気象
昨日の豪雨は気象庁が命を守る行動をすぐとってくださいと呼びかけるほど凄いものでした。通常秋田側で山で上昇させられて降る雨は、奥羽山脈を越えません。今回は簡単に越えて岩手にも多大な被害をもたらせました。これこそが温暖化の真に恐れるべき事態です。天気はこれからますます乱暴になります。パイロットにとって気象は最も重要な勉強すべき事項になってきました。
昨日の豪雨は気象庁が命を守る行動をすぐとってくださいと呼びかけるほど凄いものでした。通常秋田側で山で上昇させられて降る雨は、奥羽山脈を越えません。今回は簡単に越えて岩手にも多大な被害をもたらせました。これこそが温暖化の真に恐れるべき事態です。天気はこれからますます乱暴になります。パイロットにとって気象は最も重要な勉強すべき事項になってきました。
パイロットの友人が航空気象の本を出版しました。
私の知る限りエアラインパイロット向けの航空気象の本としては日本で一番ではないかと思っています。
してはいけないこと、しなくてはいけないことが豊富なイラストや写真とともに書かれています。
この本を読んでから、気象の勉強をすると本当に必要なことがよく判る気がします。
興味のある方は読んでみてください。
http://www.hobun-books.com/products/detail.php?product_id=257
昨日、今日とかなりの強風が吹いています。
欠航している便も多数出ています。
強風で困るのがウィンドシアーと横風です。
風速、風向が急激に変わることをウィンドシアーといいます。飛行機は空気の中を飛行しています。
向かい風が20kt減れば、飛行機の空気に対する速度も20kt減ります。
高度が高いときはエンジンパワーを増加させるかそれでも間に合わなければ、機首を下げて速度をつければいいだけなのですが、離陸や着陸のときは高度が低くそのような余裕がありません。そのためウィンドシアーが予測されるときは予め速度を多めにしておきます。ボーイングが推奨しているのは、通常のVrefという速度に対して、地上での風速の二分の一と、ガストを足しておくことです。ガストとは通常の風から10kt以上強く吹く瞬間風速のことです。このうちガスト成分は着陸するまで足しておくこと、風速の二分の一は接地までに徐々に減らして良いとしています。
ただし、プラスする量は最大20ktまでと規定しています。
アメリカではニューヨーク周辺の3主要空港やボストンのローガン空港は閉鎖され、9日までに5300便以上の欠航が決定したそうです。また原子力発電所は外部電源が途絶えたため停止されました。さらにマサチューセッツ州など5州で非常事態宣言が発令されたそうです。
最近の気象の荒れ方はすさまじいものがあります。
以前から書いているように温暖化すると熱帯地方の温度が上がりこれを解消するためにジェット気流は大きく蛇行します。また天気現象はより激しくなって南北の温度差を解消しようとします。単に厚くなるのが問題なのではなく、これこそが温暖化の真の脅威です。