元ママ犬デイジー号と暮らす

写真は、盲導犬響号です。

みんなありがとう!楽しい4年と8.4ヶ月だったよ!

2015-05-03 | ペット

 初代パピーが我が家にやってきたのは2010年6月13日。名前はフリード号。お姉ちゃんのフィット号と共に関西からやって来た。彼は、今、キャリアチェンジして東京で幸せに暮らしている。二代目パピーは北海道からやって来た。アンジー号という名の美しい顔立ちの女の子だった。太く垂れた耳が可愛かった。彼女は、福岡で家庭犬としてハッピーな日々を送っている。三代目パピーは台湾出身のお父さんと九州盲導犬協会所属のお母さんとの間に生まれたザンティ号。彼は、6ヶ月齢で台湾に渡った。しばらくすると、散歩中にスリッパを投げつけられ左目を負傷したとの報がネット上を駆け巡った。この事件は、当地の新聞やテレビで大きく取り上げられた。裁判の結果、犯人に多額の賠償金の支払いが命じられた。そんな悲劇を乗り越えて、今、彼は台湾のPWさんの元で平穏に暮らしているようだ。彼と交換の形で台湾からやって来たのが四代目パピーのユニティ号。つぶらな瞳の黒ラヴの女の子。彼女は、南国鹿児島で大家族の一員としての暮らしを満喫している。五代目パピーである響号は、只今、九州盲導犬協会総合訓練センターで盲導犬訓練生としての日々を過ごしている。

 思えば、あっという間の1716日だった。彼らと暮らした4年と8.4ヶ月は、「庭の芝生を再生しては丸坊主にされる」の繰り返しだった。響号を送り出した後、土が剥き出しとなった庭は30枚の芝で蘇った。実際にやったことがある方は先刻承知。この芝の張替えってのが実に大変な作業なのだ。固くなった既存の土をスコップで掘り返して芝の厚み分だけを取り除いてから新しい芝を張っていく。この作業を地道に繰り返していく。一日に10枚が限度の苦行だ。猫の額ほどの狭い我が家の庭だからこそ可能な自力復活作戦。それを今回は完璧にやりきった。

>響号が最後のパピー。

 その予感と思いが、私をして庭の芝の完全復活に駆り立てたのかも知れない。それとも、「毎日が日曜日で暇を持て余しての所業」-これが、真相なのかも知れない。いずれにしろ、禿げちゃびんだった猫の額に新毛が生え揃った。そんな我が家に、GWが終わるとママ犬がやってくる。決して庭の芝を枯らさないだろう彼女がやってくる。この辺りの事情とやらを少し説明しておく。

 経験者には周知のことだが、実は、PWには「庭排泄の訓練」が義務付けられている。預かったパピーが5~6ヶ月齢に達すると、我々は「庭で用を足してからお出掛けする」習慣の確立に挑むことになる。これは、盲導犬としての基礎習慣習得プログラムの一環だから割と重要なテーマ。疎かにはできない。庭が禿げちゃびんになる所以である。でもママ犬は、その限りではない。加えて、我が家には犬の排泄場所がちゃんちゃんと屋内に用意されている。私たちは、妻の母と同居するために離れを増築した。シベリアン・ハスキー犬2頭+ゴールデン・レトリーバー+柴犬+シー・ズーと暮らしている最中の思い立ちだったから、当然のように犬のトイレ場も用意した。0.75畳の排水口を持つコンクリートの土間がそうである。初代ハスキーも捨て犬ハスキーも、そしてシー・ズーもそこで用を足した。いずれも、我が家にやって来た2、3時間後には、自らの意思で裏に通じる勝手口で用を足してくれた。我が家に宿泊したママ犬達も、(朝一限定だが)ちゃんと所定の場所でシャーしてくれた。我が家にやってくるママ犬も、きっと我が家の(犬の)仕来たりを継承してくれるだろう。

>可愛い可愛い黒ラブですよ。
>名前はデイジーといいます。

 やってくるのが黒ラブと聞いて・・・。

>あちゃー、写真映りが悪い子か。
>(黒いと)ボサーとして歩いていたら蹴躓くねー。

などなど。写真映り件は、ユニティ号を迎えた時に一眼レフカメラを買っているので何とかクリアできるだろう。問題は、家の中での蹴躓きトラブル。妻は、黒ラブのユニティ号に何度か蹴躓いている。真っ黒い彼らがリビングの入口近辺に息を潜めて寝そべっていると、それに気付かないことも多い。昼間は良い。だが、夜は、それが障害物と化す。ボーッと歩いていたらつま先が黒い塊にトン。そこで、「オットット!」とよろける。私らは、そんな年代なのである。

>デイジーが来たら犬の保険に入らなきゃーね。

 私らは、犬の医療費の怖さを知り尽くしている。初代ハスキーの闘病では、診察と治療代のほかに5日で2万円という薬代を払い続けた。他の犬たちも、負けず劣らずで旅立った。「犬の病気」ともなると適切な治療を求めて西に東に走る。診断に納得がいかなければ、複数の病院を回る。犬を助けるためなら自宅の売却だって企てる。私たちは、諦めや妥協とは無縁なのである。そして、正真正銘の犬バカ。そういう性分を発揮できたのも、夫婦共働きだったから。共に無職で年金生活の今は、夢の夢。現状では犬の保険を検討せざるをえない。そして、私の小遣い0円生活の続行も覚悟せざるをえない。

>PWが出来なくなってもいいですか?
>それは、仕方ないことと思っています。

 以上のような事情で当ブログの続編「盲導犬候補生と暮らす⑥」はなくなった。その代わりにGoogle提供のブログで「ママ犬デイジー号と暮らす(仮称)」がスタートすることになる。最後になったが、フリード号、アンジー号、ザンティ号、ユニティ号、響号、みんなありがとう。楽しい4年と8.4ヶ月だったよ。

 なお、響号の消息は随時にアップしていきます。

▲5/3。姫萱草(ユリ科ワスレグサ属)が初咲き。

 


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