詳しくは事故調査委員会が正式な報告を出すまで待つべきですが。今までに知り得たことから問題点を推察してみます。機体の故障や、ダウンバーストなどが無かったと仮定して考えて見ます。(これらは詳しくデーターを調べなければわかりません)
新聞報道やテレビなどによるとこれまでにわかってきたことは、まず当該ランウェイに接地されているILSが完璧な形では使えなかったことです。
パイロットは他のアプローチを行っていたはずです。
次に操縦を担当していたパイロットは他機種の経験は十分にあるものの777は移行訓練中でした。移行訓練中ではILS以外のアプローチに習熟していなかった可能性があります。
7秒前にクルーの一人が加速するように言っています。
4秒前に失速警報であるスティックシェーカーが作動
1.5秒前にゴーアラウンドを開始しています。
副操縦士または副操縦士役の教官の最大のデューティは、フライトのモニターと気付いたことを口にすることです。
これが遅すぎます。ひょっとしたら昔の先輩、軍の先輩、階級、社内での地位このような物が邪魔をして言うのが遅くなったのかも知れません。
個人そのものではなく社会や会社の中の文化的な背景まで含めて考える必要がありそうです。
ひょっとするとオートスロットルが切れていたのに作動していると思っていたあるいは、オートスロットルを過信していたのかも知れません。
この部分には自動化とそれに対する人間との関わり合いが問題となります。自動化への過信は危険です。
ゴーアラウンドの決断が遅すぎます。
ゴーアラウンドしようとして操縦桿を引くと、先ずは水平尾翼が下がります。
この事が最終的なトリガーとなって尾部が岸壁に衝突したのだと思われます。地上近くでのゴーアラウンドは、通常のミニマム付近でのゴーアラウンドとは操作が違います。大きく操縦桿を引くのではなくエンジンの推力を上げ、尾部をこすらないように徐々に操縦桿を引かなければなりません。この地上近くのゴーアラウンドをどれだけ訓練していたかも問題です。
もっとも後知恵でいろいろというのは簡単です。後知恵にならないようにパイロットはたくさんの過去の事故事例を、自分ならどうするという形で学ばなければなりません。それを毎日のフライトに生かす必要があります。