。縁も今回のトラブルで自分が未熟でスイ・皐月の二人にはまだ追いつけないと自覚し、喜翆荘を閉じることにも納得します。でもまたいつか旅館を再開したいと決意表明。縁もまだまだこれからのようです。そして喜翆荘という名を引き継ぎたいとスイにお願い。スイも嬉しそうです。ようやく縁がスイに本当に認められた気がしました。
 と、ここしばらく引っ張ってきた喜翆荘の継続問題は「喜翆荘を閉じる」という結論で落ち着きました。私はどうなっても最終的には緒花が中心になって喜翆荘を続けようという流れになるとずっと予想していたので、この結論には驚きました…。一体どういう経緯でこの結末に落ち着いたかは分かりませんが、中途半端な終わり方にはしないという、スタッフの皆さんの意志らしきものを感じました。
 そのあとは今夜は飲もう!というノリに。恋仇ということで徹は孝一を目の敵にすると思っていましたが、徹から孝一に明るく絡んでいたりと、わりと仲よさそうです。とりあえずそこは気にしなくてもよかったようで。

 その晩。スイと皐月は同じ部屋でお泊り。緒花は皐月と東京に帰ることになったようです。
 でもスイもまだまだ終わらず、新しい働き口を探そうと決めたようです。すべてはまたぼんぼるために。

「私もぼんぼるよ。
 憎たらしい母親で居続けてやるよ、あんたのためにもね」
「ありがとうございます、お母様」

 スイからぼんぼるという言葉が出るとは…。スイも緒花が来てから変わったようです。スイと皐月のやり取りも二人らしい感じがして良い感じ。二人もまだまだ終わらないようです。スイと皐月の問題もこうして解決に。


 緒花と孝一。孝一は次郎丸の部屋に泊まることに。孝一も喜翆荘を良い旅館だとコメント。居場所は自分で作るものという言葉がやけにズシっときてしまったり。そして緒花とまた気持ちを通わせようとするのですが…

「俺も見つけるよ、俺の居場所。
 その居場所がさ、
 もし、俺とお前の居場所が同じに、なったりしたら、
 緒花…」

 緒花と同じ居場所ということは、孝一もいつか緒花と喜翆荘で働くことになるんでしょうか…?色々夢のある話です。そうなったらいいなーと思いつつ。
 でも次郎丸が盗み聞きしていたと気づき、話はひとまずここでおしまいに~。緒花と孝一、すっかりカップルですー。次郎丸はなんというか最後まで次郎丸で安心しました

 その後、緒花は自分の部屋に戻り、民子と菜子と語らいます。民子と菜子、緒花が戻ってくる前は孝一の話で盛り上がっていました。ここでも徹のことを気にして、孝一の文句をいう民子でした。でも菜子、

「勝ち負けじゃないの、色々!」

 と、変なところでムキに…。菜子も作品と通してかなりたくましくなった気がします。もう最初怯えていた頃が嘘のよう…。


 朝、散歩に出る緒花・民子・菜子。コンビニに買い物に出かけたようです。そして改めて喜翆荘を見上げる三人。民子は板前という夢が 喜翆荘の板前になりたいという夢に変わったと二人に打ち明けます。

「私の夢いつの間にか変わってたんだ。
 私、ただ板前になりたかった。
 でも今は、今は喜翆荘の板前になりたい」
「すごいなみんち。
 私はまだ夢とか、まだわからないけど、
 また喜翆荘に戻ってきたいな。
 いっぱいの夢が生まれる場所に」
「夢が生まれる場所…綺麗だね」

 三人にとって、いつの間にか喜翆荘は希望の溢れる場所となっていたようです。いつかまたここに三人が戻ってくる日がいいと改めて感じました。


 そうして時は過ぎ、とうとう喜翆荘が閉じる日が。皆で看板が外される瞬間を見守ります。でも喜翆荘は町で保管されることに。壊されなくてよかったです。でも涙ぐむ板長が~!板長は菜子と反対の意味で印象が変わったような…。
 緒花も学校の皆とお別れ。このお別れのシーンには涙が…。緒花の学校生活ももう少ししっかり見たかった気がします。でも文化祭の話があったのでちょうどよかったのかも。
 豆爺も旅立って行きます。挨拶も豆爺の人の良さが伝わってくるものでした。
 一人誰もいない喜翆荘に残ったスイ…。BGMがまた切なかったです。そしてスイはそこに働く皆の幻を見ます。

「さよなら…、
 あなた…?」

 そして最後にはスイの旦那さんが…!ここを観た時はスイもとうとう…とか一瞬思ってしまいましたが、その時まではまだまだのようで。スイのこれまでの喜翆荘で過ごしてきた長い時を感じさせる、最終回にふさわしいシーンでした。

 ですが緒花もまだ残っていて…。スイはその声に気づき、緒花の元へ。緒花は廊下を雑巾がけしていました。緒花が雑巾がけする姿をみていると一話を思い出します。あの時は辛い思い・泣きながら雑巾がけをしていた緒花ですが、この時は自分から望み、生き生きと雑巾がけをしていました。花いろははっきり結論を出さない部分があって、観ていてモヤモヤすることがありましたが、このシーンを見て色々納得しました。このシーンがすべての答えに繋がっているんじゃないかと思います。
 緒花は喜翆荘にお世話になりました、そしてお別れするという気持ちを込めて雑巾がけをしていました。その思いを語る緒花の表情が…。緒花の喜翆荘が大好きという気持ちが伝わってきました。そんな緒花の言葉を聞いたスイにも涙が…。良いシーンでした。

 喜翆荘に来た日からのことを振り返る緒花。皆がぼんぼっていたから、色々なことが起こったからだと振り返ります。そうして緒花はいつか喜翆荘に戻ってくると決心し、ひとまず東京へ帰ります――


「それでもいつか私、ここに帰ってきます!」


 そんな旅立っていく緒花にスイは業務日誌を手渡します――。最終回でとうとう緒花とスイが本当に心を通わせる時が…。1話から思い返すと涙が出てきます…。
 そして緒花はその意志を引き継ぎたいと願い、その日誌を受け取ります――

「ああ、待っているよ…」
「はい」

 この瞬間、改めてスイが緒花の祖母なんだなと感じました。1話のスイの印象がキツめだっただけに、最終回でそう思えるシーンが見れて嬉しかったです。
 そうして緒花を見送るスイ…。


「待っているよ…」


 ここのスイの表情がとても美しかったです。まさかお祖母ちゃんキャラがここまで美しいと感じる瞬間がくるとは…恐るべしPA。
 今回振り返るともう何と言うかスイが主人公だったという気すらしてきます…。というか花いろの裏の主役はやっぱりスイだったんじゃないかと思います。


 そうして喜翆荘は一旦閉じられ、それぞれのキャラにまた新しい日々が。飛び立つ青鷺にシビれました~。
 ここからはその後の皆の姿がかかれていきます。縁達は福屋で修行、結名はフランスへの留学の準備で勉強を。次郎丸は映画館で努めつつ、小説を投稿したりとなんだかんだで頑張っているようです。板長は緊張しすぎ~!やっぱり徹がいないとだめなのかも。
 民子は徹を追いかけて、徹が務めている店に働かせて欲しいとお願いを!最初は渋っていた店の人ですが、そこに徹も戻ってきて一緒に頼み込み!二人の息はぴったりでした~。二人の笑顔がまた生き生きとしていて良い感じでした。民子と徹、板前道はまだまだ続くようです。
 菜子はスイミングスクールで子供達相手に講師のバイトを!とても菜子らしい仕事です。にしても、菜子の水着姿が反則すぎ~。

 緒花はまた東京のあの家に帰ってきました。緒花はあのままずっと喜翆荘に居続けていて、もうあの家に帰ってくることはないと今回観るまで思っていたので、この光景には最初びっくりしました。
 そして緒花は東京バージョンのセーラー服に着替え、皐月に見送られつつ(寝ていましたが)元気に登校!

「いってきます!」
「いってらっしゃい」

 そうしてエンドロールへ!もうこの時点で良い最終回だったといいそうになってしまいました…。エンドロールの中ではこれまでの場面の数々が。思い返すと本当色々な出来事がありました。

 エンドロールの後。緒花と孝一は仲良く登校。


『今はまだつぼみ。
 だけど、だからこそ高く高い太陽を見上げる
 喉を鳴らして水を飲む
 私は、これから咲こうとしているんだ!』

 踏切の向こうで待っている孝一の元へ、緒花が元気に駆け出していくところで、花咲くいろは、おわりです。もう何回も言いましたが、良い最終回でした…。1話の時点ではもう道が異なって別れに向けて進んでいくばかりかと思っていましたが、こうして緒花と孝一が無事結ばれてほっとしました。二人の道も交わりそうという持っていき方も結構好きです。

 最終回ということでこれまでのことを振り返っていきたいと思うのですが、花いろの場合、観て感じたものがすべて、どう語っていいか分からないと思うところが多くて、語ることが思いつきません…。最終回を観たらあれもありだったんじゃないかと思えてきました~。
 2クールの話は正直わざわざ2クールにしてまでやる話だったのか・話の結論が毎回曖昧でイマイチすっきりしない(特に1クール終盤、緒花が東京に戻る話)とか、ここまで花いろを観続けてきた中で蓄積されたモヤモヤがあって、最終回を観るまではそれをぶちまけるぞーと思っていたのですが、最終回を観たら色々納得してしまい、文句はいえなくなってしまいました…。
 花いろは最終回を見て、初めて色々“分かる”作品だったのかもしれません。途中で花いろの視聴を挫折してしまった方もいるかもしれませんが、最終回を観るとその認識が変わると思います!むしろ最終回を見てからこれまでの回を見たいと思うくらい…。私もまた花いろを観返したいと思います。

 でも振り返るとやっぱり花いろは他のアニメと比べると様々な面で変わった作品だったなと思います。何と言うか描き方がアニメというよりはドラマっぽい感じがしました。話や演出、キャラの行動とかの面が特に。最初の頃はあのドラマ独特のすっきりしなさが苦手でしたが、今となってはその雰囲気あって花いろだなと思えます。

 あと花いろには、改めて皆で働くことの素晴らしさについて気付かされました。働くことは辛かったり、キツイこともあったりするかと思いますが、それでも達成感や楽しさを感じる瞬間はきっとあると思います。1話で泣きながら廊下の雑巾がけしていた緒花が、最終回では自分から望んで雑巾がけを…あのシーンで何かが分かった気がしました。あの気持ちは一人ではきっと味わえないものだと思います。花いろは働いている人の希望になるアニメなんじゃないかと感じました。でもいろはってどういう意味だったんでしょう…。


 そして2クールの間、スタッフの皆さんお疲れ様でした!、そしてありがとう!!きっとこのクオリティの作品をTVアニメで観ることは当分できないことでしょう…。毎回すべてにおいて安定していて驚かされるばかりでした。どの回も素晴らしかったです。2012年開始のAnotherにも期待しています!こちらはホラーということで、花いろとはまた違ったものが見れそうで楽しみです。

 まあ色々書きましたが「終わりよければすべてよし!」ということで!

 ではこれまで記事を読んでくださった方々、
 TBでお世話になった方々ありがとうございました!




2 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-01-05 19:46:30
先月から花咲くいろはを見始めたので、今日でようやくゴールしました。
これだと、湯涌温泉協会あたりがぼんぼり祭に集客したいがために、無理やり1話伸ばしたという印象ですね。

普通の展開だったら、25話が最終回でも良かったと思いますわ。

その甲斐あってというわけか、2015年のぼんぼり祭りは主催者発表で14000人と2011年の4000人と比べて激増か。
北陸新幹線さまさまですね。
Unknown (あ)
2016-03-12 18:16:16
皐月さんが欲しがっていたりんごあめについては、しだれほたるさんに聞くのがベストですね