元ママ犬デイジー号と暮らす

写真は、盲導犬響号です。

X号の目覚め / 僕、散歩出来たよ!

2013-02-28 | ペット

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 X号は、慎重でちょっぴり警戒心を持ち合わせた仔犬だ。例えば、一週間をかけてリビングから廊下に出るという用心深さ。しかし、臆病な仔犬ではない。動物病院では、全くの無警戒でされるがまま。院長先生もビックリの受診上手である。もう一つ付け加えれば、好奇心いっぱいな仔犬でもある。お出かけの際には、警戒心よりも好奇心が先立った。だから、公園での散歩や街頭歩きはお手の物。しかし、しかしである。家を出発点とする散歩だけは頑として拒否。他所では、あれほどグイグイとリードを引っ張って歩くのに・・・。

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 我が家へやってきたX号の日課は、抱っこバッグに入って散歩すること。家の周辺だけではなく散歩コースも繰り返し歩いた。だから、私らは、プレ散歩は十分だと思っていた。ワクチン接種が終われば、タッタと散歩をする筈だった。でも、X号は家の周辺から離れようとはしなかった。足を踏ん張って「一歩も進まないぞ!」とアピールし続けた。

<散歩に向けての取り組み-2/13~2/26>

 さて、一体どうしたものか?考えに考えた末の作戦は三つ。

(1)家の中で「ついておいで遊びを」を繰り返す。
(2)散歩コースのあちこちで「日向ぼっこ」を繰り返す。
(3)朝夕に団地を一回りする散歩を繰り返す。

 「ついておいで遊びを」とは、リビングから玄関へ、玄関からリビングへとついてきたら褒めるという遊び。3往復を1セットとして一日3回。「日向ぼっこ」とは、文字通りである。隣家の玄関、散歩コースの開始地点、散歩コースの途中にある水辺小公園で私とX号とが座り込んで日向ぼっこをするというもの。私らの団地の棟数は僅かに13。X号は、団地内だと歩いた。2月13日以降、私らは前述の2作戦に取り組む一方で団地一回りの散歩を繰り返して、X号の変化を待った。

<やってきた突然の飛躍-2/27>

Photo
 2月27日、私らは水郷で名高い柳川市に出かけた。市役所の駐車場で下車。私とX号は、西側道路を隔てた日吉神社を目指しコンビニ脇の陸橋へと向かった。X号は、陸橋の階段になかなか足をかけない。「X号、来い!」と呼ぶと一段だけ上った。「グッド!グッド!」と褒めて、さらに2段、3段と上らせる。意を決したX号はスタスタと上りきった。そして、下り階段まで歩を進めて固まった。「X号、行け!」と促すと、へっぴり腰で下り始めた。社務所でさげもん飾りを鑑賞してから市役所へとターン。帰路は北上して別の陸橋を渡ることにした。X号は、迷わずに陸橋の階段を上り、そして下った。私は、X号の速度を調節するために手すりをつかまねばならなかった。駐車場に戻った私は、少々興奮気味に<X号の見事な陸橋渡り>を妻に報告した。そして、付け加えた。「X号は、変わった。今日は、きっと散歩できる!」と。

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 柳川から帰ったX号は、昼食をとると爆睡。2時間余り眠った後に、満を持して散歩に挑戦。X号は、団地の端まではスタスタと歩いた。が、いつものように隣家の敷地端で立ち止まった。「X号、来い!」と呼ぶと3mだけ進んだ。散歩コースの開始地点までは、まだ10数メートルある。少し進んでは止まりを繰り返しつつ、開始地点を左折してコースに突入。豹変とは、この2、3秒後のX号のこと。彼は、「あっちピー!こっちピー!」とリードをピンと張ってズンズンと進んだ。

 翌2月28日、午前8時半。定例となった「ついておいで遊びを」を終えると外へ。まず、庭で「ワン!ツウ!」の号令でウンチして礼節ある散歩の態勢を整えた。そして、「GO!」。X号は、団地の端で少し躊躇した。しかし、すぐに散歩コースの開始地点へと歩を進めた。午前11時にも、庭でシッコを済まして嬉々として散歩に出掛けた。12時41分、すでに携帯の歩数計は12,884歩に達している。

 X号は散歩犬になるのに2週間を要した。でも、今、彼は過去を乗り越えて一歩高いステージへと歩みだした。

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